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第12話「レイル一昨日に行く……!」

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「お、『一昨日に行く』────?」

 思わずステータス画面を凝視するレイル。
 しかし、何度見直しても同じ。

 ステータス画面には、しっかりと──

 ポォン♪


 ※ ※ ※
 
名 前:レイル・アドバンス
職 業:盗賊
スキル:七つ道具
    一昨日おとといに行く(NEW!)

レイル・アドバンスの能力値

体 力: 235
筋 力: 199
防御力: 302
魔 力:  56
敏 捷: 921
抵抗力:  36

残ステータスポイント「+2」(UP!)

※ 称号「なし」

 ※ ※ ※


 …………な?!

「なんだこれ?」

 スキル…………『一昨日に行くおとといにいく』──?!

 こ、これは──?
「なんじゃこれ!!」

 なんじゃこれ……!

「何じゃこれぇぇぇえええええ?!」


 そう、確かにステータス画面には、
 スキル『一昨日に行く』が刻まれていた。


 つまり……………。


「俺の……二つ目の────スキル?」
 ──なのか???


 そこに、レイルの脳裏に蘇る女神の激怒の瞬間。



  『テメェにくれてやるスキルなんざねぇ、
   一昨日おととい来やがれッッ!!』


 ピシャーーーーーン!!


  『誰がやるかぁぁああ!
   一昨日おととい来いッッッ、つーーーのぉぉお!』




 カッ────────!




 そうして、レイルは教会を追い出されたはず。
 そう、『一昨日来やがれッ!』と────……。

 そう……。
 そうだ。

 …………………確かにスキルの女神は・・・・・・・そう言った・・・・・




 一昨日おととい来い────と。




「ま、マジかよ……! だから、『一昨日おとといに行く』だって?! じょ、冗談だろ?? な、なんだよ、このスキルぉ!!」

 そういえば、あの日以来、憔悴してステータスを見るどころではなかった。
 しかも、ロード達のパーティに加わってからは忙しく動き回っていたし、ロード達の目的がレイルのスキルではなかったため披露する機会もなかった。

 だけど────!!

 だけど──!!!

 だからって、
「──なんだよこれぇぇええ!」

『クルァァァアアアアアアアアアア!!』

 叫ぶレイルにグリフォンが興奮する!
 今すぐ食い殺してやると言わんばかりに!

 そして、
 半透明のステータス画面の向こうにグリフォンのあぎとががががががが!

「うぉぉおお?! もう、ど、どうにでもなれぇぇえ!」

 このままだと確実に死ぬ。
 慣れ親しんだ「七つ道具」に事態を打開する術はない────ならば!!






  スキル発動!!

  『一昨日に行く』!!






 カッ────────!!



「うッ……!?」

 その瞬間、レイルを含む世界が真っ白な光に包まれた。

 


 ※ ※


 ペチペチ……。

「……ぃ、おい、アンタ!」

 ペシペシ!!

「おい、アンタ! おい、起きろって!!」

 う……?
 な、なんだ?

「おい! 邪魔だよ! つーか、なんだこの怪我──ひっでぇな~」

 頭の上で騒ぐ声がうるさくて、レイルに意識が徐々に覚醒する。
 途端に、ズキン!! と痛む体。

「ぐ……!」

 目を開けたレイルは自分のありさまに愕然とする。
 全身血まみれ。いや、今もまだ血は流れ続けており止まりそうもない。

 そして、たしかグリ────。

 ……ハッ!
 
「グリフォンは!?」

 がばっ!!

 痛む体に鞭を打ってガバリと起き上がる。
 そして目の前の男に掴みかかると、

「うお?!」

 ガックン、ガックン!!

「おい! グリフォンは!? 奴はどこだ!」
「お、おいおい! 落ち着けよ。俺に聞かれても知らんよ──」

 は?
 何言ってんだ!

 今さっきまでグリフォンが────……って、あれ?

「……あ、アンタ確か──」

 目の前の男……。
 こいつ、見覚えがあるぞ。



  「じゃーなー。兄ちゃん。
   冒険者みてぇだが、
   お前さんの腕で無謀なことすんじゃねーぞ」



「……あ、あの時の行商人?」

 そう。目の前には数日前ポーションを買って、少しだけ雑談をした行商人の男がいた。

「お? 俺を知ってんのか? どこかで会ったけかな? こー見えて記憶力には自信があんだよ。だから、客の顔はたいてい覚えてるんだが、う~ん…………兄ちゃんの顔は初めてだと思うんだが──」

 不躾にジロジロとみてくる行商人。
 どうやら、レイルは行商人が商品を広げた横で血だらけになっていたようだ。

「なんで……。アンタ、確かグリフォンが来るからって、村から逃げたはずじゃ?」
「んあ? 何言ってんだ。俺ぁ、さっきに来たばかりだぜ。それにここは初めて来た村だぞ?……まぁ、逃げるつもりなのは間違いねーけどよ」

 そういって、足の先から頭のてっぺんまでと、レイルを値踏みするような目で見てくる。

「ん~……兄ちゃんよぉ。いつの間にそこで寝てたか知らんが、その恰好を見るに冒険者だな? 今朝がたそこの家を襲ったグリフォンにやられたのかい?」
「け、今朝だと──」

 何を言ってる。
 グリフォンが襲いに来たのは──……。

 昼────……。

 いや、待て?!

「い、家?!」



 ハッとして振り返るレイル。

 そこには、まざまざと傷跡の残った家屋が一件。

 自警団らしき連中が見分しているが……こ、この光景──。

 この光景は見覚えがあるぞ!!

「こ、これって先日の…………」

 ……ッ?!


 ま、まさか!!



 ポォン♪

 ※ ※ ※
 
スキル:一昨日おとといに行く ←「ヘルプ」

 ※ ※ ※

 ヘルプ、ぽちー


 スキル『一昨日に行く』
 Lv:1
 備考:MPを消費し、一昨日に行くことができる。
    Lv1は「5分間」だけ一昨日に行くことが可能。
    スキルのキャンセル、
    または「5分」経過後、もとの時間軸に戻る。



「お、一昨日にいくことができるだと──?」

 つまり──。
 まさか……。




「じ、時間を…………遡行した、のか?」




 お、俺が??

 ザワザワとした村の喧騒に、今になって気が付いた。
 そして、全身を襲うけだるさと激痛。

 気怠さは失血以上に、MPの消耗が関係しているのだろう。

 ステータスを確認すると、ほぼすべてのMPを消耗している。
 魔法の使えないレイルのはあまり意味のないステータスではあったが、たった一度のスキル使用でほぼ0になるとすれば、恐ろしく燃費の悪いスキルだとわかる。

 いや、それよりも──。

「ご、5分間……だけ?」

 どうやらレイルは本当に過去の────……一昨日に来たのだろう。
 でなければ二匹のグリフォンに襲われた村がここまで健在な理由が説明できない。

 破壊された家屋も多く、村中はもっと血だらけだったはず。
 ならば、この時間────……。


 スッと目を向けた先には宿屋があった。
 そして、あの馬車もある。

 つまり……。

「あそこに一昨日のロード達がいるのか?」

 そして、レイルも何も知らずにあそこに──。



 ──ポォン♪

 ※ ※ ※

 残り時間 02分23秒、

         22秒、

         21秒、

 ※ ※ ※


「な?! 残り時間だと?…………いや、それよりも──もう、こんなに?!」

 ステータスには見たこともない表示が現れ時間を削っていく。
 つまりこれはスキル効果の残り時間なのだろう。


「く! 今から宿に言ってロード達を……! いや、それよりも『俺』に話すか?」

 そのことに意味があるかはわからない。
 それに、説得を聞くのか──『俺』が?

 いや、よしんば説得できたとして5分経過した俺はどうなる?
 へるぷを見た感じだと、時間が過ぎればもとに時間軸に戻るということ。

 つまり、グリフォンの目の前だ!!

 一瞬のうちに食い殺されるその瞬間に戻るのは間違いないだろう。
 
 イチかバチかの説得には何の意味もないかもしれない────。

「ぐ……!」

 ガハッ!

 レイルは思わず吐血する。
 バシャリと地面に撒き散らかされたそれは内臓にも損傷があることも示唆していた。

「お、おい! 兄ちゃん無理するなよ? 隣で死なれちゃ寝覚めが悪いぜ」

 何やらぐちゃぐちゃとうるさい行商人。
 それでも、商品のポーションを分けてくれる気はないのだから、大したものだ。

 ん…………?

「ぽ、ポーション?」

 ふと、腰のポーション入れに手を伸ばすレイル。
 大半は戦闘で破壊されていたが数本残っている。

 うち、ほとんどはボフォート曰く偽物らしいが────。

「お? 兄ちゃん、ウチのポーション持ってるじゃねーか? やっぱりどっかで会ったかな? 思い出せねーけど……。ま、あるならそいつを飲みな! 効き目は保証するぜー」

 二カッ! と笑う行商人。

 その目は自信にあふれている。
(品質に自信ありってか?)

 残り時間を気にしつつも、レイルはポーションに口をつけて飲み干していく。
 途端に体に染みわたる滋味深い味……!

