上 下
39 / 66

決闘3

しおりを挟む
sideクレア

ディー君の試合を見ていますが、あれくらいの結界も壊せないとは、相手の侯爵の騎士は軟弱ですね。

「私たちもご一緒しても宜しいですか?」

「ええ、構いませんよシーラ様、ナーシィ様、マリアーヌ様。ですが、特に何もありませんよ?」

そうお義母様も言いました。それもその通りです。私たちもただ笑いながら食べているだけですから。

「ユキとサキ、このお三方にお茶と菓子をお願いします。」

アレク達が用意してくれたものを出した。

「クレア殿、あの5人は何者なのだ?」

「ナーシィ殿下、それを言ってしまえば仮面をしている意味が無いでしょう。言えることがあるとすればあの5人は私なんかより強いという事です。」

「私からも聞きたいことがあるのだけど良いかしら?」

お義母様が先程来た、皆さんに話しかけました。これはご愁傷様です。お義母様は厳しそ方なので。

「なんでしょうか、」

「あの5人を強さは順に教えて頂けますか?護衛の人もですよ?」

なるほど、力量を見極めれるか知りたいのでしょう。

「それは、大将が一番強くて、先鋒が一番弱いのでは無いのか?」

「なるほど、ナーシィ殿下の意見はそうですか、他の方も同じですか?」

とマリアーヌ殿下とシーラ王妃も頷いた。
まあ、王族にそういうのを求めていけないでしょう。

「護衛の方々は?特に近衛団長の意見を聞きたいのですが?」

「私も、今現在ホワイトが一番強く見えます。イエローが一番弱く見えました。」

「そう、他の方々は?」

「私はブラックが一番強く見えました、そしてイエローが弱く見えました。」

と他にも聞いたが、イエローが弱いやらホワイト、ブラックが強いやら全く的を得ないことを言いました。

「そう」

その答えにお義母様も呆れていました。発言や戦いを見て判断とは情けない。ディー君なんて魔法しか使ってないのに。

「私は王族の方に強い方を見分けろとは言いませんが、護衛そして近衛にはせめて相手の力量を大まかに判断して欲しいものです。」

そうですよね、護衛や近衛は主人を身を呈して守らなければならない。相手の力量が分からなくて、油断するなんて馬鹿げていますから。

「あそこで一番弱いのはホワイトですよ、そしてブラック、イエロー、グリーンはほとんど力量差はなく、レッドは一つ抜きに出て強いです。」

「では、何故ホワイトが大将に?」

「ナーシィ殿下そんなの決まっているではありませんか、相手が弱いからですよ。あの人たちはどうせ相手が誰で、どのくらい強いのか調べたのでしょう。そして、決闘自体を楽しんでいる。ほら見てください、お茶をするくらい余裕なのでよ。」

その通りなのでしょう、あの人たちからすれば相手のことを調べる何て容易い。

「私が何を言いたいかと申しますと、騎士弱すぎですよ、ということです。このままでは、戦争を仕掛けられては負けますよ。」

「それは、騎士を愚弄するのですか?」

「団長、何をおっしゃるかと思えば、愚弄?馬鹿馬鹿しい。今の騎士は貴族が当主になれなかった集まり。実践などほぼしていないのでしょう。そんな人たちなんて私たちの領地の騎士相手では瞬殺ですよ?」

確かにこの方々は自ら騎士の入団試験を行いますから、それには貴族、平民、奴隷何て関係無いですから。

そして、稽古も厳しいと有名ですからね。

「あなた方は冒険者を愚弄してますが、この国では実際冒険者の方が強いですから。私の孫も言ってましたよ、試験官の騎士は弱すぎだとね。型だけで全く実践経験んしていない雑魚と。」

う~ん、確かにそうは言っていたけど、少し盛り過ぎじゃ無いですか?

