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ペットってあざとい生き物だ
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なんちゃらキャットが家族公認のペットになった。親父に可愛く「にゃー」と鳴き声を出して膝の上にちょこんと座るとすぐに認可をもらった。
あいつはなんともあざとい奴だ。主人は俺なのに媚を売るのは母さん達や姉さん達だ。
姉さんの中では特にフローズ姉さんに媚を売るところをよく目にする。
と思ったら俺のところに来て頬擦りして来るから怒ることも出来ない。可愛い奴め、ビーフジャーキーをあげよう。
「にゃーお」
「よしよしお前は可愛いなぁ」
コンコン
悪魔の宣告を持ってきた奴が来たよ。
「王妃様がお呼びです」
「そっちかあ。そっちもそっちで面倒なんだけどさ。」
親父に仕事をさせられるのかと思ったがそうじゃ無いらしい。
沢山の書類を見せられるのかと思っていたからそれと違ったのは嬉しいが、俺を呼んだのが母さん達と聞くと親父と同じくらい面倒事だ。
「ってお前も来るのか?」
「にゃー」
「落ちるなよ?」
「ニャッ!!」
良い返事だな。とても賢い猫ちゃんらしい。
ペットは俺の頭によじ登ってきてバランスよく居座る。さすがお強い魔物ですこと。
「でも爪は立てるなよ?」
「にゃっ、にゃー」
「そんなに自信なさげに言うなよ。俺とか親父達はいいけど母さん達にはダメだぞ?女というの肌に気をつけるから傷をつけたら殺されるぞ」
「にゃっ、、、にゃー」
フレア姉さんは全く気にしないだろうが、母さん達とフローズ姉さん達となると別だ。
あの人たちは美容魔王なのでそんな事をしたらどうなるか予想もつかない。もう母さん達は歳だから治りも遅いだろうし。
とか言ったら本気で殺されるので言えないんだけどね。
俺はこのペットを頭に乗せて母さん達のところに向かった。
それにしてもこいつの名前を決めないとなぁ。とりあえず候補だけ考えて母さん達に決めてもらうことにするか。
候補一タマ
国民的アニメのペット名前だ。考えるのも面倒だしこれでも良いかな?
「タマでもいいか?」
ガリガリガリガリ
「やめろ!!禿げるから!!」
「ニャーオ!!」
母さん達の前に出す前にタマは却下らしい。俺は良いと思うんだけどな。
候補二ダークシュバルツ
ダークは英語で黒や闇という意味で、シュバルツもドイツ語で黒という意味だ。日本語に直すと黒黒となる。
なんか厨二臭いがとりあえず候補の一つに入れておこう。
ガシガシガシガシ
「いてぇよ、これもダメなのか?」
「ニャー!!」
このペットにセンスが無いとディスられたような気もするがそんな事ないと思う事にしよう。
もし考えていていたら飯抜きにしてるからな❤️
さてといきなり二つの候補を母さんに見せる前に却下されたな。面倒なペットだな。
「マグロ」
ガシガシガシガシ
「痛いって。なんか黒いからクロマグロが浮かんでマグロ食べたいなぁって思っただけだから」
ネギトロ丼を食べたいなぁ。今度海に釣りに行こう。異世界のマグロだしビックサイズだったりしてね。
待てよその前に寿司作り全自動機を作らないと永遠に寿司を握らせられるかもしれない。
っとそんな事はさておき、このペットの名前を考えていたんだった。
候補四フクタロウ
「フクタロウって長いか」
「ニャー」
「そうにゃーってか?」
「ニャー」
「へいへいフクタロウは却下ね。俺も呼びにくいから呼ぶときは訳すだろうね。」
そんな事を考えていると母さんに候補を言う前に呼ばれた場所に着いてしまった。
「お久でーす」
母さん達を見るなりペットは頭から降りて走って母さんのところに行った、なんて野郎だ。
乗り換えがやけに早いじゃ無いか。上の人間である母さんに媚を売るってか、どこぞの貴族みたいだな。
いやそれより達が悪いな。あざとくて可愛いし猫だから母さん達もそんな事を考えているなんて思うはずが無いよな。
「ニャー」
おい半音鳴き声が高く無いか?俺の意識しすぎかもしれないがさっきまでの低い声の鳴き声はどこに行った!!
「母さん達、それで俺を呼んだ理由は?」
「今度に王家主催のパーティーがあるから」
「出ません」
「出ろって言ってるわけじゃないの。そんな事を今更いう気は無いわよ。来客する貴族の人たちの一覧を渡すから目を通しておいて欲しいの。変な人が居ないチェックしてちょうだい」
「えぇー」
親父より面倒な仕事を持ってきたよ。それなら親父に呼ばれる方がまだマシだった。
お茶して息子と母の仲を深めて終わりだと思っていたのに。
出ろって言われないのは嬉しい、でもそれとこれとは話が別だろう。
家族が危険になる事を未然に防ぐのも俺の役目ってわけかぁ。なんかかっこよく纏めたけど面倒なことには変わりないんだよなぁ。
はぁ
「そういえばこの子の名前ってなんて言うの?」
「ダークシュバルツ」
「えぇダサいわよ、もっと可愛い名前にしてちょうだい」
その猫からダメ出しくらった名前を出してみたけど案の定母さんからも否定された。
俺もそんな名前呼びにくくて嫌だわ。
「じゃあ黒いしアンコってどう?」
「いいんじゃないかしら?」
「そうね」
「ニャー」
この猫が母さんの膝の上で『お前にしてはまあまあ良い名前を考えるなクソニートめ』と想像力を最大限にするとそう聞こえるがそうでないと信じておくよアンコ。
この日からアンコという名前が正式について今日はエサを少しだけ減らした。朝になると顔に傷が出来ていて仕返しされてしまった。
俺とアンコの戦いはまだまだ続きそうだ。
リアルがかなり忙しく更新出来ませんでした。八月の前には毎日投稿を再開したいと思いますので応援のほど宜しくお願いします。それまでは不定期となります。ご了承ください。
あいつはなんともあざとい奴だ。主人は俺なのに媚を売るのは母さん達や姉さん達だ。
姉さんの中では特にフローズ姉さんに媚を売るところをよく目にする。
と思ったら俺のところに来て頬擦りして来るから怒ることも出来ない。可愛い奴め、ビーフジャーキーをあげよう。
「にゃーお」
「よしよしお前は可愛いなぁ」
コンコン
悪魔の宣告を持ってきた奴が来たよ。
「王妃様がお呼びです」
「そっちかあ。そっちもそっちで面倒なんだけどさ。」
親父に仕事をさせられるのかと思ったがそうじゃ無いらしい。
沢山の書類を見せられるのかと思っていたからそれと違ったのは嬉しいが、俺を呼んだのが母さん達と聞くと親父と同じくらい面倒事だ。
「ってお前も来るのか?」
「にゃー」
「落ちるなよ?」
「ニャッ!!」
良い返事だな。とても賢い猫ちゃんらしい。
ペットは俺の頭によじ登ってきてバランスよく居座る。さすがお強い魔物ですこと。
「でも爪は立てるなよ?」
「にゃっ、にゃー」
「そんなに自信なさげに言うなよ。俺とか親父達はいいけど母さん達にはダメだぞ?女というの肌に気をつけるから傷をつけたら殺されるぞ」
「にゃっ、、、にゃー」
フレア姉さんは全く気にしないだろうが、母さん達とフローズ姉さん達となると別だ。
あの人たちは美容魔王なのでそんな事をしたらどうなるか予想もつかない。もう母さん達は歳だから治りも遅いだろうし。
とか言ったら本気で殺されるので言えないんだけどね。
俺はこのペットを頭に乗せて母さん達のところに向かった。
それにしてもこいつの名前を決めないとなぁ。とりあえず候補だけ考えて母さん達に決めてもらうことにするか。
候補一タマ
国民的アニメのペット名前だ。考えるのも面倒だしこれでも良いかな?
