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三家の会食(男子サイド)
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アルフレッドが2人と寿司を堪能しているその頃….
「よくぞ来てくれた。グレイン公爵家、ナッシャート侯爵家共に楽しんでいってくれ。」
「陛下この度はお招きありがとうございます。」
「陛下からお食事を誘われては来ざるおえないでしょう。」
と三つの家族は軽く挨拶を交わして席についた。今回の目的は中立派と呼ばれる大きな派閥の顔のナッシャート侯爵家と王族派と呼ばれる王家、グレイン公爵家と仲良くするというのは目的で集まった。
というのは表の目的で実際は学園時代からの仲の良い友人との近況報告みたいなものであった。
最近ではかなりバタバタしていたこともあり関わりも少なかったが今は大きな問題なども起こらないので三つの家族が集まる運びとなった。
「ゼルドよお前の息子達は優秀だと周りから口うるさく聞くぞ。俺の息子はお前の息子と同い年なのに変わり者でな」
ナッシャート現当主のアドルフ・ナッシャートはこの国の王ゼルド・フォン・グリードにかなりフランクに話していた。
キレ者であるが話し方は裏表使い分けをしっかりしており伊達に他の貴族から恐れられられていない。
「父さん、それはひどく無いかい?僕を神童と怪童そしてアルフレッド殿下も比較するのは可哀想じゃ無いか?陛下もそう思うでしょう?」
「俺の息子ほど変わってはいないだろう。もうあいつは何をしているのかすら不明だ。だがアドルフお前の息子も中々優秀じゃ無いか。」
というのはアドルフの息子エイドはアルフレッドのことを認めた発言をしていたからだ。変わり者同士気が合うのかもしれないが。
「勝手に育ったんだよ。あまりこいつを褒めるな。何を勝手にするか分かったものじゃ無いからな。」
「それはうちのアルフレッドと同じだ」
ナッシャート侯爵家の悩みの種の神童エリックと同い年のエイドと王家のデカイ悩みの種アルフレッドを持つ父親同士はどこか納得しあえる部分を持っていた。
「でもエリックとエイドは仲が良いのだろう?」
「僕なんて王子様の野次馬程度だよ。」
「ふふっエイドはアルフレッドと同じで実力を隠している節があるからね。本気を出せばどうなるか」
「それでも僕はエリックには勝てないよ~」
この2人は学園でもかなり仲良い間柄にある。エリックほどの者ではエイドくらいしか話についていけないからだ。
時々王城にエイドはエリックに誘われて遊びにきてはエイド、エリック共に凄いなぁと驚嘆しあっていた。
「クレイ、お前の息子は騎士か。なんか意外だな。お前のような堅物から騎士なんてな。」
「堅物は余計なお世話ですが、何故か剣が好きなようでダンフォード殿下と共によく鍛錬しているそうですよ」
「私はダンフォード殿下についていくのが必死ですよ」
宰相のクレイも息子はダンフォードに次ぐ時期副団長筆頭で実力も同年代では飛び抜けていた。
と話していると会場に料理長が入ってきた。料理長はそれぞれメニュー表を配った。
「お好きなものを後ほど伺いますので。食品等も共に載せましたので嫌いなものがありましたらこちらに言っていただければ対応しますのでお気軽にお申し付け下さい。」
そして料理長はエリック兄さんに近づいて小声で『アルフレッド様がお寿司を作りすぎてこちらにたくさん来たのですが食べきれないのでお少しどうですか?』と言っていた。
エリックは寿司が好きでよくアルフレッドに強請るほどだった。
「僕とエイドの分をお願い。そこまで多くなくて良いよ」
「かしこまりました。」
エイドもよくエリックと共に寿司を一緒にしているため寿司の虜となっていた。
「エリックどうしたんだ?」
「いえ何もありません。」
「そうか。料理長、俺はチーズインハンバーグとミートスパゲッティを頼む。それとサラダもつけてくれ。」
ゼルドはかなりたくさんの料理を注文しサラダを食え食えと口うるさいアルフレッドの言葉を思い出してサラダも頼んだ。
「僕はエビフライとメンチカツでお願い。」
「僕もエリックと同じやつでお願いします。」
