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第2章 切迫
11 ピノンに決定
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「草太、大丈夫?」
テーブルに突っ伏した草太に、隣りに座る乃愛が声をかける。今ダイニングには草太も含めて八人の住人が介している。キッチン側から草太、乃愛、駿佑、テレビ正面に紬と弾正、扉側に明彦と朱美という並びで座っていたが、朱美の隣りのすぐ扉の前のソファに傑が腰を下ろしたところだった。
「だ、大丈夫っす。何か、急に目が眩んで…」
顔を上げると、一同の視線が自分に向けられている。その面々の顔を捉えたとき、ふと、違和感を覚えた。それは例えばオープンワールドのゲームで周りの人間がみんなNPCだった時のような、自分だけ浮いている感覚……
「大丈夫だったらいいんだけどさ、今日一日はゆっくりしなよ」
乃愛の言葉でみんな手元の箸を進めた。草太は立ち上がり、傑の器と箸を用意してやる。何とかまだ一人分くらいの素麺は残っていた。傑は頷くように頭を下げ、
「できれば熱い茶が飲みたいんだが」
と、渋い声で言う。
「了解っす、今入れるっす」
草太はキッチンに立ち、やかんに水を入れて火にかけ、急須に茶葉を入れる。そして有田焼の高級そうな湯呑みを手元に置いた。テーブルではまたウリボウのネーミングの話に戻っている。
「門番といえばケルベロスでつ。うん、ケルベロスがいいでつ」
「ええ~いかつ過ぎ。そうだ、ケルピーは?可愛くない?」
「それだと別の生き物になってしまうでつ」
紬と駿佑のやり取りを聞き、朱美が身を乗り出す。
「何何?何の話?」
「きのうの夜から猪の子どもが紛れ込んだんでつ。それを草太んが飼うみたいなんでつよ」
いつの間にか自分が飼うことになっているのに苦笑する。
「ああ!天冥さんに着いてきた子ね。あの子、まだいんの?」
朱美はそう言うとドタドタと玄関に駆け出る。どうやら昨夜は朱美と天冥は一緒に帰ってきたようだ。朱美が働く店に住人が飲みに行って帰りは一緒になることはままあった。しばらくすると朱美は騒々しい足音を鳴らしながらまたダイニングに入り、
「あの子、日の光の下で見るとあんなに白かったんだね。あれってさ、アルビノ種っていうんでしょ?だったらさ、ピノンちゃんってのは?どう?ピノンちゃん」
草太は入れたばかりの湯呑みを傑の前に置く。傍らでは朱美がドヤ顔でみんなの顔を見回している。
「うん、いいね、可愛い」
「よし、じゃあ決定でいいよね?異論ある人ー」
紬が同意したことで、どうやらウリボウはピノンという名前に落ち着きそうだ。これはいつものことだが、朱美には鶴の一声的な存在感がある。接客慣れした明るい朱美は、ノワールではマドンナ的なポジションだ。若い紬の登場で少しお株が奪われそうではあるが…。
「おう朱美、どうせ草太が面倒見るんだからさ、草太に聞いてやれや」
「あ、そっか。どお?草太」
弾正の一声で、また一同の目が草太に集まる。
「あ、俺は、みんながいいんならそれでいいっすよ」
「よし、決まり!」
最後はもう誰にも何も言わせない勢いで朱美がシメた。そして草太の頭にまたさっきの違和感が過る。何だか、予め決まっていたシナリオをみんなが演じているような…。
「そうそう!みんな聞いて!天冥さんがさあ、旅行のお土産に特上のお肉を差し入れてくれたんだ。うちの店に置いてあるんだけどさあ、よかったら夜にみんなでバーベキューパーティーしない?久しぶりにさあ」
朱美が明るい声を張り上げながら、ダイニングの南側を指差す。ダイニングルームの南のガラスの引き戸から庭に出られるようになっていて、そこにはテラスが設けられている。といっても板張りの縁側的なスペースはほんの少しで、隣りの大家の家の生け垣までの雑草に近い芝生が生い茂った上にお粗末なスチール製のテーブルや椅子が置かれているだけだったが。まだ暑くなる前は草太もよくそこで風に当たって休憩したりしていた。思えば四月に草太がやって来た時もそこで歓迎会を開いてくれた。バーベキューはその時以来だ。
「お!いいねえ、やろうぜ!」
「あんたは肉を食いたいだけでしょ?」
「バレたか」
朱美の突っ込みに弾正は舌を出した。
「いいでつねー!やろうやろう」
「はーい、ここにも食いしん坊がいまーす」
乃愛が駿佑の手を取って上に上げる。駿佑もハーイとその手をさらに伸ばす。
