319 / 405
Episode⑤ 女の勝ち組/女の負け組
第34章|普通じゃない関係 <5>BARでの会話 その2(井場本花蓮の視点)
しおりを挟む
<5>
「・・・・・・・・・ところで、晴久は元気? 」風寿くんが息子の名前を出した。
「元気だよ。今日は仕事の都合で東京泊になったから、シッターさんにお世話をお願いしてるの。そうだ、あの子、とても頭がいいのよ。この前は、大人みたいな読書感想文を書いてたからびっくりした。そんなことまで深掘りして考えてたの? って。親バカだけど」
「頭のつくりは、母親に似たのかな」風寿くんが私をからかうように笑った。
「うん。その通り! 私も子供の頃から、文章を書くのは得意だった」
ママ友の前だったら絶対に見せない自慢したい気持ちも、風寿くんの前では隠さない。『こんなことを言ったら傲慢だと思われるかも』を二手先、三手先まで読み合う高度なコミュニケーションは、彼の前では必要ない。
「それにしても、オムツを替えてあげたあの子が、もう作文を書いているとはなぁ・・・・・・」
「あ、それ三人で出かけたときだよね。私あの頃、絶対に産後うつだったと思う。晴久のこと、とても可愛いと思ってたのに、ものすごく憎たらしくなったり・・・・・・精神的に不安定すぎて、もしあのまま一人で子育てしてたら、いまごろどうなってたかわかんない」
当時、晴久は生後半年を過ぎたくらいだったろうか。
既に私は仕事に復帰していて、しかも夫は一切の育児を手伝わずに毎晩出歩いていたので、心身共に疲労困憊でイライラしていた。まだ産後で体調も悪いなか、仕事を終えたあとは自宅で『私の考える理想の育児』を目指した。でも、何もかもを思う通りにやろうとして、かえって子供に八つ当たりすることが続いていた。母子が家庭という閉じられた世界で向き合っていることが、完全に裏目に出ていた。
私の異様な気配を感じ取って新幹線に乗って様子を見に来た風寿くんの前で号泣して、少しは周囲に頼って休んだほうがいい、理想にこだわりすぎるな、と諭された。あのころの苦い経験から、今は人選をしっかりしたうえで、他人の力も借りて子育てする方針にしている。
今夜、晴久のケアをお願いしているシッターさんも、長年の付き合いがあって信頼できる人だ。
母親が子供を預けて外出していると、育児放棄だとか、母性はないのかとか、何かと強い批判を受ける。それでも私には、母親だけが育児を背負うライフスタイルは向いていなかったのだから仕方が無い。
「確かにあの頃の花蓮は普通じゃなかったね、ずっと気が立ってるみたいだった」
「ホルモンバランスのせいかな。私、メンタルの強さには自信あったのに! でも自分では、おかしいって気づいてなかったんだよね」
「嵐のまっただ中にいる時は、自分のことが客観的に見えない。抜け出す方法はすぐそこにあるのに。心の調子を崩すときは、わりとそんな感じが多いのかもしれない」
「そうかも」
うなずいたタイミングで、隣り合った風寿くんと目が合った。
「・・・・・・・・・・・・なぁ、花蓮。何かあったのか? 」
「・・・・・・・・・えっ? 」
「表情が、少し浮かないから、気になった」
「そ、そうかな~。仕事がハードだったから疲れちゃったのかな♪ 」
ちょっと微妙な沈黙が流れた。
風寿くんはきっと、今、言葉を探している。軽率なことを言わないように。
「あ。そうだ! さっき『何もかも順調』って言ってたけど。・・・・・・風寿くん、カ・ノ・ジョ、できた? 」
わざと、おどけたような声色で言った。
夫と私の間のすれ違いを知られたくはない。
だって今日まで、一生懸命、井場本との壊れかけた結婚生活を続ける努力をしてきたのだ。傷を塗り込めて。崩れるかけらを拾い集めて。
「・・・・・・・・・ん? 今、全然そういう話題じゃなかっただろ」
「え~。いいじゃない。たまには人の恋バナが聞きたい。教えてよ~」
ここで、いよいよ私のシンデレラストーリーがだめになりかけているかもしれないと泣いたら、負けを認めることになるみたいで耐えられない。抱えきれないほどの不安や哀しさを悟られないために、いったん身構える時間が欲しかった。
「彼女、いないよ。そういう浮いた話は最近なし」
「ふーん。そっか・・・・・・」
ふてくされたような表情で答える風寿くんに、湧き上がったなんとも言えない感情を悟られないように、クスクスと作り笑顔で誤魔化した。
風寿くんは、私ほどではないけれど、常にそこそこモテている。大学の時、臨床実習の学生として大学病院の精神科に回ってきた彼を見て、看護師たちが「今回の実習生、誰がタイプ?」「鈴木君がカワイイと思う」「だよね~」などと、キャッキャと話していたのをうっかり聞いたりもした。
これまでに何人か、お付き合いした女性もいたみたいだ。
でも、私の知る限り、風寿くんのお付き合いはどれも長続きしていない。
「あのね。さっきの話だけど。心配いらないよ。私は全部、うまくやれてるから」
「そうか・・・・・・」
彼が黙ってお酒をひとくち飲んだ。
上背があるせいで、風寿くんは時々、背を丸めた姿勢になっている。今日もバーカウンターの高さが少し足りていない。シャツの下の骨ばった身体が、湾曲して、綺麗な背中の曲線を作り出していた。
彼が時おり無意識に見せるこの線が、私はとても好きだ。
見慣れた横顔。左頬にある小さなほくろ。自分の身体にはない筋肉のふくらみがついた首と肩。そしてすっとした背中。たまらなくいい形。もし自分が芸術家だったら、きっとこの焦がれるような線を思い浮かべて、何かに表現して昇華したいと思うんだろう。
最初は、風寿くんに大学病院の屋上で声をかけたことを、クリスチャンとして『汝の隣人を愛せよ』を実践した、と思っていた。『善きサマリア人』として、道端で死にかけている彼に手を差し伸べてあげた、と思っていた。
たぶんそれは勝手な思い込みだった。私は、聖書の教えを忠実に守れるような人格者ではない。聖人のようになんて永遠になれない。捨て猫みたいに衰弱していた彼を治癒させることで、教授や同僚や神様に、よくできましたと認められたかっただけなんだと思う。けれど、そんなことも、今となってはどうだって良くなっている。
彼の隣にいると、馴染みの毛布に包まれているみたいな気持ちになる。
身体が離れると、また会いたい、と思う。
この人を自分だけのものにしてみたい、と思ってしまう。
もし、もしも。
私が、そのへんにいくらでもいるような、普通の女だったら。
もしかしたら風寿くんと結婚して、一緒に暮らしていたのかもしれない。
「・・・・・・・・・ところで、晴久は元気? 」風寿くんが息子の名前を出した。
「元気だよ。今日は仕事の都合で東京泊になったから、シッターさんにお世話をお願いしてるの。そうだ、あの子、とても頭がいいのよ。この前は、大人みたいな読書感想文を書いてたからびっくりした。そんなことまで深掘りして考えてたの? って。親バカだけど」
「頭のつくりは、母親に似たのかな」風寿くんが私をからかうように笑った。
「うん。その通り! 私も子供の頃から、文章を書くのは得意だった」
ママ友の前だったら絶対に見せない自慢したい気持ちも、風寿くんの前では隠さない。『こんなことを言ったら傲慢だと思われるかも』を二手先、三手先まで読み合う高度なコミュニケーションは、彼の前では必要ない。
「それにしても、オムツを替えてあげたあの子が、もう作文を書いているとはなぁ・・・・・・」
「あ、それ三人で出かけたときだよね。私あの頃、絶対に産後うつだったと思う。晴久のこと、とても可愛いと思ってたのに、ものすごく憎たらしくなったり・・・・・・精神的に不安定すぎて、もしあのまま一人で子育てしてたら、いまごろどうなってたかわかんない」
当時、晴久は生後半年を過ぎたくらいだったろうか。
既に私は仕事に復帰していて、しかも夫は一切の育児を手伝わずに毎晩出歩いていたので、心身共に疲労困憊でイライラしていた。まだ産後で体調も悪いなか、仕事を終えたあとは自宅で『私の考える理想の育児』を目指した。でも、何もかもを思う通りにやろうとして、かえって子供に八つ当たりすることが続いていた。母子が家庭という閉じられた世界で向き合っていることが、完全に裏目に出ていた。
私の異様な気配を感じ取って新幹線に乗って様子を見に来た風寿くんの前で号泣して、少しは周囲に頼って休んだほうがいい、理想にこだわりすぎるな、と諭された。あのころの苦い経験から、今は人選をしっかりしたうえで、他人の力も借りて子育てする方針にしている。
今夜、晴久のケアをお願いしているシッターさんも、長年の付き合いがあって信頼できる人だ。
母親が子供を預けて外出していると、育児放棄だとか、母性はないのかとか、何かと強い批判を受ける。それでも私には、母親だけが育児を背負うライフスタイルは向いていなかったのだから仕方が無い。
「確かにあの頃の花蓮は普通じゃなかったね、ずっと気が立ってるみたいだった」
「ホルモンバランスのせいかな。私、メンタルの強さには自信あったのに! でも自分では、おかしいって気づいてなかったんだよね」
「嵐のまっただ中にいる時は、自分のことが客観的に見えない。抜け出す方法はすぐそこにあるのに。心の調子を崩すときは、わりとそんな感じが多いのかもしれない」
「そうかも」
うなずいたタイミングで、隣り合った風寿くんと目が合った。
「・・・・・・・・・・・・なぁ、花蓮。何かあったのか? 」
「・・・・・・・・・えっ? 」
「表情が、少し浮かないから、気になった」
「そ、そうかな~。仕事がハードだったから疲れちゃったのかな♪ 」
ちょっと微妙な沈黙が流れた。
風寿くんはきっと、今、言葉を探している。軽率なことを言わないように。
「あ。そうだ! さっき『何もかも順調』って言ってたけど。・・・・・・風寿くん、カ・ノ・ジョ、できた? 」
わざと、おどけたような声色で言った。
夫と私の間のすれ違いを知られたくはない。
だって今日まで、一生懸命、井場本との壊れかけた結婚生活を続ける努力をしてきたのだ。傷を塗り込めて。崩れるかけらを拾い集めて。
「・・・・・・・・・ん? 今、全然そういう話題じゃなかっただろ」
「え~。いいじゃない。たまには人の恋バナが聞きたい。教えてよ~」
ここで、いよいよ私のシンデレラストーリーがだめになりかけているかもしれないと泣いたら、負けを認めることになるみたいで耐えられない。抱えきれないほどの不安や哀しさを悟られないために、いったん身構える時間が欲しかった。
「彼女、いないよ。そういう浮いた話は最近なし」
「ふーん。そっか・・・・・・」
ふてくされたような表情で答える風寿くんに、湧き上がったなんとも言えない感情を悟られないように、クスクスと作り笑顔で誤魔化した。
風寿くんは、私ほどではないけれど、常にそこそこモテている。大学の時、臨床実習の学生として大学病院の精神科に回ってきた彼を見て、看護師たちが「今回の実習生、誰がタイプ?」「鈴木君がカワイイと思う」「だよね~」などと、キャッキャと話していたのをうっかり聞いたりもした。
これまでに何人か、お付き合いした女性もいたみたいだ。
でも、私の知る限り、風寿くんのお付き合いはどれも長続きしていない。
「あのね。さっきの話だけど。心配いらないよ。私は全部、うまくやれてるから」
「そうか・・・・・・」
彼が黙ってお酒をひとくち飲んだ。
上背があるせいで、風寿くんは時々、背を丸めた姿勢になっている。今日もバーカウンターの高さが少し足りていない。シャツの下の骨ばった身体が、湾曲して、綺麗な背中の曲線を作り出していた。
彼が時おり無意識に見せるこの線が、私はとても好きだ。
見慣れた横顔。左頬にある小さなほくろ。自分の身体にはない筋肉のふくらみがついた首と肩。そしてすっとした背中。たまらなくいい形。もし自分が芸術家だったら、きっとこの焦がれるような線を思い浮かべて、何かに表現して昇華したいと思うんだろう。
最初は、風寿くんに大学病院の屋上で声をかけたことを、クリスチャンとして『汝の隣人を愛せよ』を実践した、と思っていた。『善きサマリア人』として、道端で死にかけている彼に手を差し伸べてあげた、と思っていた。
たぶんそれは勝手な思い込みだった。私は、聖書の教えを忠実に守れるような人格者ではない。聖人のようになんて永遠になれない。捨て猫みたいに衰弱していた彼を治癒させることで、教授や同僚や神様に、よくできましたと認められたかっただけなんだと思う。けれど、そんなことも、今となってはどうだって良くなっている。
彼の隣にいると、馴染みの毛布に包まれているみたいな気持ちになる。
身体が離れると、また会いたい、と思う。
この人を自分だけのものにしてみたい、と思ってしまう。
もし、もしも。
私が、そのへんにいくらでもいるような、普通の女だったら。
もしかしたら風寿くんと結婚して、一緒に暮らしていたのかもしれない。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
幼馴染と話し合って恋人になってみた→夫婦になってみた
久野真一
青春
最近の俺はちょっとした悩みを抱えている。クラスメート曰く、
幼馴染である百合(ゆり)と仲が良すぎるせいで付き合ってるか気になるらしい。
堀川百合(ほりかわゆり)。美人で成績優秀、運動完璧だけど朝が弱くてゲーム好きな天才肌の女の子。
猫みたいに気まぐれだけど優しい一面もあるそんな女の子。
百合とはゲームや面白いことが好きなところが馬が合って仲の良い関係を続けている。
そんな百合は今年は隣のクラス。俺と付き合ってるのかよく勘ぐられるらしい。
男女が仲良くしてるからすぐ付き合ってるだの何だの勘ぐってくるのは困る。
とはいえ。百合は異性としても魅力的なわけで付き合ってみたいという気持ちもある。
そんなことを悩んでいたある日の下校途中。百合から
「修二は私と恋人になりたい?」
なんて聞かれた。考えた末の言葉らしい。
百合としても満更じゃないのなら恋人になるのを躊躇する理由もない。
「なれたらいいと思ってる」
少し曖昧な返事とともに恋人になった俺たち。
食べさせあいをしたり、キスやその先もしてみたり。
恋人になった後は今までよりもっと楽しい毎日。
そんな俺達は大学に入る時に籍を入れて学生夫婦としての生活も開始。
夜一緒に寝たり、一緒に大学の講義を受けたり、新婚旅行に行ったりと
新婚生活も満喫中。
これは俺と百合が恋人としてイチャイチャしたり、
新婚生活を楽しんだりする、甘くてほのぼのとする日常のお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる