392 / 562
第七章 母を訪ねて三千里
45.怒り
しおりを挟む
「クックックックッ、小娘が……なかなか良い推理だな。二十年だ、俺がこの商会に入って二十年、ようやく副所長にまで登り自由が利くようになって獣共を売り捌く方法を確立させたというのになぁ。まっ、あの男の資金も尽き、次のパトロンを探さねばならぬタイミングだったからな、潮時と言えば潮時か」
「ジェイアス!!貴様ぁっ!?っっ!!」
自分の指揮する商会に泥を塗られ怒り心頭で飛びかかろうと立ち上がったバスチアスの目の前に奴が腰に刺していた細身の剣が突き付けられた。その速さと正確さは感嘆が漏れるほどで、動く相手の目の前数センチでピタリと止めて相手を制する様子に改めて出来る男だと認識せざるを得ない。
「まぁまぁ座りたまえ、バスチアス所長殿。商会の名で売り付けたとは言え、このお嬢ちゃんが商会そのものに罪は無い事は証明してくれたんだ、良かったじゃねぇか。まぁ少しばかりの罰則はあるだろうが、それくらいお前に仕えてやった礼として受け取ってくれや。
それにしても、前回ちょっかいかけられた時にはまんまとあしらわれてくれたというのに今回は行き着いちまったな。行動力、想像力、美貌も含めて一級品とは恐れ入る。どうだ俺の女にしてやろうか?クククッ」
「確かに獣人登録の裏を取ったのは私だ。だがそれ以外、身を呈しての情報入手から貴様のやっていた事の推察に至るまでの道を切り開いたのは間違いなくそこに居る男のやった事。口惜しいが私がやった事と言えば渡された剣を貴様の首元に突き付けただけだ、求婚は受け取れぬよ」
──あれ?今のって……褒められた?
イオネは特に表情も変えず至極冷静な目で俺を見つめるが、その目が何を訴えたかったのかは分からない。
冗談であっただろうが振られたジェイアスは再びクククッといやらしい笑いをすると今度は俺の方を向く。
密売に関する事件が明るみになったというのに主犯であるコイツは『隠し事がバレちゃった』程度にしか思っていない様子で明らかに余裕がある。昨晩の攻防で俺から逃げられると踏んでいるのかもしれないが、それにしても余裕があり過ぎなのが気になって仕方がない。
「これは全てお前の仕業だとよ、レイシュア・ハーキース。俺の涙ぐましい努力の積もった二十年、返せよ馬鹿野郎」
「何人の組織で事に及んでいたのかは知らないが、大森林で平和に暮らしていた獣人を無理矢理攫って金に換えていたんだ。十分過ぎる程の豪華な暮らしは出来ただろ?
夢の時間は終わりだ、幼気な少女達の人生を滅茶苦茶にした罪を償ってもらおう」
ニヤニヤとした笑いを浮かべていた奴は俺の言葉に口角を吊り上げ鼻で笑うと挑戦とも取れる一言を発した。
「やなこった」
「なにぃっ!?」
その場の全員が動かないながらも身体の内側では戦闘態勢に入ったところに、戦闘に関しては素人のバスチアスは再び怒りを露わにして立ち上がった。
しかし、今度は止められる事なく飛び出したが片手で軽く押し戻されて椅子へと舞い戻る。
「ぐっ!痛ぅ……」
「座ってろって言っただろう?だいたい、たかが獣を捕まえて売り捌いたぐらいでいちいち大袈裟なんだよ。あんな奴ら、貴族から金を奪う道具に過ぎんだろ?
貴族と言えばあの男爵、自分が買った獣の記憶がおかしいのに気付いていながらも自分の物欲に勝てずに俺から買うのを止めなかったんだぜ?困ったオヤジだよな。俺にとっては都合の良い客だったんだが、流石に最後に持ち込んだ有翼種には尻込みしていたな」
「有翼種だと!?馬鹿なっ!その種族の目撃報告はあるが捕まった前例などないぞ!?」
「だから嬢ちゃんの推察どおりに登録せずに男爵邸に持ち込んだんだろぉが、話聞いてたか?
まぁ、いい。男爵の密売と密売の方法までバラしてやったんだ、これで嬢ちゃんの顔も立つだろ。長いこと商人なんてやってたから気を遣うなんて事覚えた俺は優しいもんだな。
そういう訳で俺はそろそろお暇するぜ?」
特に魔力を練るでも無く、戦闘をする気配すらない。ゆったりとした身のこなしで振り向き何食わぬ顔で扉から『はい、さようなら』と出て行こうとドアノブに手を掛けたので、あまりにも自然過ぎて止めるのが遅れた。
「馬鹿なのか?何故お前を逃がさないといけない?それとも昨日のように逃げられるとでも思っているのか?」
「なんだよ、女ならまだしも男に追いかけられても嬉しくねぇなぁ。つまり何か?俺を見逃す気は無い、と?」
「何ふざけたこと言ってるんだ?主犯を見逃す訳がないだろう、大人しく捕まるんだな」
「あぁ、そうかそうか、やっぱりそう来るよなぁ。でもな、俺だって何の準備も無く、ただお前達が来るのを待っていた訳じゃない事くらい想像着くよなぁ。クククッ。お前がそういう態度を示すなら俺を見逃したくなるような手札を切るとしようか」
「何!?」
何をするつもりか知らないが扉に体を向けたまま横目で振り返り喋るジェイアスの言葉にどうしようもなく嫌な予感がする。大物取りの最終局面で主犯を逃したくなるだと?そんなの有り得ないだろう。
「お前の愛でていたキツネ、無事だといいな。クククッ!ククハハッ!ハーハッハッハッハッハッ!!!」
一瞬理解出来なかった言葉の意味は奴の笑いと共に急速に頭に拡がると、今朝の別れ際に見たノアの笑顔が頭に浮かんで来た。
だか次の瞬間には崖から落ちていくように俺に向かって手を伸ばしながら悲鳴と共に下へと遠ざかって行く。
言葉の意味を理解し愕然とする俺を見ながら自分の勝ちに笑いが堪え切れないのか奴の高笑いが部屋に木霊す。その場に居る者も人質を取られた事を理解して唇を噛み締め誰一人動けずにいた。
「まぁ、真偽も気になるだろう?男爵邸で待っててやるから見に来い、それまでは逃げずにいてやるよ。クククッ」
ドアノブに手を掛けたくせに扉など開ける事なく一瞬にして姿を消したジェイアス。その光景に驚きイオネが立ち上がるとリリィが一言「転移ね」と呟いた。
予測はしていた。昨晩の見事なまでの逃げっぷりは並の人間では不可能なレベル。高速で逃げ出したのなら魔法探知に引っかからない方が可笑しいのだ。と、なれば別の方法という事になる。
“転移” とはある程度上級の魔族が使う移動手段でどの程度遠くに飛べるのかは知らないが、もしそれを使って逃げたのだとしたら、逃げ足の速さにも咄嗟の魔法の発動速度にも、人間より遥かに能力の高い “魔族だから” と言う言葉でしっくり来るのだ。
リリィの一言が起爆剤となり沈んでいた俺の感情に火が付いた。
「ジェイアスゥゥゥゥゥッ!!!!!」
「レイっ!!待ちなさい!レイっ!?」
誰かが止める声が耳に届くが右から左へと抜けて行き理解することは無かった。
胸の奥底から黒いものが噴き上げると同時にノアの笑顔が視界一杯に拡がり目に映る筈の他の物は全て消え失せる。頭の中では魔族に対する殺意とノアの無事を祈る想いとが入り混じり、ドロドロと掻き回されて何も考える気になれない。
──ただひたすらに愛しいノアを求める心だけが俺を突き動かした
「レイ!止めて!あいつは待つと言ったわ、皆で行きましょう!レイ!!!聞いてっ、レイッ!」
隣に座っていたサラが肩を押さえて俺を押し留めようとしている……というのが、自分で見てる筈なのに何故か他人事のように客観的に見える。しかしそんな事をされても今の俺を止められやしないだろう。
膨大な量の風の魔力が湧き出すと視認するのが容易なほどに濃い魔力が体を包み込む。すると俺に触れていたサラは吹き飛ばされ床を滑って行く。
あぁ、ごめんよサラ……痛かっただろ?
「キャッ!……くぅっ、リリィッ!!」
離れていても分かるほどに求めるノアのか弱き魔力から向かうべき方角を感じ取ると、サラの求めで張られたリリィの結界も、それを補強するようにして展開されたモニカの水壁ですらそこに存在すらしないかのようにあっさりと突き破り、奴隷商会の建物などまるで気にもせず壁も天井も破壊して外へと飛び出し、男爵邸へと……いや、ノアの元へと全速力で飛行した。
「ジェイアス!!貴様ぁっ!?っっ!!」
自分の指揮する商会に泥を塗られ怒り心頭で飛びかかろうと立ち上がったバスチアスの目の前に奴が腰に刺していた細身の剣が突き付けられた。その速さと正確さは感嘆が漏れるほどで、動く相手の目の前数センチでピタリと止めて相手を制する様子に改めて出来る男だと認識せざるを得ない。
「まぁまぁ座りたまえ、バスチアス所長殿。商会の名で売り付けたとは言え、このお嬢ちゃんが商会そのものに罪は無い事は証明してくれたんだ、良かったじゃねぇか。まぁ少しばかりの罰則はあるだろうが、それくらいお前に仕えてやった礼として受け取ってくれや。
それにしても、前回ちょっかいかけられた時にはまんまとあしらわれてくれたというのに今回は行き着いちまったな。行動力、想像力、美貌も含めて一級品とは恐れ入る。どうだ俺の女にしてやろうか?クククッ」
「確かに獣人登録の裏を取ったのは私だ。だがそれ以外、身を呈しての情報入手から貴様のやっていた事の推察に至るまでの道を切り開いたのは間違いなくそこに居る男のやった事。口惜しいが私がやった事と言えば渡された剣を貴様の首元に突き付けただけだ、求婚は受け取れぬよ」
──あれ?今のって……褒められた?
イオネは特に表情も変えず至極冷静な目で俺を見つめるが、その目が何を訴えたかったのかは分からない。
冗談であっただろうが振られたジェイアスは再びクククッといやらしい笑いをすると今度は俺の方を向く。
密売に関する事件が明るみになったというのに主犯であるコイツは『隠し事がバレちゃった』程度にしか思っていない様子で明らかに余裕がある。昨晩の攻防で俺から逃げられると踏んでいるのかもしれないが、それにしても余裕があり過ぎなのが気になって仕方がない。
「これは全てお前の仕業だとよ、レイシュア・ハーキース。俺の涙ぐましい努力の積もった二十年、返せよ馬鹿野郎」
「何人の組織で事に及んでいたのかは知らないが、大森林で平和に暮らしていた獣人を無理矢理攫って金に換えていたんだ。十分過ぎる程の豪華な暮らしは出来ただろ?
夢の時間は終わりだ、幼気な少女達の人生を滅茶苦茶にした罪を償ってもらおう」
ニヤニヤとした笑いを浮かべていた奴は俺の言葉に口角を吊り上げ鼻で笑うと挑戦とも取れる一言を発した。
「やなこった」
「なにぃっ!?」
その場の全員が動かないながらも身体の内側では戦闘態勢に入ったところに、戦闘に関しては素人のバスチアスは再び怒りを露わにして立ち上がった。
しかし、今度は止められる事なく飛び出したが片手で軽く押し戻されて椅子へと舞い戻る。
「ぐっ!痛ぅ……」
「座ってろって言っただろう?だいたい、たかが獣を捕まえて売り捌いたぐらいでいちいち大袈裟なんだよ。あんな奴ら、貴族から金を奪う道具に過ぎんだろ?
貴族と言えばあの男爵、自分が買った獣の記憶がおかしいのに気付いていながらも自分の物欲に勝てずに俺から買うのを止めなかったんだぜ?困ったオヤジだよな。俺にとっては都合の良い客だったんだが、流石に最後に持ち込んだ有翼種には尻込みしていたな」
「有翼種だと!?馬鹿なっ!その種族の目撃報告はあるが捕まった前例などないぞ!?」
「だから嬢ちゃんの推察どおりに登録せずに男爵邸に持ち込んだんだろぉが、話聞いてたか?
まぁ、いい。男爵の密売と密売の方法までバラしてやったんだ、これで嬢ちゃんの顔も立つだろ。長いこと商人なんてやってたから気を遣うなんて事覚えた俺は優しいもんだな。
そういう訳で俺はそろそろお暇するぜ?」
特に魔力を練るでも無く、戦闘をする気配すらない。ゆったりとした身のこなしで振り向き何食わぬ顔で扉から『はい、さようなら』と出て行こうとドアノブに手を掛けたので、あまりにも自然過ぎて止めるのが遅れた。
「馬鹿なのか?何故お前を逃がさないといけない?それとも昨日のように逃げられるとでも思っているのか?」
「なんだよ、女ならまだしも男に追いかけられても嬉しくねぇなぁ。つまり何か?俺を見逃す気は無い、と?」
「何ふざけたこと言ってるんだ?主犯を見逃す訳がないだろう、大人しく捕まるんだな」
「あぁ、そうかそうか、やっぱりそう来るよなぁ。でもな、俺だって何の準備も無く、ただお前達が来るのを待っていた訳じゃない事くらい想像着くよなぁ。クククッ。お前がそういう態度を示すなら俺を見逃したくなるような手札を切るとしようか」
「何!?」
何をするつもりか知らないが扉に体を向けたまま横目で振り返り喋るジェイアスの言葉にどうしようもなく嫌な予感がする。大物取りの最終局面で主犯を逃したくなるだと?そんなの有り得ないだろう。
「お前の愛でていたキツネ、無事だといいな。クククッ!ククハハッ!ハーハッハッハッハッハッ!!!」
一瞬理解出来なかった言葉の意味は奴の笑いと共に急速に頭に拡がると、今朝の別れ際に見たノアの笑顔が頭に浮かんで来た。
だか次の瞬間には崖から落ちていくように俺に向かって手を伸ばしながら悲鳴と共に下へと遠ざかって行く。
言葉の意味を理解し愕然とする俺を見ながら自分の勝ちに笑いが堪え切れないのか奴の高笑いが部屋に木霊す。その場に居る者も人質を取られた事を理解して唇を噛み締め誰一人動けずにいた。
「まぁ、真偽も気になるだろう?男爵邸で待っててやるから見に来い、それまでは逃げずにいてやるよ。クククッ」
ドアノブに手を掛けたくせに扉など開ける事なく一瞬にして姿を消したジェイアス。その光景に驚きイオネが立ち上がるとリリィが一言「転移ね」と呟いた。
予測はしていた。昨晩の見事なまでの逃げっぷりは並の人間では不可能なレベル。高速で逃げ出したのなら魔法探知に引っかからない方が可笑しいのだ。と、なれば別の方法という事になる。
“転移” とはある程度上級の魔族が使う移動手段でどの程度遠くに飛べるのかは知らないが、もしそれを使って逃げたのだとしたら、逃げ足の速さにも咄嗟の魔法の発動速度にも、人間より遥かに能力の高い “魔族だから” と言う言葉でしっくり来るのだ。
リリィの一言が起爆剤となり沈んでいた俺の感情に火が付いた。
「ジェイアスゥゥゥゥゥッ!!!!!」
「レイっ!!待ちなさい!レイっ!?」
誰かが止める声が耳に届くが右から左へと抜けて行き理解することは無かった。
胸の奥底から黒いものが噴き上げると同時にノアの笑顔が視界一杯に拡がり目に映る筈の他の物は全て消え失せる。頭の中では魔族に対する殺意とノアの無事を祈る想いとが入り混じり、ドロドロと掻き回されて何も考える気になれない。
──ただひたすらに愛しいノアを求める心だけが俺を突き動かした
「レイ!止めて!あいつは待つと言ったわ、皆で行きましょう!レイ!!!聞いてっ、レイッ!」
隣に座っていたサラが肩を押さえて俺を押し留めようとしている……というのが、自分で見てる筈なのに何故か他人事のように客観的に見える。しかしそんな事をされても今の俺を止められやしないだろう。
膨大な量の風の魔力が湧き出すと視認するのが容易なほどに濃い魔力が体を包み込む。すると俺に触れていたサラは吹き飛ばされ床を滑って行く。
あぁ、ごめんよサラ……痛かっただろ?
「キャッ!……くぅっ、リリィッ!!」
離れていても分かるほどに求めるノアのか弱き魔力から向かうべき方角を感じ取ると、サラの求めで張られたリリィの結界も、それを補強するようにして展開されたモニカの水壁ですらそこに存在すらしないかのようにあっさりと突き破り、奴隷商会の建物などまるで気にもせず壁も天井も破壊して外へと飛び出し、男爵邸へと……いや、ノアの元へと全速力で飛行した。
0
お気に入りに追加
120
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる