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第9章 終焉

case 9

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 昭和47年2月28日

 この日、すぐるは薄汚れた安居酒屋のカウンターの片隅で、暗澹たる気分に浸っていた。角の頭上にはお粗末な神棚があり、その隣りに油にまみれた小さな丸っこいテレビがある。テレビからはここ十日ほど世間を賑わせていた、N県の山荘に立て籠もった赤軍と機動隊との衝突にようやく決着がついたことを告げるアナウンサーの興奮した声が降っていた。傑は拘束されて引っ立てられる赤軍リーダーの姿をチラッと見、忌々しい顔を浮かべて手許に目線を戻し、一合徳利の熱燗をお猪口に移す。フンと嘲りの鼻を鳴らし、グイッとお猪口の酒を空けた。喉元を苦々しい酒精が落ちていった。

「なあにが日本を革命で変えるだ。結局裸の王様になっただけじゃねーか」

 誰に言うでもなく、傑は毒を吐いた。聞かす相手はいなかったが、口に出して言いたかった。言ってみたものの、自分の酒気が虚しく鼻をくつだけだったが。


 この居酒屋には直子なおことよく一緒に来た。当時傑は理学部の学生で、理学のことしか頭にない傑には女っ気など全く無く、直子は傑に取って突然現れた妖精のようだった。直子とは一般教養課程の特別講義で出合った。理学部といえども専門に上がるためには教養部で人文課程の単位も取らねばならず、その講義は出るだけで単位がもらえるという評判だったので、出来るだけ好きな理学だけを学んでいたい傑はその講義を受講した。講義内容は主にノーマライゼーションについてだったのだが、担当教授は人情味のある人で、教授を慕った学生たちによって度々飲み会も開かれていた。傑は飲み会には興味がなかったが、同じくその講義を取っていた直子に誘われて参加した。荒野を歩いているような学生生活を送っていた傑に取って、直子はいつしかオアシスのような存在になっていた。

 直子はその講義の教授に心酔していた。そして傑はやがて、その講義の裏の顔を知ることとなる。教授はいわゆる"アカ”だった。講義では巧みにその思想を隠していたが、飲み会になると饒舌に戦後のレッド・パージ政策を批判した。当時の学生たちの間には日米安保条約の不合理さから共産党や社会党に見切りをつけ、マルクス主義を正しく継承した新しい政党を作ろうとする機運が高まっていた。彼らは全学共闘会議という運動体を母体とし、反戦闘争や大学の自治確立のための闘争に明け暮れた。彼らの活動は新左翼運動と総称され、異様な盛り上がりを見せていた。新入生に対する勧誘も活発に行われた。教授はそんな彼らの先導者であり、直子は勧誘員の役割を担っていたのだ。

 同じ学年だと思っていた直子は実は二年先輩だった。直子は仕切りに全共闘の集会に傑を誘ったが、傑が行くのは三回に一回がいいとこだった。それでも、傑は直子と話したくて一定の頻度で集会に顔を出した。直子と二人きりになりたい傑はある時、直子が自分に勧誘活動の一環で自分に近づいてきたことを捻った。直子は否定はしなかったが、今は傑のことが好きだと言ってくれた。そうして二人はデートを重ねるようになり、やがて同棲を始めた。傑は研究の道を突き進み、直子は新左翼運動に邁進した。

 傑が三年生になり生命科学研究室に席を置くようになった頃、直子は留年を繰り返し、激化する運動のリーダー的なポジションを担うようになっていった。そしてその日は唐突にやってきた。直子は機動隊との衝突に巻き込まれて死んだ。傑は慟哭した。毎日を泣いて暮らし、もがき苦しみ、やがて涙が枯れた頃、直子の思いを継承すべく傑も運動の先頭に立った。直子が死んだことで世間からも権力への批判が高まり、新左翼運動は高潮した。それはちょうど大学の研究が企業に取って利益を産むものばかりが重宝され、自分の研究内容が蔑ろにされて、大学という場に疑問が湧いていた時期と重なった。

 だが運動は傑の思った方へとは進まなかった。打倒権力、打倒資本主義を掲げ、着地点は同じ所であるはずなのに、全共闘はやがて細かい主義主張の違いから細分化され、互いに憎み合うようになった。激しい内ゲバを繰り返し、世間の彼らを見る目も冷ややかになっていった。それでも過激な者たちは武力による抵抗を試み、さらに過激な者たちはテロ行為を繰り返した。それらの行為はいよいよ世間から乖離し、社会から浮き上がった過激派たちの闘争は逃走に変わっていた。挙げ句の果てに山荘立て籠もり事件を起こし、一般人を巻き込んで死傷者を出した。事件は二週間続き、連日のテレビ報道の視聴率は80%を超えた。そして今日の鎮圧だった。世間の安堵の声に、傑は新左翼運動が終結したことを肌で感じた。


「裸の王様が何だって?」

 ふいに隣りから声がし、傑は自分の思考を現実に戻した。いつの間にか隣りには荒法師のような風貌の男が座っていた。男は店主からお猪口を一つもらうと、傑の前の徳利を傾けた。そしてそれが空になっていることに舌打ちし、店主に熱燗二合を追加注文した。傑は隣りの男に一瞥し、またフンと鼻を鳴らす。

「結局、街頭ブランキズムだ何だと言ってみても、やってることは裸の王様だったということだよ。民衆は愚かだから選ばれた自分たち少数精鋭の者が導くだと?それと独裁者の発想とどう違う?プリミティブだなんだと観念的な御託を並べたところで、やったことは幼稚な戦争ごっこだった。独裁者にすらなれなかったってことだよ」

 誰でもよかった。胸の底に溜まったモヤモヤを吐き出したかった。隣りの男は二合徳利をカウンターから受け取ると、傑の猪口に熱々の酒を入れ、自分の猪口にも満たし、それをつまんで鼻先に掲げた。

「プリティ?いいじゃねえか、そのプリティねーちゃんに乾杯」

 言ってグイッと飲み干す。そしてまた酒を注ぐ。傑はその所作を見ながら苦笑いした。

「プリミティブ、根源的という意味だよ。それより弾正だんじょう、君はしばらく大学に顔を出していなかったようだが、一体どこで何をしていたんだ?」

 この粗野な風貌の男、弾正とは全共闘の集会で時々顔を合わせた。痩せぎすの学生たちが喧々囂々けんけんごうごうとする中で、野戦から帰ってきた傭兵のような骨太の弾正の姿は異質だった。いつも何を発するということもなく、ニヤけた面で周りをなめ回すように見るこの男は、不思議と学生たちに一目置かれているようだった。やがて傑も言葉を交わし、いつしか酒を酌み交わす仲になっていた。気まぐれなこの男には滅多にお目にかかれなかったが、会うと大抵一緒に飲んだ。弾正は意外にいい聞き手で、斜に構えながらもしっかり傑の言葉に耳を貸し、適度な相槌を打ってくれるこの男との会合を傑も心地良く感じていた。

「ま、適当にブラブラしてたさ。俺のことよりも、傑、お前はどうなんだ?相変わらず先の見えない研究を続けてるのか?」
「ああ、相変わらずだよ。だが俺の研究は金にはならんからな、教授たちも鼻にもかけてくれん。追い出されるのも時間の問題だな」

 自嘲気味に口角を上げた傑の肩を弾正がポンポンと叩く。

「そんな貧乏先生に今日は耳よりな話を持って来たんだ。いつかほら、解放区がどうのって話してたろ?」
「ああ、革命勢力が国家権力を排除して作る特別区のことだな。だがあれは駄目だ。まさに今日終わったよ。新左翼は今や反社会的勢力だ。そんな団体に与えられる土地なんてもうこの日本には無いだろうさ」

 弾正が一つ頷き、何かを言おうとした時だった。後ろのテーブルから男が立ち上がって何事かの演説をぶち、仲間もやんやと囃し立てている。

「俺たちは革命の戦士だ!俺たちが闘ったからこそ今の日本があるんだ!これからの日本がどうなっていくのか、見届けてやろうじゃないか!」
「おう!そうだそうだ!俺たちあっての日本だ!」
「いいぞー!大いなる変革の詩はいつか必ず民衆に広がっていくだろう!」

 傑は席から立ち、その立ち上がって盛り上がっているグループのテーブルに向かった。弾正は止めることなく、ニヤニヤと様子を見ている。

「フン、なーにが革命の戦士だ!結局お前らは戦争に行った世代が羨ましかっただけだ。戦争自体は間違っていたとしても、あの頃の日本は天皇を中心として一体感があった。その時代に生まれ、子どもの頃にその一体感を感じながら、戦争は終わってしまった。戦争終結時にティーンエイジャーだったお前らも、その一体感に身を投じたかったんだよ!革命だなんだともっともらしい御託を並べてみても、お前らのやったことは所詮幼稚な戦争ごっこなんだよ!」

 傑の言葉で一気に場が気色ばむ。

「何だと!貴様、表に出ろ!」
「ああ、面白い、出てやろうじゃないか」

 それから通りに出、傑はしこたま殴られた。傑も応戦したが、喧嘩慣れしていない傑の拳は宙を切るばかりで、殴打の痛みが重なっていった。だが傑にはその痛みが心地よかった。御託を並べていたのは自分も同じだ。直子のかたきを取るだの何だのと息巻きながら、結局何も出来なかった。傑は自分に罰が欲しかったのだ。やがて地面にバタっと突っ伏した。視界には大太刀回りを演じる野武士のような男の姿。その顔は狂気に歪んで楽しそうだった。遠くでパトカーのサイレントの音がした。男たちがバラバラと散って逃げていく。

「おい、逃げるぞ!」

 伸ばしてきた弾正の手を掴む。そして身を起こされ、共に走った。雪がちらつき、冷気が内に籠もった熱を覚ましてくれて心地良かった。何だか可笑しくなって笑いが込み上げてきた。笑いながら、夜の学生街を爽快に駆け抜けた。土手に突き当り、二人で河原まで登って寝転んだ。白い吐息が降りしきるぼた雪を溶かしていった。

「H県の禍津町まがつちょうという所にちょうどいい土地がある。そこで一緒に、コミューンでも立ち上げないか」

 人心地ついた頃、弾正が言った。そういえば話が途中だったのを思い出す。

「コミューンか、いいね。行こう」

 即答した。深い考えは何も無かった。ただこの男と一緒にいると、無力な自分でも何かを成し遂げられる、そんな気が漠然としていた。






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