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SNS
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満員の電車に揺られながら携帯端末の画面を覗く。
SNSのアイコンを押すとそこに様々な人の投稿が流れてくる。
私もこのサービスを利用しているとは言え、投稿は殆どしていなかった。
そうは言っても電車にのったり手持ち無沙汰になるとなんとなく開いてしまう。
きっと心のどこかで他人の動向が気になってもいるのだろう。
楽しそうな画像を見れば羨んでみたり、為になる話を聞けば首を振ったりしていた。
そして一定の間隔で他愛もない投稿もした。
投稿する理由なんて無いに等しいのだが、他の人のように投稿しないと自分の存在がどこにもないように思えてしまえた。
ある日突然気になっている子の投稿が数日間なくなった。
その子は誰とでも仲良くしていていつも楽しそうな画像を載せていた。
そして見かけた時は密かに癒されていた。
そんな子の投稿が急に途絶えると、それまで大して関わりもしなかったのに心配になる。
投稿にコメントすら返したことはなかった。
だが理由が知りたかった。
そしていつも自分が蚊帳の外にいることに気づいて、蚊帳の外に出たのは自らの判断だと気づいてコメントを残そうとした。
どのようなコメントしようかを考えているうちにその子の投稿がまた始まった。
大した理由でもなかった。
わかっていながら私はまた自らの判断で蚊帳の外へ出るのだった。
SNSのアイコンを押すとそこに様々な人の投稿が流れてくる。
私もこのサービスを利用しているとは言え、投稿は殆どしていなかった。
そうは言っても電車にのったり手持ち無沙汰になるとなんとなく開いてしまう。
きっと心のどこかで他人の動向が気になってもいるのだろう。
楽しそうな画像を見れば羨んでみたり、為になる話を聞けば首を振ったりしていた。
そして一定の間隔で他愛もない投稿もした。
投稿する理由なんて無いに等しいのだが、他の人のように投稿しないと自分の存在がどこにもないように思えてしまえた。
ある日突然気になっている子の投稿が数日間なくなった。
その子は誰とでも仲良くしていていつも楽しそうな画像を載せていた。
そして見かけた時は密かに癒されていた。
そんな子の投稿が急に途絶えると、それまで大して関わりもしなかったのに心配になる。
投稿にコメントすら返したことはなかった。
だが理由が知りたかった。
そしていつも自分が蚊帳の外にいることに気づいて、蚊帳の外に出たのは自らの判断だと気づいてコメントを残そうとした。
どのようなコメントしようかを考えているうちにその子の投稿がまた始まった。
大した理由でもなかった。
わかっていながら私はまた自らの判断で蚊帳の外へ出るのだった。
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