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青木さんと再び喫茶店
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翌日の木曜日、俺は青木さんに放課後時間が欲しいとメッセージアプリで聞いた。
ガラガラガラガラ
俺はいつも通り昼は保健室に向かう。この時に気配消失を使っているため、誰にも気がつかれない。
このスキルは日常でよく使うことになるだろう。面倒なクラスメイトにも関わらずに済むからな。
「佐藤君来週の遠足、誰かと回るの?」
「え?、遠足?あっ!」
「ハァ、忘れてたのね、まあいいけど。」
「俺1人で周りますよ、その方が気楽ですし、面倒な連中とまわるのは御免ですから。」
あの連中とまわるのなら1人で回ったほうがマシだ。どうせタカラれるに違いないからな。
「私のクラスにも2人そういう生徒居るのよ。」
「誰ですか?」
へぇーボッチが居るのか、それもクラスに2人かそれは珍しいな。
その2人で仲良くすればいいものを。
「青木さんと渡辺さんですよ。」
涼香かよ!
少し予想してたけど、まじでボッチなんだな。
顔は整っていて、男子に人気あるのに、ボッチなのかよ、男子を侍らせればいいのに。まぁ、そんなことをあいつは絶対しないな。
もう1人居るのか、それにさん付けだから女子生徒なのかな?聞いたことないな。
「まあ、1人でまわればいいんじゃないですか?」
「いいですけど、流石に心配ですから。私も共に回れればいいですけど教師としての仕事がありますから。」
「浜田先生は?」
「私は遠足に行きませんよ、生徒の怪我を治さないといけませんから。」
ほとんど生徒はここに来ないでしょう、と言いたいがやめておこう。
「なるほど、俺は渡辺さんのこと知らないのですけどどんな方ですか?」
「静かな方です。」
それはボッチなのだから当たり前だろう。そんなことを聞きたいわけではない。
「優秀ですし、いつも本を読んでますよ。みんな近寄り難いのかも知れませんね。たまに青木さんと話しているのを見ますが、本当たまににですよ。」
「2人でまわるということはないですか?」
「聞いてみましたが、まだ決めていないと言われました。今朝もそう言われました。」
それは、その話題で話していないだけだろう。
「俺、放課後涼香に呼ばれてるんですよその時聞いてみますよ。」
「あら!佐藤くん、名前で呼ぶようになってのですね!」
浜田先生何故そんなことで興奮するんだよ。さっきまで静かだったのに。
「ダンジョンで青木さんと呼ぶのは無駄が多いですから。」
「なんだ、面白くないわね。」
「変なことを期待しないで下さい。」
俺はこの後お弁当を平らげ教室へと向かった。
放課後俺は指示された喫茶店に向かった。
するともう既に涼香と知らないもう1人の女子高生が座っていた。
「待ったか?」
「え?今どこから?」
あっ!気配消失使ったままだったわ。
「ごめん、気にしないでくれ。それでとなりの人は?」
「私は渡辺恵理と言います。」
「俺は佐藤颯太だ、宜しく。」
やはり渡辺さんじゃないか。それにしても何故ここに2人がいるんだよ。他の生徒見つかったら面倒だ。俺のことを認識できないようにしといた。
「それで、涼香今日はどうしたんだ?」
「来週、遠足あるじゃん?」
もしかして….
「よかったら一緒に回りたいと思って。」
やっぱりかぁ~
「渡辺さんも?」
「私も同行したいと思ってますが、宜しいですか?」
「2人で回ればいいじゃん、俺は1人でまわるからいいよ。」
とりあえず断っておこう。もしかしたら2人に迷惑かかるかもしれないからね。
そして、俺への嫌がらせが発展してしまう。もう無駄な時間を取られたくない。
毎朝、机の落書き消すのも一苦労だからな。
「佐藤くん、お願いできませんか?」
「渡部さん、俺と回ったら2人に迷惑がかかって俺に面倒事がふりかかる。それになんで俺なんだよ、俺より他にいいやついると思うけど。」
「颯太、とりあえず理由を聞いて貰っていい?」
「そうだな、理由もなしにこんなこと言われないか。」
俺は2人が俺と回りたいと言った理由を聞くことにした。
「私たち、男子に声かけられてるだけど、そいつら私たちを顔でしか見ていない、そして私たちのことも考えず、自分のことだけもし私たち2人でまわったしても男子にしつこくついて来て遠足どころじゃないの。」
「そうです、あの男子と言ったら私の読書の時間を邪魔して、有象無象のくせに関わってこないで欲しいのですよ。私は静かに観光したいのにつきまとわれたら楽しめません。」
なるほど、俺は人よけか。俺にはなんのメリットが無いな。
「そんな理由か?じゃあ遠足を休めば解決だろう。返金されたお金で個人で行けばいいだろ?」
「そ、それは」
「涼香もそうだろう?」
「わ、私は」
「じゃあ遠足を休め。」
「颯太!私は颯太と恵理とまわりたいの。」
「それは、人避けだろ?」
「それもあるけど、だけどせっかくの遠足三人で楽しみたいの!」
珍しいな涼香がここまで言ってくるのは。
「渡辺さんも?」
