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決闘の部屋9
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じゅお!
響くのは体液が蒸発する音だ。
度重なる爆発により熱せられた鎧は、高温となっている。
テンリィがまだ爆弾を所持している可能性を考えると鎧を手放すわけにもいかず、表面積を縮めて鎧の内側から身を離すことしかできなかった。
しかしスライムの姿に戻ろうとも大幅に縮むわけではない。
更にいうなら身体のほとんどが水分でできているスライムにとって、熱は大敵だ。
衣服を身に着けず、直接鎧を身に着けていたのが仇となった!
「このまま行動不能になってください!」
全ての触手に余さず力を込めながら、テンリィが声を荒げる。
室内という密閉空間で二度も爆発を起こしたせいだろう、彼女の身体もあちこち火傷を負っていた。
分かってはいたが、向こうも本気だ。
テンリィの言うとおり、なにか手を打たねばスライムの体は蒸発しきって半分以下に縮むだろう。
だが。
「スライムが触手生物に勝るところはなんだと思う」
静かな問いかけに、テンリィは目を見開き視線を巡らせる。
勘がいい。
「貴殿の触手は見事だった。
細く様々な場所へ入り込める上に力も申し分ない」
相変わらず体が焼けていく音を聞きながら、私は糸を手繰る。
小手の隙間から伸ばした、糸のように細くした己の粘体を。
「私の方が細くなれるし、力も強いがな!」
次の瞬間。
椅子が宙を舞う。
そこらへんに転がっていたはずの椅子が突然襲いかかったように感じただろう、テンリィは防御の構えをとる暇もなく再び吹き飛ばされた。
がしゃん!
壊れた壁に叩きつけられる。
力を失った触手が抜け出て、テンリィの側にくたりと横たわった。
響くのは体液が蒸発する音だ。
度重なる爆発により熱せられた鎧は、高温となっている。
テンリィがまだ爆弾を所持している可能性を考えると鎧を手放すわけにもいかず、表面積を縮めて鎧の内側から身を離すことしかできなかった。
しかしスライムの姿に戻ろうとも大幅に縮むわけではない。
更にいうなら身体のほとんどが水分でできているスライムにとって、熱は大敵だ。
衣服を身に着けず、直接鎧を身に着けていたのが仇となった!
「このまま行動不能になってください!」
全ての触手に余さず力を込めながら、テンリィが声を荒げる。
室内という密閉空間で二度も爆発を起こしたせいだろう、彼女の身体もあちこち火傷を負っていた。
分かってはいたが、向こうも本気だ。
テンリィの言うとおり、なにか手を打たねばスライムの体は蒸発しきって半分以下に縮むだろう。
だが。
「スライムが触手生物に勝るところはなんだと思う」
静かな問いかけに、テンリィは目を見開き視線を巡らせる。
勘がいい。
「貴殿の触手は見事だった。
細く様々な場所へ入り込める上に力も申し分ない」
相変わらず体が焼けていく音を聞きながら、私は糸を手繰る。
小手の隙間から伸ばした、糸のように細くした己の粘体を。
「私の方が細くなれるし、力も強いがな!」
次の瞬間。
椅子が宙を舞う。
そこらへんに転がっていたはずの椅子が突然襲いかかったように感じただろう、テンリィは防御の構えをとる暇もなく再び吹き飛ばされた。
がしゃん!
壊れた壁に叩きつけられる。
力を失った触手が抜け出て、テンリィの側にくたりと横たわった。
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