81 / 144
第7章 因果
case 7
しおりを挟む
令和5年7月29日
小さい頃は変身ヒーローに憧れた。格好良く変身し、悪いやつをバッタバッタと倒していく。例え変身出来なくても、大人になったら悪いやつを懲らしめられる職業に就きたかった。
だけど俺は、学業の成績が悪かった。いや、頭が悪い訳では無い。あんな文部科学省に擦り寄って権威を振りかざす教授らの編纂した教科書に縛られてどうするのか。変身ヒーローだって勉強出来ないやつが多い。かといって俺は運動が出来るわけでもない。元々喘息持ちで、体力をつけることもままならない。悪を裁こうにも、弁護士になることも警察官になることも叶わなかった。
俺は能力が低い訳では無い。人と直接コミュニケーションを取ることは苦手だが、人を説得出来る能力にかけては自信がある。そんな俺に、神は最強のツールを与えてくれた。インターネットだ。俺は毎日電子世界の海を泳ぎ渡り、世界の理不尽さを目の当たりにした。結局世界は一部の権力者の都合のいいように出来ていて、法曹界も、法を施行する機関も、全てその一部の権力者の司令によって動いている。検事も、弁護士も、警察もだ。そんなものにならなくて大正解だった。俺には見える。悪の組織の顔が。あとはどうやってそれらをやっつけるかだ。
世界は決して悪いやつの都合のいいようにだけ出来ていない。神はやがて俺にも切っ先の鋭い剣を与えてくれた。SNSという剣を。正義は結局、欲にまみれたやつらには執行出来ない。昔の変身ヒーローを見ろ。ほとんど無職ではないか。悪を裁くのは結局無欲の人間にしか出来ないのだ。
インターネットの海を自由に泳ぎ渡れる俺には、悪の萌芽を見つけることは容易かった。いじめ、浮気、企業詐欺から動物虐待まで、やるべきことは無数にあった。北から南まで、助けを求める声が上がれば参上する、それがヒーローだ。法なんて何の役にも立たない。何々法の○○条にあーだこーだと書いてある?そんなものはいつだって権力者の都合のいいように曲げられるのだ。大切なのは、今泣いている人を助けること。俺は裁判官じゃない。公平な刑の執行者なのだ。
見せしめに悪いことをしたやつの顔や住所は晒してやった。インターネットの中を長年泳いできた俺には、そんな情報を見つけ出すのは容易いことだった。一度晒せば、全国各地で同志が湧き上がり、放っておいてもどんどん拡散された。俺の家の近くだった場合、直接赴いて制裁したりもしてやった。未成年にそこまでするなとか、それはやり過ぎだとか、そんなしょうもないことを言ってくるやつにはSNSから鉄拳を食らわせてやる。やつらはどうせ、一般人を装った悪の手先だ。俺にはパソコン3台とスマホが各キャリアごとにある。一つのSNSにアカウントは三桁を数えるくらいあるのだ。下らない悪の手先など一撃だ。え?そんな費用をどこから捻出してるか?そんなのは親に決まってるだろう。正義のヒーローを産み落としたのだ、それくらいの出費はしてもらわなければ。
そんな俺にも焦燥感はあった。いくら小悪党をやっつけても、大本の悪党には辿り着けない。正義のヒーローは最後にラスボスを討ち取ってこそ意義がある。だが今年に入っても、寿司ペロやしょう油一気飲みといった小悪党ばかりが目につき、肝心のラスボスには辿り着けそうもない。え?女子高生首無し事件の犯人を晒せ?バカか。女子高生なんてものは裏で悪いやつと繋がってるんだよ。きっとエロ売りしたあげく捨てられたんだろ、そういうのは自業自得っていうんだ。正義の関知するところではない。何?言っていることが矛盾してる?お前みたいな小さな正義を振りかざすやつが一番ウザいんだよ、アカウント晒すぞ。
おっと俺としたことが、変な方向にヒートアップしてしまった。下らないやつは無視、無視、と。
まあ待てよ、お前ら。俺にはついに、神の啓示が降りて来たんだ。まあその話をするから聞けよ。
あれはしょう油一気飲みの髙瀬陽翔を特定させたことから始まった。俺は例によってやつの顔と住所を晒した。猛者が現れてやつの家まで行って「死ね」って死刑宣告したやつもいたよな。え?あれはお前だろって?ふ、まあそれは想像に任せるよ。
さすがに今回は俺もピンチに晒されたよ。髙瀬擁護のやつらが湧き上がり、俺のアカウントも次々に晒されてしまった。え?あのピザ男かって?もっと痩せろ?うるせーよちげーよ!俺は顔は晒されてない!今そんなこたどーでもいいんだよ!