エリックとエイドは同じものを頼み寿司があるため食べ過ぎなように考慮していた。
「俺はハーバーガー三つとサラダ大盛りで頼む。それとカツ丼も二つ大盛りで頼む」
「かしこまりました。」
いつもと変わらず大量の料理を頼むダンフォードだが見慣れていない者は驚いていた。他にもそれぞれ注文したがアドルフだけは意味も分からず迷っていた。
「すまないがどの料理も初めて見るのだが」
「それもそうか。ピザとかで良いんじゃないか?それとドリアとか」
「ならそれで頼む」
とゼルドの言う通りに注文し男子勢は注文し終えた。女子勢とはまたメニューも微妙に違い席も離れているので料理長はそのまま下がった。
「これもお前の息子のアルフレッドの仕業か?」
「まぁそうだな。よく俺たちは家族であいつの部屋で食べることもよくあるしな。」
「あの病を食い止めたのもお前の息子らしいじゃないか。」
「よく知っているな。あいつ1人の成果では無いがアルフレッドが主導でやったことには間違いない」
「それなのにダラけ王子か。エイド以上の変わり者が居たとはな。普通はその異名を消すかのように動くはずなのにな。」
そのエイドは七歳に勝手に商会を作り今では商会長も兼任している。また孤児院に一週間寝泊まりしたり、森でサバイバルを一か月したりと奇人と領内でも呼ばれていた。
そんなエイドに比べればアルフレッドは家を長い間開けることは引きこもり王子としては無いが色々な面でやらかしておりそれはエイドを軽く上回っていた。
勝手にドラゴンを倒して闘技場でドラゴンを解体したり、魔王と普通に話していたり、剣聖の爺さんとよくバチバチにやり合ったり。
話しているとエリックとエイドの寿司が15貫ほど乗せられて運ばれてきた。
「エリック、お前寿司なんて頼んでいたか?」
「兄さんこれはアルが作ったらしいよ。なんか作りすぎたらしくて料理長に教えてもらったんだ。ダンフォード兄さんだからってあげないからね?」
「というかあいつ御令嬢2人に寿司を出したのか!?」
「「「あっ」」」
「はぁ、箸を使えるとは思わないから手掴みか。もう少し考えれば分かることなのに」
ゼルドだけでなく気付いたものは少し呆れていたがアルフレッドだから良いかと思って考えるのを諦めた。
「それは生魚か?」
「はいこちらは生魚です。」
「また珍しいものを食べるんだな。」
「それがまた美味しいのです。ではお先に」
エリックは目の前に置かれた宝石のような寿司を待つことができずにエイドと共に堪能していた。
そして次々に料理が到着しそれぞれが食べ始めた。テーブルには全員の料理が揃い各々堪能していた。
「美味いな。お前の息子は多芸すぎだろ」
「まぁな。あいつは規格外だからな。エリック、ダンフォードをここまでにしたのもあいつだからな」
「神童と怪童をか。これはセーラがどうなるのか楽しみになってきたな。」
「楽しみか、心配はしてないのか?」
「するだけ無駄だ。もう少し柔軟な発想を持ってもらいたいと思っていたからな。セーラも大きく成長するきっかけとなるだろう。セーラは良くも悪くも才能があるからな。」
「良くも悪くもか」
「出来は良いが壁はぶち破れるか破れないかの瀬戸際だ。これを機にぶち破ってほしいところだ。ぶち壊したらとんでもない傑物になりそうだがな。ククッ」
とゼルドとクレイはこの言葉に納得するがほかの者はいまいち納得できていなかった。そしてゼルドとクレイはアドルフの笑みに少しの恐怖を覚えた。
「アルフレッド殿下はそういうものを壊す大きな力となりますからおそらく一皮剥けるでしょう。私の娘は正直に言って天才ですから今頃大きく変わってるでしょう。」
「そうだなリンティア嬢はかなり有名だからな。」
「もう少し口を上手くしてほしいですがね。アルフレッド殿下みたいに。」
「アルは敵に回したら怖いからね。」
「確かに。やる時はやるからな」
「それは一度会って見たいものだな」
エリックとダンフォードの言葉にアドルフは更にアルフレッドのことを知りたい欲求が高まった。
男の席では終始アルフレッドの話題で話が進み楽しい会食となっていた。
もう一話女性サイドのお話をお書きします。誤字脱字がありましたらご報告お願いします。お気に入り7300突破ありがとうございます!!
