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女神と魔族
しおりを挟む勇者としての働きを期待する
そう、国王陛下はぼくに言った
しかし、それ以上の説明は無く、明日から早速…初陣を果たし魔王様軍と戦うのだど…
まだ状況を飲み込めていないぼくは、半ば強制的に大柄の騎士に連れられて移動した
また長い長い廊下を歩き、着いた先は人国の軍部…騎士団のような場所を案内される
普通の高校生だったぼくは何を持って勇者と言うのだろう…戦うなんてことした事が無いぼくは、勇者としてどう戦うんだろう…
勇者が召喚されたという事実に沸き立つ自分よりも大きな身体の騎士たちが怖い
不安に思っているとアメリア姫が綺麗な箱を持って現れた
「勇者様、こちらを勇者様へお贈りいたします
女神様のご加護が幾重にも掛かりし宝玉をはめ込みし首飾り、私との未来の愛を込めて…私から勇者様へ贈りたいですわ」
豪華な装飾を施された箱の中には鈍い金色の石がはめ込まれた美しい装飾の綺麗なチョーカーネックレスが入っていた
これに女神様?の加護が…込めてある…?
どんな効果なのかわからない、けどアメリア姫がぼくにくれるという…愛を込めたプレゼントを…
愛と言う言葉にぼくは弱いのかもしれない…
アメリア姫の前に跪き、首飾りを受け取る…カチリと項で音がすると、ぼくの首にピッタリと嵌るようにチョーカーが絞まった、苦しくはない、余りにもピッタリはまるから少し驚いてしまう
「アメリア姫…ありがとうございます」
「とてもお似合いですわ!勇者様
これであなた様は魔力を意のままに放出できます、明日からの殲滅作戦期待しておりますわ」
そう微笑む姫の笑顔はとても輝いていた
意のままに魔力を放出できる、それはどういう意味なのか明日わかると言う
ぼく自身、全く魔力という物がわからない…明日から作戦に参加する勇者の役割がわからないのに…
余りにも膨大、余りにも強大な魔力がぼくの中にあると姫も騎士たちも言う…それも本人がわかっていないのが現状だ
明日から共に戦う騎士達の顔は鎧で表情すらわからない
騎士達は声高らかに叫ぶ、「女神様の加護に感謝を!女神様へ忠誠を!」と
この国の女神様はとんでもなく崇拝されているみたいだった…アメリア姫にこの国がどんなものか聞いてみる、すると思いも寄らない回答が返って来た
この国は慈愛と豊穣の女神※※※※※※を崇める国
姫は女神様の代弁者、位は大聖女なのだと言う
魔族、魔物、魔獣…魔の力より生まれし者たちは人を襲い、喰らい、搾取する人の敵であると
女神様は人を導き、愛し、繁栄を約束する尊き存在だと姫はぼくに語る
女神様の神託があった…魔族の根城を魔王を…魔の者全てを殲滅すること、それがこの国を救い、導くための重要な使命…その使命を全うする為にぼくが勇者として呼ばれたのだと
何故か女神の名前だけ聞き取れなかった
言葉の中に少しの違和感を覚えたが、アメリア姫の瞳に浮かぶ涙に心が締め付けられる
大聖女だからなのか瞳に金の模様が浮かぶ美しい瞳に涙を浮かべぼくを見る…ぐらりと何かが揺れ動く…
ぼくは…ぼくが姫を救わなければ…
強くそう願う、それはぼくの本心なのか?それとも勇者として呼ばれた故なのか…
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