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7.私は殿下と幸せになりたい(ウラリー)
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アドリアン様と王都へ向かう旅はとても楽しかった。殿下は私を聖女だと大切にしてくれる。それは彼が病に苦しんできたからこその感謝の行動だと分かっていたが、いつしか自分は殿下にとって特別な存在だと思うようになった。
王宮は私が想像した以上に大きく煌びやかで、ポカンと口を開けて眺めてしまうほどだった。
そこでアドリアン様の婚約者のシエナ様を紹介された。彼女はとても美しく、二人並ぶ姿は美男美女でため息が出そうだった。
シエナ様の殿下に向ける眼差しは優しく慈しみに溢れていた。今までずっと彼を支えて過ごしてきたことが想像できる。その瞬間、私の胸に刺すような鋭い痛みが走った。私はこの気持ちを知っている。嫉妬だ。胸の中を真っ黒なドロドロとしたものが蠢く。私はアドリアン様と過ごすことで初めて恋を知ったのだ。私に向けられる優しい笑顔、差し出される手、どれも私をときめかせた。旅の間は私だけのものだったのに……。
シエナ様は知的で所作も美しくまさに未来の王妃様の風格をお持ちだ。それに対し私はみすぼらしく貴族には見えず平民と変わらない。だが王宮で与えられた豪華な贈り物と優雅な生活が私の劣等感を薄くした。
「ウラリー様。殿下がドレスとアクセサリーを贈ってくださいましたよ」
「まあ、素敵! 嬉しいわ」
私は王宮で国王両陛下と面会しとても感謝をされた。そして豪華な客室を与えられ三か月間、客人としてもてなされることになった。侍女に髪や体のケアをしてもらい、見たことのない程の高価なドレスや宝飾品を贈られた。鏡を見れば自分が日に日に美しくなっていることを実感する。まるでお姫さまになったようだ。王宮の食事は男爵領の時と雲泥の差だ。品数も多く豪華で食べきれなくても、残すのがもったいなくて無理やりにでもお腹に入れた。
数日のんびりした後、アドリアン様が王都を案内して下さった。といってもアドリアン様自身もほとんど外出することが出来なかったそうなので詳しいことは護衛の騎士が説明してくれた。
私も活気ある街並みにドキドキしていたがアドリアン様も興味を示していた。アドリアン様はいつ見ても素敵でエスコートをされる度に胸が高鳴る。
歌劇場の前を通りがかれば美男美女の絵が描かれた大きな看板があった。きっとロマンチックなお話が上演されているに違いない。美しく着飾ってアドリアン様と寄り添い観劇したいと思った。
「アドリアン様。今度はぜひ観劇に連れて行ってください」
アドリアン様は目を見開き、少し困った様に笑いかけた。
「すまない。私は公務に復帰しなければならないので同行は出来ない。騎士をつけるからウラリー嬢だけで行ってほしい」
「そんな、私は殿下を治したのです。これは私に対するお礼の観光ですよね? 一人で観劇など楽しくありません。どうかご一緒してください」
私は大事な母の薬を差し上げたのだからこれくらいの我儘は許されると思った。アドリアン様はその義務があるはずだ。私は命の恩人なのだから。
「……仕事を調整することが出来たら同行しよう。それでいいか?」
「分かりました」
私はしぶしぶ頷いた。私の滞在は三か月だ。何よりも優先して然るべきだと思っていた。
このときの私は尊大になっていた。それというのも聖女だと神殿から正式に認定され崇められるようになったからだ。毎日、私のもとに神官がご機嫌伺いに来る。最初は自分は聖女じゃない、皆を騙しているという呵責があったが、だんだんと麻痺してしまい今では自分でも聖女だと信じるようになっていた。
なによりも神殿が認めたのなら嘘がバレることはないと安心していた。王宮では使用人にも丁重に扱われ私は自分が尊い存在のような気がしていた。
私はアドリアン様との観劇を楽しみにしていたがそれ以降彼と会えなかった。従者を通じて何度も催促をしたが忙しいの一点張りで埒が明かない。もしかしてシエナ様と過ごしているのだろうか。嫉妬で胸が焼け付くようだった。恋も知らない初心な女があんなに素敵な男性に出会い優しくされれば夢中になるのは当然だ。私はアドリアン様を愛してしまっていた。諦める事など出来ないほどに。
「殿下は聖女様を蔑ろにし過ぎですね。神に認められたあなたこそ殿下の妃に相応しいでしょう」
