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自室からほとんど出ない、僕
しおりを挟む辺りにゾンビが湧き始める。今は少ないが、ここは県庁所在地。おそらく今までの所よりゾンビの数は多いはず。気おつけて進まないといけない。できるだけ銃弾は使いたくないので隠れて移動する。金地はバットを持っているので弾の心配は要らなそうだが大量のゾンビに襲われるとまずい。変な行動をしなければまずやられることはないだろうがなんだか不安である。
橋を超えた俺と金地は道に沿って進んでいた。ある程度道に沿って進むと2つに分かれている通りがある。そこを左に行って800m程進んだ先に俺の通っていた高校がある。そこに行けば弓が手に入る。さらにアーチェリー場には大量の矢が保管されているので、弾が無くなる、なんて心配はない。弾を節約したりせずに戦えるようになるのだ。
そうして隠れながら歩いているうちに2つの分かれ道まで来た。ゾンビはさっきより増えている。しかしバレなければ問題ではない。ゆっくりとしゃがんで進む。なんであるのかよく分からなかった歩道の横側にある葉や枝が生い茂ってる所が今はとても役に立っている。息を潜めて進む。心は静かに。瞬きの回数を減らして、できるだけ周りが見えるようにする。確実に足を動かす。2回も化け物を倒しているのだ。例えバレたとしても俺なら倒せるはずだ。
ゆっくりと進んでいたはずだが思いのほか早く着いた。途中で襲われるかもと思ったが安心した。校門から敷地内に入る。
構内に入ってすぐは横幅7m、奥幅30mの通りがある。左側は校舎。右側には体育館と弓道場、ウエイトリフティング場とアーチェリー場がある。弓道場とウエイトリフティング場とアーチェリー場は一緒の建物になっており、アーチェリー場にいくには2階に登らないといけない。
「体育館はどこから入るんだ?」
「右側の建物の扉だ」
辺りを見渡す。ゾンビは通りよりかは減っているがグラウンドや駐車場には数体いる。だがそこからはこちらに気づくほど近くはない。安心して歩きだす。ゾンビがいない所は化け物がいたので正直いてくれてよかった。
扉の前まで来た。残念ながら鍵がかかっている。横のガラスから中を見てみるが人がいる形跡はない。このままガラスを突き破って入ることもできるが、ここに滞在する場合ここのガラスを割るとゾンビがここから入る可能性がある。
「閉まってるな……どうする?」
「上にもうひとつ扉がある。そこからなら開いてるかもしれない」
ここには扉が2つある。1番下の階からの扉と2階から入る時の扉。主に部活のヤツらが入る時に使う。一応校舎から直接行けるようにコンクリートの橋があるが今はひび割れて通れなくなっている。自転車置き場の階段があるのでそこから登れる。自転車置き場を見る。当たり前だが自転車がひとつもなくもぬけの殻になっている。いつもは沢山自転車が並んでいるので少し寂しい気分がする。自転車置き場を横目に階段を登る。いつも登っているはずなのに雰囲気が違う。なんだかジメッとしている。1番上まで登った時、体が震えるのを感じた。何かがいる感じがする。左を見る。体育館の扉が見えた。誰かがいるのだろうか。しかし嫌な予感がする。
「何してんだ?はよ行け」
後ろから金地に押される。こいつは鈍いというか能天気というか。ズケズケと歩いていく。扉の前に来た。金地が開けようとする。
「ちょいちょい」
「なんだ」
「気おつけて開けろよ。ここは嫌な予感がする」
「何ビビってんだ」
金地が扉を思い切り開けた。鍵がかかっておらず普通に開いてしまった。なぜここは開いているのだろうか。金地は閉まっているのかと思ったのか少し前乗りになってコケかける。
