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第一章

第七話 報酬と血

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次の日、僕らは朝から湖に残ったクロンダールを狩っていた。
ここの住民の方も何人かに手伝ってもらい、何とかお昼までに湖のすべてのクロンダールを狩り終えることが出来た。

「君たち、本当にありがとう。これでこの場所も少しは安泰じゃろう。
 報酬はギルドでもらっとくれ。弾んでおったから期待しておれ。」
「ありがとうございます!また、いつか来ますね。」
「お世話になりました。」

僕らは依頼達成のサインを貰い、冒険ギルドへと帰っていった。


冒険ギルドに到着し、早速受付に依頼達成の報告に行く。

「ミドルさん、それにサラさん!今回は本当にお疲れさまでした!」

受付のお姉さんが元気よく声をかけてくる。

「あ、ありがとうございます。」
「でも、どうしてそんなに嬉しそうなんです?」

「湖の町ニハボスの村長からお話は聞きましたよ!クロンダールを狩りつくしたそうじゃないですか!」

その言葉を聞きギルドにいた他のテイマーたちがざわつき始める。

「ち、ちょっと声を抑えてください。あまり目立ちたくないので。」
「すいません、興奮してしまって。
 報酬も村長からいただいていますが多いので別室で受け渡しとなります。こちらにお越しください。」
「そんなに多いんですか?」
「あの村長、どんだけ弾んだんだよ。」

受付のお姉さんに連れられ、テイマーたちに横目で見られながら僕とサラは別室に移動した。

別室に到着し、中に入るとそこにはゴートテイマーのコスモスが座っていた。

「やぁ、君たち。」
「ご無沙汰してます。」
「ゴ、ゴ、ゴートテイマー!?」
「ミドル君は久しぶりだね。そちらのお嬢さんは初めましてかな。まあ、座りなさい。」

僕らはそう促されゴートテイマーの体面に座る。

「まずは、今回の依頼の報酬からだ。」

ゴートテイマーがそう言うと、付き人の一人がお盆に乗った大量の金貨を持ってくる。

「これが、今回君たちの依頼の達成報酬だ。」
「え~。これいくらあるんですか!?」
「こんなにあるんですか。」
「これだけあれば遊んで暮らせるな。好きに使いたまえ。まあ、これだけのお金を管理するのは大変だろうから、ギルドで預かっておくよ。使いたいときには言ってくれればいつでも準備はしておく。」

サラは大金を前に少し、思考が止まってしまっている。

「でも、お金を渡すだけためにゴートテイマーがここに来るはずないですよね?
 何か他に理由があるんですか?」

僕の質問にゴートテイマーは鳩が豆を食らったような顔をした。
そして、一息ため息をつくと。

「君は本当にすごいな。そうだ。君たちが今回討伐したキング・クロンダールは私たち冒険ギルドが今追っている事件と関係があるんだ。」
「事件?」
「ああ。キング・クロンダールは何かおかしいことはなかったかい?」
「魔法を使ってきたり、討伐した後に何か光るものが出てきました。」
「やはりか。おそらくそのキング・クロンダールは何者かによって意図的に強化されたキング・クロンダールなんだ。他にも同じような魔物が最近現れ始めているんだ。」
「何者かに。なるほど。それで僕たちにどうしろと?」
「君たちにはこの事件、魔物特異化事件に協力してもらいたいのだ。報酬はしっかり出すよ。」
「ミドル、どうするの?」

サラは正気に戻ったのか、僕に尋ねてくる。

「そうですね。協力するには条件があります。」
「条件か。」
「はい、まず協力です。僕たちの都合を優先させてください。」
「分かった。」
「そして、次に僕の名前は僕が学園に入学するまでは公開しないでください。」
「その条件は受け入れるが君はどうして目立とうとしないのだ?前回もそうだ。」
「それは・・・・・言えません。」
「そうか。分かった。何はともあれ、これからよろしく頼む、サラ君、ミドル君。」
「「はい!」」

僕らはそう言って冒険ギルドを後にした。


「そういえば、サラはどの辺に住んでるんだ?」
「ん?家?・・・ないよ。」
「はい?」
「私、家出してきたから帰る家ないんだ。だからミドル、うちに泊めて!お願い!」

サラは手を顔の前で合わせ、ウインクして頼んでくる。
そんな風に頼まれたら断れるはずもなく僕の家に連れて帰った。


「ただいま~。」
「お帰りなs・・・・。
 あなた~!ミドルが女の子連れて帰ってきたわ!!」
「なに!?今日はごちそうだな!」

帰った瞬間、両親が騒ぎ始めた。
騒ぎ始めた両親を止めることもできず、なすがままサラと一緒に食卓を囲んでいた。

「ミドルの家は賑やかでいいわね。」
「そうか?うるさいだけだろ。」
「そんなことないよ。家よりはまし・・・」
「ん?なんか言ったか?」

両親の騒ぐ声で最後の方が聞き取れなかった。

「いや、何でもないよ。」


それからは何事もなくサラはお母さんの部屋で一緒に寝て、僕も自室のベットで寝た。




次の日の朝、僕らはサラと共にダンジョンに来ていた。
10階層のダンジョンボスと呼ばれる魔物を倒すためである。
ダンジョンボスについていくつか調べて見た。
ダンジョンボスはトライガルという獣族でも上位に入る虎型モンスターで、単体でもかなりの強さを持つが、これまでのモンキートやコングートを使役してくるため厄介らしい。

ダンジョンに入り魔物を討伐しながら、やっとのことで10階層の入り口の大きな門の前まで到着した。

「サラ、準備はいい?」
「はい!」
「アストレアもレオパルドもいいか?」
「はい!」
「ガルルルル!」
「よし、行くぞ。」

僕らはそう言って、門を開き中へ入っていった。

中に入ると、周りを囲む灯篭に火が付く。
その中心に目を向けると、トライガルが待ち構えていた。
かなり大きく、キング・クロンダールと同じくらいの大きさだ。


ガア゛ア゛ア゛ア゛


トラガイルが咆哮すると、何体ものモンキートやコングートが姿を現す。

「サラとレオパルドはモンキートとコングートを頼む」
「はい!」
「アストレアは僕とトライガルを叩く。」
「分かりました。」

そう言って僕とアストレアはトライガルに向かって走り出す。
アストレアは透過をかけ、モンキートやコングートに気付かれないようにする。
僕らは一直線にトライガルへ向かう。

「レオパルド!行くわよ!ワールウィンド」

サラの指示を受け、レオパルドはサラの周りを高速で走り回り始める。
レオパルドの走った後がだんだん砂煙が経ち始め、大きな旋風となっていく。
その旋風は周りのモンキートやコングートを巻き込む。

「いいよ、レオパルド!そのまま周り続けて!!」
「ガルルルル!」


トライガルに接近した僕はまず、右前足をカトラスで切り裂く。
効果はあったらしくトライガルは大きく咆哮する。
その後、大きく飛び上がると天井にくっつく。
サラ達のを見つけ、彼女たちの方向に飛ぼうとしていく。
が、それをアストレアが幻惑で阻止する。
トライガルの飛んだ方向は壁であり、壁に強くぶつかり床に落ちてくる。
僕はそれをチャンスと見て、再び接近し今度は、胴体を突き刺す。
それでもトドメとはならず、トライガルはまた大きな咆哮を上げる。
しかし、今度はモンキートやコングートを大量に呼び出す。
そして、トライガルの目の色も変わる。

「ミドル!さすがにこれ以上来られたら無理よ!」

サラとレオパルドの方にも限界が来そうだ。
サラやレオパルドのためにも早く決着をつけなくてはそう思う。

「分かった!もう少し頑張ってくれ!」

僕はそう言って、トライガルの方を見て驚く。
透過が効いているはずなのに、間違いなく今目が合っているからだ。
僕は今までとは違う雰囲気を感じ、態勢を整える。

トライガルは僕の方真っ直ぐ目がけて突っ込んでくる。
その速さは今までとは比べ物にならないくらいだ。
完全にパワーアップしている。
僕はカトラスで攻撃を受ける。
が、そのまま僕に攻撃の隙を与えず連続で噛みつきやパンチ、頭突きなど攻撃してくる。
僕も守るだけで精いっぱいだ。
僕は攻撃されながらも指示を出す。

「アストレア!剣!」
「はい!」

アストレアは剣を持ち、トライガルの方へ走ってくる。
そして、飛び上がり、剣を振りかぶる。
トラガイルがアストレアに気付いた時にはすでに剣を振り下ろしていた。

スパンッ

そんな音と共に、アストレアの剣はトライガルの首を綺麗に切断した。
トラガイルが消えると同時にモンキートやコングートも姿を消した。

「ミドル!やったね!」
「ああ。アストレアもご苦労さん。」
「ありがとうございます!」

僕らはトライガルのドロップ品である、毛皮を回収しダンジョンを後にし、冒険ギルドへ向かった。



冒険ギルドに到着し、受付のいつものお姉さんにドロップ品を提出する。

「トライガルの毛皮ですね。10階層攻略おめでとうございます。」
「ありがとうございます。」
「お二人とものギルドカードに貢献度を反映しておきました。
 次回のダンジョンからは11階層から始めることが出来るようになりました。
 ダンジョンに入るときに選択できます。」
「分かりました。ありがとうございます。」

僕らは家に帰り、それぞれ床に就いた。



翌日、僕らはサラ達と街へ来ていた。

「ミドル、今日はどこに行くの?」
「今日は大きな戦いが続いたから休憩もかねて買い物だ。」
「買い物?別に欲しいものはないけど。」
「そんなこと言うなって。まあ付いてこい。」

僕はそう言ってしばらく歩き、サラを連れ、細い路地裏に入っていく。

「こんなとこにもお店があったんですね。良く知ってるね。」
「僕もたまたま見つけたんだよ。」

そんな話をして、店の扉を開け中に入っていく。

「ドーラさん!また来たよ!」

僕がそう声をかけると、奥の方からドーラが出てきた。

「おお、ミドルか。久しぶりじゃのう。隣のおなごはガールフレンドかい?」
「そんなんじゃないよ。彼女は僕の仲間のサラだよ。」
「ど、どうも。」
「そうかい、そうかい。そういえばカトラスはどうじゃ?」
「とっても使いやすいよ。使っていて違和感がないんだ。」
「そうじゃろ。もうそれはアンタの血肉と同然じゃ。大切に使うんじゃよ。」
「もちろん。」
「今日はそれで何を探しに来たんじゃ?」
「今日はサラの魔道具で何かいいものがあれば買いに来たんだ。」
「彼女のか。ちょっと待っておれ。」

ドーラはそう言って店の奥を探し始めた。

「ここって何の店なの?」

ドーラを待っている間にサラが僕に小声で話しかけてくる。

「ここは魔道具のお店だよ。このカトラスもこのドーラの店で買ったんだ。」
「そうなの!その武器の事、私気になってたの。」
「これは盾にも短剣にも僕の意思で変えられる魔道具なんだ。」

そう言って僕はサラにカトラスの変化を見せる。

「ほんとにそれすごいよね。」
「今日はサラの魔道具を買いに来たんだ。ドーラさんがいいものを見繕ってくれるさ。」

そんな話をしていると奥からドーラが何かを持って出てきた。

「あったぞ。嬢ちゃんに合う魔道具。」

そう言ってドーラはその本のようなものを僕たちに見せてくる。

「ルロロの書じゃ」
「「ルロロの書?」」
「嬢ちゃんのパートナーは近接を得意としておるじゃろ?」
「え!?ええ、そうですけど。」

ドーラにレオパルドの事を言い当てられ驚いた声を上げるサラ。

「じゃから、遠距離で援護してやる者が必要と思ってな。
 このルロロの書は持つ者によって使える魔法が変わる魔導書でな。どんな魔法が使えるか分からんが嬢ちゃんにはピッタリじゃろう。」
「そうか、じゃあそれを買おう。な!サラ!」
「毎度ありじゃ。今回も血が必要じゃからの。」
「分かったよ。」
「ち、血!?」

血と聞いて騒いでいるサラを無視して、僕は店を出ようとする。

「あっ、ドーラさん。どうしてこんなところで魔道具の店なんてやってるの。」
「んー。そうじゃの。今は乙女の秘密ということにしておく。
 ミドルが知るのは少し早いからのう。」
「そっか、また来るね。」
「おう、いつでも待っとるぞ。」
「ち、血って、血って何!?」

僕らはそう言ってドーラの店を後にした。
それから、町で少し買い物をした。
アストレアにアップルパイを買ってあげたり、レオパルドにお肉を
サラを落ち着かせるためにプレゼントとして、エナンという魔女のかぶっているような帽子を買ってあげた。


家に帰り、僕とサラは僕の部屋で机の上に置いたルロロの書と向き合っていた。
カトラスのときと同様血を垂らすだけらしい。
サラは一つ息を飲み、右手で用意していたナイフを握る。
ナイフの刃がだんだん左手の指に近づいていく。
が、あと少しのところでナイフの動きが止まる。

「いや!やっぱり無理です。ミドルがやって!一回やったんでしょ!」

そう言って、ナイフを僕に渡してくる。
僕は一つ息を吐くと、ナイフを受け取り

「痛くても文句言うんじゃないぞ。」

そう言って、サラの左手を取りナイフを近づけていく。
その間、サラは目を瞑って、上を向き歯を食いしばっていた。
ナイフの刃の先で傷を入れるとそこから、ツーっと血が流れてきて、ポタンと一滴ルロロの書の上に落ちた。
すると、ルロロの書が一度光り、また元に戻った。

「終わったぞ。」
「ちょっと痛かった。」
「文句言うなって言ったろ!」
「これでルロロの書が使えるようになったの?」
「たぶんな。明日ダンジョンでで使ってみよう。」
「分かった。」

一回目とは違って少しにぎやかに魔道具の血の儀式を終えた。
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