「うわあ、楽しそう!」
紬も顔を輝かせ、明彦もニコニコと場を見守る。傑だけは我関せずというように湯呑みを両手で包むように持って熱い茶を啜っていた。
みんな気をきかせてくれたのか、今日は草太の部屋の前のボードには何も予定は書き込まれていなかった。弾正の探偵業は相変わらず暇そうだし、駿佑からも特に依頼はない。夏のコミケ用の漫画の手伝いにそろそろ借り出されそうではあるが。明彦の食事はバーベキューで兼ねられる。傑も今日はフィールドに出る気配がなく、天冥からも特に連絡はない。朱美の店は今日は休みだし、乃愛の動画編集は溜まっているが今日はやらなくていいらしい。というわけで草太も心置きなくバーベキューを楽しめそうだが、きのう以来のモヤモヤ感は払拭できないでいた。
冷蔵庫を確認すると野菜が足りなさそうなので、肉を取りに店まで行く朱美と一緒に買い出しに行く。肉の量を確認し、少なそうなら肉も買い足さないといけないかもしれない。なぜか紬も一緒に行くと言い、荷物運びをかって出てくれた明彦も加わって四人で駅前まで向かった。
「エッへへー、ダブルデートみたいだね~」
坂を下る間、紬が一番前に走り出て嬉しそうに言う。やや西に傾いた日差しが紬の白いカットソーを眩しく照らし、カーキ色のキュロットパンツから出る健康的な腿までを輝かせてスポットライトを浴びた踊り子のようにくるくると回転しては後ろ歩きするという動作を繰り返している。そして時折通る車に引かれそうになると、ピンク色のコンパクトハットを抑えながら、あぶあぶと呟いて慌てて道の端に戻る。
「ちゃんと前見て歩かないと危ないよー」
草太、朱美、明彦の順で歩いていたが、草太の後ろから朱美が声をかけた。さすがの朱美も外出時はちゃんとブラを付けていて、着替えた白いブラウスの胸にはポッチリはない。細い腰で引き締められた黒のロングパンツは紬と対照的に大人っぽかった。明彦もオフホワイトのサマーニットシャツに若草色のスラックスを合わせていて、草太が見た明彦の中で今日が一番おしゃれに決まっている。朱美と並んだらなかなかお似合いだ。草太だけがTシャツにジーンズという普通のままの冴えない学生のようで、たまに手を握ろうとする紬から、暑いからと拒否るのに腐心していた。
駅の西側の庇の陰には天冥が定位置で涼やかに座っていた。土産の肉をバーベキューで食べることにしたことを朱美が報告すると、
「じゃあわたしも今日は早上がりしてご相伴に預かろうかしら」
と、黒いチュールで覆われた目元を上げた。そして紬が喜ぶのを見ると、にっこりと微笑んだ。
宇根野駅を西側に真っ直ぐ行くと雑貨屋や個人経営のスーパーのある目抜き通りがあり、左に折れると飲食店の通りになる。朱美の働くバーはその外れにあり、八百屋で落ち合うことにして朱美は一人店に向かった。八百屋はそこから西へ少し歩き、さらに右に折れたとろこにあるバラック小屋が並んだ一角にある。ちゃんと店員がいる店の他、周囲の農家が設けているであろう無人の野菜売り場なんかもあり、その一角に行けばたいていの野菜は安く手に入る。時には町の北西部にあるというコミューンから作った野菜をワゴン車で売りに来たりもしていた。
ふと、草太は何か大切なことを思い出せそうなイメージが過り、野菜売り場のある角を右に曲がらず真っ直ぐに進んだ。そのまま行けばこの前事情聴取を受けた派出所に行き当たり、さらに真っ直ぐ行くと鬼墓山の登山道へと繋がる。
「草太ー!どこ行くの?」
不信に思った紬が草太の後を追いかける。草太は派出所の前まで行き、その中を覗いた。奥のデスクには何かの書き物をしている警官の姿があったが、入り口に視線を感じてこちらに向く。その顔は見知った人間だった。
巡査の忌野は草太の姿を認めると、ペンを置いて入り口まで出てくる。
「やあ、よく会うね。あれから何か、思い当たった?」
人懐っこそうなその顔を草太は見つめる。よく会うね、という言葉にデジャブに似た感覚が走る。固まった草太の顔の前に、ヒョイと紬が顔を出す。
「何ぃ?警察に用事があった?」
草太はその顔と、警官を見比べる。きのうも確か、この二つの顔を同じ画角に捉えていた。いや、その一つはあらぬ姿だったような……
キーンと甲高い機械音がし、草太はまた、頭を抱えて蹲った。
何かが髪に触れ、ハッとして顔を上げると、紬が自分の頭に手を伸ばしている。ニタリとした笑みを浮かべて。明彦が後方から何かを叫んでこちらに駆けて来ている。その映像を見ながら、草太の意識はそこで途絶えた。
