32 / 33
32.心配無用
しおりを挟む
ジリアンはデートに水色のワンピースを選んだ。全体に小花の柄が可愛らしく襟と袖口にはレースが付いている。
途中までは馬車で来たが噴水のある公園を散歩がてらに歩いてカフェに行こうということになった。フレデリックの腕に手を掛けゆっくりと歩く。よく考えたら初めてのデートだ。彼とこんな風に歩く日が来るなんて想像もしていなかった。隣のフレデリックの顔をそっと見上げればすぐに気付かれてしまう。彼は目を細めると少し屈んでジリアンのこめかみに口付けを落とす。
「!!」
吃驚して声が出ない。顔を赤くして口をパクパクしているとフレデリックがくすりと笑う。
「ジルがあんまり可愛い顔をしているから思わずしたくなったんだ」
可愛い顔なんてしていないのに。それにフレデリックだけが余裕でずるい。ジリアンが口を尖らせるとフレデリックは増々上機嫌な顔になる。
「フレデリック様!!」
正面からポニーテールの可愛らしい女性がフレデリックめがけて走ってくる。とうとうこの瞬間が来たとグッと手を握り心の準備をする。
「オーロラ嬢。こんにちは」
フレデリックがオーロラと呼んだ女性は笑顔で近寄るとジリアンに気付き微笑んだ。
「こんにちは。フレデリック様。ご結婚おめでとうございます。そちらの女性は奥様ですか?」
「ありがとう。妻のジリアンだ。仲良くしてくれると嬉しい。ジリアン、彼女はパーソン子爵家のオーロラ嬢だ」
「初めまして。ジリアンです。よろしくお願いします」
「オーロラです。こちらこそよろしくお願いします」
オーロラはペコリと頭を下げる。ジリアンに対して嫌な態度も嫌味を言うこともなかった。むしろ生温い笑みを向けられた。拍子抜けしているとオーロラはフレデリックに向き直り詰め寄った。
「それでフレデリック様。あの……次回はいつ開催して頂けますの? みんな楽しみに待っているのですけれど」
「ああ、申し訳ない。前回から時間が空いてしまったな。だが私の結婚式が終わってからになるのでもう少し待っていて欲しい」
オーロラは残念そうに眉を下げる。彼女は明らかにガッカリしているが一体何の話をしているのだろうか?
「そうですか。分かりました。ふふふ。でもきっとフレデリック様の結婚式のあとなら良いことが有りそうだわ。幸せを分けて下さいね。では楽しみにしていますね!」
オーロラとはそこで別れたが、自分だけ分からない話を二人がしていたと思うとモヤモヤしてしまう。フレデリックがジリアンの眉間に指を当てると優しく解す。無意識に険しい顔をしてしまったようだ。
「ジルが不安になるような話じゃないよ。彼女は婚約者を探しているのだ。私は商会で出会いの場を提供しているんだ。それに参加したいと言う催促さ」
そのままカフェに入りお茶と軽食を注文して待っている間に話の続きを聞いた。
「私は伯爵家の嫡男だろう。だから若い時は婚約者になりたいと女性に言い寄られることが多かった。だが女性たちは私が好きなのではなく爵位や財産目当てのことが多い。貴族として少しでもいい条件の家に嫁ぎたいと思うのは理解できるが私にはその気はない。そこで断るのだが、そうすると恨まれることもある。そこで自分に付きまとわれないための対策として婚約者を求める男女の出会いの場を作ることにした。それが『仮面アフタヌーンティー』だ」
「仮面? アフタヌーンティーに?」
ちょうど給仕の女性がケーキと紅茶を運んで来てジリアンの前に置く。フレデリックの前には紅茶とサンドイッチだ。フレデリックは肉の挟まったサンドイッチを豪快に頬張り咀嚼すると紅茶で流し込んだ。ジリアンはいちごのケーキを口に運びながら続きを聞く。
「会員は両親の承諾と審査を受けなければ入会できないことにしている。悪いことを考える人間もいるからね。主催者の信用問題になるからそこは厳しくしている。そして婚約者の条件や希望を聞いて該当する男女を五人ずつまとめて引き合わせる。集団お見合いだな。最初はそのまま顔合わせをしたのだがこれが上手くいかなかった」
「相性が合わなくて?」
「それ以前の問題なんだ。女性たちは普段は婚約者が欲しいと積極的なのに、いざセッティングすると恥ずかしがってあまり話をしない。そのくせ他の女性を牽制する。男性もその様子に気後れしてしまい話が進まない。そこで仮面をつけることを提案したら、照れがなくなり積極的に関係を築こうとするようになって好評を得た。顔を隠したくらいでと思うがその方が素で話せて肩の力が抜けるらしい。あと容姿が分からないとマウントを取れないので女性同士の空気がギスギスしなくなった。男女関係なく容姿に自信がなくても顔を隠すことで積極的になれる。人は容姿で第一印象が決まってしまうが、顔が分からないまま会話をして人柄を気に入れば、後から顔を見ても拒絶することはあまりなかった」