他作品も宜しければ読んで頂けると嬉しいです!!これからも応援のほど宜しくお願いします。
「よくぞ来てくれた。グレイン公爵家、ナッシャート侯爵家共に楽しんでいってくれ。」
「陛下この度はお招きありがとうございます。」
「陛下からお食事を誘われては来ざるおえないでしょう。」
と三つの家族は軽く挨拶を交わして席についた。今回の目的は中立派と呼ばれる大きな派閥の顔のナッシャート侯爵家と王族派と呼ばれる王家、グレイン公爵家と仲良くするというのは目的で集まった。
というのは表の目的で実際は学園時代からの仲の良い友人との近況報告みたいなものであった。
最近ではかなりバタバタしていたこともあり関わりも少なかったが今は大きな問題なども起こらないので三つの家族が集まる運びとなった。
「ゼルドよお前の息子達は優秀だと周りから口うるさく聞くぞ。俺の息子はお前の息子と同い年なのに変わり者でな」
ナッシャート現当主のアドルフ・ナッシャートはこの国の王ゼルド・フォン・グリードにかなりフランクに話していた。
キレ者であるが話し方は裏表使い分けをしっかりしており伊達に他の貴族から恐れられられていない。
「父さん、それはひどく無いかい?僕を神童と怪童そしてアルフレッド殿下も比較するのは可哀想じゃ無いか?陛下もそう思うでしょう?」
「俺の息子ほど変わってはいないだろう。もうあいつは何をしているのかすら不明だ。だがアドルフお前の息子も中々優秀じゃ無いか。」
というのはアドルフの息子エイドはアルフレッドのことを認めた発言をしていたからだ。変わり者同士気が合うのかもしれないが。
「勝手に育ったんだよ。あまりこいつを褒めるな。何を勝手にするか分かったものじゃ無いからな。」
「それはうちのアルフレッドと同じだ」
ナッシャート侯爵家の悩みの種の神童エリックと同い年のエイドと王家のデカイ悩みの種アルフレッドを持つ父親同士はどこか納得しあえる部分を持っていた。
「でもエリックとエイドは仲が良いのだろう?」
「僕なんて王子様の野次馬程度だよ。」
「ふふっエイドはアルフレッドと同じで実力を隠している節があるからね。本気を出せばどうなるか」
「それでも僕はエリックには勝てないよ~」
この2人は学園でもかなり仲良い間柄にある。エリックほどの者ではエイドくらいしか話についていけないからだ。
時々王城にエイドはエリックに誘われて遊びにきてはエイド、エリック共に凄いなぁと驚嘆しあっていた。
「クレイ、お前の息子は騎士か。なんか意外だな。お前のような堅物から騎士なんてな。」
「堅物は余計なお世話ですが、何故か剣が好きなようでダンフォード殿下と共によく鍛錬しているそうですよ」
「私はダンフォード殿下についていくのが必死ですよ」
宰相のクレイも息子はダンフォードに次ぐ時期副団長筆頭で実力も同年代では飛び抜けていた。
と話していると会場に料理長が入ってきた。料理長はそれぞれメニュー表を配った。
「お好きなものを後ほど伺いますので。食品等も共に載せましたので嫌いなものがありましたらこちらに言っていただければ対応しますのでお気軽にお申し付け下さい。」
そして料理長はエリック兄さんに近づいて小声で『アルフレッド様がお寿司を作りすぎてこちらにたくさん来たのですが食べきれないのでお少しどうですか?』と言っていた。
エリックは寿司が好きでよくアルフレッドに強請るほどだった。
「僕とエイドの分をお願い。そこまで多くなくて良いよ」
「かしこまりました。」
エイドもよくエリックと共に寿司を一緒にしているため寿司の虜となっていた。
「エリックどうしたんだ?」
「いえ何もありません。」
「そうか。料理長、俺はチーズインハンバーグとミートスパゲッティを頼む。それとサラダもつけてくれ。」
ゼルドはかなりたくさんの料理を注文しサラダを食え食えと口うるさいアルフレッドの言葉を思い出してサラダも頼んだ。
「僕はエビフライとメンチカツでお願い。」
「僕もエリックと同じやつでお願いします。」
エリックとエイドは同じものを頼み寿司があるため食べ過ぎなように考慮していた。
「俺はハーバーガー三つとサラダ大盛りで頼む。それとカツ丼も二つ大盛りで頼む」