テーブルに突っ伏した草太に、隣りに座る乃愛が声をかける。今ダイニングには草太も含めて八人の住人が介している。キッチン側から草太、乃愛、駿佑、テレビ正面に紬と弾正、扉側に明彦と朱美という並びで座っていたが、朱美の隣りのすぐ扉の前のソファに傑が腰を下ろしたところだった。
「だ、大丈夫っす。何か、急に目が眩んで…」
顔を上げると、一同の視線が自分に向けられている。その面々の顔を捉えたとき、ふと、違和感を覚えた。それは例えばオープンワールドのゲームで周りの人間がみんなNPCだった時のような、自分だけ浮いている感覚……
「大丈夫だったらいいんだけどさ、今日一日はゆっくりしなよ」
乃愛の言葉でみんな手元の箸を進めた。草太は立ち上がり、傑の器と箸を用意してやる。何とかまだ一人分くらいの素麺は残っていた。傑は頷くように頭を下げ、
「できれば熱い茶が飲みたいんだが」
と、渋い声で言う。
「了解っす、今入れるっす」
草太はキッチンに立ち、やかんに水を入れて火にかけ、急須に茶葉を入れる。そして有田焼の高級そうな湯呑みを手元に置いた。テーブルではまたウリボウのネーミングの話に戻っている。
「門番といえばケルベロスでつ。うん、ケルベロスがいいでつ」
「ええ~いかつ過ぎ。そうだ、ケルピーは?可愛くない?」
「それだと別の生き物になってしまうでつ」
紬と駿佑のやり取りを聞き、朱美が身を乗り出す。
「何何?何の話?」
「きのうの夜から猪の子どもが紛れ込んだんでつ。それを草太んが飼うみたいなんでつよ」
いつの間にか自分が飼うことになっているのに苦笑する。
「ああ!天冥さんに着いてきた子ね。あの子、まだいんの?」
朱美はそう言うとドタドタと玄関に駆け出る。どうやら昨夜は朱美と天冥は一緒に帰ってきたようだ。朱美が働く店に住人が飲みに行って帰りは一緒になることはままあった。しばらくすると朱美は騒々しい足音を鳴らしながらまたダイニングに入り、
「あの子、日の光の下で見るとあんなに白かったんだね。あれってさ、アルビノ種っていうんでしょ?だったらさ、ピノンちゃんってのは?どう?ピノンちゃん」
草太は入れたばかりの湯呑みを傑の前に置く。傍らでは朱美がドヤ顔でみんなの顔を見回している。
「うん、いいね、可愛い」
「よし、じゃあ決定でいいよね?異論ある人ー」
紬が同意したことで、どうやらウリボウはピノンという名前に落ち着きそうだ。これはいつものことだが、朱美には鶴の一声的な存在感がある。接客慣れした明るい朱美は、ノワールではマドンナ的なポジションだ。若い紬の登場で少しお株が奪われそうではあるが…。
「おう朱美、どうせ草太が面倒見るんだからさ、草太に聞いてやれや」
「あ、そっか。どお?草太」
弾正の一声で、また一同の目が草太に集まる。
「あ、俺は、みんながいいんならそれでいいっすよ」
「よし、決まり!」
最後はもう誰にも何も言わせない勢いで朱美がシメた。そして草太の頭にまたさっきの違和感が過る。何だか、予め決まっていたシナリオをみんなが演じているような…。
「そうそう!みんな聞いて!天冥さんがさあ、旅行のお土産に特上のお肉を差し入れてくれたんだ。うちの店に置いてあるんだけどさあ、よかったら夜にみんなでバーベキューパーティーしない?久しぶりにさあ」
朱美が明るい声を張り上げながら、ダイニングの南側を指差す。ダイニングルームの南のガラスの引き戸から庭に出られるようになっていて、そこにはテラスが設けられている。といっても板張りの縁側的なスペースはほんの少しで、隣りの大家の家の生け垣までの雑草に近い芝生が生い茂った上にお粗末なスチール製のテーブルや椅子が置かれているだけだったが。まだ暑くなる前は草太もよくそこで風に当たって休憩したりしていた。思えば四月に草太がやって来た時もそこで歓迎会を開いてくれた。バーベキューはその時以来だ。
「お!いいねえ、やろうぜ!」
「あんたは肉を食いたいだけでしょ?」
「バレたか」
朱美の突っ込みに弾正は舌を出した。
「いいでつねー!やろうやろう」
「はーい、ここにも食いしん坊がいまーす」
乃愛が駿佑の手を取って上に上げる。駿佑もハーイとその手をさらに伸ばす。
「うわあ、楽しそう!」
紬も顔を輝かせ、明彦もニコニコと場を見守る。傑だけは我関せずというように湯呑みを両手で包むように持って熱い茶を啜っていた。