「んだよ。開いてんのかよ」
金地が愚痴を言う。頭をポリポリを書いて辺りを見渡している。開いた扉の中を見てみるが特に何か変なものがあるわけでもない。嫌な予感は気のせいだったのか。
「なんもないぞ。ほら、さっさと入って――」
突然金地がなにかに石で頭を殴られた。地面に倒れふす。頭から血を流して倒れている。いきなり過ぎて一瞬思考が止まる。
横から髪を結んだ女性が出てくる。22~25歳ほどに見える。体が所々汚れていて、血も流れた痕がある。体格は小さいが桃よりかは大きい。見たところゾンビではないようだ女性は血の着いた石を持ったままこちらを向く。目に殺意がこもっている。こちらを殺そうとしているのか。
「おい、落ち着け。俺はヤツらじゃ……」
「うるさい!黙れ!これ以上近づくとこいつをもう1回なぐるぞ!」
倒れている金地を踏みつける。金地はまだ一応息をしているようだ。
「そいつに手を出すな。わかった、ここからは出て行ってやる。そいつを返せ」
「ダメだ!こいつを返して欲しければ言うことを聞いてもらう!」
「……わかった。なにが望みだ」
「校舎の中から飲み物と食べ物を持ってこい!お前が持っている物は後で寄越せ!」
「オーケーだ。持ってきたら返して貰う……ぞっ!」
俺がこんなやつに従うわけが無いだろ。女のみぞおちに蹴りをいれる。女は蹴りを入れられるとは思わなかったのか無防備でくらう。痛みのせいなのか持っていた石を手放す。体が前かがみになっている。銃を振り上げて、うなじに向かって銃でぶん殴る。女は気絶したのか地面に音を立てて倒れた。
「まず銃を取り上げるべきだったな」
倒れている金地に近づく。しゃがんで損傷の度合いを確認する。殴られたのは頭の側頭部。斜めの所を殴られていた。後頭部や真横を殴られていたら即死だっただろうな。とりあえず壁を背もたれにして座らせる。包帯がガードになってある程度ダメージを防いでいる。まぁこいつは大丈夫だろ。
がたっ。体育館の端から音が聞こえた。音の出た方向をゆっくり振り向く。少し遠く。体育館のすみで震えている男の子を見つけた。小学生くらいの男の子。縞模様の服を着ている。こちらを見ている。完全にビビらせているようだ。少し近づく。俺の方を見ながらその場を動かずに震えている。
「……俺を危ないヤツだと思っているんならそこで震えるより走って逃げた方がいいぞ」
男の子は何も答えずに震えている。このままだとコミュニケーションが取れない。なんとかして恐怖をといてあげられたらいいのだが。
「あー……さっきの女の人は君の知り合い?もしかしてお母さん?」
男の子は震えながら頭を上下に動かす。どうやらさっきの女はこの子のお母さんらしい。
「そうだったんだな。それは悪いことをした。安心して、俺は君に手は出さない。君の名前を教えてくれるかい?」
銃を床に置いて両手を振る。これで警戒を解いてくれたら嬉しいのだが。
「………神崎透」
「透くんだね、いい名前だ。」
ようやく話してくれた。これで多少は話せるだろう。
「別に何もする気はしない。この金髪のお兄ちゃんが目を覚ますまではいてもいいかな?」
「……でもここ食べ物ないよ」
「別にそこまで長い期間滞在はしないさ。それに横の校舎になら食料がいっぱいあるぞ」
「1回行った……」
「ん?その時に全部食料取っちゃったのか?それとも全部腐っていたのか?」
「…………」
「ん~言ってくれないと分からないんだが」
「……――がいた」
「え?」
「おじいさんがいた」
「おじいさん?おじいさんに襲われたの?」
「うん……妹も取られた」
「そうなの……」
おじいさんに襲われたとは。化け物はいないと安心したのだが、化け物じゃなくて人間が来るとは。よく考えてみればゾンビ映画に狂った人間はつきものだったか。
「だがまぁちょうどいい。俺はあっちの校舎に用事があるんだ。ついでに食料と君の妹も取り返してあげる」
「本当?」
「あぁ、本当だ。安心して待ってろ」
男の子に罪はない。それに家族を連れ去られるのはさすがに辛いだろう。化け物を2体も倒している俺ならただの人間程度なら勝てる。弓を手に入れるためにもあっちの校舎に行く必要がある。アーチェリー場に入るためには鍵がいる。鍵は職員室にしかない。この男の子は花蓮ちゃんと同じくらいの年齢だろうか。少し思い出してしまう。頭を振って思い出を振り払う。ここで思い出すのは辛くなるからダメだ。
倒れていた女を持っていた縄で中の階段の柱に縛り付ける。もし起きた時金地を襲われるとまずいからだ。バッグには最低限の物を入れて、その他は体育館に置いていくことにした。食料とかをありったけ詰めるためだ。
今の所持品はウィンチェスター銃と銃弾110発とポケットナイフ。水に少しのガーゼと消毒液だけだ。これだけあれば大丈夫だと思う。警察の銃は男の子に持たせた。銃弾はないが持ってるだけで安心はするだろう。約3日前に妹は攫われたらしい。妹の名前は「神崎日向」。8歳の女の子で白いワンピースを着ているらしい。生きているかは分からないが行くだけ行ってみる。おじいさんと小さい女の子。なんだか犯罪の匂いがするがそんなもの考えるのはやめた。今のこの世界で犯罪はない。早く助けて食料かっさらって鍵を取ってさっさとここに戻ってくる。簡単なことだ。
「……お願い。妹を助けて」
準備を終えて行こうとした時に男の子に声をかけられた。頭を下げて頼んでくれている。
「安心しな。必ず戻ってくる。男の子なら待てるな?」
「……うん」
体育館の扉を閉めた。鍵をかけておけと言ってあるのでもう誰も入れない。これで不安はなくなった。金地なら起きた時だいたい分かるだろう。多分。空を見てみる。空は既に暗くなっている。準備に時間をかけたせいで辺りが暗くなっている。まだ夏にギリギリ入っていないので暗くなるのはそこそこ早い。さっさと取り返えす。俺は校舎に向かって足を進めた。
続く。
橋を超えた俺と金地は道に沿って進んでいた。ある程度道に沿って進むと2つに分かれている通りがある。そこを左に行って800m程進んだ先に俺の通っていた高校がある。そこに行けば弓が手に入る。さらにアーチェリー場には大量の矢が保管されているので、弾が無くなる、なんて心配はない。弾を節約したりせずに戦えるようになるのだ。
そうして隠れながら歩いているうちに2つの分かれ道まで来た。ゾンビはさっきより増えている。しかしバレなければ問題ではない。ゆっくりとしゃがんで進む。なんであるのかよく分からなかった歩道の横側にある葉や枝が生い茂ってる所が今はとても役に立っている。息を潜めて進む。心は静かに。瞬きの回数を減らして、できるだけ周りが見えるようにする。確実に足を動かす。2回も化け物を倒しているのだ。例えバレたとしても俺なら倒せるはずだ。
ゆっくりと進んでいたはずだが思いのほか早く着いた。途中で襲われるかもと思ったが安心した。校門から敷地内に入る。
構内に入ってすぐは横幅7m、奥幅30mの通りがある。左側は校舎。右側には体育館と弓道場、ウエイトリフティング場とアーチェリー場がある。弓道場とウエイトリフティング場とアーチェリー場は一緒の建物になっており、アーチェリー場にいくには2階に登らないといけない。
「体育館はどこから入るんだ?」
「右側の建物の扉だ」
辺りを見渡す。ゾンビは通りよりかは減っているがグラウンドや駐車場には数体いる。だがそこからはこちらに気づくほど近くはない。安心して歩きだす。ゾンビがいない所は化け物がいたので正直いてくれてよかった。
扉の前まで来た。残念ながら鍵がかかっている。横のガラスから中を見てみるが人がいる形跡はない。このままガラスを突き破って入ることもできるが、ここに滞在する場合ここのガラスを割るとゾンビがここから入る可能性がある。
「閉まってるな……どうする?」
「上にもうひとつ扉がある。そこからなら開いてるかもしれない」
ここには扉が2つある。1番下の階からの扉と2階から入る時の扉。主に部活のヤツらが入る時に使う。一応校舎から直接行けるようにコンクリートの橋があるが今はひび割れて通れなくなっている。自転車置き場の階段があるのでそこから登れる。自転車置き場を見る。当たり前だが自転車がひとつもなくもぬけの殻になっている。いつもは沢山自転車が並んでいるので少し寂しい気分がする。自転車置き場を横目に階段を登る。いつも登っているはずなのに雰囲気が違う。なんだかジメッとしている。1番上まで登った時、体が震えるのを感じた。何かがいる感じがする。左を見る。体育館の扉が見えた。誰かがいるのだろうか。しかし嫌な予感がする。
「何してんだ?はよ行け」
後ろから金地に押される。こいつは鈍いというか能天気というか。ズケズケと歩いていく。扉の前に来た。金地が開けようとする。
「ちょいちょい」
「なんだ」
「気おつけて開けろよ。ここは嫌な予感がする」
「何ビビってんだ」
金地が扉を思い切り開けた。鍵がかかっておらず普通に開いてしまった。なぜここは開いているのだろうか。金地は閉まっているのかと思ったのか少し前乗りになってコケかける。
「んだよ。開いてんのかよ」
金地が愚痴を言う。頭をポリポリを書いて辺りを見渡している。開いた扉の中を見てみるが特に何か変なものがあるわけでもない。嫌な予感は気のせいだったのか。
「なんもないぞ。ほら、さっさと入って――」
突然金地がなにかに石で頭を殴られた。地面に倒れふす。頭から血を流して倒れている。いきなり過ぎて一瞬思考が止まる。
横から髪を結んだ女性が出てくる。22~25歳ほどに見える。体が所々汚れていて、血も流れた痕がある。体格は小さいが桃よりかは大きい。見たところゾンビではないようだ女性は血の着いた石を持ったままこちらを向く。目に殺意がこもっている。こちらを殺そうとしているのか。
「おい、落ち着け。俺はヤツらじゃ……」
「うるさい!黙れ!これ以上近づくとこいつをもう1回なぐるぞ!」
倒れている金地を踏みつける。金地はまだ一応息をしているようだ。
「そいつに手を出すな。わかった、ここからは出て行ってやる。そいつを返せ」
「ダメだ!こいつを返して欲しければ言うことを聞いてもらう!」
「……わかった。なにが望みだ」
「校舎の中から飲み物と食べ物を持ってこい!お前が持っている物は後で寄越せ!」
「オーケーだ。持ってきたら返して貰う……ぞっ!」
俺がこんなやつに従うわけが無いだろ。女のみぞおちに蹴りをいれる。女は蹴りを入れられるとは思わなかったのか無防備でくらう。痛みのせいなのか持っていた石を手放す。体が前かがみになっている。銃を振り上げて、うなじに向かって銃でぶん殴る。女は気絶したのか地面に音を立てて倒れた。
「まず銃を取り上げるべきだったな」
倒れている金地に近づく。しゃがんで損傷の度合いを確認する。殴られたのは頭の側頭部。斜めの所を殴られていた。後頭部や真横を殴られていたら即死だっただろうな。とりあえず壁を背もたれにして座らせる。包帯がガードになってある程度ダメージを防いでいる。まぁこいつは大丈夫だろ。
がたっ。体育館の端から音が聞こえた。音の出た方向をゆっくり振り向く。少し遠く。体育館のすみで震えている男の子を見つけた。小学生くらいの男の子。縞模様の服を着ている。こちらを見ている。完全にビビらせているようだ。少し近づく。俺の方を見ながらその場を動かずに震えている。
