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完結編
しおりを挟む夏になると駐車場に草がよく生える。家の駐車場と車庫の前はコンクリートにしていないので、未舗装の砂利道みたいな感じになっている。
だからか草むしりをある程度の期間やってないと、ちょっとした草むらになってしまう。
その草むらに、ぴーちゃん達が4、5羽やってくると
【草むらが揺れている、ぴーちゃんが飛び出して来た!!】
某冒険育成ゲームみたいになる。
私も買い物に行くため駐車場に行くと時たまそんな状況に遭遇することがある。
そういう時はきまって、毎回脳内で〈癒しの攻撃でマイナス1のダメージを受けてしまった〉とゲームの画面が出現してしまう。
癒しってダメージになるのかと自問自答するが、悶え死ぬという言葉があるからあながち間違っていないか。
ぴーちゃんが「ピヨッ」と飛び出してくると、思わず世代だろうか、あの赤と白の二色のボールを投げつけたくなる衝動に駆られる。
だがそんなボールは現実にはない。
もしあったらみんなも、ぴーちゃんに向かって投げるに違いない。そして、口を揃ってみなこう言うだろう。
「ぴーちゃんゲットだぜっ!」
いけない話がだいぶ逸れてしまった。今回一番大事な私とぴーちゃんの今後の付き合い方の話を忘れていた。
最近スズメが段々と数が減って来ていると話を聞く。
家の近くの道路にある植木に前まで、20羽ぐらい上に集団で乗っていて可愛かったが、業者が植木を半分に切ってしまったので、いなくなってしまった。
代わりの住処を公園の木に移動したが、これまた業者が公園の木も半分くらいに切ってしまうから、住処が段々と減っていくので、それで数が減る一因となっているのかなと思う。
たしかに木が大きくなると電線に触れてしまうと危ないので致し方ないか。難しい問題だ。
もともとスズメは益鳥として昔から愛されている鳥なので、数が減るといろいろ問題が起こるだろう。
現に中国で問題になったことがある。スズメが減り稲の害虫を食べなくなったせいで稲作に問題が出たそうだ。
私もスズメ愛好家の一員として、微力ながらお力添えをしようと、これからもぴーちゃんを可愛がっていこうと思う。
スズメが私の家に棲みつき始めて4、5年くらいになろうか。
名前をメスぴーちゃん、オスぴーちゃん、小太りぴーちゃんと名付けているが、スズメは病気に弱く、二、三年で亡くなることが多いそうだ。
だから、私が名付けているぴーちゃん3羽はもしかしたら2代目かもしれない。
私が可愛がっている限りこれから3代目、4代目と子孫が続いていくことになるだろう。
「ピヨピヨ」
今日も朝からぴーちゃんの鳴き声がする。
うん、よい1日が始まりそうだ。
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