「はい、佐藤くんお願いします。」
「まあ、いいか。」
「やったあ。」「良かった!」
「でも、条件がある場所は確か神奈川の横浜だったな」
「はい。」
「俺たちは東京に行こう。そして、バスを降りた直後、指定した場所に集合してスキルで東京に行く。こうすればクラスメイトの誰にも会わない。そして、気配を消すスキルを使う。俺たちの様子が誰かに気づかれたりして学校の奴らに知られるのは不味い。」
「分かった。」
「え?東京?どうやって行くんですか?」
渡辺さんは混乱してるな、ここで渡辺さんのスキルを見たが速読と深層思考のスキルしかなかった。
この人はダンジョンとかスキルとかよく理解してないかも知れないな。
「えぇーとそれは」
と涼香は俺の方を見てくる。セバスの契約書に書いてもらおうか。
「渡辺さんこれに名前書いてくれたら教えるよ。書かないと駄目だな。」
「分かりました。」
と言い渡辺さんは軽く読んで名前を書いた。
「では、教えて下さい。」
「俺が暇な日、東京駅に行きって遠足当日にそこに転移する。その時は誰にもバレないようにする。」
「て、転移ですか。もしかしてお二人はダンジョンに?」
「そうだ、俺は涼香とパーティを組んでいる。」
「恵理、颯太はめちゃくちゃ強いから。いや強いとかの次元じゃないかも。」
確かにもう俺は人間やめたようなものだ。死なないし、全て消せるし。なんだこの生物はと言いたい。
「そ、そうですか。私には無縁ですね。でも機会があれば行ってみたいですね。」
無縁と言いながら行きたいのかよ。この人は意外に好奇心旺盛だな。
「それは涼香と行ってくれ、俺はパスだ。下手したらお前を殺してしまう。今は能力を完全に使うことが出来てないからか。」
「分かりました、では涼香機会があれば是非。」
「わ、分かった。機会があればね。」
この後遠足について少し話した後、俺は帰宅した。
久々の更新となりました。誤字脱字がありましたらご報告お願いします。他作品と比べてあまり人気のないので今後続けるか迷っております。とりあえずお気に入り1000はいきたいですね。
ガラガラガラガラ
俺はいつも通り昼は保健室に向かう。この時に気配消失を使っているため、誰にも気がつかれない。
このスキルは日常でよく使うことになるだろう。面倒なクラスメイトにも関わらずに済むからな。
「佐藤君来週の遠足、誰かと回るの?」
「え?、遠足?あっ!」
「ハァ、忘れてたのね、まあいいけど。」
「俺1人で周りますよ、その方が気楽ですし、面倒な連中とまわるのは御免ですから。」
あの連中とまわるのなら1人で回ったほうがマシだ。どうせタカラれるに違いないからな。
「私のクラスにも2人そういう生徒居るのよ。」
「誰ですか?」
へぇーボッチが居るのか、それもクラスに2人かそれは珍しいな。
その2人で仲良くすればいいものを。
「青木さんと渡辺さんですよ。」
涼香かよ!
少し予想してたけど、まじでボッチなんだな。
顔は整っていて、男子に人気あるのに、ボッチなのかよ、男子を侍らせればいいのに。まぁ、そんなことをあいつは絶対しないな。
もう1人居るのか、それにさん付けだから女子生徒なのかな?聞いたことないな。
「まあ、1人でまわればいいんじゃないですか?」
「いいですけど、流石に心配ですから。私も共に回れればいいですけど教師としての仕事がありますから。」
「浜田先生は?」
「私は遠足に行きませんよ、生徒の怪我を治さないといけませんから。」
ほとんど生徒はここに来ないでしょう、と言いたいがやめておこう。
「なるほど、俺は渡辺さんのこと知らないのですけどどんな方ですか?」
「静かな方です。」
それはボッチなのだから当たり前だろう。そんなことを聞きたいわけではない。
「優秀ですし、いつも本を読んでますよ。みんな近寄り難いのかも知れませんね。たまに青木さんと話しているのを見ますが、本当たまににですよ。」
「2人でまわるということはないですか?」
「聞いてみましたが、まだ決めていないと言われました。今朝もそう言われました。」
それは、その話題で話していないだけだろう。
「俺、放課後涼香に呼ばれてるんですよその時聞いてみますよ。」
「あら!佐藤くん、名前で呼ぶようになってのですね!」
浜田先生何故そんなことで興奮するんだよ。さっきまで静かだったのに。
「ダンジョンで青木さんと呼ぶのは無駄が多いですから。」
「なんだ、面白くないわね。」
「変なことを期待しないで下さい。」
俺はこの後お弁当を平らげ教室へと向かった。
放課後俺は指示された喫茶店に向かった。
するともう既に涼香と知らないもう1人の女子高生が座っていた。
「待ったか?」
「え?今どこから?」
あっ!気配消失使ったままだったわ。
「ごめん、気にしないでくれ。それでとなりの人は?」
「私は渡辺恵理と言います。」
「俺は佐藤颯太だ、宜しく。」
やはり渡辺さんじゃないか。それにしても何故ここに2人がいるんだよ。他の生徒見つかったら面倒だ。俺のことを認識できないようにしといた。
「それで、涼香今日はどうしたんだ?」
「来週、遠足あるじゃん?」
もしかして….
