転生王子 だらだら過ごすが偶にやる気を出す

佐原

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帰宅後のセーラ

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sideセーラ・ナッシャート

アルフレッド殿下との顔合わせ?いえ勉強会みたいなものから帰ってきて私はすぐにベッドに行きました。

というのも寿司にデザートなど食べたことが無く美味しさのあまりかなり食べてしまったからです。

気づいた時にはもう何も食べれないほどになっておりあれほど食べたのは人生初かもしれません。

家の食事は不味いと言うわけではなくむしろ侯爵家という身分であることから他の人たちと比較しても美味しいはずなのです。

しかしドラゴンの肉には勝てるはずはありません。私が食べたのは生魚ですがここまで生魚を運ぶのはかなりのお金がかかります。

ドラゴンほどではありませんがかなり高値のはずです。それに加えて白い粒々も見たことがなく、見た事がないということはおそらくごく僅かしか流通していないと考えられるため高価でしょう。

王家に比べれば侯爵家は下ですがそれでも少しは似ている節もあると思っておりましたが王家はやはり格違いだと示された気がします。

それに加えてダラけ王子と呼ばれているアルフレッド殿下の聡明さ。あれで何故ダラけ王子と呼ばれるのでしょうか?

確かにエリック殿下やダンフォード殿下と比べて少し不安になるところはありましたがそれすら感じさせない聡明さでした。

私の知らない知識を持ち、私の分からないことを聞けば例を交えて面白く答えてくれる。

確かに普通の王子とは異なる面があるかもしれませんがやはりダラけ王子の名は相応しくないでしょう。

「あっ寿司を食べ過ぎて昨日すぐに横になった妹だ。」

顔合わせの翌日にはお腹も回復して家を歩いているとエイドお兄様に見つかってしまいました。最悪です。

「ッ、エイドお兄様、何故それを」

いつもエイドお兄様は私を揶揄ってきます。でも私がお寿司を食べたなんてエイドお兄様に言った記憶が無いのですが?

それにしてもエイドお兄様、何か企んでいるような気がしてなりません。

エイドお兄様は優秀です。しかし何処かアルフレッド殿下に似ているような気がします。

私からすればアルフレッド殿下がエイドお兄様似ているという感じでしょうか。

いつもふざけていますが、俯瞰的に虎視眈々と何かを狙っているような。

「アハハ、だって僕も寿司を食べたからね。というかよくエリックと食べるんだよ。」

「ナッ!?」

「そんなに美味しいものを食べていたの?卑怯だわ…..な~んてね。」

こういうところですよ。エイドお兄様。私の言いたい事を私の言う前に言ってくる。

本当に兄ながら性格が悪いです。だから婚約者の一人や二人もできないのですよ。

「お兄様は王家の方々いる会食は変な事をなさらなかったですか?」

「僕はそういうところでは貴族として振る舞うからね。ふか~くふか~く猫をかぶるんだよ~」

「ハァ」

「それでアルフレッド殿下から多くは学べた?」

「えぇ私の知らない事を学ぶことができましたよ」

「だろうね。」

何処か知っているような口振りですね。確かにエイドお兄様は人にはかなり厳しい人ですがアルフレッド殿下を悪く言ったところは見たことがありません。

普通にダメな貴族には私たちの前ではクソ貴族やカス貴族と更に汚い言葉を普通に使うのにアルフレッド殿下だけは様などをつけていましたからね。

本当にこの兄は何を考えているのかさっぱり分かりません。ナッシャート家の問題児と言われますがこの人はやはり天才です。頭脳はこの家でもナンバーワンですから

「エリックと一緒に居るとね、アルフレッド殿下の自慢ばかりされるんだよ。しかもエリックの知識はアルフレッド殿下から来てると言うし。それを聞いてダラけ王子なんて呼べるわけ無いしね~。そう呼んでいるやつはバカな奴らだけさ。」

またバカだなんて。それを誰かが聞いたら問題ですからね?

「頭おかしい子息かアホ当主かクソババアか老害くらいだろうね。ダラけ王子なんて呼べるのは。本当にどうしようもないバカだよねぇ~」

こ、この人、とんでもない毒舌を私に披露してくるのですがどうしましょうか。一発平手打ちでもした方が良いですかね?