「……俺を危ないヤツだと思っているんならそこで震えるより走って逃げた方がいいぞ」
男の子は何も答えずに震えている。このままだとコミュニケーションが取れない。なんとかして恐怖をといてあげられたらいいのだが。
「あー……さっきの女の人は君の知り合い?もしかしてお母さん?」
男の子は震えながら頭を上下に動かす。どうやらさっきの女はこの子のお母さんらしい。
「そうだったんだな。それは悪いことをした。安心して、俺は君に手は出さない。君の名前を教えてくれるかい?」
銃を床に置いて両手を振る。これで警戒を解いてくれたら嬉しいのだが。
「………神崎透」
「透くんだね、いい名前だ。」
ようやく話してくれた。これで多少は話せるだろう。
「別に何もする気はしない。この金髪のお兄ちゃんが目を覚ますまではいてもいいかな?」
「……でもここ食べ物ないよ」
「別にそこまで長い期間滞在はしないさ。それに横の校舎になら食料がいっぱいあるぞ」
「1回行った……」
「ん?その時に全部食料取っちゃったのか?それとも全部腐っていたのか?」
「…………」
「ん~言ってくれないと分からないんだが」
「……――がいた」
「え?」
「おじいさんがいた」
「おじいさん?おじいさんに襲われたの?」
「うん……妹も取られた」
「そうなの……」
おじいさんに襲われたとは。化け物はいないと安心したのだが、化け物じゃなくて人間が来るとは。よく考えてみればゾンビ映画に狂った人間はつきものだったか。
「だがまぁちょうどいい。俺はあっちの校舎に用事があるんだ。ついでに食料と君の妹も取り返してあげる」
「本当?」
「あぁ、本当だ。安心して待ってろ」
男の子に罪はない。それに家族を連れ去られるのはさすがに辛いだろう。化け物を2体も倒している俺ならただの人間程度なら勝てる。弓を手に入れるためにもあっちの校舎に行く必要がある。アーチェリー場に入るためには鍵がいる。鍵は職員室にしかない。この男の子は花蓮ちゃんと同じくらいの年齢だろうか。少し思い出してしまう。頭を振って思い出を振り払う。ここで思い出すのは辛くなるからダメだ。
倒れていた女を持っていた縄で中の階段の柱に縛り付ける。もし起きた時金地を襲われるとまずいからだ。バッグには最低限の物を入れて、その他は体育館に置いていくことにした。食料とかをありったけ詰めるためだ。
今の所持品はウィンチェスター銃と銃弾110発とポケットナイフ。水に少しのガーゼと消毒液だけだ。これだけあれば大丈夫だと思う。警察の銃は男の子に持たせた。銃弾はないが持ってるだけで安心はするだろう。約3日前に妹は攫われたらしい。妹の名前は「神崎日向」。8歳の女の子で白いワンピースを着ているらしい。生きているかは分からないが行くだけ行ってみる。おじいさんと小さい女の子。なんだか犯罪の匂いがするがそんなもの考えるのはやめた。今のこの世界で犯罪はない。早く助けて食料かっさらって鍵を取ってさっさとここに戻ってくる。簡単なことだ。
「……お願い。妹を助けて」
準備を終えて行こうとした時に男の子に声をかけられた。頭を下げて頼んでくれている。
「安心しな。必ず戻ってくる。男の子なら待てるな?」
「……うん」
体育館の扉を閉めた。鍵をかけておけと言ってあるのでもう誰も入れない。これで不安はなくなった。金地なら起きた時だいたい分かるだろう。多分。空を見てみる。空は既に暗くなっている。準備に時間をかけたせいで辺りが暗くなっている。まだ夏にギリギリ入っていないので暗くなるのはそこそこ早い。さっさと取り返えす。俺は校舎に向かって足を進めた。
続く。
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