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夢魔と人形
人間の反撃・8
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言い終わるや否や、インキュバスがマッピーの身体を持ち上げる。
行きと同じ荷物運びスタイルに、眉間に盛大なシワが寄ったが、すぐに切り替える。
インキュバスの足先が、床から離れた。
視界が回り始める。
二度目の感覚に、夢から離脱しようとしていると察する。
と。
マッピーは口を開いた。
告げたのは別れの挨拶ではない。
「恋するゴーレムたち!」
突然の呼びかけに、うなだれていた多数のゴーレムが顔を上げる。
「なんだかんだ言いましたが、わたしを好きになってくれたこと自体は嬉しいですよ!」
これには恋するゴーレム達も驚いた。
言われた言葉の意味が分からず、首を傾げるものもいた。
建物を両断するほどに拒否の意を示されたのだ。
言われるならば恨み言かと予想していたのに。
だが、その解釈はマッピーが許さない。
拒否したのは方法だけで、そもそも『受けて立つ』と宣言したのだ。
挑戦そのものを控えられては意味がない。
抱える側になったインキュバスが、この後どうなるか見当がついたらしい。
呆れたように抱える力を強めた。
「わたしも好きですよ、ゴーレム」
目を細めて、笑う。
確かな親愛を込めたそれは、火種になることを期待してのものだった。
「また現実で会いましょうね、うぉっ」
「やらかしおったなマッピーちゃん」
何かを察知したインキュバスの浮上速度が上がる。
急速に遠ざかっていく夢の様子は生憎正確に見ることはできなかったが、
ッキャアアアアァアア!!!
もはや断末魔ともとれる黄色い悲鳴で、どういう状況か察した。
マッピーが軽率に放ったサービスは、火種どころか爆薬になってしまったらしい。
行きと同じ荷物運びスタイルに、眉間に盛大なシワが寄ったが、すぐに切り替える。
インキュバスの足先が、床から離れた。
視界が回り始める。
二度目の感覚に、夢から離脱しようとしていると察する。
と。
マッピーは口を開いた。
告げたのは別れの挨拶ではない。
「恋するゴーレムたち!」
突然の呼びかけに、うなだれていた多数のゴーレムが顔を上げる。
「なんだかんだ言いましたが、わたしを好きになってくれたこと自体は嬉しいですよ!」
これには恋するゴーレム達も驚いた。
言われた言葉の意味が分からず、首を傾げるものもいた。
建物を両断するほどに拒否の意を示されたのだ。
言われるならば恨み言かと予想していたのに。
だが、その解釈はマッピーが許さない。
拒否したのは方法だけで、そもそも『受けて立つ』と宣言したのだ。
挑戦そのものを控えられては意味がない。
抱える側になったインキュバスが、この後どうなるか見当がついたらしい。
呆れたように抱える力を強めた。
「わたしも好きですよ、ゴーレム」
目を細めて、笑う。
確かな親愛を込めたそれは、火種になることを期待してのものだった。
「また現実で会いましょうね、うぉっ」
「やらかしおったなマッピーちゃん」
何かを察知したインキュバスの浮上速度が上がる。
急速に遠ざかっていく夢の様子は生憎正確に見ることはできなかったが、
ッキャアアアアァアア!!!
もはや断末魔ともとれる黄色い悲鳴で、どういう状況か察した。
マッピーが軽率に放ったサービスは、火種どころか爆薬になってしまったらしい。
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