悪役令息、主人公に媚びを売る

枝豆

文字の大きさ
上 下
15 / 19

14 幼なじみのリオ

しおりを挟む



疑問が解決する前に俺の自己紹介の番になった

「ウィリアム・クレアモントです。
気軽に話したけてください」

にこり、と作り笑いするのはダメだとつい先程学んだので、普通に無表情で言う
しかし空気はできるだけ柔らかく、優しい口調で話す
そうしたらいくらかマシになるだろう。第一印象は大事だ

周りの反応を見るようにぐるっと辺りを見回す

うん、俺に対する印象は良さそうだ
リオは笑いを堪えていた。マジでお前あとでなんでこの学校にいか説明してもらうからな。

レオンハルトの自己紹介では、みんながレオンハルトに釘付けだった。俺の前の席の子は、顔良いな..って呟いてたし
分かる。

ひと段落つき、少し休憩時間になった
綺麗な音色のチャイムが響く

「レオンハルト、ちょっとまっててくれる?」

「はい!」


さて、と

俺は迷わずリオの席に行く
肘を着いてぼーっとしているリオの目線に合わせて俺はにこりと笑う


「ごめん、リオくん。ちょっといいかな」

「え、なに」

怪訝な顔をしているが、笑いを堪えているのは明白だ
俺は話がある裏庭まで来いという言葉をオブラートに包み先に裏庭へ行く

少ししたらリオがやってきた

「それで話ってなんだよ」

「いや、お前なんでこの学校に居るんだよ」

ああそれか みたいな顔をするな
イラッてする

「いや、サプライズだよ。サプライズ」

「・・・は?」

「いやそんな顔せんでも。それよりお前どうしたんだよ。なんか紳士になってたじゃん笑 俺笑いこらえるのに必死だったんだけど。」

それはしっかり存じ上げております

「いや、いいだろ別に。お前だって外面そんなもんだろ」

「いや、そうだけどさあ。お前がそんな歯がゆいセリフ言うのめちゃくちゃ違和感あるんだけど。猫何枚被ってるんだよ」

「それブーメランな」

「うるさい。てかお前なんか変わった?
急に精神年齢上がった気がする」

「失礼だな。」

「いやいや、まじで不思議なんだけど」

その件は前に言っただろうが。

「いや、だから俺」

前世の記憶が戻ったんだって、と言おうとした時、チャイムが鳴った

戻らなければ

「はぁ、戻ろう」

「あ、俺先行くわ」

そう言うと何故かリオは急に走って帰ってしまった

「はあ?」

意味がわからない。俺は仕方なくえっちらおっちらと歩き出す

リオは俺の幼なじみだ。物心着く前から一緒に居たため、社交の場以外ては常に砕けた口調で会話する。悪友で腐れ縁でもあるリオは、大変整った顔立ちをしている
というか俺に関わってる人全員顔が良い
おかげで俺の顔の良さが際立たない

「はあ、顔が良い奴はレオンハルト以外消えてくれ.......っ?!」

突き当たりを曲がろうとした時、そこには思わぬ人が居た


「れ、レオンハルト.....?」


くそ、リオめ。逃げたな
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

アルファな俺が最推しを救う話〜どうして俺が受けなんだ?!〜

車不
BL
5歳の誕生日に階段から落ちて頭を打った主人公は、自身がオメガバースの世界を舞台にしたBLゲームに転生したことに気づく。「よりにもよってレオンハルトに転生なんて…悪役じゃねぇか!!待てよ、もしかしたらゲームで死んだ最推しの異母兄を助けられるかもしれない…」これは第2の性により人々の人生や生活が左右される世界に疑問を持った主人公が、最推しの死を阻止するために奮闘する物語である。

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。 ※(3/14)ストック更新終わりました!幕間を挟みます。また本筋練り終わりましたら再開します。待っててくださいね♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

【第3章:4月18日開始予定】悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼毎週、月・水・金に投稿予定 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。

それ以上近づかないでください。

ぽぽ
BL
「誰がお前のことなんか好きになると思うの?」 地味で冴えない小鳥遊凪は、ある日、憧れの人である蓮見馨に不意に告白をしてしまい、2人は付き合うことになった。 まるで夢のような時間――しかし、その恋はある出来事をきっかけに儚くも終わりを迎える。 転校を機に、馨のことを全てを忘れようと決意した凪。もう二度と彼と会うことはないはずだった。 ところが、あることがきっかけで馨と再会することになる。 「凪、俺以外のやつと話していいんだっけ?」 かつてとはまるで別人のような馨の様子に戸惑う凪。 「お願いだから、僕にもう近づかないで」

嫌われ者の僕が学園を去る話

おこげ茶
BL
嫌われ者の男の子が学園を去って生活していく話です。 一旦ものすごく不幸にしたかったのですがあんまなってないかもです…。 最終的にはハピエンの予定です。 Rは書けるかわからなくて入れるか迷っているので今のところなしにしておきます。 ↓↓↓ 微妙なやつのタイトルに※つけておくので苦手な方は自衛お願いします。 設定ガバガバです。なんでも許せる方向け。 不定期更新です。(目標週1) 勝手もわかっていない超初心者が書いた拙い文章ですが、楽しんでいただければ幸いです。 誤字などがありましたらふわふわ言葉で教えて欲しいです。爆速で修正します。

もしかして俺の人生って詰んでるかもしれない

バナナ男さん
BL
唯一の仇名が《 根暗の根本君 》である地味男である< 根本 源 >には、まるで王子様の様なキラキラ幼馴染< 空野 翔 >がいる。 ある日、そんな幼馴染と仲良くなりたいカースト上位女子に呼び出され、金魚のフンと言われてしまい、改めて自分の立ち位置というモノを冷静に考えたが……あれ?なんか俺達っておかしくない?? イケメンヤンデレ男子✕地味な平凡男子のちょっとした日常の一コマ話です。

モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた

マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。 主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。 しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。 平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。 タイトルを変えました。 前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。 急に変えてしまい、すみません。  

買われた悪役令息は攻略対象に異常なくらい愛でられてます

瑳来
BL
元は純日本人の俺は不慮な事故にあい死んでしまった。そんな俺の第2の人生は死ぬ前に姉がやっていた乙女ゲームの悪役令息だった。悪役令息の役割を全うしていた俺はついに天罰がくらい捕らえられて人身売買のオークションに出品されていた。 そこで俺を落札したのは俺を破滅へと追い込んだ王家の第1王子でありゲームの攻略対象だった。 そんな落ちぶれた俺と俺を買った何考えてるかわかんない王子との生活がはじまった。

処理中です...