黒い獣は巻き込まれ平凡を持ち帰る

たなぱ

文字の大きさ
上 下
14 / 38
平凡が異世界で獣と出会う話

平凡は引っ越す

しおりを挟む

なんとかリハビリを気合で頑張り歩けるようになった俺、もう王宮から細々の何故か呼び出しされるのも嫌家が指していたグレス


「さっさと引っ越そう」


その一言で遂に、辺境伯領土へ引っ越す日が来た




と入っても辺境だ辺境、読んで字のごとく遠い
王都から早馬使って気合で3日、普通の馬車で休憩取りつつ適度に1週間以上はかかるらしい…

おお、物理的にも遠いって素敵!あの事件からグレスが有能であると国王陛下は認めざるおえなくなり、混乱は収まったが神子様の扱いや今後のことについて相談と言うなの呼び出しが多くなっていた

引っ越しすれば、謎に頼られる現象も物理的に防げると、素晴らしい辺境伯領土



元辺境伯が住んでいた屋敷も残っているし、管理のために数人使用人もいるため直ぐにでも住めるとのこと
元々物を購入するよりは離宮にあったものをただ使っていたグレスと使用人達の荷物は意外と少ない、俺に至ってはここへ来た時の服一式しかない
今まで何を着ていたか、グレスの昔の服を借りてた
ベットでペット生活多めの日はグレスのシャツしか着てない事も多々あった


……これって彼シャツじゃん???


そう今なら、自分の気持に気づいてしまったおれは思ってしまう…しかし現状はペットだ…
女の子が好き、おっぱい大好きって盛大に騒いでいたおれはノンケという事になったままなのだ
グレスと両片思いしてませんか…?おれたち…なんて言う勇気は今だに持てない…フラれて今の関係が崩れるのが怖い


女の子は普通に好きだけど、今はグレスの胸板の方が好き…女の子では勃たない自身があるんだよグレスさん…最近ムラムラして特効薬タイムで気絶するくらいおねだりしてる…ちくしょう…




離宮から引っ越すため最後の挨拶を国王陛下にすると言ってグレスはおれを連れて一度、王宮へ向かった、謁見の間?に通されると第二王子、楓原が待ってる…なぜ?
すごく居づらい…暫く待っていると国王陛下登場
辺境の地でも頑張れよとか言ってくれるのかと思ったら、違った


「本当に行ってしまうのか…?待遇の改善も無理な魔獣討伐の命をせぬ、そこの所有物にも褒美を取らせよう、グレス…ここに残ってはくれぬか…?」


初めて顔見た国王陛下ー???納得したんじゃないんですか?
そこの所有物って呼び方されてんの?おれ?
ペットの方がまだマイルドだな?
うわぁ隣のグレスさんから小さく舌打ちが聞こえた気がする怖い


「………その件はお断りし、今回の辺境伯領土へのことも誓約書を通して既に決まった事です、それに…何故、この場に第二王子と神子様もおられるのですか?
はぁ…まぁいいです、契約は契約です、国王陛下これまでお世話になりました、我々はこれから辺境伯領土へ参ります」


冷たいグレスの声が空気をヒリヒリさせる
無駄な話はしたくないというように…
席を立とうとすると今度は第二王子と楓原がなんか言ってきた


「グレス!あ、いや…兄上!本当に行く気なのですか?兄上のお力がこの国には必要なのです…今回の事で痛感しました、私では荷が思います…!想定外の魔獣討伐などあったら…!カナデも隷属を踏まえた浄化しかまだ使えない現状で兄上が辺境の地に行ってしまうなど…!」

「日比野先輩!行かないで下さい!こんな所に私だけ置いてくとかどんな神経してるんですか??
隷属されてるんですよ!あなたの後輩が!生活に不満は無いけど、こんな首輪つけたままなの嫌ー!」



全てが自業自得の事を後悔しているようにしか見えない、今更グレスを兄上呼びすんなクソ殿下
楓原…心を入れ替えてる訳じゃないんだな…おれ、お前の暴走で強姦されそうになったんだぜ?覚えてる?あとその隷属の首輪、ずっと着けてるおれにそんな事言う?煌びやかなドレスに宝飾品沢山つけて生活に不満ないならそれでいいじゃん?