確かに顔で選んで性格を知って幻滅することはあると思う。でも人柄に好意を持った後なら顔はそれほど気にならないかもしれない。
「でもアフタヌーンティーにこだわったのは何故ですか?」
もちろんジリアンは出席したことはないが仮面をつけて出る会といえば夜会という印象が強い。
「一番は犯罪に巻き込まれないようにするためかな。親御さんも仮面をつけての夜会だと心配をして難色を示す。なによりアフタヌーンティーの利点は相手の食べ方とか食の好みを知ることが出来て、それがきっかけで縁が出来たりもする。結果的にこの会は好評で定期的に行っている。一番よかったのは私に言い寄る女性がいなくなったことかな。ただ会の入会申し込みのために接触してくる女性や男性は増えたけどね」
ジリアンは感心した。自分の婚約の申し込みを失くすために縁組の斡旋を考えてしまうなんてすごい。しかも成功させているのだから。それにお茶や軽食はフレデリックの商会で手配しているので、参加者から「あれが美味しかったので、もう一度食べたい」と個別に注文が入るらしい。彼は商売上手だ。
「オーロラ嬢も会員で前回相手が決まらなかった女性だ。このところ忙しくて開催していなかったから催促されただけだよ。もう、私に言い寄る女性はいないと思う」
「そういえばオーロラ様は私たちが結婚していることを知っていましたよね。まだ時間も経っていないし、お披露目もしていないのにどうしてかしら?」
「社交界は噂好きが多いというのもあるけど、それ以上にシャルロッテがお茶会で私たちの結婚の話をしたようだ。立場的には義姉だけど妹が出来たと大喜びで触れ回っているらしいよ。ジルに意地悪をしたらフィンレー公爵夫人として抗議すると宣言したそうだから、ジリアンに冷たくするような人はいないだろう。だから安心して」
「お義姉様が?」
どうしよう……嬉しくて泣きそうだ。まだ一緒に過ごした時間はすごく短いのに、ジリアンの全てを受け入れ守ろうとしてくれている。ディアス家の人たちはジリアンを本物の家族にしてくれた。
(私も、みんなに報いたい。家族になってよかったと思われたい)
美味しい、いちごのケーキは途中でちょっとだけ涙でしょっぱくなってしまった。
途中までは馬車で来たが噴水のある公園を散歩がてらに歩いてカフェに行こうということになった。フレデリックの腕に手を掛けゆっくりと歩く。よく考えたら初めてのデートだ。彼とこんな風に歩く日が来るなんて想像もしていなかった。隣のフレデリックの顔をそっと見上げればすぐに気付かれてしまう。彼は目を細めると少し屈んでジリアンのこめかみに口付けを落とす。
「!!」
吃驚して声が出ない。顔を赤くして口をパクパクしているとフレデリックがくすりと笑う。
「ジルがあんまり可愛い顔をしているから思わずしたくなったんだ」
可愛い顔なんてしていないのに。それにフレデリックだけが余裕でずるい。ジリアンが口を尖らせるとフレデリックは増々上機嫌な顔になる。
「フレデリック様!!」
正面からポニーテールの可愛らしい女性がフレデリックめがけて走ってくる。とうとうこの瞬間が来たとグッと手を握り心の準備をする。
「オーロラ嬢。こんにちは」
フレデリックがオーロラと呼んだ女性は笑顔で近寄るとジリアンに気付き微笑んだ。
「こんにちは。フレデリック様。ご結婚おめでとうございます。そちらの女性は奥様ですか?」
「ありがとう。妻のジリアンだ。仲良くしてくれると嬉しい。ジリアン、彼女はパーソン子爵家のオーロラ嬢だ」
「初めまして。ジリアンです。よろしくお願いします」
「オーロラです。こちらこそよろしくお願いします」
オーロラはペコリと頭を下げる。ジリアンに対して嫌な態度も嫌味を言うこともなかった。むしろ生温い笑みを向けられた。拍子抜けしているとオーロラはフレデリックに向き直り詰め寄った。
「それでフレデリック様。あの……次回はいつ開催して頂けますの? みんな楽しみに待っているのですけれど」
「ああ、申し訳ない。前回から時間が空いてしまったな。だが私の結婚式が終わってからになるのでもう少し待っていて欲しい」
オーロラは残念そうに眉を下げる。彼女は明らかにガッカリしているが一体何の話をしているのだろうか?
