君につづく道〜禁断の13〜

びぅむ

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最終話 光のジャスミン

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「ほんと?!」

「やったな、坂井さん!」

と祐と滋が交互に言うと、雪子はみんなに俺の携帯電話を開いて見せた。

「このメール読んで、釈明の余地があるなら、ね!」

「え?」

美夜は眉をひそめて携帯電話に表示しているメールを口に出して、読んだ。

『この前は楽しかったわ。またいつでも飲み来てくださいね!坂井さんならサービスするわ。それと、いつでも会いたい』

美夜が読み終えると、祐と滋は同時に目を細めて俺を見つめた。

「坂井さん…!」

「オッサン。…これは???」

俺はぎくりとして、頭を大きく横に振ると、

「お、俺は捜査を兼ねて飲みに行っただけだ!好き好んで行ったわけじゃ」

と言いかけると、祐は頭を横に振った。

「キャバ?スナック?」

「え…っと。ス、スナックに…」

「雪子がいない時に…?」

「え…あ…うん。だって、そ、捜査で!!」

「捜査ぁ…!」

何故かみんなが声を揃えて言うと、俺は悪くないのに悪いことをしたような気持ちになる。え?俺、悪いのか?!

「捜査?!」

みんなが口を揃える。すると、祐は凛の肩を抱き寄せて、

「坂井さんは、もう少しここに座ってた方がいいから、中に入ろうか」

と言うと、俺は祐を見上げた。
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