国王陛下は少しつかれた顔で第二王子と楓原を見ている…これはあれだ次世代を担うはずの息子と世界を救う筈の神子様がこんなんでどうしよう…実は見た目以外、まともな息子だったグレス行かないで…そんなところだな…この国大丈夫??





暫く行かないでくれと、やや上から目線で言われ続けグレスがキレました
誓約書を見せ、契約で決まった内容を齟齬にするなと威圧を飛ばして…おれを抱っこしたまま現在馬車の中
見送りくらいちゃんとしてほしかったよな…


「はぁ…すまないユウマ、国王陛下が第二王子に不安を覚えてからああなんだ…ちゃんと教育し直せばいいものを…何故俺を頼ろうとするのか意味がわからない…ユウマは俺の大切な存在なのに所有物呼びなのも気に入らない…
神子様は反省の色も見せないで…疲れた…」

連日呼び出しされてる時にこんな事が沢山あったのか…男前なグレスに生えてる犬耳が元気ない
ぺしゃんってなってる…これから新天地で大変だろうけど楽しく過ごそうって時に、家族からまともな見送りもしてもらえないグレスが可哀想だ…

落ち込んでいる相手にいい言葉…いい言葉…なんかどっかで聞いたことある言葉を思い出せおれ
……………これか?


「グレス、お前なんも悪くないよどうみても被害者じゃん、元気出せ?おれのおっぱいでも吸う?」


言ってから違うと思う、これじゃない、違う
何いってんだおれ、ムラムラする日が多くて思考回路がムラムラしてんの?!
グレスの耳がピンって立った…青い目がおれをみてくる…おおっとグレスさん?間違いじゃ無かった系?いいの?これで?


現在2人で馬車に乗っている、当然のようにグレスの膝の上に、広めの馬車にこの乗り方、スペースの無駄だ
いそいそとグレスに向かい合わせになるように膝へ座り直しシャツをたくし上げる
冷静なおれなら何してんだよって話です、しかしムラムラしてんのとグレスがあまりにも不憫で可哀想で……おれで癒やしてあげたかった…
外気に晒された乳首をグレスに向ける


「いっぱい吸って?元気出せ?」






言葉のチョイスが全部おかしかった









「あっ♡んっ、んっ♡ひぅ!!!ァ゙っ!♡♡♡やさしくしてぇー♡♡乳首とれちゃ…♡ぁ、ぁ…」
ぴちゃぴちゃ♡じゅるじゅる…♡
カリカリ…じゅる♡ぴちゃぴちゃ…ちゅ…♡


グレスがとても嬉しそうにおれの乳首吸ってる…
片方はずっと舌で舐め回されて吸われて時々甘噛されてやばい、じゅって強く吸われると片方だけ乳首大きくなっちゃいそう…左右で大きさ違うのやだよ
もう片方は指でカリカリくにくりされてる…
摘んで引っ張るのむり、やばい、痛気持ちいい…
おれ、ドMじゃないのに…

「ちゅ、ちゅ…れろっ…♡ユウマ、乳首小さいな…もっと育てたら母乳とかでねぇかな…ぢゅるる…♡」

「んひぃーーーー♡♡♡♡ァ゙ーーーー♡♡♡すゔのづよぃ♡♡♡乳首おっぎくなっちゃ♡♡♡
おっぱいでにゃい♡♡ァ゙んっ♡ママならないと♡でないからぁ♡♡ヤ゙ァ゙ーー♡カリカリ気持ちいい♡♡♡ァ゙っ♡」


母乳出ねぇよ、男だおれ…でももしグレスの赤ちゃんできたら出んの?出ちゃうのか?
乳首真っ赤になるくらい吸われてる…搾乳されてる気持になる♡
乳首摘んで先端カリカリしないでやばい、乳首壊れるから♡爪で引っ掻くみたいなのもだめだ♡
やべーってこんな気持ちいいの?やばい、やばい♡


「ァ゙っ、ァ゙ーーー♡乳首、イ゙ぐ♡やめで、乳首でイ゙っちゃう♡ァ゙、ァ゙、ァ゙、♡だめ、だめ、…♡♡♡イ゙っっっっーーーー!!!ン゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙ーー!イ゙ぐーーーーーー♡♡♡♡ひぃ…ひぃ…………♡はぁ、はぁ♡乳首だけで…だめだって…♡イ゙っだから終わり、グレスおわり…ン゙ン゙ン゙っ♡なんでカリカリ…!?ァ゙ん♡乳首壊れるぅ゙ーーー………………♡」



最初の休憩地点に行くまでひたすらに乳首責めされてしまいました
服に擦れるのもジンジン感じてしまうくらいしないでグレスさん…でもすごくご機嫌になってて…早速パンツ交換する羽目に…しかし、ペットとしての役目は果たせたのか?ご機嫌なグレスに戻っていて一安心だよ

馬車から降りたら知りたくなかった、現実もありました…御者のおじさんごめんなさい…へんなの聞かせてごめんなさい…








そんなこんなで度々馬車の中で色々ありながらゆっくり観光しつつ辺境伯領土へ向かったのだ
ホントに色々あったので割愛する

1週間と少し馬車での旅を終えて、遂に来た
窓から見える景色で穏やかそうな素敵なところなのはわかっていたが、馬車から降りたらでかい屋敷と数名の元々の使用人にお出迎えされた
離宮と比べたら建築物が違うのであれだが、この屋敷とてもデカい…庭もとんでもなく広い、シックな雰囲気の御屋敷
前辺境伯が住んでいたらしいここは管理が本当にされていたのかとても綺麗だ


元からいる使用人はグレスへようこそお待ちしてましたと言う、しかし目には不安が過っているみたいだ…犬耳と尻尾がある男前なんて見たことないですよね、そりゃあ不安にもなるよ


「出迎え感謝する、私は元第一王子グレス.ヴェゼル、国王陛下よりこの地を賜わり新たな領主として辺境伯の爵位を預かった、これから世話になる」


「有り難いお言葉ありがとうございます、我々前辺境伯様より仕え、屋敷の管理を命じられております、可能であればこのままグレス辺境伯様へお仕えしても…?」


「勿論だ、紹介する、私の部下であり家令、そしてメイドと元庭師だ、互いに協力し合える関係を作りたい」



一番ご年配のおじさんがグレスに仕えたいと言ってくれる、ホワイトな職場を約束してくれるよこのグレスって人
離宮から来た執事さんたちも踏まえて挨拶 
穏やかな雰囲気がいいね!
本当に今日からここで過ごすのか…!
ペットな特効薬のおれはなんて紹介されるんだ?愛犬?と内心ドキドキしていたら肩を抱かれて前へ出された


「私の大切なユウマだ、異世界からこの国に来た迷い人だから丁寧に対応して欲しい」



大切なって言われて嬉しくない人はいない!!!
嬉しい、大切なの後に繋がる言葉まで聞きたかったけどいいや嬉しい…!
凄く元気によろしくお願いしますして、その後屋敷を案内された




屋敷の中もとても美しい
過度な装飾のない落ち着いた雰囲気…歴史の教科書とかに載ってるんじゃないかなってくらい趣のある廊下に部屋
おれたちが来るって事で寝具や古めの家具類は一新したと話していた

一番日当たりのいい、大きな部屋が辺境伯様のお部屋らしい、ベットがキングサイズっぽいのにそれすら普通ベットに見えてしまう室内すごい
一緒に着いて歩くおれの部屋はどうしましょうと屋敷を管理してくれていたおじさんが質問する


「ユウマは私の部屋でいい、個室はいらない」


と普通に返答するが、おじさんは驚いた様子だった
グレスさんやおれ達にとって普通な事でも周りからしたら普通じゃないこともあるんではないのか?

………そんな不安はグレスと一緒の部屋嬉しいと心の中でスキップしていたおれにはなかった
それが今後、ある問題を引き起こすが…おれはまだ知らない










辺境伯の屋敷で迎える初めての夜、グレスは変わらずおれを抱きしめてベットに入る
離宮と違う肌触りのシーツ、違うの部屋の内装
本当に違う所に来たんだなと…
旅の疲れが出たのか眠い、とても…
起きたら新生活かって気持ちでグレスの胸板を堪能しながら眠りに落ちていった…





「ユウマ、共に来てくれてありがとう、愛してる…俺の唯一」











夢の世界のおれはグレスが何を言っていたか知らない



第一部 完




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜 ・話の流れが遅い ・作者が話の進行悩み過ぎてる

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~

さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。 そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。 姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。 だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。 その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。 女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。 もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。 周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか? 侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?

処理中です...