転生王子 だらだら過ごすが偶にやる気を出す

佐原

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なんか、隣国のトップの会談に俺が居るんだが

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奴隷を購入して、数週間が経った。カイリーもどんどん強くなっている。

カイリーはなんか色々な種族の混血らしい。そのため色々な種族ならではの能力がある。いつの間にか俺のお散歩に着いてきて、魔物倒してるし。

マリーナは言うと、俺の遊び相手だ。マリーナにはそう言う役目があるらしい。

というか、一応俺の奴隷なんだけど。イチャイチャできると思ったが、その時はアンナやみんながいるから出来ない。

男殺しだ!!

「カイリー、男って辛いな。」

「アル様?」

美男子が首を傾げる様子は絵になるなぁ。奥様方にキャッキャ言いそうだわ。

「まぁいいや。そういえば親父が呼んでるって?」

「はい、」

「なんか、分からないが面倒そうなことというのは分かるよ。まぁ、いいや。」

まだ、八歳だぞ。面倒事は大人でやって欲しいわ。

「アルフレッド、よく来たな。」

「親父、なんか午後からあるっぽいな。」

「ああ、それに参加して欲しい。で、何かあれば言ってくれ。」

「誰が来るんだ?」

「隣の国、マーキス帝国の第二皇子。」

「それは、また面倒なことに巻き込んでくれたな。」

使者程度なら、出なくてもいいと思ったが、皇子か何かありそうだな。

「何について話し合う感じ?」

「同盟を結びたいとう話が来ているんだ。」

「ありゃ、それはやめておいた方がいい。協定程度にしておいた方がいいね。どちらが優位か分からせようじゃないか!」

舐め腐ってんな、その帝国って奴は。俺のダラけ生活を、乱す奴は許さん。

午後、第二皇子を乗せた馬車が到着し、早速、部屋へと案内された。

「よくぞ、来てくれた。」

「お招きありがとうございます。マーキス帝国の第二皇子ラウルと申します。陛下よろしくお願い致します。」

ふーん、成人はしてる感じだな。この役目を任されたから、優秀なのか、分からんが、大したことなさそうだな。

「今日は私の息子、アルフレッドも居てもらうつもりだ。」

「アルフレッドと申します。ラウル殿下、よろしくお願い致します。話し合いに際しまして、まずはラウル殿下の執事の方、ここは武器の持ち込みは禁止でございます。靴に仕込んであるナイフや、胸のあたりの毒針は回収させていただいてよろしいですか?それともここで争いますか?」

俺は話し合う前に、先手を取った。

「どうしました?出してください、あることはわかってますよ?それともラウル殿下、この話はなかった事にしますか?殿下にとっては今後を左右する大事な公務だとお聞きしましたが?執事さんのせいで不意になりますが?」

「分かった、」

そう言い、執事は渋々武器などの危険なものを出した。だが、甘いな、それで俺の目を騙せる訳がない。

「もう一度言いますよ、執事さんそれで全部ですか?その、ペン少量の毒が入ってるのは分かってますよ?」

「失礼致しました、」

老年の執事でも焦っているな、空間収納に入れておけばバレないのに。まぁ、そんなスキル珍しくて、持っている奴は少ないけどな。

「では、よろしくお願い致します。」

俺はにっこり笑って挨拶した。

「では、本題に入らせて貰おう。ラウル殿下、此度は何用で来たのだ?」

「は、はい。貴国と同盟を結びたく、父から書状を預かっております。ご覧ください。」

親父が書状を貰い、さっと目を通して、俺に渡してきた。もうちょい真面目に読めよ。

何々、簡単にいえば、同盟してやるから戦争の準備のために食料寄越せ、鉱石寄越せ、戦争の防衛地にするため領地寄越せだと。守ってやるから安心しろと、舐め腐ってるな。

「父上、私から宜しくでしょうか?」

「いいぞ。不手際はこの際なかったことになるだろう。」

ふん、相手からやって来たことだもんな。この際何やらかしても大したことなさそうだな。

「では、初めてに。外をご覧ください。」

俺は魔法ででかい火の玉を作った。

「これが私でも出来ます。ちなみに私の兄上は更に強いですよ。」

幻影なんだが、みせると唖然としていた。それもそうだろう、これ見せられたら萎縮するのも当たり前だな。

「そのことから守ってもらう心配は入りませんので、食料を渡しませんし鉱石も渡しません。我が国は戦争を望んでおりません。現在我が国では豊作です。それに対して貴国では不作、適当な金を払っていただけたらお売り致しますよ。ちなみに、貴国と繋がっている。貴族が数名いますが、処罰していないのはわざとでございます。」

「どう致しますか?同盟は結ぶの良いですよ。この条件でなら、」

と俺はささっと書いて渡した。

「執事も、見て下さい。というか、貴方が見ないとまずいでしょう。そのために来たと思いますから。」 

「どう思う?これは?」

第二皇子は親父と同じようにさっと目を通して、執事に渡した。やはり、使えないやつか。

「一度、戻ってから検討してもよろしいでしょうか?」

「ええ、大丈夫ですよ。その際に貴国と繋がっている貴族は処罰しますので、情報はあまり得ることはできないと思いますが、少ない情報量で申し訳ありませんか、ご検討ください。」

ここで、更に嫌味をぶち込む。

「分かりました、急に来て申し訳無いのですが、早急に検討したいため今日のうちに出たいのですがよろしいですか?」

もう、第二皇子は無視して、執事がしゃべってるな。こっちは、俺が喋ってるが。立場が違う。親父は俺に喋らせているが、あっちは執事に喋らせているいるんだ。

どちらが優位かは明らかだ。

「父上、どのように致しますか?」

「そのように申されるので仕方はない。歓迎会をしようと思っていたが、そのように取り計ろう。」

「陛下、ありがとうございます。」

王都に来て、一日で皇族を帰らせた。やってやったぜ!!これで相手の出方を調べなければならないな。

そして、親父が見送り帰っていった。

「アルフレッドよ、良くやった。あそこまでやるとは思わなかったが、本当に良くやってくれた。」

「アル君、本当にありがとう。あれは無いと思っていたが、少し妥協しなければならないと思っていた。でも、アル君は更に、帝国に要求をするとは思っても見なかった。」

親父と宰相さんから、爆褒め頂きました。あの部屋には俺含めて王国関係は三人しかいなかったから、このことを知っているのは、俺たちだけだ。影の立役者は間違いなく俺、スキルをめちゃくちゃ使って、追い詰めたからな。

「今後のことは明日考えるとして、今日はゆっくり休もうか、」

「じゃあ、俺は自室に戻りますね~。あの顔だけいい皇子の顔見てスッキリしたわー」

俺はダラけるためにこの国を守ってみせるぜ!!



sideアルフレッドの父

アルフレッドがこの部屋から鼻歌を歌いながら出て行った。

「なんて奴なんだ、本当に。ここまでやるとは思ってもなかった。」

「ええ、最後の方は皇子はよく分かってなさそうでしたし、この姿見たら誰もダラけ王子なんて呼べませんよ。」

「まぁ、あいつはダラけているが、こうして手を貸してくれる。それだけで十分か、宰相いや、グラン今日は今から飲まないか?」

「陛下、いや、キース今日くらいはいいでしょう。」

息子、アルフレッドがいて良かったと今日ほど思ったことはないな!、









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