やつが精神的に追い込まれ、自分の働いてた工場を爆破したのにはさすがにビビったよ。髙瀬がそこまでやったのは、きっと工場を運営してる会社の役員たちの搾取が酷かったんだろって考えた。だとしたら工場主も自業自得だからな。だが、その爆発で亡くなった人の中にはまだ幼い子を育てている母親もいたんだ。どんなふうに考えても、その子には何の罪も無い。それを考え、さすがに俺も胸を痛めたよ。髙瀬に行動を起こさせた一端が俺にもあったんじゃないかって、落ち込んだ。分かるだろ?ヒーローの葛藤ってやつだ。どんなヒーローだってピンチは来る。特にラスボスとの戦いの前になるとな。俺も泣いたよ。目から血を流す思いでな。いや、実際に目から血が流れたんだ。
その時だった。何と、俺のパソコン画面に、夕希りんが降臨したんだ。覚えてるか?阿見原夕希、そう、十年前に自ら命を絶ったアイドルだ。俺は当時、彼女の普通っぽい、素朴なところが好きだった。他のアイドルのやつらみたいにギラギラした派手さは無かったが、彼女の笑顔には何とも言えない癒やしがあって、俺は応援してた。でも欲の無い彼女には芸能界は合わなかったんだろう。え?欲の無いやつが芸能界には入らない?分かってねーな、彼女にはな、当時自分の親兄弟を養わなければならない事情があったんだ。彼女の死因は当時いろいろ憶測されたが、俺には気になる情報が一つあった。いわゆる、まくら営業をさせられてたっていうな。純真な彼女は風俗なんて方法で金を稼ごうなんてせずに、希望を持って芸能界に入っただろうに、そんな彼女に事務所の社長はつけ込みやがったんだ。穢れてしまった自分に嫌気が差し、彼女は自ら命を絶ったんだよ。あの時、俺はヒーローになることを心に誓ったんだ。ヒーローになって、世の中の悪を裁き、いつかきっと夕希りんのかたきを討ってやるって。
その夕希りんが俺のパソコンに現れた。髙瀬のことで落ち込んでた俺に、画面の夕希りんは温かく包み込むような笑顔でこう言ったんだ。
『あなたは間違ってなんかない。夕希は、ずっとあなたのこと、応援してるよ。そしていつまでも、夕希のこと想ってくれてありがとう』
ってな。俺はもう、号泣したよ。そして考えた。夕希りんが間違ってないって言ってくれたんだ。俺はきっと大切なことを見落としているってな。そしたらさ、大変な動画がアップされた。何のことか分かるだろ?え?分からない?察しの悪いやつらだな。
髙瀬が警察に射殺された動画だよ。あんなの、普通じゃないだろ。俺は直感した。髙瀬の行動はこれに繋がってたんだって。多少の犠牲はあったが、俺が髙瀬を追い詰めたことで、いよいよ本物の悪が姿を見せてきやがったってさ。
ちょうど一ヶ月前だ。フランスで移民の少年が警察に撃たれて死亡した。フランスではそのことで暴動が起こったよな。
俺たちもさ、いよいよ立ち上がる時が来たんだ!警察のやつらの横暴を許しちゃいけない。そして気づくんだ!警察のバックにこそ、ラスボスがいることを!俺は行くぜ。今回は裏でちまちまなんてやらない。直接行って対決してやる。
みんな集え!今こそ闘う時だ!
