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14 幼なじみのリオ
しおりを挟む疑問が解決する前に俺の自己紹介の番になった
「ウィリアム・クレアモントです。
気軽に話したけてください」
にこり、と作り笑いするのはダメだとつい先程学んだので、普通に無表情で言う
しかし空気はできるだけ柔らかく、優しい口調で話す
そうしたらいくらかマシになるだろう。第一印象は大事だ
周りの反応を見るようにぐるっと辺りを見回す
うん、俺に対する印象は良さそうだ
リオは笑いを堪えていた。マジでお前あとでなんでこの学校にいか説明してもらうからな。
レオンハルトの自己紹介では、みんながレオンハルトに釘付けだった。俺の前の席の子は、顔良いな..って呟いてたし
分かる。
ひと段落つき、少し休憩時間になった
綺麗な音色のチャイムが響く
「レオンハルト、ちょっとまっててくれる?」
「はい!」
さて、と
俺は迷わずリオの席に行く
肘を着いてぼーっとしているリオの目線に合わせて俺はにこりと笑う
「ごめん、リオくん。ちょっといいかな」
「え、なに」
怪訝な顔をしているが、笑いを堪えているのは明白だ
俺は話がある裏庭まで来いという言葉をオブラートに包み先に裏庭へ行く
少ししたらリオがやってきた
「それで話ってなんだよ」
「いや、お前なんでこの学校に居るんだよ」
ああそれか みたいな顔をするな
イラッてする
「いや、サプライズだよ。サプライズ」
「・・・は?」
「いやそんな顔せんでも。それよりお前どうしたんだよ。なんか紳士になってたじゃん笑 俺笑いこらえるのに必死だったんだけど。」
それはしっかり存じ上げております
「いや、いいだろ別に。お前だって外面そんなもんだろ」
「いや、そうだけどさあ。お前がそんな歯がゆいセリフ言うのめちゃくちゃ違和感あるんだけど。猫何枚被ってるんだよ」
「それブーメランな」
「うるさい。てかお前なんか変わった?
急に精神年齢上がった気がする」
「失礼だな。」
「いやいや、まじで不思議なんだけど」
その件は前に言っただろうが。
「いや、だから俺」
前世の記憶が戻ったんだって、と言おうとした時、チャイムが鳴った
戻らなければ
「はぁ、戻ろう」
「あ、俺先行くわ」
そう言うと何故かリオは急に走って帰ってしまった
「はあ?」
意味がわからない。俺は仕方なくえっちらおっちらと歩き出す
リオは俺の幼なじみだ。物心着く前から一緒に居たため、社交の場以外ては常に砕けた口調で会話する。悪友で腐れ縁でもあるリオは、大変整った顔立ちをしている
というか俺に関わってる人全員顔が良い
おかげで俺の顔の良さが際立たない
「はあ、顔が良い奴はレオンハルト以外消えてくれ.......っ?!」
突き当たりを曲がろうとした時、そこには思わぬ人が居た
「れ、レオンハルト.....?」
くそ、リオめ。逃げたな
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