「そうですか。分かりました。ふふふ。でもきっとフレデリック様の結婚式のあとなら良いことが有りそうだわ。幸せを分けて下さいね。では楽しみにしていますね!」
オーロラとはそこで別れたが、自分だけ分からない話を二人がしていたと思うとモヤモヤしてしまう。フレデリックがジリアンの眉間に指を当てると優しく解す。無意識に険しい顔をしてしまったようだ。
「ジルが不安になるような話じゃないよ。彼女は婚約者を探しているのだ。私は商会で出会いの場を提供しているんだ。それに参加したいと言う催促さ」
そのままカフェに入りお茶と軽食を注文して待っている間に話の続きを聞いた。
「私は伯爵家の嫡男だろう。だから若い時は婚約者になりたいと女性に言い寄られることが多かった。だが女性たちは私が好きなのではなく爵位や財産目当てのことが多い。貴族として少しでもいい条件の家に嫁ぎたいと思うのは理解できるが私にはその気はない。そこで断るのだが、そうすると恨まれることもある。そこで自分に付きまとわれないための対策として婚約者を求める男女の出会いの場を作ることにした。それが『仮面アフタヌーンティー』だ」
「仮面? アフタヌーンティーに?」
ちょうど給仕の女性がケーキと紅茶を運んで来てジリアンの前に置く。フレデリックの前には紅茶とサンドイッチだ。フレデリックは肉の挟まったサンドイッチを豪快に頬張り咀嚼すると紅茶で流し込んだ。ジリアンはいちごのケーキを口に運びながら続きを聞く。
「会員は両親の承諾と審査を受けなければ入会できないことにしている。悪いことを考える人間もいるからね。主催者の信用問題になるからそこは厳しくしている。そして婚約者の条件や希望を聞いて該当する男女を五人ずつまとめて引き合わせる。集団お見合いだな。最初はそのまま顔合わせをしたのだがこれが上手くいかなかった」
「相性が合わなくて?」
「それ以前の問題なんだ。女性たちは普段は婚約者が欲しいと積極的なのに、いざセッティングすると恥ずかしがってあまり話をしない。そのくせ他の女性を牽制する。男性もその様子に気後れしてしまい話が進まない。そこで仮面をつけることを提案したら、照れがなくなり積極的に関係を築こうとするようになって好評を得た。顔を隠したくらいでと思うがその方が素で話せて肩の力が抜けるらしい。あと容姿が分からないとマウントを取れないので女性同士の空気がギスギスしなくなった。男女関係なく容姿に自信がなくても顔を隠すことで積極的になれる。人は容姿で第一印象が決まってしまうが、顔が分からないまま会話をして人柄を気に入れば、後から顔を見ても拒絶することはあまりなかった」
確かに顔で選んで性格を知って幻滅することはあると思う。でも人柄に好意を持った後なら顔はそれほど気にならないかもしれない。
「でもアフタヌーンティーにこだわったのは何故ですか?」
もちろんジリアンは出席したことはないが仮面をつけて出る会といえば夜会という印象が強い。
「一番は犯罪に巻き込まれないようにするためかな。親御さんも仮面をつけての夜会だと心配をして難色を示す。なによりアフタヌーンティーの利点は相手の食べ方とか食の好みを知ることが出来て、それがきっかけで縁が出来たりもする。結果的にこの会は好評で定期的に行っている。一番よかったのは私に言い寄る女性がいなくなったことかな。ただ会の入会申し込みのために接触してくる女性や男性は増えたけどね」
ジリアンは感心した。自分の婚約の申し込みを失くすために縁組の斡旋を考えてしまうなんてすごい。しかも成功させているのだから。それにお茶や軽食はフレデリックの商会で手配しているので、参加者から「あれが美味しかったので、もう一度食べたい」と個別に注文が入るらしい。彼は商売上手だ。
「オーロラ嬢も会員で前回相手が決まらなかった女性だ。このところ忙しくて開催していなかったから催促されただけだよ。もう、私に言い寄る女性はいないと思う」
