君につづく道〜禁断の13〜

びぅむ

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第13章 プロポーズ

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「…3ヶ月…」

「…ほっとくと、このままデカくなるぞ」

「堕すつもりは、ないよ」

「…雪子」

「1人で産んで、1人で、育てる」

そう言うと、涙が溢れて止まらなくなってきて、滋は優しく私を抱きしめてくれた。

「馬鹿だな。泣くなよ」

「だって…。それでも、理のそばにいたいよ」

「どんな結果でも、雪子が決めたなら俺は味方になってやる」

「滋」

「オッサンが万が一逃げるようなら、あいつのことボコボコしてやるから」

優しくそう言って、滋はキツく抱きしめてくれて、私は唸りながらずっと涙が止まらなかった。



妊娠が、発覚した。

遅れてるだけかと思ったけど、産婦人科に行って、判明した。妊娠3ヶ月。

おめでとう、と言われた。

おめでとう??

駄目だよ。

理には、結婚願望はない。それは昔から聞いて知ってる。なのに、子供ができたなんて知ったら、きっとウザいって思われる。嫌われる。…引くよ…。そばにいたかったけど、これじゃ、無理。大好きな気持ちは全然変わらないけど、子供が出来て、結婚なんて、それじゃ子供を理由に結婚せがんだみたいじゃない。それじゃ重荷になる。足枷だよ。そんなの、いや。

少し前に、暴力団関係の人を逮捕した時、私と一緒にいるときに理が襲撃されたことがあった。
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