そして、この言葉に騎士と護衛は黙り込んだ。

「どうすれば」

ナーシィ殿下がそう言うが、お義母様がすぐ様に言い返した。

「いえ、あなた方な悩む事は無いのですよ、それは違う人の役目ですから。」

と笑顔で返した。

「まず、鑑定で力量を測るのが間違いなのですよ、ホワイトぐらいなら鑑定できたかも知れませんけど」

先程から、お義父様の評価が低いですが、それほど弱く無いないでしょう、相手の騎士5人くらいなら瞬殺出来るほど強いのに損な役です。

「次やったら本当に殺されますからね、あの四人の投擲なんてここにいる人達は防げませんから、いえごめんなさいユキとサキは防げるわね。」

「「おばさま、謝るほどではございません。ですが、私達は防ぎませんので、」」

彼らは私怨で人など、殺しません。何かされたことにより手を出すだけ、いわばやられたらやり返すだけ。

そんな攻撃を止めるわけにはいかないでしょう。ユキとサキは彼らの仲間ですから。

「投擲ぐらい、私たちだって。」

「何をおっしゃるのですか、全くナイフを見えなかったでしょう。反応すら出来ていなかったのに、護衛の仕事を疎かにし過ぎてはありませんか?決闘に集中するのは構いませんが、あなた方の仕事は護衛、主人を守る事ですよ?」

全くもってその通りだ。あのナイフに反応できない時点で護衛の存在価値はあの5人にとってないに等しい。

「どうせ、グリーンはこの試合は自ら降参するでしょう。」

「それは、なぜですか?」

「マリアーヌ殿下、ホワイトが戦うためですよ。最初の3人が勝ってしまったら最後の二人は戦えないでしょう。先程言いましたが彼らはこの決闘を楽しんでますから。」

「マリアーヌ殿下はもしかして魔法が得意なのかしら?」

何故、お義母様がそのことに気がついたのかわたしには分からないが、お義母様の言った事は正しい。

「は、はい。あまり大きな声では言えませんが」

「何故かしら?魔法は剣術と同じくらいいえもしかすると剣術より優れてますよ。それに種類が多い。魔法の方が鍛錬次第では使いやすいですよ。そのことを忘れないでくださいね、今グリーンがやってることも魔法の一つですから、でもあれは私でも出来ませんがね。」

とグリーンの試合が始まって四十分ほどでグリーンが降参を告げ、試合は終わった。


「クレア、レッドに解放しても良いわよと言って頂戴。それとユキとサキ悪いのだけれど、結界張っていただけるかしら?私たちは耐えられなそうだし、騎士は前に出て圧力を受けては如何?」

解放って、確かに力を制限しているけど解放した瞬間終わってしまうのでないか? 








大変お待たせして申し訳ありません。誤字脱字等がありましたらご報告お願いします。馬鹿パートはもう少し続きます。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話

妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

恋人を寝取られ死刑を言い渡された騎士、魔女の温情により命を救われ復讐よりも成り上がって見返してやろう

灰色の鼠
ファンタジー
騎士として清くあろうとし国民の安寧を守り続けようとした主人公カリヤは、王都に侵入した魔獣に襲われそうになった少女を救うべく単独で撃破する。 あれ以来、少女エドナとは恋仲となるのだが「聖騎士」の称号を得るための試験を間近にカリヤの所属する騎士団内で潰し合いが発生。 カリヤは同期である上流貴族の子息アベルから平民出身だという理由で様々な嫌がらせを受けていたが、自身も聖騎士になるべく日々の努力を怠らないようにしていた。 そんなある日、アベルに呼び出された先でカリヤは絶望する。 恋人であるエドナがアベルに寝取られており、エドナが公爵家令嬢であることも明かされる。 それだけに留まらずカリヤは令嬢エドナに強姦をしたという濡れ衣を着せられ国王から処刑を言い渡されてしまう———

