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エピローグ

あとがき

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 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!長い作品でしたが、読了していただいた方には感謝感謝です。


 ちょっとだけ解説させて下さい。本作の副題「この町の鐘が鳴る時、誰かが死ぬ」なんですが、

 駿佑のシナリオが進む→ノワールの住人が一人ずつ死ぬ→その都度、紬がサポートする→紬が移動する度に鐘が鳴る

 という感じで若干のどんでん返しを仕掛けたんですが、いかがだったでしょうか😅

 



 人生の意味って何だろう?

 それは有史以来誰しも考えてきたことだと思います。人によりその答えは様々だと思いますが、ノワールの兄弟姉妹たちが涼平に示した一つの答えは、感情を大切に生きろ、というものでした。そもそも感情を失わされていた涼平に紬は人生をやり直す権限を与えますが、兄弟姉妹たちとの記憶を失いたくなかった涼平はやり直すことを拒否します。

 本作はマルチバースの世界観を採用しており、ゲームの改変はゲームの外からでしか出来ないように、世界の改変はその世界の外の次元の者しか出来ないという考え方です。すなわち、将門が異なった次元から世界の未来を変えようとしたのに対し、同じく異なった次元の紬たちによって阻止しました。なので、将門に変えられなかった未来も存在できるようになったんですが、涼平はそこに生きることを選ばなかったんですね。それまでがどんなに辛い人生だったとしても、出会った人たちとの思い出を大切にしました。


 理想論かもしれませんが、もし人生に絶望したとして、そこに至るまでに経験した感情は何物にも代え難い貴重なものではないか……などということを考えながら本作をつくらせていただきました。表現力がおいついていなくて分かりにくいところもあったと思います。そこは、すみません。


 今後も面白い作品を作れるよう精進しますので、また大杉の作品を手に取ってもらえましたら幸いです☺️




    令和6年6月1日  大杉巨樹




 
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