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第2章 切迫
12 明日に架ける虹
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感情。それは人として生きるために大切なもの。その大切なものが自分には欠如しているのではないか?草太がそう思ったのは小学生のとき、それまで深く考えずに観ていたテレビに映る人間の顔が、急に奇異に見えたときだった。
「お母さん、あの人たちってどうしてあんなに顔を歪めているの?」
草太が指差している先には、喪服を着て泣きじゃくる人々の姿があった。何のドラマかは覚えていない。昼ドラといわれる時間枠で、草太はリビングで何か手遊びのできるおもちゃで遊んでいたが、ふと目に止まった画面に捕らわれ、ソファに座っていた母親に聞いたのだった。草太がそう聞いた瞬間、ハンカチで目を拭っていた母親の手が止まり、大きく見開かれた目が草太を見たまま固まった。自分がまずいことを言ったのだと分かった。病院をたらい回しにされた嫌な思い出が蘇り、何も言わなかったかのようにすぐに目の前のおもちゃに集中した。
草太には血の繋がった親の記憶がない。物心つく前に施設に預けられ、育ての両親に引き取られた。施設の先生からは草太の本当の両親は死んだと聞かされていた。草太を引き取った夫婦は子どもが授からない事情を抱えており、それでも子どもが欲しいので施設に赴いた。夫婦には子ども一人を育てる金銭と時間の余裕は充分にあり、夫婦とも、草太の面倒はよくみてくれた。お父さん、お母さんと呼ぶことに抵抗は無かった。草太に味覚がないことが分かると、あっちこっちの病院をかけ回ってくれた。だがそれは草太にとって良い思い出にはならなかった。病院は懲りごりだったし、母親を自分のことで心配させたくなかった。
感情が無いといっても好き嫌いはある。味覚が無くても嗅覚はあるのである程度口に入れるものがどんなものかは分かるし、身の危険がある時は体が竦むことだってある。高いところにいる時や刃物を持っている時など、身体に損傷をきたしそうなときには頭に黄色信号が灯る。痛みも感じるし反射もある。痛みから感情を想像で補うことも、年が上がるにつれて出来るようになってきた。感情を演技することで対人関係にヒビが入ることも無かった。
「あんたから、嘘くさい匂いがする」
大学生になった教養部のクラスで、やたらと絡んでくる女子がいた。こいつはやばいやつだと警戒音が鳴った。けれどその女子は事あるごとに草太に付き纏い、気がつくと付き合うことになっていた。彼女の前では感情を装わなくてもよくなり、それが自分にとって居心地よかった。だけど大学三年の夏、殺傷事件に巻き込まれ、彼女は命を落とした。彼女の命の灯が消える瞬間、泣けない自分の顔を見て悲しそうにする彼女の顔が、脳裏に焼き付いて離れない。自分は彼女を幸せにはしてやれなかった。いや、これから先もきっと、自分には誰も幸せに出来ない。生きている意味が分からなくなった。そうして自ら命を絶とうとした草太に、生きる意味を与えた人物があった。草太は、「彼」に心酔した。
今、ここにこうして生きていられるのはその「彼」のお陰かもしれない。だが…何だろう、この拭いようもない違和感は……
バーベキューの買い出しに出掛けた先でまた気を失い、目を覚ました時はノワールの明彦の部屋にいた。管理人室にはエアコンが無く、ノワールまで担いでくれた明彦が草太の身体を気遣って自分の部屋に入れてくれた。気を失っていたのは三時間ほどで、明彦は気を失ってすぐに担ぎ込んでくれたらしい。目を覚ました時、自分がどこにいるのか分からなかった。記憶がかなり混濁していた。そして、失っていたはずの子どもの頃の記憶の断片が蘇ってきた。違和感を感じたのは、その取り戻した記憶と元々持っていた記憶との間に齟齬があったからだ。
「お兄ちゃん!もっと笑顔でハキハキとしゃべって!でないと、またイジメられるよ?」
誰かが目の前で怒っている。妹……?自分には、妹がいた?そして戻った記憶には父母がいた。あれは……誰?