私のご機嫌伺いに来た神官と宰相がそう言った。公爵令嬢よりも聖女を大事にするべきだとの言葉に私もその通りだと思い宰相に訴えた。
「私は殿下のお命を救ったのにあまりの仕打ちです。神から力を頂いた私こそ殿下を支えることが出来ると思います。どうか宰相様からも会いに来て下さるようにアドリアン様におっしゃって下さい」
「殿下は後ろ盾であるランドロー公爵の顔色を窺ってシエナ様を大事にしています。聖女様は身分が低いのでこのままではどうすることも出来ないでしょう」
権力でアドリアン様を縛るシエナ様に憎しみが湧く。彼女のせいでアドリアン様が私に会いに来ないなんて許せない。
「そんな、身分のせいで私たちが結ばれないなんて間違っているわ!」
宰相や神官の言葉を聞くうちに気付けば私は自分がアドリアン様に愛されていると思い込んでいた。一言も彼からそれを匂わす言葉を言われたこともないのに。
「私なら聖女様の力になれますよ。我が家は侯爵家です。娘がいないのであなたを養女にして王太子妃にしてあげることが出来ます。神殿も聖女様が王太子妃になることを望んでいます」
私は宰相の言葉に飛びついた。
「本当ですか?! それならどうか力をお貸しください。殿下の妃になれた暁にはご恩に必ず報います!」
「聖女様ならそう言って頂けると思っていました。ええ、神殿も私も全面的に聖女様を支持しますよ」
「ですがシエナ様が身を引いて下さるかしら?」
「シエナ様には側妃になってもらいましょう。彼女と殿下は政治的な繋がりで婚約したので愛情はないのです。彼女は仕事が生きがいなので側妃として公務を任せればいいでしょう」
「それは嫌です。アドリアン様の妻は私だけよ」
「ですがウラリー様に公務は出来ないでしょう? 今からどれだけ学んでも難しいでしょうね。王太子妃の失敗は国の恥になります。その覚悟がおありですか?」
反論は出来なかった。母の薬代を工面するために私は満足に学校にも通えず貴族令嬢としての教養やマナーも不足している自覚はあった。努力は惜しまないがシエナ様のようになれるかと言えば絶対に無理だと分かる。密かに世話をしてくれる侍女にもマナーがなっていないと影で笑われていることに気付いていた。
「……いいわ。二人に愛情がないのなら我慢する。その代わりアドリアン様の子を産むのは私の役目よ。それは譲らないわ」
「ええ、もちろんです」
私は自分こそがアドリアン様に相応しいと信じていた。
王宮は私が想像した以上に大きく煌びやかで、ポカンと口を開けて眺めてしまうほどだった。
そこでアドリアン様の婚約者のシエナ様を紹介された。彼女はとても美しく、二人並ぶ姿は美男美女でため息が出そうだった。
シエナ様の殿下に向ける眼差しは優しく慈しみに溢れていた。今までずっと彼を支えて過ごしてきたことが想像できる。その瞬間、私の胸に刺すような鋭い痛みが走った。私はこの気持ちを知っている。嫉妬だ。胸の中を真っ黒なドロドロとしたものが蠢く。私はアドリアン様と過ごすことで初めて恋を知ったのだ。私に向けられる優しい笑顔、差し出される手、どれも私をときめかせた。旅の間は私だけのものだったのに……。
シエナ様は知的で所作も美しくまさに未来の王妃様の風格をお持ちだ。それに対し私はみすぼらしく貴族には見えず平民と変わらない。だが王宮で与えられた豪華な贈り物と優雅な生活が私の劣等感を薄くした。
「ウラリー様。殿下がドレスとアクセサリーを贈ってくださいましたよ」
「まあ、素敵! 嬉しいわ」
私は王宮で国王両陛下と面会しとても感謝をされた。そして豪華な客室を与えられ三か月間、客人としてもてなされることになった。侍女に髪や体のケアをしてもらい、見たことのない程の高価なドレスや宝飾品を贈られた。鏡を見れば自分が日に日に美しくなっていることを実感する。まるでお姫さまになったようだ。王宮の食事は男爵領の時と雲泥の差だ。品数も多く豪華で食べきれなくても、残すのがもったいなくて無理やりにでもお腹に入れた。
数日のんびりした後、アドリアン様が王都を案内して下さった。といってもアドリアン様自身もほとんど外出することが出来なかったそうなので詳しいことは護衛の騎士が説明してくれた。
私も活気ある街並みにドキドキしていたがアドリアン様も興味を示していた。アドリアン様はいつ見ても素敵でエスコートをされる度に胸が高鳴る。
歌劇場の前を通りがかれば美男美女の絵が描かれた大きな看板があった。きっとロマンチックなお話が上演されているに違いない。美しく着飾ってアドリアン様と寄り添い観劇したいと思った。
