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決闘の部屋8
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ドゴォオオン!
爆発による被害は爆風や炎によるものだけにあらず。
先の爆弾よりも数段規模を大きくしたその騒音は、仕掛けた本人であるテンリィの耳にも襲いかかったようだった。
「……っ。急ごしらえで威力を強化したとはいえ、さすがにやりすぎましたね」
棒状の的のほとんどをなぎ倒し、壁の一部をも抉りとった被害を目の当たりにしても、テンリィは油断しない。
剣とナイフを構え直し、もうもうと舞う粉塵の中を慎重に歩いていく。
やがて足元に転がる肢体の状態を確かめようとして──
「っ!」
息を呑んだ。
それもそのはず、倒れた鎧と思っていたものは、黒焦げになったテーブルと棒状の的で作られたダミーだったのだ。
気を取られたその隙を逃す手はない。
私は壁にできた穴から飛び出し、剣を真横へ振り抜く。
「ぐう!」
命中。
咄嗟に持ち上げた剣でガードしたものの、勢いを殺しきれずテンリィの身体は吹き飛んだ。
かに、思えたのだが。
「ぬっ!?」
細身の身体が不自然に空中で止まる。
と同時に、びん! という音が響き私の鎧が引っ張られた。
どうしたことかと急いで視線を巡らせれば、薄桃色の髪が伸びきり、私の鎧に繋がっている。
否、髪にあらず。
それらはうぞりと独立した動きを保持した細い肉の紐だった!
「テンタクル……! 貴殿の正体は触手生物か!」
「ご名答!」
言うが早いか、ポニーテールの形をとった触手が活性化する。
狙いが肩、スライム達の遺体を保護するために剥がした場所であることは明白だった。
ずろろ! と中に入り込んだ触手に力を加えられ、私の身体が鎧と触手で挟まれる。
「ぐぅう!」
爆発による被害は爆風や炎によるものだけにあらず。
先の爆弾よりも数段規模を大きくしたその騒音は、仕掛けた本人であるテンリィの耳にも襲いかかったようだった。
「……っ。急ごしらえで威力を強化したとはいえ、さすがにやりすぎましたね」
棒状の的のほとんどをなぎ倒し、壁の一部をも抉りとった被害を目の当たりにしても、テンリィは油断しない。
剣とナイフを構え直し、もうもうと舞う粉塵の中を慎重に歩いていく。
やがて足元に転がる肢体の状態を確かめようとして──
「っ!」
息を呑んだ。
それもそのはず、倒れた鎧と思っていたものは、黒焦げになったテーブルと棒状の的で作られたダミーだったのだ。
気を取られたその隙を逃す手はない。
私は壁にできた穴から飛び出し、剣を真横へ振り抜く。
「ぐう!」
命中。
咄嗟に持ち上げた剣でガードしたものの、勢いを殺しきれずテンリィの身体は吹き飛んだ。
かに、思えたのだが。
「ぬっ!?」
細身の身体が不自然に空中で止まる。
と同時に、びん! という音が響き私の鎧が引っ張られた。
どうしたことかと急いで視線を巡らせれば、薄桃色の髪が伸びきり、私の鎧に繋がっている。
否、髪にあらず。
それらはうぞりと独立した動きを保持した細い肉の紐だった!
「テンタクル……! 貴殿の正体は触手生物か!」
「ご名答!」
言うが早いか、ポニーテールの形をとった触手が活性化する。
狙いが肩、スライム達の遺体を保護するために剥がした場所であることは明白だった。
ずろろ! と中に入り込んだ触手に力を加えられ、私の身体が鎧と触手で挟まれる。
「ぐぅう!」
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