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最終決戦の部屋7
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このまま窒息させるつもりか。
簡単に想像できる未来に、怖気が走った。
喉がぎゅうと引き絞られるが、普段のような呼吸はせき止められ、息苦しさだけが募る。
空気を求めて、無駄と知りつつも口を開けた、その時だった。
「がぼ!?」
口内になにかが突っ込まれる。
粘ついた感触だが、スライムのそれではない。
どこか甘ったるい味と、舌がぴりりと痺れるような感覚。
キューはそれの正体がなんであるか、すぐに勘づいた。
なにせ、調合した製作者であったから。
ぐるりと視界が暗転する。
全身の力が抜け、冷たい床へ倒れ込んだ。
拍子にキューから離脱したスライムは、蠢きながら鎧の元へと這いずり戻った。
「私がこれまで浴び続けてきた薬液を返した。さぞ強烈だっただろうな」
人間の姿に戻り、倒れて動かないキューに向かって呟く。
スライがしたことは単純だ。
これまで摂取してきた薬液を身体の中で取り分けておき、ひとところにまとめてからキューの口の中へと放り込んだのである。液状の体であるからこそ成せた技だ。
そのためにずっと内臓に当たる内側をスライムのまま保っている必要があった。
繊細な操作による集中力が切れ、スライに疲労がどっと襲いかかる
「恐ろしい相手だった、本当に」
もし自分がスライムでなかったならば、負けていたかもしれない。
こめかみに冷たい汗が流れた。
転がっていた兜を拾って立ち上がる。
ふと、スライはキューがこぼしたセリフの一つを思い出していた。
『持ってる力を最大限に発揮しているだけさ。自分の鍛えた能力が正々堂々戦うのに向いてたからって、余所を貶すのはよろしくないんじゃないかい』
簡単に想像できる未来に、怖気が走った。
喉がぎゅうと引き絞られるが、普段のような呼吸はせき止められ、息苦しさだけが募る。
空気を求めて、無駄と知りつつも口を開けた、その時だった。
「がぼ!?」
口内になにかが突っ込まれる。
粘ついた感触だが、スライムのそれではない。
どこか甘ったるい味と、舌がぴりりと痺れるような感覚。
キューはそれの正体がなんであるか、すぐに勘づいた。
なにせ、調合した製作者であったから。
ぐるりと視界が暗転する。
全身の力が抜け、冷たい床へ倒れ込んだ。
拍子にキューから離脱したスライムは、蠢きながら鎧の元へと這いずり戻った。
「私がこれまで浴び続けてきた薬液を返した。さぞ強烈だっただろうな」
人間の姿に戻り、倒れて動かないキューに向かって呟く。
スライがしたことは単純だ。
これまで摂取してきた薬液を身体の中で取り分けておき、ひとところにまとめてからキューの口の中へと放り込んだのである。液状の体であるからこそ成せた技だ。
そのためにずっと内臓に当たる内側をスライムのまま保っている必要があった。
繊細な操作による集中力が切れ、スライに疲労がどっと襲いかかる
「恐ろしい相手だった、本当に」
もし自分がスライムでなかったならば、負けていたかもしれない。
こめかみに冷たい汗が流れた。
転がっていた兜を拾って立ち上がる。
ふと、スライはキューがこぼしたセリフの一つを思い出していた。
『持ってる力を最大限に発揮しているだけさ。自分の鍛えた能力が正々堂々戦うのに向いてたからって、余所を貶すのはよろしくないんじゃないかい』
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