「アドリアン様。今度はぜひ観劇に連れて行ってください」
アドリアン様は目を見開き、少し困った様に笑いかけた。
「すまない。私は公務に復帰しなければならないので同行は出来ない。騎士をつけるからウラリー嬢だけで行ってほしい」
「そんな、私は殿下を治したのです。これは私に対するお礼の観光ですよね? 一人で観劇など楽しくありません。どうかご一緒してください」
私は大事な母の薬を差し上げたのだからこれくらいの我儘は許されると思った。アドリアン様はその義務があるはずだ。私は命の恩人なのだから。
「……仕事を調整することが出来たら同行しよう。それでいいか?」
「分かりました」
私はしぶしぶ頷いた。私の滞在は三か月だ。何よりも優先して然るべきだと思っていた。
このときの私は尊大になっていた。それというのも聖女だと神殿から正式に認定され崇められるようになったからだ。毎日、私のもとに神官がご機嫌伺いに来る。最初は自分は聖女じゃない、皆を騙しているという呵責があったが、だんだんと麻痺してしまい今では自分でも聖女だと信じるようになっていた。
なによりも神殿が認めたのなら嘘がバレることはないと安心していた。王宮では使用人にも丁重に扱われ私は自分が尊い存在のような気がしていた。
私はアドリアン様との観劇を楽しみにしていたがそれ以降彼と会えなかった。従者を通じて何度も催促をしたが忙しいの一点張りで埒が明かない。もしかしてシエナ様と過ごしているのだろうか。嫉妬で胸が焼け付くようだった。恋も知らない初心な女があんなに素敵な男性に出会い優しくされれば夢中になるのは当然だ。私はアドリアン様を愛してしまっていた。諦める事など出来ないほどに。
「殿下は聖女様を蔑ろにし過ぎですね。神に認められたあなたこそ殿下の妃に相応しいでしょう」
私のご機嫌伺いに来た神官と宰相がそう言った。公爵令嬢よりも聖女を大事にするべきだとの言葉に私もその通りだと思い宰相に訴えた。
「私は殿下のお命を救ったのにあまりの仕打ちです。神から力を頂いた私こそ殿下を支えることが出来ると思います。どうか宰相様からも会いに来て下さるようにアドリアン様におっしゃって下さい」
「殿下は後ろ盾であるランドロー公爵の顔色を窺ってシエナ様を大事にしています。聖女様は身分が低いのでこのままではどうすることも出来ないでしょう」
権力でアドリアン様を縛るシエナ様に憎しみが湧く。彼女のせいでアドリアン様が私に会いに来ないなんて許せない。
「そんな、身分のせいで私たちが結ばれないなんて間違っているわ!」
宰相や神官の言葉を聞くうちに気付けば私は自分がアドリアン様に愛されていると思い込んでいた。一言も彼からそれを匂わす言葉を言われたこともないのに。
「私なら聖女様の力になれますよ。我が家は侯爵家です。娘がいないのであなたを養女にして王太子妃にしてあげることが出来ます。神殿も聖女様が王太子妃になることを望んでいます」
私は宰相の言葉に飛びついた。
「本当ですか?! それならどうか力をお貸しください。殿下の妃になれた暁にはご恩に必ず報います!」
「聖女様ならそう言って頂けると思っていました。ええ、神殿も私も全面的に聖女様を支持しますよ」
「ですがシエナ様が身を引いて下さるかしら?」
「シエナ様には側妃になってもらいましょう。彼女と殿下は政治的な繋がりで婚約したので愛情はないのです。彼女は仕事が生きがいなので側妃として公務を任せればいいでしょう」
「それは嫌です。アドリアン様の妻は私だけよ」
「ですがウラリー様に公務は出来ないでしょう? 今からどれだけ学んでも難しいでしょうね。王太子妃の失敗は国の恥になります。その覚悟がおありですか?」
反論は出来なかった。母の薬代を工面するために私は満足に学校にも通えず貴族令嬢としての教養やマナーも不足している自覚はあった。努力は惜しまないがシエナ様のようになれるかと言えば絶対に無理だと分かる。密かに世話をしてくれる侍女にもマナーがなっていないと影で笑われていることに気付いていた。
「……いいわ。二人に愛情がないのなら我慢する。その代わりアドリアン様の子を産むのは私の役目よ。それは譲らないわ」
「ええ、もちろんです」
私は自分こそがアドリアン様に相応しいと信じていた。
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