思い出そうとするとまたズキンとした痛みが走り、頭を抑えると、横で看病をしてくれていた明彦が心配顔で聞いた。
「大丈夫かい?」
何とか身体を起こし、明彦に気を失ってからのことを聞いて礼を言う。明彦は自分の部屋で本を読みながら、ずっと付き添ってくれていた。
「無理はしなくていいけど、よかったら庭に行かないかい?みんな、草太のこと待ってるよ」
夜の闇がノワールをオレンジから濃紺に染め上げ、月の柔らかい光が庭を照らしていた。今、草太の目の前では、八人の男女がバーベキューを楽しんでいる。用具入れから元々あったバーベキューコンロを引っ張り出し、明彦が火を起こして食材を次々と焼いてくれている。買ってきたナスビ、玉ねぎ、トウモロコシなどは朱美と乃愛が適当な大きさに切ってくれた。天冥が旅行の土産に買ってきてくれた霜降り肉は大人気で、みんなが美味いと歓声を上げると、天冥は満足そうに頷いていた。駿佑などは焼ける端から頬張るものだから、紬にその都度怒られている。傑が珍しく気を使い、たまに明彦の持つトングを引き受け、明彦は礼を言ってその間にビールを口にした。
「よお、食ってるか?」
弾正が草太の持つ空になった紙皿に肉や野菜を盛ってくれた。そして紙コップに冷えたビールを注いでくれる。火を起こすには蒸し暑すぎる夏の夜だったが、ビールの喉越しが心地良かった。草太はコンロから少し離れた位置でスチール製の椅子に座ってみんなを眺めていた。体調の思わしくない草太を気遣い、今だけは必要な作業をみんなで分担してくれている。草太は四月にも、自分の歓迎会をこうやって開いてくれたことを思い出していた。
ここで管理人をすることになったのも、実は「彼」の口利きだった。「彼」はここの大家と知り合いで、ちょうど管理人を探しているところに草太をねじ込んでくれたのだ。大家とは面接の時に一度だけ会った。70代くらいの老人で、痩せた白髪の好々爺という印象だった。このノワールの隣りの一軒家で一人暮らしをしているということだが、定期的にお手伝いさんが来てくれているらしい。面接時にその一軒家に訪れた。黒と白の直方体が段違いに噛み合った美術館のようなモダン住宅。大家はそこで漫画家をしている。そこそこ名の通ったホラー漫画家だ。元々大家は売れない駆け出しの頃にノワールの場所にあった安アパートに住んでいたそうで、漫画が売れてからそのアパートを買い取り、外観を残したまま内装だけをリニューアルしてシェアハウスにした。志ある若者の支援がしたいというのが動機だった。駿佑がそこに惹かれてやって来たというのも、あながち嘘ではないのかもしれない。
高魔台の黒い屋敷…そう呼ばれるには大家の家はモダン過ぎる。明らかに、ノワールを指してそう呼ばれている。いざ中に入って住んでみると、草太に取ってはなかなか快適な環境だった。一癖も二癖もある住人たちだが、お互いのことには必要以上に干渉しない。まるで大昔からここに住んでいるような、そんな一体感がここにはあった。
だが一人だけ、気をつけなければいけない人間がいる……
それはここに入る前、「彼」が警告してくれた言葉だった。そしてその一人が誰なのか、ある程度草太には察しがついてきたところだったのだが………
「いよ!待ってました!」
時間が流れ、宴もたけなわになった頃、弾正が自分の部屋から持ってきたアコースティックギターを抱いて椅子に座ったのを見て、駿佑が声を上げた。一同、お喋りを止めて注目する中、弾正はしばらくチューニングすると、やがて静かに歌い出した。
~♪
When darkness comes
(暗闇が迫って)
You're tired of living
(君が生きるのに疲れて)
To my own helplessness
(自分の無力さに)
When you're over whelmed
(打ちひしがれた時)
Look up at the ske
(空を見上げてごらん)
Can you see it?
(ほら、見えるかい?)
Rainbow is watching over you
(虹が君を見守っているのを)
~♪
曲は『明日に架ける虹』という映画の主題歌。某大陸に文明人が押し寄せて元々いた民族の暮らしを脅かした時、現地の民族が自分たちの生活を守るために立ち上がった…そんな内容の映画だ。草太は弾正が時々この歌を口ずさむのを何度か聞いて知っていた。
~♪
Thick clouds cover the sky
(厚い雲が空を覆い)
Even if it seems like only jet black sky
(ただ漆黒だけが広がっているように思えても)
I’m always watching over you
(僕はいつも君を見守っている)
Even if your tears overflow
(涙が溢れても)
I'll let the wind blow and wipe it away
(風を吹かせてぬぐってあげる)
If you can't find hope
(希望が見いだせないなら)
Clear the clouds
(雲を払い)
And i'll give you a rainbow
(虹をかけてあげよう)
So that there is hope for tomorrow
(明日に希望が持てるように)
I'm always on your side
(僕はいつも君の味方)
Even if you're about to swallowed up be the torrent
(君が激流にのまれそうになっても)
Like the rainbow that will appear tomorrow
(明日にかかる虹のように)
I will ray me down
(僕はこの身を捧げよう)
~♪
酒枯れしたような一乗寺のハスキーボイスが染み渡る。時折鼻をすするような音も聞こえてくる。草太は混乱した頭を抱えながら、この時空を超えた空気にフワフワと漂っていた。
そして、この日がみんなで集まってワイワイやる平和な一日の最後となった………。
「お母さん、あの人たちってどうしてあんなに顔を歪めているの?」
草太が指差している先には、喪服を着て泣きじゃくる人々の姿があった。何のドラマかは覚えていない。昼ドラといわれる時間枠で、草太はリビングで何か手遊びのできるおもちゃで遊んでいたが、ふと目に止まった画面に捕らわれ、ソファに座っていた母親に聞いたのだった。草太がそう聞いた瞬間、ハンカチで目を拭っていた母親の手が止まり、大きく見開かれた目が草太を見たまま固まった。自分がまずいことを言ったのだと分かった。病院をたらい回しにされた嫌な思い出が蘇り、何も言わなかったかのようにすぐに目の前のおもちゃに集中した。
草太には血の繋がった親の記憶がない。物心つく前に施設に預けられ、育ての両親に引き取られた。施設の先生からは草太の本当の両親は死んだと聞かされていた。草太を引き取った夫婦は子どもが授からない事情を抱えており、それでも子どもが欲しいので施設に赴いた。夫婦には子ども一人を育てる金銭と時間の余裕は充分にあり、夫婦とも、草太の面倒はよくみてくれた。お父さん、お母さんと呼ぶことに抵抗は無かった。草太に味覚がないことが分かると、あっちこっちの病院をかけ回ってくれた。だがそれは草太にとって良い思い出にはならなかった。病院は懲りごりだったし、母親を自分のことで心配させたくなかった。
感情が無いといっても好き嫌いはある。味覚が無くても嗅覚はあるのである程度口に入れるものがどんなものかは分かるし、身の危険がある時は体が竦むことだってある。高いところにいる時や刃物を持っている時など、身体に損傷をきたしそうなときには頭に黄色信号が灯る。痛みも感じるし反射もある。痛みから感情を想像で補うことも、年が上がるにつれて出来るようになってきた。感情を演技することで対人関係にヒビが入ることも無かった。
「あんたから、嘘くさい匂いがする」
大学生になった教養部のクラスで、やたらと絡んでくる女子がいた。こいつはやばいやつだと警戒音が鳴った。けれどその女子は事あるごとに草太に付き纏い、気がつくと付き合うことになっていた。彼女の前では感情を装わなくてもよくなり、それが自分にとって居心地よかった。だけど大学三年の夏、殺傷事件に巻き込まれ、彼女は命を落とした。彼女の命の灯が消える瞬間、泣けない自分の顔を見て悲しそうにする彼女の顔が、脳裏に焼き付いて離れない。自分は彼女を幸せにはしてやれなかった。いや、これから先もきっと、自分には誰も幸せに出来ない。生きている意味が分からなくなった。そうして自ら命を絶とうとした草太に、生きる意味を与えた人物があった。草太は、「彼」に心酔した。
今、ここにこうして生きていられるのはその「彼」のお陰かもしれない。だが…何だろう、この拭いようもない違和感は……
バーベキューの買い出しに出掛けた先でまた気を失い、目を覚ました時はノワールの明彦の部屋にいた。管理人室にはエアコンが無く、ノワールまで担いでくれた明彦が草太の身体を気遣って自分の部屋に入れてくれた。気を失っていたのは三時間ほどで、明彦は気を失ってすぐに担ぎ込んでくれたらしい。目を覚ました時、自分がどこにいるのか分からなかった。記憶がかなり混濁していた。そして、失っていたはずの子どもの頃の記憶の断片が蘇ってきた。違和感を感じたのは、その取り戻した記憶と元々持っていた記憶との間に齟齬があったからだ。
「お兄ちゃん!もっと笑顔でハキハキとしゃべって!でないと、またイジメられるよ?」
誰かが目の前で怒っている。妹……?自分には、妹がいた?そして戻った記憶には父母がいた。あれは……誰?
思い出そうとするとまたズキンとした痛みが走り、頭を抑えると、横で看病をしてくれていた明彦が心配顔で聞いた。
「大丈夫かい?」
何とか身体を起こし、明彦に気を失ってからのことを聞いて礼を言う。明彦は自分の部屋で本を読みながら、ずっと付き添ってくれていた。
「無理はしなくていいけど、よかったら庭に行かないかい?みんな、草太のこと待ってるよ」
夜の闇がノワールをオレンジから濃紺に染め上げ、月の柔らかい光が庭を照らしていた。今、草太の目の前では、八人の男女がバーベキューを楽しんでいる。用具入れから元々あったバーベキューコンロを引っ張り出し、明彦が火を起こして食材を次々と焼いてくれている。買ってきたナスビ、玉ねぎ、トウモロコシなどは朱美と乃愛が適当な大きさに切ってくれた。天冥が旅行の土産に買ってきてくれた霜降り肉は大人気で、みんなが美味いと歓声を上げると、天冥は満足そうに頷いていた。駿佑などは焼ける端から頬張るものだから、紬にその都度怒られている。傑が珍しく気を使い、たまに明彦の持つトングを引き受け、明彦は礼を言ってその間にビールを口にした。
「よお、食ってるか?」
弾正が草太の持つ空になった紙皿に肉や野菜を盛ってくれた。そして紙コップに冷えたビールを注いでくれる。火を起こすには蒸し暑すぎる夏の夜だったが、ビールの喉越しが心地良かった。草太はコンロから少し離れた位置でスチール製の椅子に座ってみんなを眺めていた。体調の思わしくない草太を気遣い、今だけは必要な作業をみんなで分担してくれている。草太は四月にも、自分の歓迎会をこうやって開いてくれたことを思い出していた。
ここで管理人をすることになったのも、実は「彼」の口利きだった。「彼」はここの大家と知り合いで、ちょうど管理人を探しているところに草太をねじ込んでくれたのだ。大家とは面接の時に一度だけ会った。70代くらいの老人で、痩せた白髪の好々爺という印象だった。このノワールの隣りの一軒家で一人暮らしをしているということだが、定期的にお手伝いさんが来てくれているらしい。面接時にその一軒家に訪れた。黒と白の直方体が段違いに噛み合った美術館のようなモダン住宅。大家はそこで漫画家をしている。そこそこ名の通ったホラー漫画家だ。元々大家は売れない駆け出しの頃にノワールの場所にあった安アパートに住んでいたそうで、漫画が売れてからそのアパートを買い取り、外観を残したまま内装だけをリニューアルしてシェアハウスにした。志ある若者の支援がしたいというのが動機だった。駿佑がそこに惹かれてやって来たというのも、あながち嘘ではないのかもしれない。
高魔台の黒い屋敷…そう呼ばれるには大家の家はモダン過ぎる。明らかに、ノワールを指してそう呼ばれている。いざ中に入って住んでみると、草太に取ってはなかなか快適な環境だった。一癖も二癖もある住人たちだが、お互いのことには必要以上に干渉しない。まるで大昔からここに住んでいるような、そんな一体感がここにはあった。
だが一人だけ、気をつけなければいけない人間がいる……
それはここに入る前、「彼」が警告してくれた言葉だった。そしてその一人が誰なのか、ある程度草太には察しがついてきたところだったのだが………
「いよ!待ってました!」
時間が流れ、宴もたけなわになった頃、弾正が自分の部屋から持ってきたアコースティックギターを抱いて椅子に座ったのを見て、駿佑が声を上げた。一同、お喋りを止めて注目する中、弾正はしばらくチューニングすると、やがて静かに歌い出した。
~♪
When darkness comes
(暗闇が迫って)
You're tired of living
(君が生きるのに疲れて)
To my own helplessness
(自分の無力さに)
When you're over whelmed
(打ちひしがれた時)
Look up at the ske
(空を見上げてごらん)
Can you see it?
(ほら、見えるかい?)
Rainbow is watching over you
(虹が君を見守っているのを)
~♪
曲は『明日に架ける虹』という映画の主題歌。某大陸に文明人が押し寄せて元々いた民族の暮らしを脅かした時、現地の民族が自分たちの生活を守るために立ち上がった…そんな内容の映画だ。草太は弾正が時々この歌を口ずさむのを何度か聞いて知っていた。
~♪
Thick clouds cover the sky
(厚い雲が空を覆い)
Even if it seems like only jet black sky
(ただ漆黒だけが広がっているように思えても)
I’m always watching over you
(僕はいつも君を見守っている)
Even if your tears overflow
(涙が溢れても)
I'll let the wind blow and wipe it away
(風を吹かせてぬぐってあげる)
If you can't find hope
(希望が見いだせないなら)
Clear the clouds
(雲を払い)
And i'll give you a rainbow
(虹をかけてあげよう)
So that there is hope for tomorrow
(明日に希望が持てるように)
I'm always on your side
(僕はいつも君の味方)
Even if you're about to swallowed up be the torrent
(君が激流にのまれそうになっても)
Like the rainbow that will appear tomorrow
(明日にかかる虹のように)
I will ray me down
(僕はこの身を捧げよう)
~♪
酒枯れしたような一乗寺のハスキーボイスが染み渡る。時折鼻をすするような音も聞こえてくる。草太は混乱した頭を抱えながら、この時空を超えた空気にフワフワと漂っていた。
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