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エリック兄さんが神童、俺は自室警備員
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ダン兄の合格発表があってから数日、エリック兄さんが俺の元を訪れてきた。
「アルフレッド、ごめん。僕は、」
「いやいいんだよ、エリック兄さん。俺が悪いんだから、座ってくれよ。セバス!」
「かしこまりました。」
セバスにお茶と菓子を頼みエリック兄さんを自作のソファに座らせた。
「ダン兄から、聞いてるよ。課題やってるって。エリック兄さんは次期国王だから、政治の知識をふんだんに混ぜて、難易度も爆上げな課題をやってもらうよ。」
「僕が次期国王かい?」
「あれ?ダン兄に話は聞いてない?俺はこんなんだしダメだろ?ダン兄は脳筋バカ、エリック兄さんしか、残らないじゃないか!」
というより、ダン兄に国は任せられない。あの兄はダメだ、最近そう感じてる。ダン兄はエリック兄さんの忠実な僕になればいいよ。
そうして、力を発揮するタイプだと思う。いや、誰かが手綱を握らないとダメだな。
「そうなんだよね、薄々二人がしたくないだろうと気づいていたんだ。でも、踏ん切りがつかなくて、特に兄さんに申し訳無いなって、」
俺は次期国王の争いでめちゃくちゃだるい事が起こると思っていたけど、そうならなさそうで良かった。暗殺者雇って闇で葬る!とかなさそうだもん。
エリック兄さんも優しいから、ダン兄のことを考えて身を引こうとも考えていたのか、何という兄弟愛!!
俺はそこに含まれていないが、感動するよ。他人事みたいであれだけど、
「じゃあ、エリック兄さんが次期国王としてまずはこれをやってもらわいとね。ダン兄ほど強さは求めてない、それよりもカリスマ性が欲しいから。これをやって頑張れ次期国王!!ヒューヒュー」
「やめてくれよ、でも、やっと踏ん切りがついたよ。僕もアルと呼んでもいいかい?」
「もちろんだよ、」
「じゃあ、アル。これからも宜しくね。」
「よろしく!家庭教師は要らないって親父に言っておくから、兄さんは課題を頑張って!!分からないことは、このセバスが答えるから!」
「アルじゃないんだね、」
「俺はダラダラしたいから、セバスがいない時は俺が教えるよ。」
だって、セバスもそれやってるんだもん。というかめちゃくちゃ難しくした奴、それを涼しい顔で解くから、さらに難しくしちゃいたくなるわけさ、
それで、俺は少し悩む顔を見れると思ったよ。だけど!!セバスは美男子、悩む顔も映えるわけさ。
俺は諦め、無心で超絶難易度の問題を作った。これで、少しでも気を晴らそうとした。
かっこ悪い!!
もう終わった事だ、気にしても仕方ない。
さて、親父のところへ行くか。俺から行くってもしかして初めてではないな。親父と風呂に入るため偶にそこに行くわ。
コンコン
「アルフレッドでーす。」
「なんだ、その挨拶は。まぁいい入れ。」
「失礼します。」
「で、要件は?」
忙しそうだな、まぁいい、言うか。
「エリック兄さんに家庭教師いらないから。雇わなくていいよ。勝手にやらせておいて、俺が色々やるから。」
「「はぁ?」」
二人は手を止めて、俺の話を聞いてくれた。
「どう言う事か、説明してくれ。ダンフォードの時は必要ないと言うか、まあ、一人で黙々とやっていて、手を出せない雰囲気だったから雇わなかったが、エリックは大丈夫なのか?」
ダン兄の性格上、そう言うことになるか。それは、予想内だ。
「う~ん、エリック兄さんは次期国王だし、その自覚もあるみたいだから、超絶難しい政治の課題と、超絶難しい法律の問題と、普通の魔法と武術の課題をかした。」
「「次期国王!?」」
「あー、兄弟で話し合った結果、そうなった。ダン兄が騎士団長、エリック兄さんが国王。でも、これ内緒ね。」
俺経由で話し合ってそうなった。俺は兄弟で仲良くしたいと思っていた。しようという努力はしなかったけど、こうして仲良くなったんだ。国王の座を巡って争いたくないじゃん。
「で、アルフレッドお前は?」
あら、バレちゃったか、
「俺は、自室警備員と偶に助言をあげる役職。」
「待て、自室警備員とは何だ。」
「俺の自室を守る騎士みたいなもの。守るところは自室だけ。」
「はぁ、それは今は置いておいてだな。エリックが次期国王か、それはお前の予想通りだったのか?」
「そうだね、ダン兄は向かないし、俺はそもそもやる気すらない。残されているのはエリック兄さんだけ、エリック兄さんは責任感が人一倍強いからなると思ったよ。」
「分かった、じゃあエリックには家庭教師をつけない。エリックに教えてやってくれ。」
「分かった、じゃ、それだけだから。」
俺は部屋に戻ってゴロゴロした。
そして、エリック兄さんが課題を始めて、半年が経つ頃にはエリック兄さんは神童と呼ばれていた。
それを教える俺は?もちろんダラけ王子だよ。なんだよこの差は!!
それに、エリック兄さんがめちゃくちゃイケメンだし、もう、令嬢がメロメロって話を聞く。
俺はどうらかって?勿論、俺の顔を殆どの者が見たことないからモテるどころか、病気なのでは?と言う噂まで立ち始めたよ。
この通りピンピンなんだがな。
エリック兄さん、頭良くなって俺のことをどうか養ってくれ。
七歳ながら、俺はそう望むのだった。
「アルフレッド、ごめん。僕は、」
「いやいいんだよ、エリック兄さん。俺が悪いんだから、座ってくれよ。セバス!」
「かしこまりました。」
セバスにお茶と菓子を頼みエリック兄さんを自作のソファに座らせた。
「ダン兄から、聞いてるよ。課題やってるって。エリック兄さんは次期国王だから、政治の知識をふんだんに混ぜて、難易度も爆上げな課題をやってもらうよ。」
「僕が次期国王かい?」
「あれ?ダン兄に話は聞いてない?俺はこんなんだしダメだろ?ダン兄は脳筋バカ、エリック兄さんしか、残らないじゃないか!」
というより、ダン兄に国は任せられない。あの兄はダメだ、最近そう感じてる。ダン兄はエリック兄さんの忠実な僕になればいいよ。
そうして、力を発揮するタイプだと思う。いや、誰かが手綱を握らないとダメだな。
「そうなんだよね、薄々二人がしたくないだろうと気づいていたんだ。でも、踏ん切りがつかなくて、特に兄さんに申し訳無いなって、」
俺は次期国王の争いでめちゃくちゃだるい事が起こると思っていたけど、そうならなさそうで良かった。暗殺者雇って闇で葬る!とかなさそうだもん。
エリック兄さんも優しいから、ダン兄のことを考えて身を引こうとも考えていたのか、何という兄弟愛!!
俺はそこに含まれていないが、感動するよ。他人事みたいであれだけど、
「じゃあ、エリック兄さんが次期国王としてまずはこれをやってもらわいとね。ダン兄ほど強さは求めてない、それよりもカリスマ性が欲しいから。これをやって頑張れ次期国王!!ヒューヒュー」
「やめてくれよ、でも、やっと踏ん切りがついたよ。僕もアルと呼んでもいいかい?」
「もちろんだよ、」
「じゃあ、アル。これからも宜しくね。」
「よろしく!家庭教師は要らないって親父に言っておくから、兄さんは課題を頑張って!!分からないことは、このセバスが答えるから!」
「アルじゃないんだね、」
「俺はダラダラしたいから、セバスがいない時は俺が教えるよ。」
だって、セバスもそれやってるんだもん。というかめちゃくちゃ難しくした奴、それを涼しい顔で解くから、さらに難しくしちゃいたくなるわけさ、
それで、俺は少し悩む顔を見れると思ったよ。だけど!!セバスは美男子、悩む顔も映えるわけさ。
俺は諦め、無心で超絶難易度の問題を作った。これで、少しでも気を晴らそうとした。
かっこ悪い!!
もう終わった事だ、気にしても仕方ない。
さて、親父のところへ行くか。俺から行くってもしかして初めてではないな。親父と風呂に入るため偶にそこに行くわ。
コンコン
「アルフレッドでーす。」
「なんだ、その挨拶は。まぁいい入れ。」
「失礼します。」
「で、要件は?」
忙しそうだな、まぁいい、言うか。
「エリック兄さんに家庭教師いらないから。雇わなくていいよ。勝手にやらせておいて、俺が色々やるから。」
「「はぁ?」」
二人は手を止めて、俺の話を聞いてくれた。
「どう言う事か、説明してくれ。ダンフォードの時は必要ないと言うか、まあ、一人で黙々とやっていて、手を出せない雰囲気だったから雇わなかったが、エリックは大丈夫なのか?」
ダン兄の性格上、そう言うことになるか。それは、予想内だ。
「う~ん、エリック兄さんは次期国王だし、その自覚もあるみたいだから、超絶難しい政治の課題と、超絶難しい法律の問題と、普通の魔法と武術の課題をかした。」
「「次期国王!?」」
「あー、兄弟で話し合った結果、そうなった。ダン兄が騎士団長、エリック兄さんが国王。でも、これ内緒ね。」
俺経由で話し合ってそうなった。俺は兄弟で仲良くしたいと思っていた。しようという努力はしなかったけど、こうして仲良くなったんだ。国王の座を巡って争いたくないじゃん。
「で、アルフレッドお前は?」
あら、バレちゃったか、
「俺は、自室警備員と偶に助言をあげる役職。」
「待て、自室警備員とは何だ。」
「俺の自室を守る騎士みたいなもの。守るところは自室だけ。」
「はぁ、それは今は置いておいてだな。エリックが次期国王か、それはお前の予想通りだったのか?」
「そうだね、ダン兄は向かないし、俺はそもそもやる気すらない。残されているのはエリック兄さんだけ、エリック兄さんは責任感が人一倍強いからなると思ったよ。」
「分かった、じゃあエリックには家庭教師をつけない。エリックに教えてやってくれ。」
「分かった、じゃ、それだけだから。」
俺は部屋に戻ってゴロゴロした。
そして、エリック兄さんが課題を始めて、半年が経つ頃にはエリック兄さんは神童と呼ばれていた。
それを教える俺は?もちろんダラけ王子だよ。なんだよこの差は!!
それに、エリック兄さんがめちゃくちゃイケメンだし、もう、令嬢がメロメロって話を聞く。
俺はどうらかって?勿論、俺の顔を殆どの者が見たことないからモテるどころか、病気なのでは?と言う噂まで立ち始めたよ。
この通りピンピンなんだがな。
エリック兄さん、頭良くなって俺のことをどうか養ってくれ。
七歳ながら、俺はそう望むのだった。
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