日本語教師日誌

6月5日

6月5日

今日の授業は２つ。
45分の授業と60分の授業でいずれも会話が中心の授業であった。
一つ目はアメリカの学生であり、以前の体験授業を経た2回目の学生であった。
授業の初めは外のカラスの鳴き声、授業の終盤では飼っている犬の鳴き声が授業を妨害したが、それなりに楽しく授業ができたように思う。
学生は今、N4の文法を勉強しているのだが、N5の文法であっても使用するのは難しく、それ故に会話の練習がほしいということだった。
前回の授業の時に、どんな授業をしてくれるのかを質問されたため、今日はインタビュー形式で、こちらの質問に答えてもらった。
「ここ数年どこかに旅行をしたか」というテーマで聞こうと思ったのだが、学生の解釈違いによって、最近ニュースでよく見る人権的な意味の抗議に参加した話を聞かされた。
こちらとしては、そのような経験がないだけに非常に興味深い内容であったのだが、学生がどんな気持ちで話していたのかは分からない。
学生自身は肌の色は白く、髪も明るく美しいのだが、それでも抗議に参加するのはどのような心境なのだろうか。
いつもなら授業を楽しく盛り上げようと思うのだが、今日は正直やりにくかった。
授業の形式は質問を私がメモして、授業の最後に添削するという流れだ。
私のメモは学生にも渡すため、自身で見直してもらうこともできる。
余った時間で使った文法の解説までしたので授業としては問題ないだろう。
あとは学生とより深い信頼関係を築いていくことが大切だろう。
2コマ目もアメリカの学生であり、半月ぶりに予約が来た学生であった。
この学生も会話の授業だったのだが、学生の日本語使用にあまり積極性がないことが気になった。
会話のテーマはアニメであったため、会話自体は盛り上がった。
好きなキャラクターやアニメのシーンを話したためである。
しかし、キャラクターの名前は日本語だったとしても日本語の勉強にはならないため、やや課題が残ったというところだ。
なぜか来週も予約してくれたため、会話の内容を気に入ってくれたのだろうが、教師としての自分の立場を考えると、あまりいい授業であったとは言い難い。