日本語教師日誌

藤堂Máquina

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4月28日

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4月28日

今日の授業は二つ。
夜八時から九時までの授業と、夜九時から十時半までの授業であり、通しで二時間半、PCの前に座っていた。
これは前日のことなのだが、住んでいる家の人から使いやすい机を貸していただけたので、長時間向かっていてもそれほど苦ではなかった。
それがなければただただ終わるのを待つだけになっていただろう。
とてもよくしていただいて感謝している。
さて、一コマ目は会話の授業だった。
日本に住んでいる方で、学習の動機や、日本に来たことに関する動機について、かなり共感の持てる内容であった。
特に「学習中に、他の人から指導されたくない」というスタンスがあり、要は「素人の指導を受けると、その時に望む指導以上の指摘をすることがあるのでうるさいので教師以外からの指導を望まない」というものであった。
スペイン語を学習している私にとって、その気持ちは痛いほど分かるものであった。
それに私がコロンビアに来た動機と、学生が日本に来た動機も似ているものであり、それ故、あまり気を遣わずに話せた。
授業の前にビギナーであるという申告をしてきていたものの、文法に関して目立った問題もなかったため、ビギナーと呼ぶべきではないように感じた。
もちろん、語彙は少なかったことや、2ヶ月ほどちゃんと勉強はしていなかったということもあり、忘れている部分はあったものの、勉強すればすぐに思い出すような些細なことのようであった。
二コマ目は、いつもの夜のクラスで、学生が日本の漫画を買ったので、一緒に読むという授業だった。
これは私の授業が「自由」をモットーにしているためにできることであり、そうでなかったら難しいだろう。
本の内容も、比較的わかりやすい漫画として有名ではあったが、カジュアルな表現が多いため、その学生のレベルではまだ難しいようだった。
そもそもマンガやアニメを日本語で観るということはかなりレベルが高い。
固有名詞なんかも多いものがほとんどなため、まずキャラクターの名前なのか、一般的な語彙なのかで迷うところから始まる。
さらに助詞が省略されることも多々あるため、「は」や「へ」が助詞なのか、名詞の一部なのかの判断を強いられるようだ。
日本人として、当たり前にできる能力も、外国人からしたらかなり難しいらしく、母国語話者の私にとって気づかされる事ばかりの毎日である。
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