魔族の嫁になった僕

たなぱ

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魔族と人国と僕ら

1.洗脳と王子

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(洗脳による無理矢理、ちょっと可哀想)




Side オアシス


この国はおかしい
祖国に対してのそんな事をの考えていいのか…良くはない、しかし本当に異常なのだ



いや、異常な事に気づいてしまった私が異常なのか



私はオアシス.レヴェ.オーランシア
オーランシア国、第二王子だ
王太子の兄のスペア、この国を影から支えることを義務付けられた存在それが私

この国の為、女神様の為に働く者
憎き魔族を葬り去りこの世界を平和に導く事が女神様と王家との盟約、その為には…と、これまで多くの政策、魔族との戦争を行ってきた


なんの違和感もなく国と協会に従ってきたのに
ある日、異常に気づいてしまった


あの日、私は勇者の扱いに疑問を持ってしまった
この国の為に召喚された勇者は戦場で素晴らしい活躍をしたと、王子として感謝を伝えようと部屋に行ったのが間違いだったのか…

勇者が戦場に戻る前に会わねばと、部屋へ赴く、ドアを開けると部屋に勇者がいた




兵士に拘束され神官に無理やり何か管を入れられ口に流し込まれる勇者が…




普段の私であれば受け入れていたかもしれない…だが、勇者の目に浮かぶ絶望と涙が…私に思い出せと言ってくる、衝撃を受け、心がざわついてしまった…
神官は私に気が付くと勇者様は本当に素晴らしい、第二王子もそう労いに来てくれたと勝手に喋る
そうだ、労いに来たんだ…労っていていいのか…?

頭が痛い、疑問が浮かぶ、なんだこの気持ちは…
そのまま神官は喋り続け、時間だと勇者を兵士に運ばせ戦場へ帰って行った…残された私は言いしれぬ不快感に気が触れそうになっている…
おかしい、何かが…何がおかしい…?





そして、その後勇者は魔族に囚われたと聞いた






勇者が囚われてから数日
勇者奪還の編成は軍で組まれるが、まるで勇者など居なかったように振る舞う神官がいることが恐ろしい、勇者を召喚しましょうと時を戻したような発言をしている部下が恐ろしい
なぜ、恐ろしいと感じてしまうのか…わからない

何ががおかしいと考えてから、目に見える全てが恐ろしいんだ…




「オアシス様、贄の時間でございます」

今日は第二王子としての大切な仕事、贄の日か…国の役に立てる素晴らしい日、心待ちにしていた


…………贄…贄とは…どんな意味だったか…?
直ぐ行くと神官へ伝え、準備をする、服を全て脱ぎ薄いローブのみを纏う、これから女神様への贄として血と魔力を捧げるのだ
いつものように、地下の祭壇へ向かうが何故か私の足は震えていた


地下へ到着すると神官が待っている
「オアシス様、祭壇へ」
急かすなと思いつつ、女神様の像の前にある祭壇へ横になると、直ぐに神官は私の四肢を拘束していく

一切身動きが取れない状態、背中に伝わる祭壇が冷たい…月1回行われる、この贄の日は女神様から恩恵を授かる為の大切な日
影として国を支える第二王子の仕事、私も心待ちにしていた日…なのに…何故心がざわつくんだろう…




「贄の儀を始めます、女神様様へ血と魔力を…!
女神様、我々に忠誠の雫をお与え下さい…」
大神官が祭壇へ近づく、呪文を唱えつつ黒い棒を掲げ、女神様を讃える
拘束された私の足を他の神官が大きく開き女神様へ秘部を見せるように押さえつけ、足の間には大神官…手に持つ黒い棒…いや、張り型だ
それを容赦なく私の尻へ無理やりねじ込んだ


「ィ゙ぎぃ…………ぁ゙ぅ……………」
ブチブチと嫌な音がする、ゴリゴリと慣らしもしない張り型の挿入は激痛を産み、異様な汗が浮かぶ、それに必死に耐え、裂けた入口と削られた粘膜から血を祭壇へと奉納する

