転生王子 だらだら過ごすが偶にやる気を出す

佐原

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双子の姉にたかられるダラけ王子

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俺は親父の執務室から戻ると双子の姉のフレアとフローズがいた。髪の色が赤みがかっているのがフレア姉さんで青みがかっているのがフローズ姉さんだ。

二人の性格は間反対でフレア姉さんは元気いっぱいで戦闘が好きでダン兄ほどでは無いがかなり強いらしいよ。同年代の貴族から人気らしいよ。

対してフローズ姉さんはお淑やかで本を読むのが好きだそうだ。聡明でエリック兄さんのような感じだ。こちらも同年代の貴族からは人気でフレア姉さん派とフローズ姉さん派でキッパリ分かれているそうだ。

フレア姉さんは
『フレア様の活発なお姿は凛々しい!!』

フローズ姉さん派
『フローズ様のお淑やかなお姿は美しい!!』

と男達が騒いでいる。なんとも馬鹿らしいとも言えないよ。その気持ちは痛いほど分かるもん。

俺はどちらかと言ったらフローズ姉さん派だ。何故かと言われると優しいからだ。「アルの紹介してくれた本は面白かったわ。ありがとう。」と毎回言ってくれる。

対してフレア姉さんは「アル!!戦闘しようぜ!!」と馬鹿みたいに大きい声で俺の部屋で叫ぶ。

いつもアンナかマリーナに任せているが一向に諦めない。また菓子も「これ美味いな!貰ってくよ!!」と言ってぶんどっていく。

食べ物の恨みは忘れないからね!!でも憎めないのがフレア姉さんなんだよね。

そして二人はかなり美人だ。俺の兄弟ってなぜこんなにも美形が多いんだぁ!!!って毎度毎度思うがしょうがないことだ。

しかし、何故この二人が俺の部屋にきているのだろうか。意味が分からない。

「ねえアル、私たちって仲が悪いように見える?」

「仲良いんじゃないの?こうして二人でいるわけだしさ」

フローズ姉さんからそう聞かれたけど二人は不仲では無いむしろ仲良し。フレア姉さんの戦闘にフローズ姉さんは毎回付き合わされているが嫌な顔を一つせずに付き合っている。

フローズ姉さんのお茶会には毎回フレア姉さんも同席している。フレア姉さんはお茶会なんて開こうとしてないからな。マナーも全てフローズ姉さんが教えている。

そんな二人の姉さんの姿をみて仲が悪いなんて思えないんだけど。

「そうよね....」

フローズ姉さんは何か思い詰めている顔をしている横でフレア姉さんはアンナに出されたお菓子を凄い勢いで食べている。俺は完全にフローズ姉さん派だわ。確信した。

「アル、私たちが仲悪いみたいに言われているのよ。フレアはこんなんだから気にして無いけど色々と問題もあって....」

「フレア姉さんはこんなんだしね....」

「アル!!なにをーー!!」

とフレアに姉さんに羽交い締めにされた、締まってるから

「ギブギブ」

「フレア、やめてあげて。」

「フローズに感謝するんだな!!」

この野郎!!お菓子をもうあげないからな!!フレア姉さんのどこが良いんだよ!!

ぺったんこだし、羽交い締めにされた時にまな板みたいだった。これからの成長に期待だ。うん!

ギロっ

「アル、余計なことを考えなかった?」

「えっ、なんのことかなぁ~。」

「アル、フレアはこれでもアルと戯れたいだけなの。アルがいつも相手してくれないから。フレアにとってアルは可愛い弟なのよ。だって、フレアはいつも」

「あー!!あー!!フローズ、そんなこと言う必要ないでしょ!!」

「フローズ姉さん、それは是非とも聞きたいね。」

ギロっ

「あっ、やっぱ良いです。」

こえぇーーフレア姉さんの睨みはアンナに似ているな。マジで怖い。俺の考えでも分かるのか?どちらにせよ変なことは言えないな。

言わずとも何かを察知しそうだから考えもられない。フレア姉さん恐るべしだ。

「アルの部屋に来たのはどうすれば良いか相談したくて。お母様たちにはアルに任せなさいって言われたのよ。」

「母さん達め面倒事を押し付けやがって」

「アル?面倒事なの?締められたいの?」

「フレア姉さん、それとこれ、とは、ってフローズ姉さん?」

「あら、うっかりお茶が凍ってしまったわ。アルやってくれないのかしら?」

怖えぇぇぇぇ!!冷気を感じると思ったらフローズ姉さんお得意の氷魔法が俺に炸裂するところだった。

フレア姉さんより怖いんじゃないか?お淑やかの裏はこれ以上はやめておこう。凍らされるかもしれないからな。

「アル、なんとかしてくれないかしら?」

「アル、お願い!!」

おい、フレア姉さんお菓子を食いながら言っても説得力が無いぞ!!

あー、これって俺には拒否権ないよね?家族に嫌われる事をとるか好かれるために面倒事を引き受けるか。

そんなの後者を選ぶしかないじゃん。特に先程垣間見えたフローズ姉さんのヤバさ。

あれがこちらに向くのはどうしても避けたい。もしかしたらフレア姉さんより強いのでは?

普段は本を読んでお淑やかなイメージはあるけど。どちらにせよ今日でフローズ姉さんのイメージは崩壊した。

怒らせたら氷像にされる。あの氷魔法はかなりヤバいよ。あー、逃げ道が無い。とりあえず

「保留で」
 
「あら、なんだか冷えてきたわね」  

「ひぃぃ、ひ、引き受けます!引き受けますから!!」

「良かったわ!!これで私たちも安心ね。じゃあフレア行きましょうか。」

「フローズ、寒いぃ。」

フレア姉さんはフローズ姉さんに抱きついて暖をとっていた。マニアには堪らないシーンだろう。それを見ればめちゃくちゃ仲良いんだけどね。

はぁ、面倒事を引き受けちゃったよ。せっかくゆっくり出来ると思ったのに。

「カイリー、情報収集よろ~」

「かしこまりました」

まぁ、カイリー達に任せてダラダラするんだけどね。






今週は投稿が出来ない日があるかもしれません。リアルがかなり忙しくて

二日に一回は投稿したいと思います。申し訳ございません。




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