催眠アプリで恋人を寝取られて「労働奴隷」にされたけど、仕事の才能が開花したことで成り上がり、人生逆転しました

フーラー
ファンタジー
「催眠アプリで女性を寝取り、ハーレムを形成するクソ野郎」が ざまぁ展開に陥る、異色の異世界ファンタジー。 舞台は異世界。 売れないイラストレーターをやっている獣人の男性「イグニス」はある日、 チートスキル「催眠アプリ」を持つ異世界転移者「リマ」に恋人を寝取られる。 もともとイグニスは収入が少なく、ほぼ恋人に養ってもらっていたヒモ状態だったのだが、 リマに「これからはボクらを養うための労働奴隷になれ」と催眠をかけられ、 彼らを養うために働くことになる。 しかし、今のイグニスの収入を差し出してもらっても、生活が出来ないと感じたリマは、 イグニスに「仕事が楽しくてたまらなくなる」ように催眠をかける。 これによってイグニスは仕事にまじめに取り組むようになる。 そして努力を重ねたことでイラストレーターとしての才能が開花、 大劇団のパンフレット作製など、大きな仕事が舞い込むようになっていく。 更にリマはほかの男からも催眠で妻や片思いの相手を寝取っていくが、 その「寝取られ男」達も皆、その時にかけられた催眠が良い方に作用する。 これによって彼ら「寝取られ男」達は、 ・ゲーム会社を立ち上げる ・シナリオライターになる ・営業で大きな成績を上げる など次々に大成功を収めていき、その中で精神的にも大きな成長を遂げていく。 リマは、そんな『労働奴隷』達の成長を目の当たりにする一方で、 自身は自堕落に生活し、なにも人間的に成長できていないことに焦りを感じるようになる。 そして、ついにリマは嫉妬と焦りによって、 「ボクをお前の会社の社長にしろ」 と『労働奴隷』に催眠をかけて社長に就任する。 そして「現代のゲームに関する知識」を活かしてゲーム業界での無双を試みるが、 その浅はかな考えが、本格的な破滅の引き金となっていく。 小説家になろう・カクヨムでも掲載しています!

冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい

一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。 しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。 家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。 そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。 そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。 ……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──

俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜

平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。 『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。 この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。 その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。 一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。

無能テイマーと追放されたが、無生物をテイムしたら擬人化した世界最強のヒロインたちに愛されてるので幸せです

青空あかな
ファンタジー
テイマーのアイトは、ある日突然パーティーを追放されてしまう。 その理由は、スライム一匹テイムできないから。 しかしリーダーたちはアイトをボコボコにした後、雇った本当の理由を告げた。 それは、単なるストレス解消のため。 置き去りにされたアイトは襲いくるモンスターを倒そうと、拾った石に渾身の魔力を込めた。 そのとき、アイトの真の力が明らかとなる。 アイトのテイム対象は、【無生物】だった。 さらに、アイトがテイムした物は女の子になることも判明する。 小石は石でできた美少女。 Sランクダンジョンはヤンデレ黒髪美少女。 伝説の聖剣はクーデレ銀髪長身美人。 アイトの周りには最強の美女たちが集まり、愛され幸せ生活が始まってしまう。 やがてアイトは、ギルドの危機を救ったり、捕らわれの冒険者たちを助けたりと、救世主や英雄と呼ばれるまでになる。 これは無能テイマーだったアイトが真の力に目覚め、最強の冒険者へと成り上がる物語である。 ※HOTランキング6位

勇者がパーティーを追放されたので、冒険者の街で「助っ人冒険者」を始めたら……勇者だった頃よりも大忙しなのですが!?

シトラス=ライス
ファンタジー
 漆黒の勇者ノワールは、突然やってきた国の皇子ブランシュに力の証である聖剣を奪われ、追放を宣言される。 かなり不真面目なメンバーたちも、真面目なノワールが気に入らず、彼の追放に加担していたらしい。 結果ノワールは勇者にも関わらずパーティーを追い出されてしまう。 途方に暮れてたノワールは、放浪の最中にたまたまヨトンヘイム冒険者ギルドの受付嬢の「リゼ」を救出する。 すると彼女から……「とっても強いそこのあなた! 助っ人冒険者になりませんか!?」  特にやることも見つからなかったノワールは、名前を「ノルン」と変え、その誘いを受け、公僕の戦士である「助っ人冒険者」となった。  さすがは元勇者というべきか。 助っ人にも関わらず主役級の大活躍をしたり、久々に食事やお酒を楽しんだり、新人の冒険者の面倒を見たりなどなど…………あれ? 勇者だったころよりも、充実してないか?  一方その頃、勇者になりかわったブランシュは能力の代償と、その強大な力に振り回されているのだった…… *本作は以前連載をしておりました「勇者がパーティーをクビになったので、山に囲まれた田舎でスローライフを始めたら(かつて助けた村娘と共に)、最初は地元民となんやかんやとあったけど……今は、勇者だった頃よりもはるかに幸せなのですが?」のリブート作品になります。

処理中です...