234 / 260
第13章 プロポーズ
16
しおりを挟む
「さっき、ごめん。つい、殴っちゃって。…痛かったよね」
「…俺が悪いから、いいんだ」
「あのね。責任なんて、感じなくていいの。私、理に迷惑かけるつもりないから、別れることになっても……私」
「雪子。違うんだ」
「え?」
俺は、雪子の肩を引き寄せてきつく抱きしめた。
「雪子に、そんなことを言わせるために来たんじゃないんだ。俺は…とっくに決めてた。雪子がいないと、駄目だから」
俺はそういって、きつく目を閉じた。雪子の肩がかすかに震えている。
「子供、出来るかもしれないって思う時、何回かあったよ。抑え、きかなかったから。でも、その時は受け入れるつもりだった。責任とかいう話じゃなくて…。雪子との子供、欲しいって思ったんだ」
俺は、本当の気持ちをちゃんと伝えたかった。引かれるかも、と思ったけど…やっぱり話しておきたくて。
「こんなカタチにでもならないとさ、俺は自分から『結婚しない』って言った手前…やっぱりしてください、なんて言い出せなくて。ずるくて…ごめん」
「ち、ちょっと待って。それって、…私と…結婚したいと思ってたってこと??」
雪子は俺の胸を押し戻して顔を上げて、俺の顔を見上げた。
「う、うん」
「ほんとに??」
「…俺が悪いから、いいんだ」
「あのね。責任なんて、感じなくていいの。私、理に迷惑かけるつもりないから、別れることになっても……私」
「雪子。違うんだ」
「え?」
俺は、雪子の肩を引き寄せてきつく抱きしめた。
「雪子に、そんなことを言わせるために来たんじゃないんだ。俺は…とっくに決めてた。雪子がいないと、駄目だから」
俺はそういって、きつく目を閉じた。雪子の肩がかすかに震えている。
「子供、出来るかもしれないって思う時、何回かあったよ。抑え、きかなかったから。でも、その時は受け入れるつもりだった。責任とかいう話じゃなくて…。雪子との子供、欲しいって思ったんだ」
俺は、本当の気持ちをちゃんと伝えたかった。引かれるかも、と思ったけど…やっぱり話しておきたくて。
「こんなカタチにでもならないとさ、俺は自分から『結婚しない』って言った手前…やっぱりしてください、なんて言い出せなくて。ずるくて…ごめん」
「ち、ちょっと待って。それって、…私と…結婚したいと思ってたってこと??」
雪子は俺の胸を押し戻して顔を上げて、俺の顔を見上げた。
「う、うん」
「ほんとに??」
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
社長の奴隷
星野しずく
恋愛
セクシー系の商品を販売するネットショップを経営する若手イケメン社長、茂手木寛成のもとで、大のイケメン好き藤巻美緒は仕事と称して、毎日エッチな人体実験をされていた。そんな二人だけの空間にある日、こちらもイケメン大学生である信楽誠之助がアルバイトとして入社する。ただでさえ異常な空間だった社内は、信楽が入ったことでさらに混乱を極めていくことに・・・。(途中、ごくごく軽いBL要素が入ります。念のため)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる