上 下
8 / 48

第8話☆「愛妻」クラム×ネリス

しおりを挟む
 たしか──……その日は、よく晴れた日だった。

 そして、クラムがどん底人生に落ちるまでの、幸せだった・・・・・最後の朝──。

 それはいつものように晴れた日で。いつも通りの……なんてことのない日だったはず。

 そう、いつも通りの……。



 ※

 チュンチュン……。
 チュン、チチチッ。

 柔らかな朝日を受け、気だるげに瞼を開ける。
 途端に目を刺す陽光に、いつもの朝が来たことを理解した。

「ふわぁぁぁああ……」

 ゴキゴキと首を鳴らして身を起こすクラム。
 まさか、今日この日に訪れる危機など気付くよしもなくベッドの中で目を覚ました。

 そして、隣に眠る人影に優しく触れ、耳元で声をかける。

「──おはようネリス」
「……んぅ?」

 腕の中でゆっくりとした寝息を立てているネリス。少しむずがるが、まだ起きない。

「朝だよネリス? ネリース……」

 揺すっても起きない嫁。
 その額に軽く口づけをして起こそうとする。

 昨夜も割とハッスルしたが、そんなことで寝坊するほどやわではない。……多分。

 少々腰がきついが、うん……頑張り過ぎたか?

 お相手たるネリスも、疲れきっているのだろう。
 全く起きないネリスには、幾度となくキスの雨を降らせる。

 そのうちに「う~ん」と気怠けだるそうな声を上げつつ、その美しい双眸そうぼうを開き、クラムを真正面から見上げた。

「……おはよ」









 ポッと顔を染めたネリスはいつもの如く美しく可憐だ。
 これが俺の嫁なんだから、嬉しくないわけがない。

 そして、お互一糸纏わぬ姿であることに気付くと、ネリスは更に顔を染める。
 その仕草は一々初々しく可愛い。



 花蓮な乳首は桜色。
 柔らかそうな髪の色と同じで綺麗で甘い──。

 そっと、手を伸ばしピンと弾く。

「んッ……」

 赤く染まった顔をさらに染めていき、クラムから与えられる刺激に身を任せる。

 ピンッ、ピンッ──。

「ック、クンッ──」

 声を漏らすまいと人差し指を軽く噛むように加えるネリス。
 しかし、口の端から子犬の様な声が漏れていた。

「子犬みたいで可愛いぞ」

 彼女の胸には昨夜の残滓がこびりついており、クラムの絶妙な前戯によって軽く汗ばむネリス。
 その汗をすったため、乾いていた精子のあとがまた水分を帯びてヌラヌラと輝きだした。

 あっという間に淫らな匂いが部屋中に漂い始める。

「く、クラム────わ、わたし、」
「うん……。朝ご飯は少し待ってもらおうか」

 コクンと頷くネリス。
 彼女は天使だ────。

 そっと、ベッドに横たえると、白いシーツに美しい肢体が広がる。
 彼女の秘口をそっと探し当てると、二本指で刺激を加えていく。

「くぅん……!」

 たちまち頤を逸らせて快感に打ち震えるネリス。
 跳ね上がった体を腕一本で支えると、クラムは指に刺激をより強く、より激しくさせていく。


 そして、
「はぁ……ン♡ んーーーーーーーー……」

 たちまち絶頂に至るネリス。
 クラムは嫁のGスポットは確実に抑えているのだ。

「あ……あ……あ……はぁ──♡」

 浅い息を繰り返し絶頂の余韻に浸るネリス。
 その声は透明感があり艶やかで艶めかしかった。

「クラム────すっごぃ……」

 うっとりと目を細めるネリス。
 絶頂から覚めた彼女はさらなる快感を生み出すであろうクラムのペニスに目が釘付けだ。

「ネリス、アレしてくれよ」
「え……?」

 クラムは小柄な体に豊満な胸というアンバランスな体を持つネリスに視線を落とす。
 自分の股間からネリスの胸へと──。

 その視線の動きに気付いたネリスはポッと顔を赤らめる。

「う、うん……上手くできるかな」
 真っ赤な顔のまま、ネリスはベッドから降りて床に膝立ちになる。
 プルンとした乳房は本来なら重力に引かれて垂れるだろうに────この弾力!

「いつもながら凄いな」
「あんまり見ないで……」

 いつも見ているというのにこの恥じらい。
 男としては堪らないものだ。

「いいじゃん、減るもんじゃなし────じゃぁ頼むよ」

 ネリスの前に座り、ベッドに浅く腰掛ける。
 そそり立った肉棒がネリスの前に突き出されると、彼女はオズオズとした動きクラムの肉棒を二つの乳房に挟み込む。
 途端に訪れる快楽。

「うッ……」
「だ、大丈夫?!」

 何度も体を重ねているので、ネリスも肉棒が敏感な部位だと知っている。
 昔、歯が当たってしまい、クラムが悶絶したこともあっただけに、彼女は肉棒の扱いには慎重なのだ。

「だ、大丈夫……凄い圧力でちょっと感動してる……」
「えぇ? う、うん……動くね」

 シュッシュッシュ……。

 ネリスの乳房が上下に動き斜めに反り立つクラムの肉棒を優しく刺激する。
 濡れてもいないが、しっとりと汗をかいたネリスの肌は吸い付くように滑らかで、汗ばみ湿り気を帯びるにつれ堪らない快楽を生乱してくる。

