転生王子 だらだら過ごすが偶にやる気を出す

佐原

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八歳になった俺、はじめのおつかい。奴隷を買う

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「親父、八歳になった。」

「そうか、というかその呼び方どうにかならんか。」 

「だから、奴隷を買いに行かせてください。」

「確か、そんな約束していたな。」

俺が三歳の時にそう約束したのを俺は覚えていたのだ!!

「じゃあ、セバスに金を渡すから一緒に買ってこい。それと、これ書状な。」

この親父覚えていたな!まぁ、買いに行けるから良しとしよう。

「よし、セバス行くぞ!!」

「畏まりました。」

「じゃあ親父、美少女、美少年のお世話係を連れてくるぜ!!」

はじめてのお使いが奴隷を買うとは思っても見なかった。そういえば街に出るの始めてだわ。

俺は久々に城から出て、奴隷商の元へ行った。奴隷と言っても大きくは犯罪奴隷、借金奴隷、に分かれて国がしっかり奴隷商を管理している。

違法な奴も居るけどな。俺は親父の書状にある、奴隷商へと向かった。

奴隷商へときた、外装内装ともに綺麗で奴隷を丁寧に扱っていると感じた。

「セバス、」

「はい、こちらをお願い致します。」

中に入り、職員に親父からもらった書状を渡した。

「しょ、少々お待ち下さい。」

王族の書状だから、ビビるのも当たり前か。少しすると店長らしき人が来た。

「お待たせして申し訳ございません。別室にて、どのような奴隷がお望みか聞いてよろしいですか?」

「そうだな、目立つから頼むよ。」

俺たちは別室に案内されお茶まで出された。

「では、どのような奴隷がお望みでしょうか。」

「ちょっとまって、」

俺はスキルを使って有能なものを探った。おっ、いたいた。顔は見えないがこの世界は美形ばかりだどうせ美人かイケメンだ。

「えーと、アリシアってやつと、カイリーってやつを頼むよ。」

「えっ、少々お待ちください、」

いきなり奴隷の名を告げたから驚いているようだ。アリシアって奴は隠蔽していてアリシアって名前じゃないけどな。

カイリーって奴はそのままの名前だろう。

「アルフレッド様、言いにくいのですが、腕など欠損や火傷が酷いですが宜しいですか?」

「いい、とりあえず連れて来てくれ。」

そんなの治せばいいからな、魔法でチョチョイだ。

そして、連れてきたのはセバスより一回り小さな少年、人族ではないっぽい。こいつがカイリーか。腕と、耳が無いな。

それと、普通の女性。隠蔽しているな。後で聞くとしようか。わざと全身に火傷しているように見せてるよ。セバスも気づいているようだな。

「その二人でいい。セバス、後は任せるよ。」

金の交渉はセバスに任せよう、面倒だからな。

「はい、かしこまりました。では店主、金貨10枚でどうでしょうか。見るからに粗末に扱われていますね。これはこの国の法にふれていますよ。」

「え、それは、」

普通は最低でも一人金貨50枚はかかる。セバスのやつ、買い叩きすぎだ。

「食費や維持費がかかるだけでしょう?それなら、早く売った方がよいのでは?それとも、」

「う、売ります!」

売るんかい!!セバスの迫力に負けたな。若そうな奴だから、しょうがないか。

「では、契約書を。」

その後契約を結んだ。俺に敵対をしないということで契約した。

「アリシア、下手なことしないで下さいね?」

「ッ!」

俺たちは奴隷を二人購入した事だし、王城へと戻った。

「セバス、カイリーを任せた。綺麗にしてあげてくれ。俺はアリシアと話すから。それとカイリーには超絶難易度の課題を渡しておいて。」

「かしこまりました。」

俺はカイリーとセバスを自室から退出させ、アリシアと二人になった。アリシアとは余裕で偽名だ。

「えーっと、マリーナはハイエルフで良いんだよな。何で奴隷になったか知らないが今は俺の奴隷だ。」

「ふぅ、ご主人様とセバスさんでしたか、お二人を見た時は死ぬかと思いました。魔力量が多くて、それを自在に操れていましたから。私は、木の上で寝ていたら奴隷にされていたんですよ。ひどい話ですよ。でも、このように火傷に見せかけたら、誰も買わないので何もされなくてよかったです。」

なんとも、バカと言うか、酷いというか迷う話だな。木の上で普通に寝るかよ、殆ど無防備じゃねえか。結界くらい張れよ。

「俺のことはアルでいいよ。もしかして、戻りたい?」
 
「それも、少し考えましたが、アルの側にいるのも楽しそうですから。このままで良いですよ。寿命もまだまだ、尽きそうにないですから」

わお、エルフは長寿でハイエルフだから更に長寿なのか。それなら、俺の寿命なんか一瞬か、

「とりあえず、隠蔽解いていいよ。あとは『クリーン』綺麗にしたから着替えてくれ。服は何がいい?俺の趣味が全開のやつで良い?」

「はい、いいですよ。」

うっわ、めっちゃ美人。エルフは貧乳かと思ってたけど、マリーナは巨乳で、スレンダー。ヤッバ!!!

「じゃ、じゃあ、これ着て。メイド服。それで上目遣いで「ご、ご主人様?」ってクビを傾げてよ。」

「分かりました。」

俺はアンナに隠れて作った、特注メイド服を着てもらった。もちろんスカート短めだ。

アンナは長いスカートしか履かないから、少し残念なんだよね。

マリーナに着替えてもらった。

そして、マリーナが俺に合わせてしゃがんで

「ご、ご主人様?」と首を傾げて言ってくれた。

「グフっ、」

ヤバいぞ。これは、

「アル、大丈夫?」

「ああ、大丈夫。マリーナが可愛すぎて少し意識が飛んだだけだから。」

「えっ、」

「なに驚いてんの?俺が会った人で断トツで可愛いんだけど。」

「あ、ありがとうございます。」

えっ、なにこの照れ。奴隷を買いに行ってよかったぁーー!!

「アル様、何をされているのですか?」

「あ、アンナ、どうしたんだい?」

「いえ、馬鹿なことをしているなと思いまして、その服は何ですか?」

「あ、そ、その。可愛いかなぁと。」

「マリーナさんはメイドをやって頂きますが宜しいですか?特に仕事などはなく、アル様の部屋にいてお相手してあげてください。服は私たちが支給致します。」

「分かりました。」  

「ってことは、この服装は?」

「もう見れません。」

オウ、ノォーーーーー!!


「では、マリーナさん。来てください。」

「アル、また。」

ハハッ、あの瞬間を動画に収めておくんだったぁーーー




ストック残り20話ほどです。まだ少年期なので大人まで続けていきます、100話前後で完結出来ればと思っております。
これからも応援のほど宜しくお願い致します。
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