ああ、女神様に私の血を捧げている…なんて光栄で至福の瞬間なんだ…頭の中でそう考える私と、おかしいと泣き叫ぶ私がいた気がする…
何故だ…こんなに素晴らしい日なのに心が悲鳴をあげるのは…

じゅぼじゅぼと血で滑りが良くなった張り型を神官が何度も抜き差しする、快楽など全く無いただの拷問、祭壇は真っ赤に染まり大神官は喜びの声を上げる

「第二王子、女神様がお喜びですよ、お次は魔力を捧げましょう!」


黒く細い棒を持つ神官、いつものように萎えた私の性器へ、尿道へと棒を鎮めてくる
普段の私であれば身も心も歓喜していた筈なのに…身体は女神様へ捧げる喜びで震え、心は恐怖で泣いている…どんどん心と身体の感情が離れていくのを感じる…

黒い棒はかゆみを生む、魔力を含む体液を効率よく排泄される為に
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ
前立腺まで入った棒を容赦なく大神官は揺さぶる、人の急所に挿入しているとは思えないほど激しい抜き差しは物への扱いに等しい

それでも歓喜している身体は勃起し先走りを棒の隙間から零す、早く女神様へ子を孕ますほどの子種に宿る魔力を受け取って頂きたい
そんな身体の火照りが今の私には怖かった…

ずるりと黒い棒が抜けると、女神様へ届くように大量の精液が飛ぶ、少し赤いのは血が混じっているからか…

喜びで震え、性器の中を蝕むかゆみに泣く身体はまだ萎えていない

神官は再び棒を尿道戻す、他の神官は尻を貫く張り型を持ち、再び奉納するための行為が始まった

女神様の像が光り輝くのをみた気がした…









目が覚めると自室、気を失ってしまったのだろう…
「今回も大変素晴らしい儀でした、次回もまた1ヶ月後に」
そう神官は部屋から出ていく…また次があるのか…



一人になり身体よりも心の悲鳴が強くなる
私の身体は直ぐに身動きが取れないほど激痛に悩まされていた…排泄も満足にできないほどの激痛…
いつも、そうだ…贄の日の後は3日間、痛みで熱を出す…
いつもは女神様への忠誠が届いたと痛みも熱も受け入れられたのに…私はおかしくなってしまった…痛い事が辛い、またあの儀をされることが怖い

知らぬ間に涙が溢れている…これまでの国と協会の行いが全て怖い
今まで何をしていた?


勇者を物のように扱い、尊厳を犯し、酷使していた、市民を兵士にするために喉に呪詛の焼印を押していた、隷属魔法で兵士を、魔術師を縛り魔族もろとも自爆を強要していた…女神様様への供物として幼子を協会に集めていたのは一体…?そして…国民全体へ女神様からのお言葉を洗脳魔法で振りまいて…

少し考えただけでも全てがおかしい…この国は異常なのではないか…?異常と思う私がおかしいのか…?



わからない…だが恐ろしい…
今後も何をさせられるのか恐怖でしか無くなってしまった…怖い…怖いんだ…
この国はおそらく、全てが洗脳されている…味方はいない…洗脳が解けてしまったのであろう私の精神では耐えられないかもしれない

誰か、この国を壊してくれ
もう誰も苦しまないようにこの国を…
守るべきはずの国が怖い、私にはこの国を守る資格はない…誰か…誰か助けてくれ…












Side シャル

今日はレベリアに呪詛の焼印を押されていた喉を診てもらう日、一応治ってはいるけど、時々傷んでしまう
あの国の、武器として使用されようとしていた僕の身体…レベリアに助けて貰えていなかったら…既に肉片になっていたと思うと怖い