「かしこまりました。」
いつもと変わらず大量の料理を頼むダンフォードだが見慣れていない者は驚いていた。他にもそれぞれ注文したがアドルフだけは意味も分からず迷っていた。
「すまないがどの料理も初めて見るのだが」
「それもそうか。ピザとかで良いんじゃないか?それとドリアとか」
「ならそれで頼む」
とゼルドの言う通りに注文し男子勢は注文し終えた。女子勢とはまたメニューも微妙に違い席も離れているので料理長はそのまま下がった。
「これもお前の息子のアルフレッドの仕業か?」
「まぁそうだな。よく俺たちは家族であいつの部屋で食べることもよくあるしな。」
「あの病を食い止めたのもお前の息子らしいじゃないか。」
「よく知っているな。あいつ1人の成果では無いがアルフレッドが主導でやったことには間違いない」
「それなのにダラけ王子か。エイド以上の変わり者が居たとはな。普通はその異名を消すかのように動くはずなのにな。」
そのエイドは七歳に勝手に商会を作り今では商会長も兼任している。また孤児院に一週間寝泊まりしたり、森でサバイバルを一か月したりと奇人と領内でも呼ばれていた。
そんなエイドに比べればアルフレッドは家を長い間開けることは引きこもり王子としては無いが色々な面でやらかしておりそれはエイドを軽く上回っていた。
勝手にドラゴンを倒して闘技場でドラゴンを解体したり、魔王と普通に話していたり、剣聖の爺さんとよくバチバチにやり合ったり。
話しているとエリックとエイドの寿司が15貫ほど乗せられて運ばれてきた。
「エリック、お前寿司なんて頼んでいたか?」
「兄さんこれはアルが作ったらしいよ。なんか作りすぎたらしくて料理長に教えてもらったんだ。ダンフォード兄さんだからってあげないからね?」
「というかあいつ御令嬢2人に寿司を出したのか!?」
「「「あっ」」」
「はぁ、箸を使えるとは思わないから手掴みか。もう少し考えれば分かることなのに」
ゼルドだけでなく気付いたものは少し呆れていたがアルフレッドだから良いかと思って考えるのを諦めた。
「それは生魚か?」
「はいこちらは生魚です。」
「また珍しいものを食べるんだな。」
「それがまた美味しいのです。ではお先に」
エリックは目の前に置かれた宝石のような寿司を待つことができずにエイドと共に堪能していた。
そして次々に料理が到着しそれぞれが食べ始めた。テーブルには全員の料理が揃い各々堪能していた。
「美味いな。お前の息子は多芸すぎだろ」
「まぁな。あいつは規格外だからな。エリック、ダンフォードをここまでにしたのもあいつだからな」
「神童と怪童をか。これはセーラがどうなるのか楽しみになってきたな。」
「楽しみか、心配はしてないのか?」
「するだけ無駄だ。もう少し柔軟な発想を持ってもらいたいと思っていたからな。セーラも大きく成長するきっかけとなるだろう。セーラは良くも悪くも才能があるからな。」
「良くも悪くもか」
「出来は良いが壁はぶち破れるか破れないかの瀬戸際だ。これを機にぶち破ってほしいところだ。ぶち壊したらとんでもない傑物になりそうだがな。ククッ」
とゼルドとクレイはこの言葉に納得するがほかの者はいまいち納得できていなかった。そしてゼルドとクレイはアドルフの笑みに少しの恐怖を覚えた。
「アルフレッド殿下はそういうものを壊す大きな力となりますからおそらく一皮剥けるでしょう。私の娘は正直に言って天才ですから今頃大きく変わってるでしょう。」
「そうだなリンティア嬢はかなり有名だからな。」
「もう少し口を上手くしてほしいですがね。アルフレッド殿下みたいに。」
「アルは敵に回したら怖いからね。」
「確かに。やる時はやるからな」
「それは一度会って見たいものだな」
エリックとダンフォードの言葉にアドルフは更にアルフレッドのことを知りたい欲求が高まった。
男の席では終始アルフレッドの話題で話が進み楽しい会食となっていた。
もう一話女性サイドのお話をお書きします。誤字脱字がありましたらご報告お願いします。お気に入り7300突破ありがとうございます!!
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