みんな気をきかせてくれたのか、今日は草太の部屋の前のボードには何も予定は書き込まれていなかった。弾正の探偵業は相変わらず暇そうだし、駿佑からも特に依頼はない。夏のコミケ用の漫画の手伝いにそろそろ借り出されそうではあるが。明彦の食事はバーベキューで兼ねられる。傑も今日はフィールドに出る気配がなく、天冥からも特に連絡はない。朱美の店は今日は休みだし、乃愛の動画編集は溜まっているが今日はやらなくていいらしい。というわけで草太も心置きなくバーベキューを楽しめそうだが、きのう以来のモヤモヤ感は払拭できないでいた。
冷蔵庫を確認すると野菜が足りなさそうなので、肉を取りに店まで行く朱美と一緒に買い出しに行く。肉の量を確認し、少なそうなら肉も買い足さないといけないかもしれない。なぜか紬も一緒に行くと言い、荷物運びをかって出てくれた明彦も加わって四人で駅前まで向かった。
「エッへへー、ダブルデートみたいだね~」
坂を下る間、紬が一番前に走り出て嬉しそうに言う。やや西に傾いた日差しが紬の白いカットソーを眩しく照らし、カーキ色のキュロットパンツから出る健康的な腿までを輝かせてスポットライトを浴びた踊り子のようにくるくると回転しては後ろ歩きするという動作を繰り返している。そして時折通る車に引かれそうになると、ピンク色のコンパクトハットを抑えながら、あぶあぶと呟いて慌てて道の端に戻る。
「ちゃんと前見て歩かないと危ないよー」
草太、朱美、明彦の順で歩いていたが、草太の後ろから朱美が声をかけた。さすがの朱美も外出時はちゃんとブラを付けていて、着替えた白いブラウスの胸にはポッチリはない。細い腰で引き締められた黒のロングパンツは紬と対照的に大人っぽかった。明彦もオフホワイトのサマーニットシャツに若草色のスラックスを合わせていて、草太が見た明彦の中で今日が一番おしゃれに決まっている。朱美と並んだらなかなかお似合いだ。草太だけがTシャツにジーンズという普通のままの冴えない学生のようで、たまに手を握ろうとする紬から、暑いからと拒否るのに腐心していた。
駅の西側の庇の陰には天冥が定位置で涼やかに座っていた。土産の肉をバーベキューで食べることにしたことを朱美が報告すると、
「じゃあわたしも今日は早上がりしてご相伴に預かろうかしら」
と、黒いチュールで覆われた目元を上げた。そして紬が喜ぶのを見ると、にっこりと微笑んだ。
宇根野駅を西側に真っ直ぐ行くと雑貨屋や個人経営のスーパーのある目抜き通りがあり、左に折れると飲食店の通りになる。朱美の働くバーはその外れにあり、八百屋で落ち合うことにして朱美は一人店に向かった。八百屋はそこから西へ少し歩き、さらに右に折れたとろこにあるバラック小屋が並んだ一角にある。ちゃんと店員がいる店の他、周囲の農家が設けているであろう無人の野菜売り場なんかもあり、その一角に行けばたいていの野菜は安く手に入る。時には町の北西部にあるというコミューンから作った野菜をワゴン車で売りに来たりもしていた。
ふと、草太は何か大切なことを思い出せそうなイメージが過り、野菜売り場のある角を右に曲がらず真っ直ぐに進んだ。そのまま行けばこの前事情聴取を受けた派出所に行き当たり、さらに真っ直ぐ行くと鬼墓山の登山道へと繋がる。
「草太ー!どこ行くの?」
不信に思った紬が草太の後を追いかける。草太は派出所の前まで行き、その中を覗いた。奥のデスクには何かの書き物をしている警官の姿があったが、入り口に視線を感じてこちらに向く。その顔は見知った人間だった。
巡査の忌野は草太の姿を認めると、ペンを置いて入り口まで出てくる。
「やあ、よく会うね。あれから何か、思い当たった?」
人懐っこそうなその顔を草太は見つめる。よく会うね、という言葉にデジャブに似た感覚が走る。固まった草太の顔の前に、ヒョイと紬が顔を出す。
「何ぃ?警察に用事があった?」
草太はその顔と、警官を見比べる。きのうも確か、この二つの顔を同じ画角に捉えていた。いや、その一つはあらぬ姿だったような……
キーンと甲高い機械音がし、草太はまた、頭を抱えて蹲った。
何かが髪に触れ、ハッとして顔を上げると、紬が自分の頭に手を伸ばしている。ニタリとした笑みを浮かべて。明彦が後方から何かを叫んでこちらに駆けて来ている。その映像を見ながら、草太の意識はそこで途絶えた。
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