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僕は頭が真っ白になった。クラスメイトの視線が集まる中、僕はうみくんの手を引っ張って、外に出た


「唯人くん?!」

先生の声を無視して思いっきり走った。走って走って、ようやく人のいない場所にたどり着いた


「お前、はぁ、....はぁ....何考えてんだ」

うみくんが息を切らしながら僕のことをさっぱり分からないと言うように、見つめていた

「はあ、っうみくん.......っだいすき」
「...........は、あ?」


気がついたら口にしていた。うみくんは顔を赤らめたり青くしたりして、大変だ

「うみくんだいすき、だいすきだよ...」

「おま....おまえ...っ頭おかしいぞ...」

口をはくはく、と開けながらもはや顔が土気色になったうみくんを見て、可愛いなあと思ったり。

「ううん。僕はどこもおかしくない。あ、だけどうみくんがそう言うなら、そうかもしれない」
「うみくん、先生酷いと思わない?遊んでただけなのに、いじめとか意味わからないこと言ってきてさ。うみくん先生に酷いこと言われてたのになにも出来なくてごめんね。すぐに言葉が出てこなくて。だから咄嗟に教室出ちゃった」
「うみくん、うみくんは僕のことどう思ってる?
えっと、その、いつも僕に話しかけてくれて嬉しかったよ!ふふ、やっと言えた!」
「うみくん、僕は」

「おい。」
気付くとうみくんは顔を真っ赤にして怒っていた。
だけど、目にはたっぷりと涙を浮かべていた

「お前、お前ほんとに意味わからない。なんでそんな思考できるんだ。俺はあんな酷いことしてたのに、なのに.....ふ...ゔっ....ひぅ...」

(泣いた)

顔をくしゃっとして、手で目を擦りながら、嗚咽を漏らしながら、静かに泣いていた
その瞬間、俺はぶあああああっと鳥肌が立った。頭に一気に血が登った感覚がした。
僕の心は興奮で震えていた
ふら、とよろけそうなのを我慢してうみくんの顔をまじまじと見る。

可愛い可愛い可愛い可愛い

1歩、1歩とうみくんに近づいて行く。自分の袖を持って、うみくんの目に当てた

「な、んで泣いてる、の?ダメだよそんなに擦っちゃ。僕が拭いてあげるから、ね?」

「うん......」

混乱しているうみくんは僕の言うことを素直に聞き入れた
それだけで僕は歓喜に震え、動悸が止まらなかった

「うみくん、うみくん、かわいいね え、
これからはずっと一緒に居よ?ほら、僕の手を握って。一緒に戻ろう、ほら」

唯人に引っ張られている手を無言でじい、と見つめているうみくん。そのまま歩き出した唯人の背中を見ながら、

(こいつ、やっぱりおかしいよ、)

と思うのだった



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