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最終話 光のジャスミン
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そうして婦長さんに案内されて、新生児室の前にやってきた。そこからは、大きな窓があって、新生児たちがベッドで並んで眠っている様子が見える。
「消灯してるから、電気はちょっとつけられないけど、あの右から2番目の子よ。可愛い女の子」
「女の子…!」
坂井雪子、と名札がついている女の子が、小さなベッドで眠っている。仰向けで、小さな手を握りしめて、シワクシャな顔で、寝ている。
「おおおおおおっ」
感動した。物凄く胸が熱くなって、目頭も熱くなって、言葉が出てこない。
「俺と、雪子の…赤ちゃん…」
それだけ呟くと、涙が溢れて止まらなくなってきた。すると、婦長さんは隣で優しく微笑み、
「さっき、雪子さんのお父様もね、あなたと同じようにここで赤ちゃんを見て、同じように泣いてたわ」
と言うと、俺は驚いて婦長さんを見た。次郎さんが、泣いてた…。そりゃ、そうだよな。感動するはずだよ。今なら、一緒に泣けたのにな。
「じゃ、特別ですよ。明日朝イチで声をかけてくださいな。特別に私がお部屋に、赤ちゃんを連れていきましょう。親子3人、初めて迎える朝ですよ」
「婦長さん…!ありがとう」
優しい婦長さんの思いやりに、俺は死ぬほど感動して心から感謝した。
「消灯してるから、電気はちょっとつけられないけど、あの右から2番目の子よ。可愛い女の子」
「女の子…!」
坂井雪子、と名札がついている女の子が、小さなベッドで眠っている。仰向けで、小さな手を握りしめて、シワクシャな顔で、寝ている。
「おおおおおおっ」
感動した。物凄く胸が熱くなって、目頭も熱くなって、言葉が出てこない。
「俺と、雪子の…赤ちゃん…」
それだけ呟くと、涙が溢れて止まらなくなってきた。すると、婦長さんは隣で優しく微笑み、
「さっき、雪子さんのお父様もね、あなたと同じようにここで赤ちゃんを見て、同じように泣いてたわ」
と言うと、俺は驚いて婦長さんを見た。次郎さんが、泣いてた…。そりゃ、そうだよな。感動するはずだよ。今なら、一緒に泣けたのにな。
「じゃ、特別ですよ。明日朝イチで声をかけてくださいな。特別に私がお部屋に、赤ちゃんを連れていきましょう。親子3人、初めて迎える朝ですよ」
「婦長さん…!ありがとう」
優しい婦長さんの思いやりに、俺は死ぬほど感動して心から感謝した。
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