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第13章 プロポーズ
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そのことは、みんなの胸から一生消えたりしない。だからこそ、みんな強く生きたいの。
「明日、みんなで萌梨のお墓参り、行こうか」
私がそう言うと、美夜も嬉しそうに笑って頷いた。
*
「嫌われたぁ。また嫌われたぁ」
俺は布団の中に潜って蹲っていた。
右に祐が、左には滋が布団に入っていて、布団を被っていても2人のため息が聞こえてくる。
「何回目だっけ?大嫌い発言」
「んー。あ、でも、今回は大嫌い発言じゃないじゃん。だろ?おっさん。馬鹿って言われただけだろ?」
「そう。馬鹿じゃないの?って。俺の一世一代のプロポーズを」
俺が布団の中で言うと、祐は呆れた口調で布団から起き上がり、胡座をかいた。
「あのな。この際言わせてもらうけど。雪子ちゃんはな、美人で、結構会社でもモテるんだぞ。告白なんて日常茶飯事。過去に付き合った人からそれぞれプロポーズもされた。告白もプロポーズも慣れてる雪子ちゃんに、結婚すればいいじゃん、は、ないだろ」
「そうそう。最悪。デリカシーのカケラもない」
2人が怒っているような口調で言うと、俺は泣きたくなって来た。
「テンパってたの!やっと雪子見つけて、嬉しかったし。色々言いたかった言葉も、うまく言えそうもなくてさ。で、つい」
「つい、じゃない!」
「やっぱり、嫌われたぁ」
「明日、みんなで萌梨のお墓参り、行こうか」
私がそう言うと、美夜も嬉しそうに笑って頷いた。
*
「嫌われたぁ。また嫌われたぁ」
俺は布団の中に潜って蹲っていた。
右に祐が、左には滋が布団に入っていて、布団を被っていても2人のため息が聞こえてくる。
「何回目だっけ?大嫌い発言」
「んー。あ、でも、今回は大嫌い発言じゃないじゃん。だろ?おっさん。馬鹿って言われただけだろ?」
「そう。馬鹿じゃないの?って。俺の一世一代のプロポーズを」
俺が布団の中で言うと、祐は呆れた口調で布団から起き上がり、胡座をかいた。
「あのな。この際言わせてもらうけど。雪子ちゃんはな、美人で、結構会社でもモテるんだぞ。告白なんて日常茶飯事。過去に付き合った人からそれぞれプロポーズもされた。告白もプロポーズも慣れてる雪子ちゃんに、結婚すればいいじゃん、は、ないだろ」
「そうそう。最悪。デリカシーのカケラもない」
2人が怒っているような口調で言うと、俺は泣きたくなって来た。
「テンパってたの!やっと雪子見つけて、嬉しかったし。色々言いたかった言葉も、うまく言えそうもなくてさ。で、つい」
「つい、じゃない!」
「やっぱり、嫌われたぁ」
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