 フワァァ……! と、淡い光が体からあふれ、立ちどころに傷をいやしていく。
 幸いにも、ロードもラ・タンクもレイルを生き餌として血だらけの手負いにするのが目的だったので、斬られた傷も致命傷ではなかったらしい。

 おかげさまでHPも一気に回復していく。

「す、すごいな……銅貨一枚の品にしちゃ上出来だ」
「だろ? ウチの品質はピカいちだぜぇ」

 ぐふふふ。とカモを見るような目の行商人。

「どうだい? 気に入ったならもっと買っていかないか? 他にもいろいろある!──兄ちゃんのことは気に入ったし、特別に安くしとくぜぇ」
「……瀕死の冒険者をほっておいて、今から商品を売りつけるって? たいした商人だな」

 傷が治って少し余裕の出たレイル。
 軽口をたたくくらいには回復したらしい。

「へっ。俺は商人よ。誰にでも物は売るが、絶対にただでの施しはしねぇ。そいつが信念ってもんさ」

 なるほど。
 よくわかる話だ……。

「ま、効き目の分、ポーション中毒もキツイからな。立て続けには使えないけどよ」
「それは、どんなポーションでも同じだろ?」

 ポーション等の回復薬には中毒性があり、連続して使用できない。
 詳しい原理は不明だが、体が受け付けなくなるのだ。

 実際レイルも試しに何本かをいっぺんに飲んだことがあるが、数本目でたちどころに吐き出してしまった。

 あれはきつかった……。

「へへ。物わかりのいい兄ちゃんで助かるよ、よかったらなんか買っていくかぃ? これなんかオススメ──」
「だからぁ、」


 ──ポォン♪

 ※ ※ ※

 残り時間 00分45秒、

         44秒、

         43秒、

 ※ ※ ※


「う……!」

 ま、マズイ!

「どうしたんだ兄ちゃん? 少しならオマケするぜ」

 そういって商品を楽し気に褒めだす行商人だが、レイルにはそれどころではなかった。
 激痛と気怠さに苛まれ、思考が鈍っていたとしか思えないほどの間抜けさ!



 じ、時間が…………ない!!


 せっかく、あのクソ女神様がくれた最後のチャンスなのに。
 それをボンヤリとして不意にしてしまうなんて!


 今からでも宿屋に駆け込んで『俺』に事情を話すか?
 ロード達の企みを教えて、今すぐ逃げろと──。

 そうすれば、元の時間に戻った時に俺はあの場所にいないかもしれない。

 だけど────。


「そんな賭けができるわけが!」
「お、おい? あんちゃん??…………変な奴だな。ま、」


 葛藤するレイル。
 その隣では──。

「──で、これが『惚れ薬』で、こっちは『錆落とし』。んでこっちは、」
 
 考えろ、
 考えろ、
 考えろ!!

「時間を遡ってまで……。神様のチャンスまで貰っておいて俺は何をしている──!!」
「──で、こいつは『俺の聖水』。んで、」

 考えろ!!
 考えるんだ──!!

 少ない残り時間で何をできるのか──。

 それを考えろと、自らを奮起するレイル。
 だが、その間にも無情にも時間は過ぎてい行く。

 そして、行商人は次から次へと手を変え品を変え──。

「──で……。お! これなんかオススメだぜぇ、ドラゴンでもいちころで殺せる、その名も『ドラゴンキラー』……」


「ってうるせぇな、このジジイ!!」


 頭を抱えるレイルの様子をガン無視して、空気を読まない行商人が商品の説明をつらつらと、
 レイルが金を持っているように見えるのだろうか?


 …………って、
 
「……ッて?!」

 て、てててて、て──!

 そ、
「そ、そそそ、それだぁぁぁああああああああああああああ!!」

 グワバッ! と顔を起こしたレイル。

「ぬぉ?! なんだなんだ?! ど、どーした、どーした?!」
「それだ!! それだよ!! それをくれ!!」

 行商人につめよるレイル。

 彼の手には、今まさに商品説明を終えたばかりの猛毒の塗られた吹き矢のセット──『ドラゴンキラー』があった。

「た、たたた、頼む! そ、それを売ってくれ、いいい、今すぐ!」
「お、おう! コイツが気に入ったか。よしよし、安くしといてやる──」

 いいから早く!!


 ポォン♪

 ※ ※ ※

 残り時間 00分21秒、

         20秒、

         19秒、

 ※ ※ ※

「じ、時間が?!」
 あと、数十秒。
 もう、一刻の猶予もない!

「俺ぁ、兄ちゃんが気に入ったからな、オマケのオマケして────ダラララララララララ、」

(く……コイツ!)

 余計な効果音付きの行商人に苛立つレイル。
 ぶん殴りたくなるのをグッと抑えると、


 ダララララララララララ────……。

「──ディン♪ パンパカパーン! なんと、『ドラゴンキラー』のお値段…………金貨1枚でーす!!」

 ズルッ!!

たっかいわ!!」
 そんな金あるかっつの!!

