異世界満腹亭 沢山の人?を料理で満足させます

佐原

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うどんと撃退

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「平民が王女様と公爵のご令嬢と何話してんだよ。品が下がるだろうが!!」

「そうですか。」

と相手にするだけ無駄なので三人で帰ろうとした。

「おい待てよ!」

「はぁ、では貴方は平民と何事も関わりたくないのですか?」

「当たり前だろ!俺は貴族だぞ。何故平民と関わらないといけない!」

「あなた!」

カリーナが私を庇ってくれたが、止めた。

もし、貴族の関わりが拗れたりしたらまずいから。

そして、私に言ってきてるのだ邪魔して欲しくない。

「では、金輪際私に話しかけないで下さい。そして、あなたの領地の税を0にしてください。あなた、平民と関わりたくないのでしょう?平民の作った食料、服、全部取らないでくださいね。ほら、靴を脱いで服も脱いで下さい。平民が作ったものですよ?いや、違いますね。平民が稼いだお金を使ってるのですからあなた全部脱いで下さい。あっ下着は流石にそのままでいいですよ。見たくもありませんし。」

結局、平民無くして貴族なしだ。平民のありがたさや、感謝を忘れるとは貴族として恥だと思う。

「っ!」

「あれ?平民と関わりたくないのでしょう?何故脱がないのですか?」

「・・・」

「はぁ、ダンマリですか。」

結局こうだ、いうだけ言って終わり。

言い返したら言い返してこない。

「くそ!平民が偉そうだぞ!」

「偉そうなのはどちらですか?高圧的に命令口調で言ってきたあなたに言われたくないですね。この学園では身分の差はないはずですからそのような発言は控えなければならないはずなのに。」

「今に見てろよ!」

「何がですか?もしかして私の家に襲撃するのですか?それはやめておいた方が良いですよ、死にますから。貴方の騎士や雇用者がそうなっても良いならどうぞ来てください。逆に待ってますね。バレたら貴方はこの学園から居なくなりますから私にとってはメリットしかありませんし、貴方がこの学園を卒業出来なければ、良いところに就職も出来ないでしょう。それに貴方の家族にも迷惑がかかりますけど、したければどうぞ?」

「くそ!」

と言い去って行った。

やっと行ったよ。めんどくさいなぁ。

「ハクア大丈夫?」

「ハクア大丈夫ですの?」

「二人とも大丈夫だよ。もし、やり返されたら私もいや、先生達が潰しそうだし。相手が可哀想だね。ハハハハ」


「じゃあ私はここだからまたねー。カリーナのお弁当頼んでおくよ!」

「また、明日ですわ。」「またねー」



sideカリーナ

「カリーナ城に来ませんか?」

え?アリス様が誘ってくださるの?

「はい。」

私は二人で馬車に乗り王城に向かった。

なんか緊張しますね。

王城に着き、アリスと二人でお茶を飲むことになった。


「カリーナ来てくれてありがとう。ハクアのことなんだけどね。」

「気になりましたけど、」

そう、何故あそこまで強気なのか、そしてすごく慣れている感じがする。

「どこか気になりました?」

「貴族の子息に絡まれましても、慣れているような、強気のような気がしましたわ。」

「確かに、慣れているのはハクアの先生方と対策を練っていたそうですよ。」

「そ、そうなんですの。」

「ハクアの先生についてですが、他言無用でお願いしますね。カリーナのお父様はご存知かも知れませんが。」

え?ハクアの先生ってもしかして高名な冒険者なの?

「先生は吸血鬼の始祖」

え?

「エンシェントドラゴン」

ええ?

「フェンリル」

「ちょっと待ってください。それ本当ですの?みんな天災級じゃ」

「まだ続きますよ。」

「ノーライフキング」

「上位精霊」

「あとは妖精もですね。」

みんな敵に回したらダメな奴じゃないですか!

「お母さんがエンシェントドラゴンです。」

「でも、獣人ですよね?」

「ノーライフキングさんが捨てられているところを拾ってきたそうですよ。」

「ちなみにハクアのお父さんは人族だそうですよ。」

え?人族?

「ノーライフキングが拾ってきて、お父さんが人族ですか、」

「その先生方はハクアお父さんの常連のお客さんだそうです。」

何からなにまで、規格外ですね。

そして、あの時の意味がわかりましたわ。

先生が潰すですか、それは確かにやめておいた方がいいでしょう。

「ここで、大事なのがハクアは主席で合格しました。私が次席でカリーナが三席でした。」

そうです、ハクアが主席でした。アリスが主席を取ったと思っていましたのに。

「しかし、ハクアは才能ではなく、努力で学力と実力を身につけたそうです。」

とハクアの話を聞くと壮絶でした、毛色により捨てられ、恩返しするために努力する。

とても良い子です。そんな子をあのクソ子息達は、

いや、ハクアが撃退するでしょう。でも、私たちが支えにならなくては。

「その表情を見るからに大丈夫ですね。ハクアとこれからも仲良くしていきましょう。」

「はい、分かりましたわ!」

これまで、私の地位で近いてきた人はたくさんいました。でも、ハクアとアリスはそんなことを関係なく初めて親しく話してくれました。

そんな唯一の友達を裏切ることはしません。

「では、そろそろですね。」

「はい、アリス今日はありがとうございました。次は私の家でハクアも呼んでお茶会をしましょう。」

「そうですね。では、」

この話を聞けてよかったですわ。ハクアを才能ということで決めつけてしまいそうでした。

これからは更に仲良くなりたいですね。


sideハクア

今日の夕飯はうどん。

パパととこでアニーが一緒に作ったそうだ。私も一緒に作りたかったなぁ。

「美味しい。体温まる。」

「それは良かった。」

その後アニーにカリーナの話をした。

アニーも嬉しそうにしてくれて嬉しかった。やっぱりこのお出汁が体に染みるなぁ。

嫌なことをさっぱり忘れることができる。

サクッ

「海老天も美味しい」

「ヨシトさんに教えていただきようやく認めて貰えたんです。やはり料理は奥深いです」

「そうなんだ。」

サクッ

「美味しい」

「また作りますね。」

「うん!!」






更新が遅くなり申し訳ありません。テストという強大な敵に立ち向かっておりました。本当に強大でした。えぇ、ヤバいです。
料理シーンが少し短くて申し訳です。次から新しいお話?見たいな感じなのでお楽しみにぃ~
誤字脱字がありましたらご報告お願いします。ストックがぁ!!ヤバい…..
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