異世界満腹亭 沢山の人?を料理で満足させます

佐原

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チーズインハンバーグと冒険者

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さて仕込みを始めましょうか、今日はチーズハンバーグだ、それと付け合わせを作る。

チーズハンバーグなんて久々に作るな。牛肉100%のひき肉を使って、卵、パン粉、玉ねぎと胡椒、牛乳、クミンなどを入れてこねるこねる。

これは美麗も一緒にやってもらった。おそらくフェルさん一家とエンドラ一家は相当数食べると見込まれるため、二人で沢山こねる。

そうしないと、ハンバーグの数が足らなくなりそうだ。それして、タネが完成したらチーズを包んで整形する。

しっかり空気を抜くことが大切だ。当たり前のことだけどね。あとは付け合わせとスープを作って完成だ。

俺たちは一足早い、昼ごはんを食べた。チーズハンバーグ、美味いな。ご飯とよく合う。ソースも最高にマッチしている。

さて、開店準備だな。開店するなり、フェル一家とエンドラ一家が来て、相当数食って行った。

予想通りといえば予想通りだが、俺の想像以上食べていた。この人たちの胃は異次元にでもくっついているのだろうか。

そして昼時、珍しいお客さんが現れた。

チリンチリン

「いらっしゃい」

「こ、ここは、何処だ?」

「料理屋さんですよ、どうぞお座りください。」 

「わ、分かった。」

そう、普通の人間だ。

当たり前のようにここは人外の巣窟となっている。

フェンリル、エンシェントドラゴン、ノーライフキング、吸血鬼真祖、妖精女王、上位精霊などなどだ。

もちろんかなり良い人たちでハクアのことも面倒を見れてくれて助かっている。

この人?たちは一説によると単体で国を潰すことは簡単にできるらしいよ。

俺は一度もここから離れたことが分からないんだけどさ一国を一人で潰すってかなりヤバいよね?

話は変わったが初めて人間のお客さんが来てくれた。まともな人そうとはこの森に来た時点で違うと思うけど

なんにせよ嬉しい。ちょっとサービスしちゃお。


sideガルド

俺はSSランクの冒険者だ。冒険者の中でも最高ランクなのだがこの森は別格だ。

単なるゴブリンだろうとスライムだろうと油断ならない。

一個体一個体が強すぎる。そんな時に空に煙が上っているのが見えた。

俺は何か怒っていると思ってそこに行くと良い匂いがした。俺は気になりその建物に入るとそこには考えられない、いや考えたくも無い奴らが居た

俺では敵わない。剣に手をかけることすら無意味と感じ取るように。そんな時に予想外の声をかけられた。

「いらっしゃい」

いらっしゃい?た、たしかに良い匂いがすると思ったのだが

「こ、ここは、何処だ?」

「料理屋さんですよ、どうぞお座りください。」 

「わ、分かった。」

俺は店主に言われるがまま空いているテーブルに座った。それにしても普通に食事をしているな。

どれも美味しそうだし

「お?初めてか?」

「は、はい」

ヤバい見過ぎでしまったこ、殺される

「ヨシトの料理は美味いぞ!!人族がここに来るのは見たことないが楽しんでいけ」

へっ?何もされない?

「は、はい」

その後、店員さんに水が注がれたコップを置かれた。頼んで無いんだけど

「これはサービスです。無料ですので」

この店員さんも強い。あの店主がこの中で力量は一番弱いと思うがそれは俺の勘違いだ。

この人?か分からないが彼らを味方につけているという時点で最強か。

というかこの水無料!!氷まで入ってるけど!!

「今日はハンバーグランチですがサイズはどうしますか?」

「普通で」

「主食はライスとパンを選べますが」

「オススメてお願いします」

「かしこまりました少々お待ち下さい。」

「あの代金は」

「えっとヨシトさん今日のって幾らですか?」

「えっと銅貨八枚!!くらい?」

えぇ適当だな。というか安すぎないか?下手な料理屋でも銀貨二枚はするのに。銅貨八枚は安すぎる。

「だそうです。お金で支払って頂いても魔力でも魔石でも大丈夫です。」

「分かりました。」

接客も丁寧、ここって普通の料理屋さんなのか。客の強さを除けば。

少しすると小さいさな子供が運んできてくれた。

「お待たせしました。パパがサービスって少し多めにしました。皆さんには内緒にして下さいね。」

「ありがとう。」

パパってあの店主か血は繋がって無さそうだな。この子はお手伝いしているのか良い子だな。

「ごゆっくりどうぞ」

「ああ」

ジュワー

ヤバい涎が止まらない。美味しそうだな。主食はライスってやつかな?あまり食べたことないがどうだろうか?

俺はまずナイフで中央を剪断した。そこから肉汁が溢れ出てきた。俺はこぼさないように一口サイズに切り分けて口の中に放り込んだ。

「うまっ」

「そうだろ?それでご飯を食べてみろ。最高だぞ?」

「は、はい」

俺は急かされるように隣のライスを放り込んだ。

うまい!!!このライスによく合うぞ!!

チーズも伸びて美味しい、ソースも美味しい、付け合わせも美味しい。こんな料理を食べたことないぞ!!

ここはギリギリ俺でも来れるところだ。俺も常連になろうかな。転移の魔道具もあるしその一つをここに登録しておけばいつでも来れそうだな。

SSランクの冒険者で良かった。こんな未知の料理に出会えるんだもんな。

他の客も強いけどかなり強いけどめっちゃ強いけど良い人だし。

「美味しかった。」

料理でここまで満足したのは初めてだなぁ。

俺は代金を支払って魔道具で帰った。





投稿がだいぶ遅くなり申し訳ありません。定期的に投稿していきたいと思いますのでお願いします。感想も随時返していきます。遅くなり申し訳ございません






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