「タマでもいいか?」
ガリガリガリガリ
「やめろ!!禿げるから!!」
「ニャーオ!!」
母さん達の前に出す前にタマは却下らしい。俺は良いと思うんだけどな。
候補二ダークシュバルツ
ダークは英語で黒や闇という意味で、シュバルツもドイツ語で黒という意味だ。日本語に直すと黒黒となる。
なんか厨二臭いがとりあえず候補の一つに入れておこう。
ガシガシガシガシ
「いてぇよ、これもダメなのか?」
「ニャー!!」
このペットにセンスが無いとディスられたような気もするがそんな事ないと思う事にしよう。
もし考えていていたら飯抜きにしてるからな❤️
さてといきなり二つの候補を母さんに見せる前に却下されたな。面倒なペットだな。
「マグロ」
ガシガシガシガシ
「痛いって。なんか黒いからクロマグロが浮かんでマグロ食べたいなぁって思っただけだから」
ネギトロ丼を食べたいなぁ。今度海に釣りに行こう。異世界のマグロだしビックサイズだったりしてね。
待てよその前に寿司作り全自動機を作らないと永遠に寿司を握らせられるかもしれない。
っとそんな事はさておき、このペットの名前を考えていたんだった。
候補四フクタロウ
「フクタロウって長いか」
「ニャー」
「そうにゃーってか?」
「ニャー」
「へいへいフクタロウは却下ね。俺も呼びにくいから呼ぶときは訳すだろうね。」
そんな事を考えていると母さんに候補を言う前に呼ばれた場所に着いてしまった。
「お久でーす」
母さん達を見るなりペットは頭から降りて走って母さんのところに行った、なんて野郎だ。
乗り換えがやけに早いじゃ無いか。上の人間である母さんに媚を売るってか、どこぞの貴族みたいだな。
いやそれより達が悪いな。あざとくて可愛いし猫だから母さん達もそんな事を考えているなんて思うはずが無いよな。
「ニャー」
おい半音鳴き声が高く無いか?俺の意識しすぎかもしれないがさっきまでの低い声の鳴き声はどこに行った!!
「母さん達、それで俺を呼んだ理由は?」
「今度に王家主催のパーティーがあるから」
「出ません」
「出ろって言ってるわけじゃないの。そんな事を今更いう気は無いわよ。来客する貴族の人たちの一覧を渡すから目を通しておいて欲しいの。変な人が居ないチェックしてちょうだい」
「えぇー」
親父より面倒な仕事を持ってきたよ。それなら親父に呼ばれる方がまだマシだった。
お茶して息子と母の仲を深めて終わりだと思っていたのに。
出ろって言われないのは嬉しい、でもそれとこれとは話が別だろう。
家族が危険になる事を未然に防ぐのも俺の役目ってわけかぁ。なんかかっこよく纏めたけど面倒なことには変わりないんだよなぁ。
はぁ
「そういえばこの子の名前ってなんて言うの?」
「ダークシュバルツ」
「えぇダサいわよ、もっと可愛い名前にしてちょうだい」
その猫からダメ出しくらった名前を出してみたけど案の定母さんからも否定された。
俺もそんな名前呼びにくくて嫌だわ。
「じゃあ黒いしアンコってどう?」
「いいんじゃないかしら?」
「そうね」
「ニャー」
この猫が母さんの膝の上で『お前にしてはまあまあ良い名前を考えるなクソニートめ』と想像力を最大限にするとそう聞こえるがそうでないと信じておくよアンコ。
この日からアンコという名前が正式について今日はエサを少しだけ減らした。朝になると顔に傷が出来ていて仕返しされてしまった。
俺とアンコの戦いはまだまだ続きそうだ。
リアルがかなり忙しく更新出来ませんでした。八月の前には毎日投稿を再開したいと思いますので応援のほど宜しくお願いします。それまでは不定期となります。ご了承ください。
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