「く……すっげ」

 我慢しないとすぐにでも射精してしまいそうになりクラムは歯をくいしばって耐える。
 この快感はすぐに終えてしまってはもったいない。

「ふふ……クラム我慢してる────あ~ん♡」

 そんなのはお見通しとばかりに、さらなら刺激を加えようというのか、ネリスは小さな口を精一杯広げると、
「はむッ♡ ひもひいぃ?」

 気持ちいいです。はい! くぅ……。

 ネリスは咥えたままで、器用に胸と口でクラムに刺激を与えてくる。
 普通のセックスよりも明らかに快楽の度合いが違う。

 若く張りのあるネリスの胸の弾力による快感が肉棒を全体を刺激するうえ、彼女が咥えた亀頭には舌と唇を使った濃厚な刺激を追加してくるのだ。

 これには長く耐えられない。

 特に口の中で与えられる刺激は秀逸だ。
 ネリスの舌技は神業クラス。彼女自身は自覚はないかもしれないが男を喜ばせるポイントを的確につかんでいる。

「あふっ、んふっ、にゅぽ、じゅるる……んっ……ろう?」
 さらには、んふーんふーと肉棒に当たる鼻息の熱と、意図せず咥えたまま喋る姿。そして上目遣いでクラムをみるその顔!

 刺激以上に見た目から受ける快感もまた秀逸すぎる。
 少女の様な見た目のネリスからは背徳的なそれを感じ、背筋をゾクゾクしたものが這い上がる。

「すっげ……気持ちい────死んじまう」
「れえ? ほんあ?!」

 う、やめて、気持ち良すぎる。

 ニュルニュルと口の中で蠢くネリスの舌がクラムの尿道口をツンツンと刺激し、射精を促す。
 更には唇と軽く歯を充てることで亀頭のカリと適格に刺激し、ドンドン追い詰めていく。

 これ以上はもたないと思ったクラムは反撃にうつる。
 パイズリをしているだけで興奮しているらしいネリス。その乳首がピンと立っている所をめがけて指で挿むとネリスが切なげな声を上げる────肉棒を咥えたまま。

「んふぅぅーーーーー……♡」

 おっふ! 失敗────!
 ネリスは突如胸に受けた刺激に軽く絶頂に達してしまい、クラムの肉棒をこれでもかと乳房で挿み押しつぶす。
 口の中では吐息と唾液と舌が混ざり合い複雑怪奇で天孫降臨のぉぉぉぉぉおお────。


「う──……ネリス飲んで!」
「んふっ??」

 ほえ? という呆けたようなネリスの顔を見た瞬間、クラムの肉棒が爆発する。
 昨夜あれ程出したというのに、まだこんなに出るらしい。

 目を白黒させるネリスの口にたっぷりの精子をプレゼント。
 突然のことですぐには対処できなかったネリス。いつもなら素早く口に中で捌いて受け流すのだが、今回はネリスがイッタ瞬間のことだったので、対処が遅れる。

 おかげで口に端から精子がトロリと溢れて、彼女の豊満な胸に垂れていく。

「んっ♡ んふ!? んーーーーー♡」

 こく、こく、こく……。
 ようやく落ち着いたネリスが、慣れた様子でクラムの精子を飲み下していく。
 そして、あらかた飲み下したところで、

「あーーん」

 ちゃんと飲んだよ? と、そう言わんばかりにクラムに口の中を見せると、ニュポンと抜けた肉棒がようやく快楽の壺から解放される。

 少し萎えた肉棒だが、それでも元気よくそそり立っており、残りに精子をトロリトロリとネリスの乳首に垂らしていく。
 まるでミルクのように、乳首に当たった精子がツーーーーと糸を引きながら床に落ちていった。

 その一連の光景がまるで完成された構成のようで、クラムは感動すら覚える。

 溢れた精子でトロリと汚れたネリスは美しく、最後に見せた顔は口を開けた姿。
 その中では彼女の赤い舌の上にクラムの出した精子が小さな池を作っており、確かにここに出したのだという征服感染みたものを感じさせた。

 それをクラムが確認したことをネリスは見届けると、殊更ゆっくり口を閉じ────……。

「あ~~~ん……こく、こくん」

 ゆっくり、ごっくん────と飲み下していく。
 彼女の白い頤が蠢き、あの精子がそこを流れて胃に落ちていく様子まで幻視で来た。


 完璧だよネリス──……。


 最後は、
「綺麗にするね? あむっ」

 そう言ってまだそそり立つクラムの肉棒に躊躇いなく吸い付くとチュウチュウと口をすぼめて尿道口に残った精子すらも吸いつくしてくれた。

 射精直後の敏感なそれはネリスの咥える刺激によって本当に死んでしまいそうになる。

「ふぅ……ネリ、ス」
「ちゅう、ちゅうぅぅ♡」

 こくり、と最後に一度喉を鳴らして最後の一滴まで吸いつくすと、ようやくお掃除フェラを辞めてネリスが微笑む。

「んふ……にゅぽ♡ はぁぁぁ……凄く濃かったね」
「おう……ネリスさん。最高です!」

 ベッドに後ろ手にもたれるようにして脱力するクラム。
 
 精子と唾液と汗に濡れたネリスはキラキラと朝日を浴びて輝いていた。
 短時間で満足。

 朝から腰が抜けるかと思った……。


 二度寝────ぐぅ……。

 身体を拭いているネリスの御姿を眺めながらクラムはまたゆっくりと微睡んでいく。
 ただただ、幸せを感じながら……。



※ キャラ紹介 ※

登場キャラ



名前:ネリス
・色白で小柄──普通の人間(ホビットの血混じり?)
・普段は大人しいがクラムとはよく話す…
・クラムの幼馴染で今は嫁
・年齢はかなり若い
・クラムとの間に娘がいる(娘:ルゥナ)



しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...