喉奥までレベリアの触手を受入れ、粘膜を擦られる
呪詛があった部分を擦られるとゾクゾクしてしまうのはしょうがない
「んんんっ…んぶぁ…♡ン゙、ン゙ン゙…♡」

「喉の焼印の痕もだいぶ綺麗になってきましたね…ふふ、喉奥を撫でられて気持ちいいですか?シャル」

ごりゅ♡ぐちゅ♡
触手が喉奥を捏ねてくれる…気持ちいい…♡
レベリアにしがみついて喉奥を可愛がられるの好き♡気持ちいいと伝えるように触手に舌を這わせたらいっぱいずぽずぽして貰えて幸せだった

「ン゙ぉ゙♡ン゙、ン゙ン゙っ♡ん゙っん゙ーーーーー♡♡♡♡かはっ……♡はぁ、はぁ♡」
ずるんと喉奥から触手が抜けていくのも好き…よだれが止まらない僕の唇を舐めてくれるレベリアが好き♡

「喉だけで連続絶頂できるようになるのも素敵ですね…シャル?」


喉だけで…そんなゾクゾクすること平然と言わないでよ、レベリア…♡






暫くまた喉を可愛がって貰って満足した僕とレベリアは勇者くんについてわかった事を教えて貰った

「あの国の洗脳が解ける可能性がある?」

「そうです、勇者は隷属の首輪で操られていましたが、洗脳もかけられた痕がありました、それも何度も…
何度も掛け続け洗脳していたのか、掛けようと失敗しそれだけ洗脳を試みたのか…どちらにせよ勇者に残った洗脳の魔術は感情を大きく揺さぶられると解ける可能性があると判明したんです」


感情の大きな揺さぶりで解ける洗脳…
あの国でもしも洗脳が解けてしまったら…絶望しか無いだろうな…
もしも僕や勇者くんみたいに洗脳が解けてしまう人がいたら…助けてあげられないだろうか…
 

「レベリア…あの…あの国で洗脳が具合解けて苦しんでる人が居たら…助けてくれたりする…?」


元は僕の産まれた国だ…同じように苦しんでいる人が居たら辛い…なんとかならないかなと顔を覗き込み問いかける僕へレベリアは優しく笑った

「もちろんですよ、敵意があるならまだしも、助けや救いを求める相手を見捨てるほど魔族は冷酷ではありません
勇者騒動といい、あの国には大分迷惑をかけられてますからね…洗脳が解けた人間くらい私達で保護して可愛がっても問題はないでしょう、…………そうですね、助けを求める人間を探す…彼に任せますか」



レベリアは通信魔法で誰かを呼んだみたいにだった
一分もしない内に、床からぬるりと何かが出てきた


「宰相…呼んだ?」


足元まで伸びる長い髪に、気だるげで猫背の男…まだ見たことない魔族さんがそこにいた


「彼は、夢魔とミミックの因子を持つ私と同じ混種の魔族、名をゲランと言います、諜報員みたいなものですね
シャルのいた村から皆さんを夢の中で説得してくれたのも彼です、ゲランなら夢を通じて洗脳が解けた人を探すこともここへ連れてくることもできるはず…どうです?ゲラン」

「あ?………まぁ、できるけど…疲れるんだよな…なぁ宰相、連れてきた人間、夢の相性よかったらおれにくれる?」

「相手の同意があればいいですよ、祖国の人を救いたいシャルの優しさを手助けしたいだけなので」

「ゲランさん!村の皆のことありがとうございました…!今回もあの…よろしくお願いします!」

「うん、おっけー、おっけー、任せといて?
相性いい人間くれるならおれ、頑張るわ…まぁ数日待ってなよ…オーランシア国の夢に潜り込んでくるから」


そう言って床へまた沈んでいったゲランさん…不思議な人だった…夢の相性ってなんだろう?同じ夢を見る人のこと?
よくわからないけど、僕のように苦しんでいる人がもしもいたら救われるといいな…








安易な気持ちで言ったことは確かだった
数日後、まさかゲランさんが連れて帰ってきたのが王子様なんて誰が想像するんですか…





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