6 / 76
ダン兄が怪童と言われてるよ、師匠の俺は?ダラけ王子
しおりを挟む
ダン兄に課題を渡してから、二年が経ち俺も七歳となった。
ダン兄は最近、怪童と言われている。すげー強いんだってさ。
その師匠である俺は、さぞかし凄い呼び名なんだろうな。
ダン兄は学園入学前までもう少しなので、課題を早く終わらせたいらしい。まぁ、頑張れ。
「アル様、ダンフォード様が最近、なんと呼ばれているか知っておりますか?」
「知ってる知ってる、怪童だろ?すぎた名前だよな。」
怪童と呼ばれても、調子に乗らないダン兄は凄いと思うが、名前に負けている気がする。
体はまだ大きく無いし、それに顔が普通にカッコいいんだよな、嫉妬しちゃうよ。怪童なんかじゃないよ、怖くないもん。
「では、アル様はなんと呼ばれているか知っておりますか?」
「え?俺もダン兄みたいに呼び名あるの?照れるなぁ。」
「ダラけ王子または、引きこもり王子と呼ばれております。」
「え、マジ?」
「マジです。」
うっそーん、そんな呼び名かっこ悪いじゃん。正しいことには、違いないけど。
でもさぁ、その呼び名は俺のことをバカにし過ぎじゃん。だから最近は生まれた俺の妹に合わせてもらえないのか?可哀想な俺だ。
それにしてももうちょっと、オブラートに包んで欲しいよ。例えば、自室警備王子とかさ。ダサいから無しか。
コンコン、
「アル!」
「怪童さん、どうしたんですか、ダラけ王子に何か用ですか」
俺はいじけたように言った。
「明日、学園の試験発表されるんだ。よかったら一緒に行かないか?俺はアルのおかげで今があるからさ!」
試験終わってたんだ。知らなかった。いつの間に試験勉強していたんだよ!俺の与えた課題しかやってないだろう。
でも俺はアルのおかげで今があるだって!!
もう、ダン兄優しっ!!どこまでもついていきますぜアニキ!!
それにしても、行ってみるのも面白そうだな。
「俺が行っていいの?」
「いいだろう、別に。保護者も来る奴もいると聞くし。兄弟で行っても何も問題は無いはずだ。」
「アル様、行くのですか?」
「えっ、だって面白そうじゃん。バカな貴族がさ、平民に暴力をふるって俺が助けるとかどう?これで名誉挽回できると思わない?」
「それで、ついて行くわけですか。」
少し呆れた表情になった。だって、そんなふうに呼ばれるの嫌だもん。
やる事ないから、自室に居るだけだから。うん、そうだと信じたい。
まぁ、いいやとりあえず久々の昼間の外出でもしよう。というか、これ初めてか?
俺は夜の散歩意外に外に出た事がないからな。
まぁ、いい。初めて昼の外出だ!!
翌日
コンコン
「アル、行くぞー」
「あいよー、何で行くの?」
「馬車だろ。」
「初めて乗るんだが、」
「まじかよ、お前。」
「マジだ。」
俺の移動手段は歩きか、転移か、空を飛ぶかしかない。馬車なんて豪華なもの使ったことないぜ。
俺は豪華な馬車にダン兄とセバスと乗り、学園に向かった。
学園でかい!それに、人多っ!!なんだこの人の数は!!こんなに試験受けたのかよ。
「この中で半分くらいしか受からない筈だ。」
ええ、倍率2倍かよ意外に高いな。俺もここに通うとなると、すでに憂鬱だ。
俺は馬車を降りて、ダン兄と共に結果が書かれているところへ向かった。
「おお、ゴール久しぶりだな。」
「お久しぶりですね、」
そうか、ここは学園だから、セバスの知り合いもいるのか。まぁ、旧友との再会とか良い場面じゃないか。
「お前は誰かに仕えているのか?」
「ええ、アルフレッド様の執事をしております。」
「アルフレッド様って、あの、ダラけ王子とかいう、ハズレ引いたな。」
それを俺の前で言うか?普通?いや待てよ、俺が外出しないから、ここの人たちは俺の顔を見た事ないのか。
パーティーにも参加した事ないし、親父と宰相さんに面倒だから、欠席と言ったら、いつも了承してくれるし。
「貴方、今なんと言いました?アル様を侮辱しました?」
おいおい、急に背筋が寒くなったぞ。こりぁ、怒ってるよ。
「す、すまない、今の言葉を取り消す。」
「それなら、良いのです。では、失礼します。」
こいつ、ヤベェ奴と周りに思われたんじゃないのか?
「アル、あいつは他人を見てもないのに見下すとはダメな奴だな。アルはダラけて、引きこもっているが、父上がアルは必要不可欠だと言っていたし、俺も助かっている。気にすることはない。」
気にすることはないって、貴方俺のことをダラけてるとか言ってんじゃん。慰めになってないよ!!
そして、歩いて結果があるところまで来た。というか俺たちが歩くと勝手に道ができる。やはり、王族ってすげえ。
「おお、アル!!一番だったぞ!!」
「試験の勉強したの?」
「そんなものするわけないだろう、アルから貰った課題しかやってないぞ!!」
ここの学園大丈夫かよ、ダン兄には才能がある。それもとびきりのだ。だけどさぁ、頭の方は普通なんだよ。
なのに、負けるってどうしたもんかね。いや、王族だからって贔屓されてんの?
「ダン兄とりあえず、おめでとう。」
「おう、あと入学式まで少しの期間しかないが課題をやって、強くなるぞ!!」
なんか、喜びがちがう方向に向いてる気がするけど、速く強くなって俺を養ってくれ。
「そういえば、アル。エリックも課題をやりたいそうだ。というか、俺のやつを偶に一緒にやってる。だから、エリックにも渡してやってくれ。」
「じゃあ、俺の部屋に来るように言って。それなら、渡すから。」
「分かった、エリックはなんかお前に引け目を感じているから優しくしてやってくれ。」
「俺が全く関わらなかったのが、悪いんだ。そこまで気にしなくていいって、伝えて。」
100%俺のせいだ、というか俺のせい以外考えられない。闘技場には行かないし、食事でも殆ど俺はしゃべらないからな。
「分かった、伝えておく。」
そして、俺は再び自室に戻った。とういか俺何しに行ったんだっけ、ダン兄の結果見て、貶されて来ただけじゃん。
あー、引きこもろ。
ダン兄は最近、怪童と言われている。すげー強いんだってさ。
その師匠である俺は、さぞかし凄い呼び名なんだろうな。
ダン兄は学園入学前までもう少しなので、課題を早く終わらせたいらしい。まぁ、頑張れ。
「アル様、ダンフォード様が最近、なんと呼ばれているか知っておりますか?」
「知ってる知ってる、怪童だろ?すぎた名前だよな。」
怪童と呼ばれても、調子に乗らないダン兄は凄いと思うが、名前に負けている気がする。
体はまだ大きく無いし、それに顔が普通にカッコいいんだよな、嫉妬しちゃうよ。怪童なんかじゃないよ、怖くないもん。
「では、アル様はなんと呼ばれているか知っておりますか?」
「え?俺もダン兄みたいに呼び名あるの?照れるなぁ。」
「ダラけ王子または、引きこもり王子と呼ばれております。」
「え、マジ?」
「マジです。」
うっそーん、そんな呼び名かっこ悪いじゃん。正しいことには、違いないけど。
でもさぁ、その呼び名は俺のことをバカにし過ぎじゃん。だから最近は生まれた俺の妹に合わせてもらえないのか?可哀想な俺だ。
それにしてももうちょっと、オブラートに包んで欲しいよ。例えば、自室警備王子とかさ。ダサいから無しか。
コンコン、
「アル!」
「怪童さん、どうしたんですか、ダラけ王子に何か用ですか」
俺はいじけたように言った。
「明日、学園の試験発表されるんだ。よかったら一緒に行かないか?俺はアルのおかげで今があるからさ!」
試験終わってたんだ。知らなかった。いつの間に試験勉強していたんだよ!俺の与えた課題しかやってないだろう。
でも俺はアルのおかげで今があるだって!!
もう、ダン兄優しっ!!どこまでもついていきますぜアニキ!!
それにしても、行ってみるのも面白そうだな。
「俺が行っていいの?」
「いいだろう、別に。保護者も来る奴もいると聞くし。兄弟で行っても何も問題は無いはずだ。」
「アル様、行くのですか?」
「えっ、だって面白そうじゃん。バカな貴族がさ、平民に暴力をふるって俺が助けるとかどう?これで名誉挽回できると思わない?」
「それで、ついて行くわけですか。」
少し呆れた表情になった。だって、そんなふうに呼ばれるの嫌だもん。
やる事ないから、自室に居るだけだから。うん、そうだと信じたい。
まぁ、いいやとりあえず久々の昼間の外出でもしよう。というか、これ初めてか?
俺は夜の散歩意外に外に出た事がないからな。
まぁ、いい。初めて昼の外出だ!!
