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帝国の後日談2

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sideアリーシャ

「プリン、美味しかったわ。あれはアルフレッド君が作ったのかしら?」

「はい、パーティーで出てきた料理もどれもおいしかったですが、ほとんどがアルが発案って聞きました。」

城の中ではアルが作ったもので溢れているとアンナさんから聞きました。

自室に引きこもっている暇な時間に作るそうです。それでも料理以外は一瞬で作ってしまうそうです。本当に凄いです!

「そう、本当に素晴らしい人を見つけたわね。」

「はい、魔法も教えてもらいました。転移できるようになりました。」

と言って短い距離だが、転移できるところを見せた。

「「「えっ」」」

そこまで驚く事でしょうか、アルの周りの人たちはみんな使えてましたけど

「凄いじゃない、教えて貰ったってことはアルフレッド君も使えるのかしら?」

「皆さんからそう聞いてます。アルは武術も凄いそうです。怪童と神童を育てたのはアルだそうですから。」

私にくれるような課題を渡して、そのように呼ばれるほどになったようです。

「ハハッ、夫がいう意味が分かったわ。これでは夫を責められないわね。いや、褒めたいくらいだわ。」

「そうね、アルフレッド君と懇意に出来るのはメリットしか無いわね。あとはさっきから気になって居るんだけど。」

「シャンプーとリンスですか」

「そうよ。だからお風呂に行かないかしら?アリーシャもいる事だし使い方を教えてもらいましょうよ。」

私はお母様に連れられてお風呂場へと来ました。

「ええとシャンプーは同じもので、リンスはラーナお母様にはラベンダーの匂い、サーシャお母様にはバニラの匂い、ナタリーお母様には金木犀の匂いのするものを使って頂きます。」

「あら、何故分けるの?」

「アル曰く、女性はそれぞれ違う匂いの方がいいと言われました。私はあまり分かりませんが。」

新たに使えるように魔法の空間収納に入れることができて荷物には困らないけど、三種類も持ってくる必要があるのかと正直言って思いました。

「そう、アルフレッドくんは私たちの考えてくれるのね、アリーシャは何を使うの?」

「私は薔薇の匂いがするものです。」

「アリーシャも違うのね、それで使い方を教えて。」

「まずはこのシャンプーでお母様入念に洗ってください。目に入ると沁みると思いますから髪を二人一組で洗いましょう。」

私はラーナお母様の頭を洗ってあげました。

「人に洗って貰うと気持ちいいわね。」

「ありがとうございます。」

四人洗い終わり、次に移った。

「リンスは毛先から馴染ませるようにつけていってください。あまり地肌につかないようにして下さい。」

みんなそれぞれ、リンスを髪につけた。

「つけたらしっかり流しましょう。」  

そして、私たちは四人でお風呂に入って上がりました。

「待ってくださいお母様、」

「タオルで拭いただけじゃいけないの?」

「しっかり乾かしましょう。これ、」

私はあるに言われたとおりにお母様に教える。これを怠ればほとんど意味ないと言われました。

「さっきから思うのだけど、どこから出してるの?」

「ええと、魔法です。空間収納というものです。それでこの魔法ドライヤーで乾かします。魔力を流せば温風が出るのでしっかり乾かして下さい。」

そして、お母様と私が髪を乾かすと、お母様の髪が見違えるように艶々でサラサラの髪になりました。

「なにこれ。」

「ラーナの髪、凄いわよ!」

「みんなの髪もよ。」

「アルフレッド君に感謝だわ。」

「お母様まだ終わっておりません。次は肌の手入れです。」 

その後肌の手入れまで終わり、お母様はとても満足していました。

お母様の笑顔を見るのは久しぶりで、それを作り出したのが私ということがとても嬉しいです。ほとんどアルのおかげだけど。

「アルフレッド君に会ってお礼を言いたいわね。ここまでなるとは思ってなかったから。」

「そうね、アリーシャどうにかならないかしら?」

「ええと、どうにかなると思います。アルのお母様から私のお母様のお茶会に誘いは断らないと言ってましたから、誘えば転移も使えますし会えると思いますが、お茶会も月に一回しか参加しないとか言ってました。」

「そう、なら来月にお茶会をこの四人とアルフレッド君で致しましょう。アリーシャ、アルフレッド君を誘ってくれるかしら?」

「はい!」

「ふふっ、お礼しなくちゃね。」

アルが帝国に来るの楽しみだなぁ。多分お茶して帰ると思うけど。でもアルが帝国に来てくれるのは嬉しい。



数日後、私はいつも通り学園に来ていた。私はアルのお陰で髪や肌が綺麗になったのはいいけど、令嬢や、貴族の子に話しかけられる事が多くなった。

「アリーシャ殿下、今度お茶などどうですか?」とか「髪の手入れはどのように?」とかだ。

偶にこういう人もいます。

「アリーシャ殿下、いつになったら婚約をしてくれるんだ?」

と公爵家の次男が言ってきます。とてもうざいです。私にはもうアルがいるから、こう言うのは面倒極まりないです。

「私にはもう婚約者がいるので話しかけないで。」

「誰なんだ、そいつは。私より身分が高いのか?」

こうやって身分で人を決めつける。でも私の婚約者は王族だから何も言えないでしょう。

「高いですよ、なんせ隣国の王子アルフレッド殿下ですから。」

「何、アルフレッドって確かダラけ王子とか、言う奴だな。そんな奴よ」

「次それ言ったら潰すわよ?」

「は、はい」

こんなやつにアルを侮辱されてはムカつく。だってアルを噂だけで判断して、ただ単に馬鹿にしているだけですから。

私の婚約者はそんな人ではありません。多少ダラダラしてますが、優しく、強く、かっこいいですから。

「アリーシャ、大丈夫?」

これを見て私の友人のエリシャが声をかけて来てくれた。

「大丈夫よ、ちょっとカッとなっちゃっただけだから。」

「そうなんだ、でも婚約者出来たの?最近ずっと休んでいたのって、」

「そうだよ、あの男より100倍はいいよ。私はアルに相応しくなるために頑張らないいけないの。」

「え!アリーシャが相応しくないの?」

「私じゃまだまだだよ。アルはダラけ王子って呼ばれてるけど、私なんかより凄いんだから!」

「そうなのね、俄には信じられないけど。」

「まぁ、ダラけ王子だからね。でもさ、私だって婚約者を馬鹿にされたら怒るよ。」

「そうね、アリーシャもうそろそろ授業始まるよ。」

「そうね、早く行かなくちゃ」

私はアルが成人するまでに相応しくなるんだ!!

さぁ、今日も頑張ろ。夜にアルに会いに行こうかな。







次から王国サイドに変わります。テンプレが起こります。テンプレがね!!お楽しみに~






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