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後日談9
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明日、領地に出発する。クリスティアナにはその旨を手紙にしたためた。会えなくなるのは寂しいが手紙のやり取りは続けるつもりだ。フレデリックにも会えなくなると思うと胸が切なくなる。でもきっと時間が薬になってくれるだろう。騙し打ちのようだったが思いを告げられたことで意外と前向きな心持ちでいた。
「セリーナ。お前にお客様だ。今客間でお待ちいただいているが会うか?」
どこか困惑気味のお兄様が部屋に来た。
「どなたですか?」
首を傾げ問えば意外な名前を聞かされる。
「フレデリック・ケラー伯爵様だ」
「フレデリック様が?……。え、あ、会います」
まさか忙しいフレデリック様が私に会いに来るとは思っていなかったので動揺してしまう。私は彼に会わずにいるつもりだったので、別れの挨拶の言葉を考えていなかった。何を言おうかと目まぐるしく頭を回転させた。
とにかく急いで侍女を呼び髪と身だしなみを整えた。
私は急ぎ応接室に向かいノックをする。扉を開けてフレデリックを見れば彼はその手に赤い薔薇の花束を抱えていた。不思議に思ったが、もしかして彼は謝罪のために用意したのだろうか。
「フレデリック様。お待たせしました。あの、今日は……」
薔薇に気を取られていたがフレデリックは髪を後ろに撫で付け正装をしていた。スタンリーに似ていてもどこか面差しが違う。フレデリックのその見目麗しい姿に目が奪われる。
「セリーナ。あなたに結婚を申し込みにきた。どうか私と結婚して欲しい」
「…………。えっ? 結婚??」
「…………。なぜ驚く?」
私が間の抜けた顔で問い返せばフレデリックは憮然とする。
「ですが、噂ではフレデリック様には意中の方がいて婚約の準備をしていると聞いていたので、なぜ私に会いに来たのか分かりません」
婚約を考えている令嬢とは破談になって私のところに来たのだろうか? 首を傾げ、彼の言わんとするところを考えてみるが思い当たらない。
「その意中の相手に今、申し込んだところだ。確かに婚約の準備はしていた。私はセリーナに申し込むつもりでいたが、先にあなたから思いを告げられ浮かれていたら、ティアナからセリーナは領地に行くらしいと聞かされ慌てて今日来たんだ」
「私が意中の相手?」
ポカンとする私に、フレデリック様は残念な子を見る目を向ける。
「……。セリーナ、一つ聞きたいのだが、パーカー侯爵子息とセリーナがよりを戻すという噂は嘘だよな。もしそうなら私に告白などしないだろう?」
「ロニーと? いいえ、私たちはもうそのような関係ではありません」
そんな噂があったとは知らなかった。ロニーが私に会いに来たことでそんな憶測をされたのかもしれない。
「セリーナに婚約の打診をしようとしていたところにその噂を聞いて希望を失いかけていた。そんなときにセリーナからの告白で私を喜ばせておいて逃げるなんてひどくないか?」
「そんなつもりでは……」
まさかプロポーズされるとは思わず逃げようとしたのは本当だったので口ごもってしまった。フレデリックは大袈裟に溜息を吐いた。
「セリーナは私を振り回す天才だな。私に好意を抱いてくれていそうに感じていたら、パーカー侯爵子息との復縁の噂で私の気持ちを地に落とし、そうかと思えば突然告白をして浮かれさせる。爵位を継いで急いで求婚しようと思えば領地に引き籠ろうとする。私を一体どうしたいんだ?」
「えっと、フレデリック様はもしかして私のことが好きなのですか?」
信じられない思いで確認する。私は都合のいい夢を見ているのだろうか。フレデリックは抱えていたバラの花束をテーブルに置くと私の正面に立った。そして私の両手を掬い優しく包み込み、私の瞳を覗き込む。
「セリーナ。あなたを愛している。私と人生を共に歩んでほしい」
ゆっくりと告げられた言葉がじわじわと心に沁み込む。意味を理解した途端、顔が熱い。きっと真っ赤になっているだろう。
「そんな、本当に? これは夢ではないの?」
「私が嘘をついているように見えるか? 信じられない? もちろん現実だ」
「だって、私は離婚歴があってフレデリック様に相応しくありません。あなたにはもっと素敵な令嬢を選ぶことが出来るじゃないですか」
「私にとってその素敵な令嬢はセリーナだ。離婚歴など気にしていない。私の両親も認めてくれている。セリーナの気持ちが私にあるのなら何の問題もない。本心を聞かせて欲しい。私をどう思っている?」
(自分じゃ相応しくない。誰よりもそんなこと分かっている。だけどそんなに優しい声で言われたら拒めない。だって私はそれを望んでいるのだもの)
「好きです。フレデリック様をお慕いしています」
フレデリックの目は弧を描き、唇は満面の笑みを作った。
「ああ、よかった。あやうく振られるかと思った」
「あの、本当に私でいいのですか?」