翌日
コンコン
「アル、行くぞー」
「あいよー、何で行くの?」
「馬車だろ。」
「初めて乗るんだが、」
「まじかよ、お前。」
「マジだ。」
俺の移動手段は歩きか、転移か、空を飛ぶかしかない。馬車なんて豪華なもの使ったことないぜ。
俺は豪華な馬車にダン兄とセバスと乗り、学園に向かった。
学園でかい!それに、人多っ!!なんだこの人の数は!!こんなに試験受けたのかよ。
「この中で半分くらいしか受からない筈だ。」
ええ、倍率2倍かよ意外に高いな。俺もここに通うとなると、すでに憂鬱だ。
俺は馬車を降りて、ダン兄と共に結果が書かれているところへ向かった。
「おお、ゴール久しぶりだな。」
「お久しぶりですね、」
そうか、ここは学園だから、セバスの知り合いもいるのか。まぁ、旧友との再会とか良い場面じゃないか。
「お前は誰かに仕えているのか?」
「ええ、アルフレッド様の執事をしております。」
「アルフレッド様って、あの、ダラけ王子とかいう、ハズレ引いたな。」
それを俺の前で言うか?普通?いや待てよ、俺が外出しないから、ここの人たちは俺の顔を見た事ないのか。
パーティーにも参加した事ないし、親父と宰相さんに面倒だから、欠席と言ったら、いつも了承してくれるし。
「貴方、今なんと言いました?アル様を侮辱しました?」
おいおい、急に背筋が寒くなったぞ。こりぁ、怒ってるよ。
「す、すまない、今の言葉を取り消す。」
「それなら、良いのです。では、失礼します。」
こいつ、ヤベェ奴と周りに思われたんじゃないのか?
「アル、あいつは他人を見てもないのに見下すとはダメな奴だな。アルはダラけて、引きこもっているが、父上がアルは必要不可欠だと言っていたし、俺も助かっている。気にすることはない。」
気にすることはないって、貴方俺のことをダラけてるとか言ってんじゃん。慰めになってないよ!!
そして、歩いて結果があるところまで来た。というか俺たちが歩くと勝手に道ができる。やはり、王族ってすげえ。
「おお、アル!!一番だったぞ!!」
「試験の勉強したの?」
「そんなものするわけないだろう、アルから貰った課題しかやってないぞ!!」
ここの学園大丈夫かよ、ダン兄には才能がある。それもとびきりのだ。だけどさぁ、頭の方は普通なんだよ。
なのに、負けるってどうしたもんかね。いや、王族だからって贔屓されてんの?
「ダン兄とりあえず、おめでとう。」
「おう、あと入学式まで少しの期間しかないが課題をやって、強くなるぞ!!」
なんか、喜びがちがう方向に向いてる気がするけど、速く強くなって俺を養ってくれ。
「そういえば、アル。エリックも課題をやりたいそうだ。というか、俺のやつを偶に一緒にやってる。だから、エリックにも渡してやってくれ。」
「じゃあ、俺の部屋に来るように言って。それなら、渡すから。」
「分かった、エリックはなんかお前に引け目を感じているから優しくしてやってくれ。」
「俺が全く関わらなかったのが、悪いんだ。そこまで気にしなくていいって、伝えて。」
100%俺のせいだ、というか俺のせい以外考えられない。闘技場には行かないし、食事でも殆ど俺はしゃべらないからな。
「分かった、伝えておく。」
そして、俺は再び自室に戻った。とういか俺何しに行ったんだっけ、ダン兄の結果見て、貶されて来ただけじゃん。
あー、引きこもろ。
22
お気に入りに追加
7,092
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。


冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

婚約破棄……そちらの方が新しい聖女……ですか。ところで殿下、その方は聖女検定をお持ちで?
Ryo-k
ファンタジー
「アイリス・フローリア! 貴様との婚約を破棄する!」
私の婚約者のレオナルド・シュワルツ王太子殿下から、突然婚約破棄されてしまいました。
さらには隣の男爵令嬢が新しい聖女……ですか。
ところでその男爵令嬢……聖女検定はお持ちで?

側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。

婚約破棄を目撃したら国家運営が破綻しました
ダイスケ
ファンタジー
「もう遅い」テンプレが流行っているので書いてみました。
王子の婚約破棄と醜聞を目撃した魔術師ビギナは王国から追放されてしまいます。
しかし王国首脳陣も本人も自覚はなかったのですが、彼女は王国の国家運営を左右する存在であったのです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる