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第三章 紡がれた詩
3-34.安い!早い!確かな信頼のノルン便、出動です!
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『永き時を経てなお可憐であらせられるフィアネリンデお嬢様、今更ながらにこのような文を送りつける愚かな行為を何卒ご容赦ください。
愚者たる私の名はピヴモット・バリスタン。かつてお嬢様のお側に控えることを許されし者です。覚えておいででしょうか?
今回、筆を取ったのは愚かな私めの独白を聞いていただきたかった故。見るに堪えないとお感じであらば読まずに破棄していただいても一向に構いません。なにせ私は一の臣下にありながら主人を護れなかった愚鈍なエルフなのですから。
お嬢様が姿を消したあの日から二週間、天空都市【ウラノス】にとどまらず地上都市【エイダフォス】の隅々まで、ありとあらゆる権力を行使してエルフ国【レユニョレ】の隅から隅までありとあらゆるところを探して回りました。
動員されたのは五十万人を超えます。それは【レユニョレ】の半数以上の者が関わったということ。それだけの捜索で得られた情報は『人間の関与』という些細な事のみ。
当然のように怒りを湛えた国王陛下は在国していた人間の全てを招集し、お嬢様に関する情報を持たぬのなら二度と【レユニョレ】に訪れることを禁ずる、と厳しいお達しを与えて国から追い出したのです。
元より遥かな遠地に住む人間とは僅かな交流しかなかった。そこに最後通牒のような一方的な無理難題をもたされればそれも途絶えるというもの。
しかしそれは国王陛下の苦渋の決断。例え人間との関係が悪化したとしても、それでお嬢様が見つかるのならばとされた英断だと私は理解しております。
残念ながらその後の祖国のことは私には分かりません。と言うのも、人間などに任せておけぬと考え陛下に直訴し、諜報に長ける二十名の精鋭を率いて追い出された人間と共に【レユニョレ】を後にしたからです。
そのときの仲間ですら今はもうどこでどうしているのかは分かりませんが、旅立ちの際に『お嬢様が見つかったのなら起動せよ』と持たされた魔導具が発動しなかったことを見るに、思わしい成果は上げられなかったのでしょう。
かく言う私も人間世界を彷徨いながらお嬢様の情報を集めること二十年。何の情報も得られぬことに絶望するまで探し続けましたが、ただ一片の欠片ですら見出せないことに心を病み、流れ着いたドワーフ国【サンタ・サ・スケス】の首都メレキヤで己の無力さを叩き直すよう鍛冶へと没頭する今に至るというわけなのです。
そんな日々の中、先日信じられない物を目にして震えが止まりませんでした。それは自分の戒めの為にと目につくところに飾ってあった陛下から賜りしあの魔導具が砕けていたのを目にしたからです。
それは即ちお嬢様が見つかったとの通告に他ならず、夜中に雄叫びを上げて衛兵を呼ばれたのは恥ずかしながらも感極まってのこと。
お嬢様が攫われてからもう五十年の月日が流れました。何処の誰が成し得たのか知る術はございませんが、そんなことは些細。ただひたすらにお嬢様がご無事であられた事実に感激し三日ほど浮かれて酒浸りとなった事実は、恥ずかしながらもここに告白しておきます。
しかし、奇跡は終わりませんでした。
ようやく仕事が手につくようになった私が仕事に復帰して一ヵ月を少し過ぎた頃、懇意にしている若い魔導具職人から『エルフが来ている』と連絡を受けたのです。
最初は興味本意でした。エルフとは犬猿の仲であるドワーフの町の奥の奥、こんなところまでやって来る物好きの顔を拝んでやろう、と。
ソララの工房でその者がやって来るのを窺っていたのですが『ニナちゃん』と呼ばれているエルフを目の当たりにした途端に軽々しい気分など吹き飛んでいました。それも今思えば仕方のないこと。
何故なら、私が探し求め、絶望の果てに諦めてしまったフィアネリンデお嬢様がそこにいらっしゃったからに他なりません。
すぐさま飛び出しその御身を抱きしめたい衝動に駆られました。ですが私はお嬢様を諦めてしまった愚鈍なる元侍従。今更どんな顔を晒すつもりかと己を戒め、姿を晒す事を良しとしませんでした。
ですが、どうしてもお嬢様に逢いたい。かつての頃のようにお側に居させて欲しい。その想いは日毎に膨れ上がり居ても立っても居られなくなってしまった私にソララはある提案をしてくれました。
その提案というのは、私が三十年かけて培ってきた鍛冶の能力を全て注ぎ込み、貴女様が持つに相応しき魔導具を造ること。己の結晶たるその魔導具がお嬢様と共に在ることは自分自身が側に居続けるのと同義なのではないかと諭されたのです。
正に目から鱗とはこの事でした。自分がお嬢様の隣に立つことを許されぬのなら、自分の身代わりとなる物を造れば良い。それこそが今の私に出来る最善手であり、それこそがお嬢様から離れた今の私の生きる道。
ならばと、魔導具に関して右に出る者のいないソララの助言を受けつつ、全身全霊を込めて貴女様にお贈りする髪留めを造りました。原理に関しては私の理解が及ばぬ為詳しくは説明出来ませんが、彼女曰く『三色の魔石の力が融合することにより生ずる特殊な魔力があらゆる厄災から護ってくれるだろう』とのこと。
不肖なる者が造りし髪飾りなれど、是非、御身のお側に置いて頂けたら幸いなります。
フィアネリンデお嬢様……いや、ニナお嬢様。
貴女様のこれからが幸多き明るい未来になりますよう心からお祈り申し上げます』
筆を置いた男は達成感にも似た清々しさを感じて深く深く息を吐き出した。
それは五十年にも及ぶ肩の荷がようやく降りたことによる解放の証。
フィアネリンデを探して二十年、行けども行けども光明の見えない暗いトンネルを走り続けるのは並大抵の事ではなかった。ましてやそれが違種族たる人間の住む地、さらに悪い事に世界戦争時代の真っ只中。
心が折れ、他に逃げようとも誰が彼を責められようか。否、誰もが責める権利など持ってはいない。
「お~じさんっ」
「おおっ、良いタイミングだなノルン殿」
自らの分身として造り上げた最高傑作である髪留めは実に可愛らしいもの。それは彼女を想い、彼女に似合うようにと考えに考えた末に出された結論。
赤、黄、緑の三つの円は一ミリまで小さくされた魔石によって形作られている。細かくされた透明度の高い石は陽の光を受けてキラキラと輝く。その三円の重なり合う中心には青と白の交差する羽根。
これは今は使われなくなった古きエルフ王家の家紋である。
それを最上級の布で造られた小袋に仕舞ったタイミングを見計らうように現れたのは、黒尽くめの服装が逆に印象的となってしまっている忍者少女ノルン。
自分を律してなお我慢が出来なかったピヴモットが、隠れてコソコソとニナを見ていたのを発見したことから二人は知り合いとなっていた。
「ってことは、お手紙出来たのぉ?」
「ああ、おかげさまで」
桃色の縁取りのされた乙女感漂う便箋はソララの見立てではあるのだが、使うのはピヴモットである。長寿種族であることが幸いし、見た目はまだ三十代にしか見えない彼ではあるものの実際には百を超えているようなおっさん。違和感極まりないアンバランスさにも限度というものがあるだろう……。
「で? 報酬わぁ?」
「私にとっては一生を左右する最重要な仕事だからね、もちろんソレもちゃんと用意してあるさ」
席を立ったピヴモットが持ってきたのは、これまた乙女チックな可愛らしい紙の箱。
ワクワクが止まらないと唯一見えている目からだけでも伺えるほどおおいに喜ぶノルンの前で中身を見せれば「わぁ~っ♪」っと感嘆が漏れ出す。
「本当にニナっちとは会わないのぉ?」
「ああ、これさえ渡してもらえればそれだけで私は満足なのだ。だからノルン殿、よろしく頼む」
「報酬を貰った以上、きっちり仕事をするのがノルンの信条です!おまかせ遊ばせぇ~っ」
深々と頭を下げたピヴモットに向けて上機嫌で親指を立てたノルンは「じゃあっ!」と言って席を立つ。
もう一度「よろしく頼む」と告げるピヴモットにウインクで返したノルンは二階の窓から颯爽と飛び降り姿を消した。
彼女は腕の良い諜報員、必ずや受け取った手紙と髪留めをニナの元に届けることだろう……ケーキに夢中にならなければ!
愚者たる私の名はピヴモット・バリスタン。かつてお嬢様のお側に控えることを許されし者です。覚えておいででしょうか?
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元より遥かな遠地に住む人間とは僅かな交流しかなかった。そこに最後通牒のような一方的な無理難題をもたされればそれも途絶えるというもの。
しかしそれは国王陛下の苦渋の決断。例え人間との関係が悪化したとしても、それでお嬢様が見つかるのならばとされた英断だと私は理解しております。
残念ながらその後の祖国のことは私には分かりません。と言うのも、人間などに任せておけぬと考え陛下に直訴し、諜報に長ける二十名の精鋭を率いて追い出された人間と共に【レユニョレ】を後にしたからです。
そのときの仲間ですら今はもうどこでどうしているのかは分かりませんが、旅立ちの際に『お嬢様が見つかったのなら起動せよ』と持たされた魔導具が発動しなかったことを見るに、思わしい成果は上げられなかったのでしょう。
かく言う私も人間世界を彷徨いながらお嬢様の情報を集めること二十年。何の情報も得られぬことに絶望するまで探し続けましたが、ただ一片の欠片ですら見出せないことに心を病み、流れ着いたドワーフ国【サンタ・サ・スケス】の首都メレキヤで己の無力さを叩き直すよう鍛冶へと没頭する今に至るというわけなのです。
そんな日々の中、先日信じられない物を目にして震えが止まりませんでした。それは自分の戒めの為にと目につくところに飾ってあった陛下から賜りしあの魔導具が砕けていたのを目にしたからです。
それは即ちお嬢様が見つかったとの通告に他ならず、夜中に雄叫びを上げて衛兵を呼ばれたのは恥ずかしながらも感極まってのこと。
お嬢様が攫われてからもう五十年の月日が流れました。何処の誰が成し得たのか知る術はございませんが、そんなことは些細。ただひたすらにお嬢様がご無事であられた事実に感激し三日ほど浮かれて酒浸りとなった事実は、恥ずかしながらもここに告白しておきます。
しかし、奇跡は終わりませんでした。
ようやく仕事が手につくようになった私が仕事に復帰して一ヵ月を少し過ぎた頃、懇意にしている若い魔導具職人から『エルフが来ている』と連絡を受けたのです。
最初は興味本意でした。エルフとは犬猿の仲であるドワーフの町の奥の奥、こんなところまでやって来る物好きの顔を拝んでやろう、と。
ソララの工房でその者がやって来るのを窺っていたのですが『ニナちゃん』と呼ばれているエルフを目の当たりにした途端に軽々しい気分など吹き飛んでいました。それも今思えば仕方のないこと。
何故なら、私が探し求め、絶望の果てに諦めてしまったフィアネリンデお嬢様がそこにいらっしゃったからに他なりません。
すぐさま飛び出しその御身を抱きしめたい衝動に駆られました。ですが私はお嬢様を諦めてしまった愚鈍なる元侍従。今更どんな顔を晒すつもりかと己を戒め、姿を晒す事を良しとしませんでした。
ですが、どうしてもお嬢様に逢いたい。かつての頃のようにお側に居させて欲しい。その想いは日毎に膨れ上がり居ても立っても居られなくなってしまった私にソララはある提案をしてくれました。
その提案というのは、私が三十年かけて培ってきた鍛冶の能力を全て注ぎ込み、貴女様が持つに相応しき魔導具を造ること。己の結晶たるその魔導具がお嬢様と共に在ることは自分自身が側に居続けるのと同義なのではないかと諭されたのです。
正に目から鱗とはこの事でした。自分がお嬢様の隣に立つことを許されぬのなら、自分の身代わりとなる物を造れば良い。それこそが今の私に出来る最善手であり、それこそがお嬢様から離れた今の私の生きる道。
ならばと、魔導具に関して右に出る者のいないソララの助言を受けつつ、全身全霊を込めて貴女様にお贈りする髪留めを造りました。原理に関しては私の理解が及ばぬ為詳しくは説明出来ませんが、彼女曰く『三色の魔石の力が融合することにより生ずる特殊な魔力があらゆる厄災から護ってくれるだろう』とのこと。
不肖なる者が造りし髪飾りなれど、是非、御身のお側に置いて頂けたら幸いなります。
フィアネリンデお嬢様……いや、ニナお嬢様。
貴女様のこれからが幸多き明るい未来になりますよう心からお祈り申し上げます』
筆を置いた男は達成感にも似た清々しさを感じて深く深く息を吐き出した。
それは五十年にも及ぶ肩の荷がようやく降りたことによる解放の証。
フィアネリンデを探して二十年、行けども行けども光明の見えない暗いトンネルを走り続けるのは並大抵の事ではなかった。ましてやそれが違種族たる人間の住む地、さらに悪い事に世界戦争時代の真っ只中。
心が折れ、他に逃げようとも誰が彼を責められようか。否、誰もが責める権利など持ってはいない。
「お~じさんっ」
「おおっ、良いタイミングだなノルン殿」
自らの分身として造り上げた最高傑作である髪留めは実に可愛らしいもの。それは彼女を想い、彼女に似合うようにと考えに考えた末に出された結論。
赤、黄、緑の三つの円は一ミリまで小さくされた魔石によって形作られている。細かくされた透明度の高い石は陽の光を受けてキラキラと輝く。その三円の重なり合う中心には青と白の交差する羽根。
これは今は使われなくなった古きエルフ王家の家紋である。
それを最上級の布で造られた小袋に仕舞ったタイミングを見計らうように現れたのは、黒尽くめの服装が逆に印象的となってしまっている忍者少女ノルン。
自分を律してなお我慢が出来なかったピヴモットが、隠れてコソコソとニナを見ていたのを発見したことから二人は知り合いとなっていた。
「ってことは、お手紙出来たのぉ?」
「ああ、おかげさまで」
桃色の縁取りのされた乙女感漂う便箋はソララの見立てではあるのだが、使うのはピヴモットである。長寿種族であることが幸いし、見た目はまだ三十代にしか見えない彼ではあるものの実際には百を超えているようなおっさん。違和感極まりないアンバランスさにも限度というものがあるだろう……。
「で? 報酬わぁ?」
「私にとっては一生を左右する最重要な仕事だからね、もちろんソレもちゃんと用意してあるさ」
席を立ったピヴモットが持ってきたのは、これまた乙女チックな可愛らしい紙の箱。
ワクワクが止まらないと唯一見えている目からだけでも伺えるほどおおいに喜ぶノルンの前で中身を見せれば「わぁ~っ♪」っと感嘆が漏れ出す。
「本当にニナっちとは会わないのぉ?」
「ああ、これさえ渡してもらえればそれだけで私は満足なのだ。だからノルン殿、よろしく頼む」
「報酬を貰った以上、きっちり仕事をするのがノルンの信条です!おまかせ遊ばせぇ~っ」
深々と頭を下げたピヴモットに向けて上機嫌で親指を立てたノルンは「じゃあっ!」と言って席を立つ。
もう一度「よろしく頼む」と告げるピヴモットにウインクで返したノルンは二階の窓から颯爽と飛び降り姿を消した。
彼女は腕の良い諜報員、必ずや受け取った手紙と髪留めをニナの元に届けることだろう……ケーキに夢中にならなければ!
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