 世界共通の通貨ではあるが、
 大体パン一個が銅貨1枚程度。
 安宿で一泊銅貨50枚、グレードの高い宿なら銀貨1~2枚だ。

 そして、銅貨100枚で銀貨1枚分。
 銀貨100枚で金貨1枚。ほかにも白金貨から、大金貨。銅貨にもクズ銅貨などいろいろ種類があるが、相場そのくらい。

 ちなみに町の衛兵の給料がひと月で、だいたい銀貨30枚程度。
 そう。金貨1枚がいかに大金か分かるというものだ。

「ぐふふ! これ以上はまからねぇぞ──だが、効果は折り紙付きよ」

 あーあー。そうだろうともさ!
 難点は、至近距離でドラゴンの・・・・・・・・・・柔らかいところを狙う・・・・・・・・・・っていうクソ仕様だけどな!!

「ふざけんな! そんな大金あるわけねーだろ!」
「じゃー駄目だ。──他のはどうだい?」

 他のなんかいるか!!
 それがいるんだ!!

 5分経過すればレイルは────……。


 ポォン♪

 ※ ※ ※

 残り時間 00分12秒、

         11秒、

         10秒、

 ※ ※ ※


「くそ!」

 あと、十秒だと?!

 い、いっそ奪うか?!

 どうせ、時間が経てば元の時間軸だ。
 追ってはこれまい。そうして奪って────……。

「あ、言っとくが、盗もうたってそうはいかねぇぞ。お尋ね者になるし、なにより──」

 ムキぃ!!

 行商人が軽く腕をまくると、鍛え上げられた腕が現れる。
 ……そりゃ単身行商をしてる商人がザコなわけがない。

「ぐ……!」
 わかってる!! そんなことはわかってる!!

 いくら俺の天職が『盗賊』だからって、犯罪者になる気はねぇ!
 世話になった人たちに合わせる顔がないし、なにより、俺は────……!!



  『あばよ! 疫病神』



 ロード達のようなクソと同じレベルに成り下がってたまるか!!
 本当の『疫病神』になってたまるか!!

「そんなに欲しいのか? なんか、金目のものと交換でもいいぜ? 懐とかに何か入ってないのか?」

 懐だぁ?!
 そんなに金目のものをもっているよう、に──……見え。



   『もう用なしだ──』

   『お前はもう用なしなんだよ──
    今日までご苦労さん』


     ピィン♪


「あ」

 あ……。

 あ────ッ!!

 脳裏にこびりつくあの瞬間。
 キラキラと輝く金貨の軌跡を思い出したレイル。

 確かに懐には微かに違和感が──。

「あ、あの野郎…………! ロードのクソ野郎ッ!!──────最後の報酬、どういたしまして!!」

 疫病神という誹りとともに思い出したのは、ロードが投げつけた金貨。

 そして、その行方────……。

「まさか、未来から物を持ち込めるなんてな……。ロード、ありがたく借りとくぜ、こいつぁよぉ!!」

 そっと取り出した黄金色の輝き。
 ロードの投げつけた金貨がそこに──。

「は、」
 はははッ!

「あははははッッ!」

 こんな金貨触りたくもなかったけど──!

「だけど──」
 金に、綺麗も汚いもあるかッ!

「こ、これで売ってくれ────……」


 ──ポォン♪

 ※ ※ ※

 残り時間 00分07秒、

         06秒、

         05秒、

 ※ ※ ※


 触れたくもない、クソ金貨。
 そいつが確かに懐に──。

 バンッ!!

「お、なんだ持ってるじゃねーか!! ぐふふ、毎度ありぃ」
 力強く、金貨を行商人に叩きつけると、


 ロード………………。
 金貨、感謝するぜ────。

 そして、

 そっと手を伸ばしてドラゴンキラーに触れる。
「へへ。……兄ちゃんよぉ、そいつの品質は保証するぜ!」


 そして、
 そして──……。


 そして!! ロードぉぉぉぉぉぉおっっ!



「──────借り・・を返しに行くぜ」




  そうとも……!



 ふと、頭をよぎったロードの捨て台詞。
  『一昨日来やがれ、疫病神!!』

 …………はッ!
 望むところだ、ロード。

「…………あぁ、ご要望通り、一昨日に来た・・・・・・ぜ──」

 ──ロード!


 ガッ!!
 ……と、ドラゴンキラーという毒の吹き矢を力強く掴んだレイル。

 それを見届けた行商人が満足げに笑い──……。



 ──その瞬間!!!



 ポォン♪


 ※ ※ ※

 残り時間 00分01秒、

         00秒、

 『一昨日に行きました』

 ※ ※ ※


 カッ────────!!

 レイルを含む世界が白い光に包まれる!

 行商人の動きが止まり、
 騒いでいた自警団の喧騒も止み、

 世界が────────……。







 レイル一人の人間を、
 『一昨日過去』に行ってきたことを許容した・・・・
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