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第13章 プロポーズ
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「そっか。じゃ、ちょっと坂井さんにも冷静になってもらう必要があるな」
「うんうん。そうだね。あ、ちなみに、私に相談しに来たわけじゃなくて、…多分、滋に相談しに来たんだと思うなぁ」
「は?!」
俺は眉を顰めて美夜を見つめると、美夜はニッコリ笑って両手を後ろで組んだ。
*
「あのさー。いつまで逃避行続けてくの?俺、もうそろそろ帰りたいんだけどー」
私の後ろで仁王立ちしている滋が、呆れたようにそう言った。
私達は、今、静岡県のとある小さな町の海辺にいて、波打ち際で私はしゃがみ込み膝を抱えていた。
「じゃ、帰れば?別について来てなんて頼んでないけど」
「お前、ほんと、そういうとこ、かわいくねぇな」
「知りません。滋まで泊まらなくてよかったのに。今は美夜がいるでしょ?いくら私とでも、一緒に泊まったって知ったら、良い気しないでしょ?分かってあげて」
「お前にだけは、言われたくないし」
「はぁ。消えてなくなりたい」
「お前、俺の話し聞いてる?」
滋はため息をついて、私の隣に腰を下ろした。
「ちゃんと、本当のこと言えって。あいつに」
「…無理」
「無理じゃねぇよ。オッサン、もう、41だぜ?さすがにその覚悟くらい」
「あるならもっと早く、なんとかなってるでしょ」
私の言葉に、滋は頭をかいて、砂浜に腰を下ろして足を伸ばした。私は涙が溢れてきて、また海を眺めた。
「…今、どれくらい?」
滋が訊ねると、私は泣きたくなって唇を噛んだ。
「うんうん。そうだね。あ、ちなみに、私に相談しに来たわけじゃなくて、…多分、滋に相談しに来たんだと思うなぁ」
「は?!」
俺は眉を顰めて美夜を見つめると、美夜はニッコリ笑って両手を後ろで組んだ。
*
「あのさー。いつまで逃避行続けてくの?俺、もうそろそろ帰りたいんだけどー」
私の後ろで仁王立ちしている滋が、呆れたようにそう言った。
私達は、今、静岡県のとある小さな町の海辺にいて、波打ち際で私はしゃがみ込み膝を抱えていた。
「じゃ、帰れば?別について来てなんて頼んでないけど」
「お前、ほんと、そういうとこ、かわいくねぇな」
「知りません。滋まで泊まらなくてよかったのに。今は美夜がいるでしょ?いくら私とでも、一緒に泊まったって知ったら、良い気しないでしょ?分かってあげて」
「お前にだけは、言われたくないし」
「はぁ。消えてなくなりたい」
「お前、俺の話し聞いてる?」
滋はため息をついて、私の隣に腰を下ろした。
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「…無理」
「無理じゃねぇよ。オッサン、もう、41だぜ?さすがにその覚悟くらい」
「あるならもっと早く、なんとかなってるでしょ」
私の言葉に、滋は頭をかいて、砂浜に腰を下ろして足を伸ばした。私は涙が溢れてきて、また海を眺めた。
「…今、どれくらい?」
滋が訊ねると、私は泣きたくなって唇を噛んだ。
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