「そういえばオーロラ様は私たちが結婚していることを知っていましたよね。まだ時間も経っていないし、お披露目もしていないのにどうしてかしら?」
「社交界は噂好きが多いというのもあるけど、それ以上にシャルロッテがお茶会で私たちの結婚の話をしたようだ。立場的には義姉だけど妹が出来たと大喜びで触れ回っているらしいよ。ジルに意地悪をしたらフィンレー公爵夫人として抗議すると宣言したそうだから、ジリアンに冷たくするような人はいないだろう。だから安心して」
「お義姉様が?」
どうしよう……嬉しくて泣きそうだ。まだ一緒に過ごした時間はすごく短いのに、ジリアンの全てを受け入れ守ろうとしてくれている。ディアス家の人たちはジリアンを本物の家族にしてくれた。
(私も、みんなに報いたい。家族になってよかったと思われたい)
美味しい、いちごのケーキは途中でちょっとだけ涙でしょっぱくなってしまった。
10
お気に入りに追加
493
あなたにおすすめの小説

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
君は妾の子だから、次男がちょうどいい
月山 歩
恋愛
侯爵家のマリアは婚約中だが、彼は王都に住み、彼女は片田舎で遠いため会ったことはなかった。でもある時、マリアは妾の子であると知られる。そんな娘は大事な子息とは結婚させられないと、病気療養中の次男との婚約に一方的に変えさせられる。そして次の日には、迎えの馬車がやって来た。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
廃妃の再婚
束原ミヤコ
恋愛
伯爵家の令嬢としてうまれたフィアナは、母を亡くしてからというもの
父にも第二夫人にも、そして腹違いの妹にも邪険に扱われていた。
ある日フィアナは、川で倒れている青年を助ける。
それから四年後、フィアナの元に国王から結婚の申し込みがくる。
身分差を気にしながらも断ることができず、フィアナは王妃となった。
あの時助けた青年は、国王になっていたのである。
「君を永遠に愛する」と約束をした国王カトル・エスタニアは
結婚してすぐに辺境にて部族の反乱が起こり、平定戦に向かう。
帰還したカトルは、族長の娘であり『精霊の愛し子』と呼ばれている美しい女性イルサナを連れていた。
カトルはイルサナを寵愛しはじめる。
王城にて居場所を失ったフィアナは、聖騎士ユリシアスに下賜されることになる。
ユリシアスは先の戦いで怪我を負い、顔の半分を包帯で覆っている寡黙な男だった。
引け目を感じながらフィアナはユリシアスと過ごすことになる。
ユリシアスと過ごすうち、フィアナは彼と惹かれ合っていく。
だがユリシアスは何かを隠しているようだ。
それはカトルの抱える、真実だった──。
僕は君を思うと吐き気がする
月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。
あなたの側にいられたら、それだけで
椎名さえら
恋愛
目を覚ましたとき、すべての記憶が失われていた。
私の名前は、どうやらアデルと言うらしい。
傍らにいた男性はエリオットと名乗り、甲斐甲斐しく面倒をみてくれる。
彼は一体誰?
そして私は……?
アデルの記憶が戻るとき、すべての真実がわかる。
_____________________________
私らしい作品になっているかと思います。
ご都合主義ですが、雰囲気を楽しんでいただければ嬉しいです。
※私の商業2周年記念にネップリで配布した短編小説になります
※表紙イラストは 由乃嶋 眞亊先生に有償依頼いたしました(投稿の許可を得ています)
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる