勇者は幸せになりました

たなぱ

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受け入れる為には

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光の粒が全てぼくの中に消えていき、少しだけ薄暗く感じるようになった魔王様との部屋で、ぼくは最後の産み直しをした
最後に生まれた魔族の子は、銀色の狼を彷彿とさせる獣人の子…魔王様と同じ聖魔力を持つ種族なのだという…
最後も3日でやはり巣立ちを迎えた愛おしい子を見送る…永遠の別れじゃないのに最後まで慣れなかった僅かな寂しさに、涙が浮かぶ…
魔王様はそんなぼくを、胸に抱きよせて慰めてくれた…




乳を吸わせ、愛し、そして直ぐに大人へと成長を遂げた、子とのある意味の別れのサイクル…
可愛い我が子との関わりもこれで終わり…終わったんだ…



『勇者よ…これまで本当によく頑張った…
これで、もう誰も搾取され死ぬことは無い…人国を苗床とする、我々を喰らう女神の呪縛に打ち勝つ力を遂に我々は手に入れた…
全ては勇者の献身あってこそだ…ありがとう…』


「ううん……♡魔王様が居たからだよ…ぼくに愛を教えてくれてありがとう…愛する事を、愛くしむ事を教えてくれてありがとう…
ぼくが握りつぶした命が今度は不幸にならない…全員助けられて、やり遂げられて嬉しい…」




あの日から、何日、何ヶ月…何年経過しているのだろう…それすらどうでもよくなっていた
魔王様とずっとこの部屋で孕み生み続ける生活にすっかり慣れてしまったぼくは…これからどうなるんだろう…

なぜか悲しい事を考えようとする思考を、魔王様が解きほぐす、やさしく背中をさすり、おでこにキスをしてくれる優しい時間が好きだ…
ぼくは、魔王様に甘えながら達成感に浸っていた







………………
………






最後の子が巣立ち更に一週間ほど経過したと、朝だと思う明るさの時間に目が覚めた時、魔王様が教えてくれた


疼く身体を抱き締められながら、魔王様の声を聞く…生まれた子達はベレトさんを軸に人国に存在が露見しないように密かに復興していると、そして皆、ぼくと魔王様を慕い続けてくれている事をも嬉しそうに教えてくれた
2人だけの穏やかな時間の流れ…幸せ、だけど………



最後の子を生んでから、魔王様はぼくを抱いてくれない…



「ひぁっ♡♡♡ゆびっ♡♡くちゅくちゅ♡すき…奥っ♡♡ああん♡♡ぁ゙ぁ゙っ♡きもちいっ♡♡ん゙んっ♡♡なんで魔王様のっ……ぁ゙…あん♡入れて♡抱いて……奥突い…てっ…♡♡ぁ゙ぁ゙っん♡♡」

『出産を終えても我の形に開いたままのココは…やはり可愛いな……愛おしい…♡
奥まで突き上げてやりたいが…たが、今は耐えろ勇者、拡張をせねばならない…快楽が足りぬのなら舌で奥まで舐めてやる…』



魔王様と二人きり、孕むための性行為をしない日が1日以上続いた事が無いぼくは、この一週間身体が疼いてたまらない日ばかりだった


けれど、魔王様はそんなぼくを抱くことは無く…指や舌で何度も穴を可愛がってくれる
中を広げるようにぐちゅぐちゅと掻き回される
何本も指を入れ解され、イかされ続けて気絶して、目が覚めると可愛いと抱き締められる日々の繰り返し…今は耐えろって何時まで耐えたらいいのだろう…





この拡張の意味がわかったのは、抱いてくれない寂しさからぼくが泣いてしまった日…魔王様はぼくが何故泣くのか分からず、相当焦っていた


「ひっく………ううっ…魔王様………っ、ぼくの事抱けないくらい嫌いになったんですか……?」

『なっ………!勇者よ泣くな…我がそなたを嫌いなどある訳がない、何故そうなる?抱かぬのではない、準備をしているだけ…我との子を望む勇者を死なせぬために、丹念に拡張しているのだ』



ぐちゅりとぼくのお尻の穴へ魔王様の指が深く差し込まれる…もうすぐ魔王様の手のひら全部を受け入れそうな程広がった穴…
拡張していたから抱けなかったの………?


「ひんっ♡♡ひぃあ♡お尻広がっちゃうっ……♡♡これは準備…?なの…?魔王様、ぼくの事嫌いじゃない…?の?」

『ああ、なぜそうなるんだ…我はそなたを永遠に愛している…
言っただろう?抱いてしまえば、我は勇者を愛おしく思うあまり止まらなくなり…壊してしまうと…勇者と我に似た子を宿すには産み戻しではなく本当に番わなければ叶わなぬ…
見えるか…?コレが我の本来の逸物だ、コレが孕むまで勇者の中を愛し続ける…腹の中を何度も行き来するのだ

だからそこしっかりと準備をしていた………
始める前に、もう一度説明しておくべきだった…不安にさせてすまない…勇者よ』



魔王様は謝りながらぼくの唇を奪い、ベッドに押し倒してくる…お腹に乗せられる重く熱い魔王様の本来のペニス…それはこれまでぼくの中に入っていたサイズより遥かに大きくて…トゲのようなしこりもある、エグい凶悪なものだった
ペニスをじっと見つめるぼくをあやすように、片手はお尻の穴を広げ5本の指が動き回り、もう片方で頰を撫でてくれる

気持ちいい…そうか、嬉しい…あの魔王様の本当のペニス…腕を受け入れるくらいじゃないと切れてしまいそう…だから準備してくれてたんだ…
前に確かに言われた、人として孕むにはリスクがあるって…そういう意味だったのか…



「ごめんなさい……また勝手に思い込んで……んんっ……♡中が寂しいって暴走して…抱いて欲しくてたまらなくて…魔王様の優しさに気付けなかった…
魔王様…拡張して……?ぼくは、早く孕みたい…♡」



指が動き回るお尻の穴を魔王様に見せつけるように大きく足を開く、準備だとわかったから…魔王様の番となる為の耐える時間とわかったから………
だから、早く拡張してぼくをまた愛してほしい…♡

魔王様はそんなぼくを愛おしいといった顔で見つめてくる…心が弱いぼくでごめんなさい、でもそれだけ魔王様が大好きなんです…





ぐちゅ…ぐちゅり…くぽっ…………くぱぁ♡
拡張される穴を、指で開かれるのがわかる…ヒクヒクと中への刺激を求めて汁を垂らしてしまうぼくのお尻の穴はもう排泄器官じゃなくてだいぶ前から女性の膣と同じなんだ………
中が疼いてたまらない…早く、早く中に欲しい…欲しいよ……♡









………………
…………
……



本当に魔王様と結ばれるために拡張されている
もうすぐ本当に魔王様と結ばれることが嬉しい…

ドラゴンの末裔である魔王様の一族は生涯子を残せたとしても1人が限界だと教えてくれた
更に孕む確率が少なく長時間愛し合ってできるか、できないかギリギリなのだと
産み直しの間は人に近しい擬態を活用してぼくを抱いてくれていたが、それは愛され生まれる子が、元々の魂の形があった者だからできたこと…


くぽっ♡♡ぐぽっ♡♡♡ぐっちょぐっちょ♡♡♡
コリコリッ♡♡♡ぐにゅっう♡♡♡♡ゴリリッ♡♡♡

「んんっ……♡♡魔王様の腕っ♡ぁ゙ぁ゙んっ♡♡♡太いよぉっ♡♡♡♡ひぃいいん♡気持ちいい所摘まないでぇーーー♡ちゅぶれちゃう♡♡♡ん゙っん゙っ♡♡♡♡ぁ゙っ♡♡ぁ゙ぁ゙♡ぁ゙ーーーー♡♡♡♡すきっ♡広げられるのすきっ♡♡♡」

ぐちゅ♡ぐちゅ♡ぐぽっ♡じゅぽ♡じゅぽ♡じゅぽじゅぽ♡♡♡♡♡

『なんと素直で可愛いのだろうな……♡我を受け入れる為に健気に広がる穴が腕に吸い付いてくる…
快楽のしこりを直接摘まれ、捏ねられるのが好きか?どれ、奥の部屋も直接触れてやろう…肘まで入れば簡単に壊れる事はない筈だ』


ずぼぉっ♡♡♡♡ぐっちょ♡ぐっちょ♡♡♡♡
ぐぼぐぼぐぼ♡♡♡くぱっ♡ぐぱっ♡♡♡


「ん゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙おおおっぁ゙ぁ゙ぁ゙♡♡♡♡♡♡♡♡おぐぎでるぅ♡♡♡♡♡♡♡♡ぁ゙ぁ゙ぁ゙っ♡♡♡ん゙っおおっ♡♡あがちゃんの♡♡♡お部屋こねこねぎもぢいい♡♡♡♡ひぃ♡♡ひんっ♡♡♡すきっ♡♡しゅぎ♡♡魔王様ぁ♡♡♡♡」



うそ、ほんとに…♡魔王様の腕が…♡
肘までちゃんとぼくに入ってる…♡♡
拡張を受け入れたぼくの身体は、素直に魔王様からされる全てに順応した
既に入口は拳を受け入れられる直前まで可愛がられていたから…ぼくが受け入れる気持ちさえあれば問題なかったんだ…♡

ぐちゅりぐちゅりと気持ちいいしこりを直接を摘まれ、魔力を練り合わせる奥の部屋を指で直に捏ねられる快楽に鳴いた
痛みなんてなくて…準備が整っていく事が嬉しくて…♡















湯気が出るほど、たっぷりと解きほぐされた穴から魔王様の腕が抜けたとき、腕よりも熱い愛おしいペニスがぼくの穴に触れた













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