それでも私は確認せずにはいられない。一度、味わった喜びを取り上げられては立ち直れない。あまりにも私が必死に縋るような顔をしていたようで、フレデリックは私の両頬を自分の両手で優しく包み安心させるように頷いた。そして顔を寄せ唇に一瞬柔らかいものが触れる。
「私はセリーナがいい」
私はあまりにもびっくりして目が真ん丸になった。人生初めての口付けが不意打ち過ぎて実感がない。じわじわと瞳が潤み雫が頬を伝った。私の様子に今度はフレデリックが慌てた。
「口付けが泣くほど嫌だったのか?」
「嫌ではありません……。でも人生で初めての口付けが急だったので驚いてしまって」
「人生で初めて? だが、セリーナは結婚していただろう?」
フレデリックの目が信じられないと言っている。普通に考えればそうだろう。でも私には特殊な事情があったのだ。
「あの……ロニーとは結婚式の時の誓いの口付けをおでこにしただけで、それからは白い結婚だったので、初めてなのです」
私は一体何を告白しているのだ。恥ずかしすぎる。居心地の悪さに逃げ出したくなるがなんとか踏みとどまった。チラリとフレデリックを見ればなんだか嬉しそうな顔をしている。
「そうか。私が初めてか。気にしていないとはいえ、そう聞くと嬉しいものだな」
居た堪れなかったが彼が喜んでいるのなら良かったのかもしれない。
「では、もう一度やり直そう。セリーナ、目を閉じて」
フレデリックが私の肩を優しく掴むので見上げたら、彼の顔がゆっくりと近づいてきた。私の心臓は破れてしまうのではと思うほど早鐘を打っているが、それでもそっと目を閉じた。
そして唇が重なり合い、離れていった。まるで永遠のような一瞬に私は胸を高鳴らせた。
それからトントン拍子で私とフレデリックの婚約は整った。彼は知らぬ間に根回しをしていたらしい。のちに彼に教えてもらったのだが、もしプロポーズをして私がロニーとの復縁を望んでいると言えば諦める覚悟はあったと言っていた。彼は自分の気持ちより私を優先してくれる。その思いが彼への思慕を深くした。
社交界では瑕疵のある私と人気のあるフレデリックの婚約に口さがなく言う人は多かった。でもクリスティアナが支えてくれた。次期アバネシー公爵当主と懇意にしているということで、私にあからさまな攻撃をする人はいなかった。それに常にフレデリックが私の側で愛を囁き守ってくれていたので、落ち込んでいる暇などなかった。
それでも、いよいよ結婚式を前日に迎えた今日、私は冷静ではいられなかった。
前回の結婚式前日に、ロニーは自分の本心を吐露して私をひどく傷つけた。フレデリックはそんな人じゃない。今までの交流の中で彼の人となりを知り信頼している。そう分かっていても落ち着かなかった。
「お嬢様。フレデリック様がお見えです。応接室でお待ちですよ」
今日会う予定はなかったはず……。私の顔は盛大に引きつってしまった。
「セリーナ。お前にお客様だ。今客間でお待ちいただいているが会うか?」
どこか困惑気味のお兄様が部屋に来た。
「どなたですか?」
首を傾げ問えば意外な名前を聞かされる。
「フレデリック・ケラー伯爵様だ」
「フレデリック様が?……。え、あ、会います」
まさか忙しいフレデリック様が私に会いに来るとは思っていなかったので動揺してしまう。私は彼に会わずにいるつもりだったので、別れの挨拶の言葉を考えていなかった。何を言おうかと目まぐるしく頭を回転させた。
とにかく急いで侍女を呼び髪と身だしなみを整えた。
私は急ぎ応接室に向かいノックをする。扉を開けてフレデリックを見れば彼はその手に赤い薔薇の花束を抱えていた。不思議に思ったが、もしかして彼は謝罪のために用意したのだろうか。
「フレデリック様。お待たせしました。あの、今日は……」
薔薇に気を取られていたがフレデリックは髪を後ろに撫で付け正装をしていた。スタンリーに似ていてもどこか面差しが違う。フレデリックのその見目麗しい姿に目が奪われる。
「セリーナ。あなたに結婚を申し込みにきた。どうか私と結婚して欲しい」
「…………。えっ? 結婚??」
「…………。なぜ驚く?」
私が間の抜けた顔で問い返せばフレデリックは憮然とする。
「ですが、噂ではフレデリック様には意中の方がいて婚約の準備をしていると聞いていたので、なぜ私に会いに来たのか分かりません」
婚約を考えている令嬢とは破談になって私のところに来たのだろうか? 首を傾げ、彼の言わんとするところを考えてみるが思い当たらない。
「その意中の相手に今、申し込んだところだ。確かに婚約の準備はしていた。私はセリーナに申し込むつもりでいたが、先にあなたから思いを告げられ浮かれていたら、ティアナからセリーナは領地に行くらしいと聞かされ慌てて今日来たんだ」
「私が意中の相手?」
ポカンとする私に、フレデリック様は残念な子を見る目を向ける。
「……。セリーナ、一つ聞きたいのだが、パーカー侯爵子息とセリーナがよりを戻すという噂は嘘だよな。もしそうなら私に告白などしないだろう?」
「ロニーと? いいえ、私たちはもうそのような関係ではありません」