というかこれ聞かされてる私って良く無いのでは?エイドお兄様だけが怒られるだけなら良いのですが私が叱られるのは納得できません。

「おい!!お前たち!!廊下でそんな悪口を言うんじゃない!!他に聞こえたらどうするんだ!!」

ほらお父様に怒られました。お前たちって私も一緒にされてますよ。ハァ、この人は本当に態とやっているのかと思って仕方がないです。

「僕がエリックのところに行く時にでもセーラも来るかい?アルフレッド殿下はほとんど部屋に居るそうだからいつでも行けるよ!」

何故、貴方はそこまでテンションが高いのですか。いえ、いつものことですね。ほとんど無いですがテンションが低い時は私たちみんなが少し恐怖を覚えますし。

逆にテンションが高い時は何か良いことがあったときか面白いことがある時ですから。

その面白いことをよく見つけるからテンションが高いと思いますが変なことに首を突っ込むのはやめてほしいです。

「まぁ、考えておきます」

「えぇ~。婚約者候補なんだからグイグイ行かないと~。愛想を尽かされちゃうぞーー」

「貴方には言われたく無いです。婚約者が全く出来ないじゃ無いですか。しかも婚者の打診も五年も来ていないと聞きましたけど」

「何せ僕は奇人、狂人、変人と色々言われてるからね~。婚約者なんて出来るわけないよー。誰がこんな奴な嫁ぎたいと思う?」

「自分でそれを言いますか。わかっているなら直してください」

「それが出来るなら苦労してないんだけどね~。最近は特に面白いから婚約者なんて考える暇も無いんだよね~」

「ハァ」

確かに私にはもう一人の兄がおりますがエイドお兄様を尊敬してますし後継争いも起こるなんて考えられません。

となるとエイドお兄様が次期当主ですが本当に今後がとても心配になりますね。

「あっ僕は当主は狙っていないんだよ。だから婚約者を取らなくても良いと思ってるんだ。」

「なら何になるんですか?お兄様は確かに商会長ですしそのまま商人になるのですか?」

お兄様はこの国の上から数えても五番には入る商会のトップです。この人は『なんとなく作った商会が大きくなっちゃった、てへ。』なんて言ってますけどそれは普通じゃ無いですからねー!

「うんうん、僕はナンバーツーを狙っているんだよ。いやぁそれを出来るのは僕くらいだと思うからさぁ。」

「ナッ!?さ、宰相ですか!?」

「そそ、エリックにも誘われてるしね~。他国を面白い可笑しく引っ掻き回すのもありかな~なんてね。」

絶対にこの人を宰相にしてはダメな気がします。エリック殿下、是非ともご再考をお願い致します。

「セーラがアルフレッド殿下の婚約者になってくれればサラッーと宰相になれそうな気がするんだけど。チラッ」

「そんな目で見ないで下さい。気持ち悪いです」

お兄様からキラキラした目で見られても嬉しくありません。むしろ気持ち悪いですよ。

「でも僕も父上もクソみたいな奴には嫁がせようは考えてないからね~。今のところ第一候補はアルフレッド殿下だから」

「私は」

「指示に従うのは無しだからね?なんなら豚みたいなところに嫁がせるよ?」

「それはやめてください。」

「でしょ~。まっ気軽に考えておいて~。勉強するためで良いからアルフレッド殿下のところに行きたい時は僕に一言言ってね~。」

「はぁ、わかりましたよ。」

「美味しいものも食べれるかもしれないしね。だってあれ全部アルフレッド殿下が考えたものだから」

「えっ!?」

「って事で勉強がんばってね~。僕はこれから学校に行くから~。ってもう遅刻なんだけどね~。エリックに怒られちゃうよ。」

本当に何しをしているんですか貴方は。宰相になるのならしっかりして下さい。

「じゃっ」



「真剣な考えてみないといけませんか。はぁ、難しいですね。」






読んでいただきありがとうございます。前話においてかなり誤字脱字があり申し訳無いです。今回の話も誤字脱字がありましたらご報告のほど宜しくお願いします。
他作品も投稿しておりますので目を通していただけると嬉しいです。



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