「よかったら一緒に回りたいと思って。」
やっぱりかぁ~
「渡辺さんも?」
「私も同行したいと思ってますが、宜しいですか?」
「2人で回ればいいじゃん、俺は1人でまわるからいいよ。」
とりあえず断っておこう。もしかしたら2人に迷惑かかるかもしれないからね。
そして、俺への嫌がらせが発展してしまう。もう無駄な時間を取られたくない。
毎朝、机の落書き消すのも一苦労だからな。
「佐藤くん、お願いできませんか?」
「渡部さん、俺と回ったら2人に迷惑がかかって俺に面倒事がふりかかる。それになんで俺なんだよ、俺より他にいいやついると思うけど。」
「颯太、とりあえず理由を聞いて貰っていい?」
「そうだな、理由もなしにこんなこと言われないか。」
俺は2人が俺と回りたいと言った理由を聞くことにした。
「私たち、男子に声かけられてるだけど、そいつら私たちを顔でしか見ていない、そして私たちのことも考えず、自分のことだけもし私たち2人でまわったしても男子にしつこくついて来て遠足どころじゃないの。」
「そうです、あの男子と言ったら私の読書の時間を邪魔して、有象無象のくせに関わってこないで欲しいのですよ。私は静かに観光したいのにつきまとわれたら楽しめません。」
なるほど、俺は人よけか。俺にはなんのメリットが無いな。
「そんな理由か?じゃあ遠足を休めば解決だろう。返金されたお金で個人で行けばいいだろ?」
「そ、それは」
「涼香もそうだろう?」
「わ、私は」
「じゃあ遠足を休め。」
「颯太!私は颯太と恵理とまわりたいの。」
「それは、人避けだろ?」
「それもあるけど、だけどせっかくの遠足三人で楽しみたいの!」
珍しいな涼香がここまで言ってくるのは。
「渡辺さんも?」
「はい、佐藤くんお願いします。」
「まあ、いいか。」
「やったあ。」「良かった!」
「でも、条件がある場所は確か神奈川の横浜だったな」
「はい。」
「俺たちは東京に行こう。そして、バスを降りた直後、指定した場所に集合してスキルで東京に行く。こうすればクラスメイトの誰にも会わない。そして、気配を消すスキルを使う。俺たちの様子が誰かに気づかれたりして学校の奴らに知られるのは不味い。」
「分かった。」
「え?東京?どうやって行くんですか?」
渡辺さんは混乱してるな、ここで渡辺さんのスキルを見たが速読と深層思考のスキルしかなかった。
この人はダンジョンとかスキルとかよく理解してないかも知れないな。
「えぇーとそれは」
と涼香は俺の方を見てくる。セバスの契約書に書いてもらおうか。
「渡辺さんこれに名前書いてくれたら教えるよ。書かないと駄目だな。」
「分かりました。」
と言い渡辺さんは軽く読んで名前を書いた。
「では、教えて下さい。」
「俺が暇な日、東京駅に行きって遠足当日にそこに転移する。その時は誰にもバレないようにする。」
「て、転移ですか。もしかしてお二人はダンジョンに?」
「そうだ、俺は涼香とパーティを組んでいる。」
「恵理、颯太はめちゃくちゃ強いから。いや強いとかの次元じゃないかも。」
確かにもう俺は人間やめたようなものだ。死なないし、全て消せるし。なんだこの生物はと言いたい。
「そ、そうですか。私には無縁ですね。でも機会があれば行ってみたいですね。」
無縁と言いながら行きたいのかよ。この人は意外に好奇心旺盛だな。
「それは涼香と行ってくれ、俺はパスだ。下手したらお前を殺してしまう。今は能力を完全に使うことが出来てないからか。」
「分かりました、では涼香機会があれば是非。」
「わ、分かった。機会があればね。」
この後遠足について少し話した後、俺は帰宅した。
久々の更新となりました。誤字脱字がありましたらご報告お願いします。他作品と比べてあまり人気のないので今後続けるか迷っております。とりあえずお気に入り1000はいきたいですね。
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