そんな噂があったとは知らなかった。ロニーが私に会いに来たことでそんな憶測をされたのかもしれない。
「セリーナに婚約の打診をしようとしていたところにその噂を聞いて希望を失いかけていた。そんなときにセリーナからの告白で私を喜ばせておいて逃げるなんてひどくないか?」
「そんなつもりでは……」
まさかプロポーズされるとは思わず逃げようとしたのは本当だったので口ごもってしまった。フレデリックは大袈裟に溜息を吐いた。
「セリーナは私を振り回す天才だな。私に好意を抱いてくれていそうに感じていたら、パーカー侯爵子息との復縁の噂で私の気持ちを地に落とし、そうかと思えば突然告白をして浮かれさせる。爵位を継いで急いで求婚しようと思えば領地に引き籠ろうとする。私を一体どうしたいんだ?」
「えっと、フレデリック様はもしかして私のことが好きなのですか?」
信じられない思いで確認する。私は都合のいい夢を見ているのだろうか。フレデリックは抱えていたバラの花束をテーブルに置くと私の正面に立った。そして私の両手を掬い優しく包み込み、私の瞳を覗き込む。
「セリーナ。あなたを愛している。私と人生を共に歩んでほしい」
ゆっくりと告げられた言葉がじわじわと心に沁み込む。意味を理解した途端、顔が熱い。きっと真っ赤になっているだろう。
「そんな、本当に? これは夢ではないの?」
「私が嘘をついているように見えるか? 信じられない? もちろん現実だ」
「だって、私は離婚歴があってフレデリック様に相応しくありません。あなたにはもっと素敵な令嬢を選ぶことが出来るじゃないですか」
「私にとってその素敵な令嬢はセリーナだ。離婚歴など気にしていない。私の両親も認めてくれている。セリーナの気持ちが私にあるのなら何の問題もない。本心を聞かせて欲しい。私をどう思っている?」
(自分じゃ相応しくない。誰よりもそんなこと分かっている。だけどそんなに優しい声で言われたら拒めない。だって私はそれを望んでいるのだもの)
「好きです。フレデリック様をお慕いしています」
フレデリックの目は弧を描き、唇は満面の笑みを作った。
「ああ、よかった。あやうく振られるかと思った」
「あの、本当に私でいいのですか?」
それでも私は確認せずにはいられない。一度、味わった喜びを取り上げられては立ち直れない。あまりにも私が必死に縋るような顔をしていたようで、フレデリックは私の両頬を自分の両手で優しく包み安心させるように頷いた。そして顔を寄せ唇に一瞬柔らかいものが触れる。
「私はセリーナがいい」
私はあまりにもびっくりして目が真ん丸になった。人生初めての口付けが不意打ち過ぎて実感がない。じわじわと瞳が潤み雫が頬を伝った。私の様子に今度はフレデリックが慌てた。
「口付けが泣くほど嫌だったのか?」
「嫌ではありません……。でも人生で初めての口付けが急だったので驚いてしまって」
「人生で初めて? だが、セリーナは結婚していただろう?」
フレデリックの目が信じられないと言っている。普通に考えればそうだろう。でも私には特殊な事情があったのだ。
「あの……ロニーとは結婚式の時の誓いの口付けをおでこにしただけで、それからは白い結婚だったので、初めてなのです」
私は一体何を告白しているのだ。恥ずかしすぎる。居心地の悪さに逃げ出したくなるがなんとか踏みとどまった。チラリとフレデリックを見ればなんだか嬉しそうな顔をしている。
「そうか。私が初めてか。気にしていないとはいえ、そう聞くと嬉しいものだな」
居た堪れなかったが彼が喜んでいるのなら良かったのかもしれない。
「では、もう一度やり直そう。セリーナ、目を閉じて」
フレデリックが私の肩を優しく掴むので見上げたら、彼の顔がゆっくりと近づいてきた。私の心臓は破れてしまうのではと思うほど早鐘を打っているが、それでもそっと目を閉じた。
そして唇が重なり合い、離れていった。まるで永遠のような一瞬に私は胸を高鳴らせた。
それからトントン拍子で私とフレデリックの婚約は整った。彼は知らぬ間に根回しをしていたらしい。のちに彼に教えてもらったのだが、もしプロポーズをして私がロニーとの復縁を望んでいると言えば諦める覚悟はあったと言っていた。彼は自分の気持ちより私を優先してくれる。その思いが彼への思慕を深くした。
社交界では瑕疵のある私と人気のあるフレデリックの婚約に口さがなく言う人は多かった。でもクリスティアナが支えてくれた。次期アバネシー公爵当主と懇意にしているということで、私にあからさまな攻撃をする人はいなかった。それに常にフレデリックが私の側で愛を囁き守ってくれていたので、落ち込んでいる暇などなかった。
それでも、いよいよ結婚式を前日に迎えた今日、私は冷静ではいられなかった。
前回の結婚式前日に、ロニーは自分の本心を吐露して私をひどく傷つけた。フレデリックはそんな人じゃない。今までの交流の中で彼の人となりを知り信頼している。そう分かっていても落ち着かなかった。
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