なぜこの国の経済成長がもう30年も止まってしまっているのか考えろ!それは裏で甘い汁をチュウチュウチュウチュウ、吸って吸って吸い尽くしているやつらがいるからだ!
みんな考えろ!なぜ今、俺たちの仕事が楽しくないかを!それはほとんどの国民が一部の権力者の歯車に成り下がっているからだ!
立ち上がろう!明日のために!そして戦おう!真の平和のために!
集合日時は概要欄に示した。北の端から南の端まで、一人でも多くの勇士が集うことを願っている!
小さい頃は変身ヒーローに憧れた。格好良く変身し、悪いやつをバッタバッタと倒していく。例え変身出来なくても、大人になったら悪いやつを懲らしめられる職業に就きたかった。
だけど俺は、学業の成績が悪かった。いや、頭が悪い訳では無い。あんな文部科学省に擦り寄って権威を振りかざす教授らの編纂した教科書に縛られてどうするのか。変身ヒーローだって勉強出来ないやつが多い。かといって俺は運動が出来るわけでもない。元々喘息持ちで、体力をつけることもままならない。悪を裁こうにも、弁護士になることも警察官になることも叶わなかった。
俺は能力が低い訳では無い。人と直接コミュニケーションを取ることは苦手だが、人を説得出来る能力にかけては自信がある。そんな俺に、神は最強のツールを与えてくれた。インターネットだ。俺は毎日電子世界の海を泳ぎ渡り、世界の理不尽さを目の当たりにした。結局世界は一部の権力者の都合のいいように出来ていて、法曹界も、法を施行する機関も、全てその一部の権力者の司令によって動いている。検事も、弁護士も、警察もだ。そんなものにならなくて大正解だった。俺には見える。悪の組織の顔が。あとはどうやってそれらをやっつけるかだ。
世界は決して悪いやつの都合のいいようにだけ出来ていない。神はやがて俺にも切っ先の鋭い剣を与えてくれた。SNSという剣を。正義は結局、欲にまみれたやつらには執行出来ない。昔の変身ヒーローを見ろ。ほとんど無職ではないか。悪を裁くのは結局無欲の人間にしか出来ないのだ。
インターネットの海を自由に泳ぎ渡れる俺には、悪の萌芽を見つけることは容易かった。いじめ、浮気、企業詐欺から動物虐待まで、やるべきことは無数にあった。北から南まで、助けを求める声が上がれば参上する、それがヒーローだ。法なんて何の役にも立たない。何々法の○○条にあーだこーだと書いてある?そんなものはいつだって権力者の都合のいいように曲げられるのだ。大切なのは、今泣いている人を助けること。俺は裁判官じゃない。公平な刑の執行者なのだ。
見せしめに悪いことをしたやつの顔や住所は晒してやった。インターネットの中を長年泳いできた俺には、そんな情報を見つけ出すのは容易いことだった。一度晒せば、全国各地で同志が湧き上がり、放っておいてもどんどん拡散された。俺の家の近くだった場合、直接赴いて制裁したりもしてやった。未成年にそこまでするなとか、それはやり過ぎだとか、そんなしょうもないことを言ってくるやつにはSNSから鉄拳を食らわせてやる。やつらはどうせ、一般人を装った悪の手先だ。俺にはパソコン3台とスマホが各キャリアごとにある。一つのSNSにアカウントは三桁を数えるくらいあるのだ。下らない悪の手先など一撃だ。え?そんな費用をどこから捻出してるか?そんなのは親に決まってるだろう。正義のヒーローを産み落としたのだ、それくらいの出費はしてもらわなければ。
そんな俺にも焦燥感はあった。いくら小悪党をやっつけても、大本の悪党には辿り着けない。正義のヒーローは最後にラスボスを討ち取ってこそ意義がある。だが今年に入っても、寿司ペロやしょう油一気飲みといった小悪党ばかりが目につき、肝心のラスボスには辿り着けそうもない。え?女子高生首無し事件の犯人を晒せ?バカか。女子高生なんてものは裏で悪いやつと繋がってるんだよ。きっとエロ売りしたあげく捨てられたんだろ、そういうのは自業自得っていうんだ。正義の関知するところではない。何?言っていることが矛盾してる?お前みたいな小さな正義を振りかざすやつが一番ウザいんだよ、アカウント晒すぞ。
おっと俺としたことが、変な方向にヒートアップしてしまった。下らないやつは無視、無視、と。
まあ待てよ、お前ら。俺にはついに、神の啓示が降りて来たんだ。まあその話をするから聞けよ。
あれはしょう油一気飲みの髙瀬陽翔を特定させたことから始まった。俺は例によってやつの顔と住所を晒した。猛者が現れてやつの家まで行って「死ね」って死刑宣告したやつもいたよな。え?あれはお前だろって?ふ、まあそれは想像に任せるよ。
さすがに今回は俺もピンチに晒されたよ。髙瀬擁護のやつらが湧き上がり、俺のアカウントも次々に晒されてしまった。え?あのピザ男かって?もっと痩せろ?うるせーよちげーよ!俺は顔は晒されてない!今そんなこたどーでもいいんだよ!
やつが精神的に追い込まれ、自分の働いてた工場を爆破したのにはさすがにビビったよ。髙瀬がそこまでやったのは、きっと工場を運営してる会社の役員たちの搾取が酷かったんだろって考えた。だとしたら工場主も自業自得だからな。だが、その爆発で亡くなった人の中にはまだ幼い子を育てている母親もいたんだ。どんなふうに考えても、その子には何の罪も無い。それを考え、さすがに俺も胸を痛めたよ。髙瀬に行動を起こさせた一端が俺にもあったんじゃないかって、落ち込んだ。分かるだろ?ヒーローの葛藤ってやつだ。どんなヒーローだってピンチは来る。特にラスボスとの戦いの前になるとな。俺も泣いたよ。目から血を流す思いでな。いや、実際に目から血が流れたんだ。
その時だった。何と、俺のパソコン画面に、夕希りんが降臨したんだ。覚えてるか?阿見原夕希、そう、十年前に自ら命を絶ったアイドルだ。俺は当時、彼女の普通っぽい、素朴なところが好きだった。他のアイドルのやつらみたいにギラギラした派手さは無かったが、彼女の笑顔には何とも言えない癒やしがあって、俺は応援してた。でも欲の無い彼女には芸能界は合わなかったんだろう。え?欲の無いやつが芸能界には入らない?分かってねーな、彼女にはな、当時自分の親兄弟を養わなければならない事情があったんだ。彼女の死因は当時いろいろ憶測されたが、俺には気になる情報が一つあった。いわゆる、まくら営業をさせられてたっていうな。純真な彼女は風俗なんて方法で金を稼ごうなんてせずに、希望を持って芸能界に入っただろうに、そんな彼女に事務所の社長はつけ込みやがったんだ。穢れてしまった自分に嫌気が差し、彼女は自ら命を絶ったんだよ。あの時、俺はヒーローになることを心に誓ったんだ。ヒーローになって、世の中の悪を裁き、いつかきっと夕希りんのかたきを討ってやるって。
その夕希りんが俺のパソコンに現れた。髙瀬のことで落ち込んでた俺に、画面の夕希りんは温かく包み込むような笑顔でこう言ったんだ。
『あなたは間違ってなんかない。夕希は、ずっとあなたのこと、応援してるよ。そしていつまでも、夕希のこと想ってくれてありがとう』
ってな。俺はもう、号泣したよ。そして考えた。夕希りんが間違ってないって言ってくれたんだ。俺はきっと大切なことを見落としているってな。そしたらさ、大変な動画がアップされた。何のことか分かるだろ?え?分からない?察しの悪いやつらだな。
髙瀬が警察に射殺された動画だよ。あんなの、普通じゃないだろ。俺は直感した。髙瀬の行動はこれに繋がってたんだって。多少の犠牲はあったが、俺が髙瀬を追い詰めたことで、いよいよ本物の悪が姿を見せてきやがったってさ。
ちょうど一ヶ月前だ。フランスで移民の少年が警察に撃たれて死亡した。フランスではそのことで暴動が起こったよな。
俺たちもさ、いよいよ立ち上がる時が来たんだ!警察のやつらの横暴を許しちゃいけない。そして気づくんだ!警察のバックにこそ、ラスボスがいることを!俺は行くぜ。今回は裏でちまちまなんてやらない。直接行って対決してやる。
みんな集え!今こそ闘う時だ!
なぜこの国の経済成長がもう30年も止まってしまっているのか考えろ!それは裏で甘い汁をチュウチュウチュウチュウ、吸って吸って吸い尽くしているやつらがいるからだ!
みんな考えろ!なぜ今、俺たちの仕事が楽しくないかを!それはほとんどの国民が一部の権力者の歯車に成り下がっているからだ!
立ち上がろう!明日のために!そして戦おう!真の平和のために!
集合日時は概要欄に示した。北の端から南の端まで、一人でも多くの勇士が集うことを願っている!
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
教師(今日、死)
ワカメガメ
ホラー
中学2年生の時、6月6日にクラスの担任が死んだ。
そしてしばらくして不思議な「ユメ」の体験をした。
その「ユメ」はある工場みたいなところ。そしてクラス全員がそこにいた。その「ユメ」に招待した人物は...
密かに隠れたその恨みが自分に死を植え付けられるなんてこの時は夢にも思わなかった。
黄泉小径 -ヨモツコミチ-
小曽根 委論(おぞね いろん)
ホラー
死後の世界に通ずると噂される、村はずれの細道……黄泉小径。立ち入れば帰って来れないとも言われる、その不気味な竹藪の道に、しかしながら足を踏み入れる者が時折現れる。この物語では、そんな者たちを時代ごとに紐解き、露わにしていく。
SHAGGAI〜シャッガイ〜
顎(あご)
ホラー
◆super higherdimension aggression adaptability intelligence(超高次元侵略的適応性知性体)……通称:SHAGGAI(シャッガイ)人間に憑依し、その肉体と記憶を自分のものにする事が出来る。
普通のサラリーマンである桑畑耕一は、少女が謎の男に襲われている場面に出くわす。人間離れした身体能力を見せる男に桑畑自身も窮地に立たされるが、桑畑の肉体にも異変が生じ始め……
無限に続く裏切りへの答え
美杉。節約令嬢、書籍化進行中
ホラー
もうこれは何度目だろうか。
信也の口から聞かされる婚約破棄。よくあるライトノベルのようなことがまさか自分に起こるとは思ってもみなかった。
しかも信也との浮気相手は妹の愛理。こんなバカげた話はあるだろうか。
何をしても回避できない結末は、まるで無限ループ。
その檻に閉じ込められた私は、ひとつの答えを出した。
叫ぶ家と憂鬱な殺人鬼(旧Ver
Tempp
ホラー
大学1年の春休み、公理智樹から『呪いの家に付き合ってほしい』というLIMEを受け取る。公理智樹は強引だ。下手に断ると無理やり呪いの家に放りこまれるかもしれない。それを避ける妥協策として、家の前まで見に行くという約束をした。それが運の悪い俺の運の尽き。
案の定俺は家に呪われ、家にかけられた呪いを解かなければならなくなる。
●概要●
これは呪いの家から脱出するために、都合4つの事件の過去を渡るホラーミステリーです。認識差異をベースにした構成なので多分に概念的なものを含みます。
文意不明のところがあれば修正しますので、ぜひ教えてください。
●改稿中
見出しにサブ見出しがついたものは公開後に改稿をしたものです。
2日で1〜3話程度更新。
もともと32万字完結を22万字くらいに減らしたい予定。
R15はGの方です。人が死ぬので。エロ要素は基本的にありません。
定期的にホラーカテゴリとミステリカテゴリを行ったり来たりしてみようかと思ったけど、エントリの時点で固定されたみたい。
六芒星、かごめ歌の謎
坂崎文明
ホラー
ある日、僕の右手の甲に奇妙な紋様が浮かび上がった。
それは六芒星、かごめ紋ともいう。
その日から僕は『かごめかごめ』の歌にちなんだ不思議な現象に巻き込まれることになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる