日本語教師日誌2

8月3日

8月3日

今日の授業は4つで多忙で書けることは多いんだが、おそらく後半は愚痴になるから授業の内容は手短に言う。
愚痴については2コマ目の学生であり、学生についての愚痴ではなく、主に自分の性格のことについて書くつもりだ。
学生を悪く言おうと言う気はない。
1コマ目は体験の授業であった。
今、体験授業が無料でできるキャンペーンがあるため、それで顔を出してくれる学生が時々いる。
この学生もその類である。
ポーランド人の学生で、一度日本に来ているため、国の違いや観光などについて話した。
体験授業は30分のため、会話で終わった。
キャンペーンに乗っただけで、また来るかは分からないが、ポーランド人はシャイな人たちである。
あまり期待はしないで待つが、来てくれたら嬉しい。
3コマ目はレベルの高い学生で語彙の授業であった。
先週の日誌に書いたが、たくさん予約してくれた学生である。
宿題の添削のため、こちらの準備はいらない。
語彙の質問で「『問い合わせる』は電話だけですか？」とか「『揺れる』と『揺らぐ』の違いは何ですか？」とか「『つい』はネガティブな意味だけですか？」とか困る質問はかなり多いが学生が納得するように捌かなければならない。
やりがいはあるけど難しいね。
4コマ目は会話の練習で、オーストラリアに住む学生で、最近また日本語の勉強をやり始めた学生らしい。
自分で勉強した文法の練習であり、会話が主で、私の住むコロンビアのことや、趣味の話などを交えながら楽しく授業をした。
さて、問題の2コマ目の学生なのだが、彼は今日来なかった。
30分の授業を予約していたのだが、無断での欠席だった。
後で理由を聞くと最近旅行した時に、時差をいじったものの、直すのを忘れていたらしい。
そうは言ってもこのサイトは授業の始まる2時間前にメールをくれるため、確認すれば問題はないと思う。
まぁ人間だ。
失敗することはあるだろう。
愚痴りたいことはこの後のことである。
授業開始時間の2時間後にメッセージが来た。
その様子だと2時間時差のあるところに旅行に行っていたようだ。
メッセージの漢字を見るに多分返金して欲しかったのだろうな。
「断る」とは言わなかったものの、結局相手にはそのように伝わっただろう。
お金はしっかりいただいてしまった。
授業開始前までのキャンセルは直前でも承諾するが、始まってしまったあとに関しては返金対応をしないことを明記している。
そのためこちらは何も悪いことはしていない。
しかしなんだか冷たい印象を与えるんじゃないかと思って嫌になる。
自分が嫌になるのだ。
普段授業だと優しい先生をしているのが余計だ。
今日だって4コマ目の学生はコメントで「優しくて話しやすい」って書いてくれただけにこの程度の出来事で心が折れる。
そりゃ授業中には学生には優しくするし、自分の学生は真面目に受けてくれている以上誰だって可愛いし、間違えたって意図的でなければ笑顔で対応する。
全てが心の底からの笑顔かと言われると営業用の笑顔もかなり含まれているのも事実だが、それでもそれが先生としての自分だと信じて割り切っている。
だからこそこういうことがあると自分が自分に悪いイメージを持ってしまう。
今だってどうすればよかったかは分からない。
その上来なかった学生気を遣って明日90分の授業を予約した。
いや、気を遣ったかどうかはわからない。
気まずいなんてことはないが、話さなければならないと思うと憂鬱ではある。
いい先生でいられるだろうか。
いられるのだろうが、それが学生にとってのいい先生なのだろうか。
関係ないが、明日は15時から1時間半授業があり、続けて1時間、さらに続けて2時間の授業があるため、20時までぶっ続けで授業がある。
喉が枯れる程度ならいいが、また心がすり減ることになりそうだ。