ひと夏の思い出

もっちゃん

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第一話

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「パパー、どこかへ行きたーい」

私の小学2年生になる息子がねだって来る。息子も夏休みに入ったからか、いつもより元気いっぱいだ。

「うーん、そうだなー、そういえば夏休みの自由研究は何にするんだ?」

「カブトムシの観察日記にするー!」

笑顔で言い返してきた。

うん。かわいい。おっと、心の声が出てしまった。

そういえば、息子は昆虫が好きで近所の公園で虫籠むしかごに蝉を捕まえて、私と妻が鳴き声がうるさくてなかなか寝られなかった去年の夏を思い出す。

「今年はカブトムシか」

「うん、どっかいい場所なーい?、そこの公園にはいなかったから」

「こないだネットで調べたら結構近くにいい公園みたいな所があるみたいだぞ」

「ほんとっ!いくいく」

颯爽さっそう虫籠むしかごを持ってきて、はしゃぐ息子。

その公園とは、石倉市にある自然生態園という場所だ。

周辺は田んぼばかりの所だが、この生態園だけ森みたいになって、中に池や川、湿地帯もあるみたいで、土日になると子供たちが、たくさん来るそうだ。

次の日、妻に息子とデート‥‥‥もとい夏休みの宿題の資料採取に行ってくると伝え、一緒に行くかと誘ったら、ギンギラギンの太陽を見て

「紫外線が強そうだからいかない」

そうだね、紫外線は女性の敵だったねと思いながら、息子と生態園に向けて車に乗り込んだ。

自然生態園までは、自宅から車で30分くらいの道なりだ。

「忘れ物ないか?」

「昨日から準備していたから大丈夫だよ」

さすが我が息子、私と一緒で準備に抜かりはない。

私も息子とのデート、じゃなかった、夏休みの思い出にデジタルカメラを用意してきた。

さあ出発だ。





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